fc2ブログ

『昭和40年男』2021年12月号の感想

showa40nenotoko2112.jpg

クレタパブリッシングという、主にバイク雑誌などを刊行している出版社が2010年に発行を始めた世代限定誌『昭和40年男』の最新号の特集が「俺たちに火をつけた昭和ハードロック/ヘヴィメタル」というものでした。

私は昭和50年代の生まれなので本誌のターゲット外なのですが、80年代のHR/HMを愛する身としてはまさにターゲット。要するに私が客観的には10年時代遅れな人間だったということなのですが(苦笑)。

これがもうHR/HMが「若者の音楽」だった頃の輝きが詰まった内容で、リアルタイム世代の人だったら感涙で雑誌がビショビショになってしまうのではないかというものでした。

今HR/HM雑誌というと還暦を超えるミュージシャンが多数を占め、中堅で40代、若手といっても30代、みたいな状況ですが、ここに載っている、現在50代から60代のミュージシャンの若かりし頃の姿は「これなら女の子のファンが付くよな」というもの(笑)。

当時の『ミュージック・ライフ』誌の人気投票の結果なども紹介されているのですが、上位の大半(4/5)をHR/HMバンドが占めており、洋楽全体におけるHR/HMの存在感がいかに大きなものだったかを感じさせられます。

当時雑誌に載っていたHR/HMファッションの通販情報や、当時のレコード帯やコンサートのチラシ(今なら「ライブのフライヤー」と呼ぶのでしょうが、当時はそんな呼び方は主流ではなかったと思われます)など、私はリアルタイムでは目にしたことがない代物が紹介されており、勉強(何の?)になりましたね。

俳優の古田新太さんや漫画家の高橋ツトムさんなど、HR/HM好きの著名人の他、数々のHR/HMアーティストを来日させたプロモーターであるウドー音楽事務所の重役や、かつて東芝EMIでIRON MAIDENやGARY MOOREを担当していた人のような業界人の他、伊藤政則氏、和田誠氏、広瀬和生氏など、メタル・ファンにのみおなじみの方々のインタビューなども掲載されています。

中でも、和田誠氏が語る、1987年から1989年までの約2年間TBSの日曜深夜で放送されていたHR/HM番組『PURE ROCK』のエピソード、「ゲストだったクリムゾン・グローリーのミッドナイトがドアを勢いよく足で蹴って開けたら(セットの)ベニヤが割れちゃったんです。あれは大道具さんに迷惑かけちゃいましたね」には、CRIMSON GLORYなんてマイナーなバンドが深夜とはいえTBSに出ていたなんて、と驚きを隠せませんでした。

当然、当時数多くのバンドが活躍していたジャパメタについても触れていますが、高崎晃(LOUDNESS)だけでなく山本恭司(BOW WOW, VOWWOW)のインタビューも掲載している辺り、本誌を読んだリアルタイム世代である会社の先輩も感銘を受けていました(笑)。

当時日本限定で発売されたマイケル・シェンカーのアンソロジー・アルバム『英雄伝説』が、そのタイトルのせいでレコード店で村田英雄のコーナーに置いてあった、なんていう小ネタにも笑わせてもらえる、内容の濃い一冊でした。

リアルタイム世代の方はもちろん、「かつて日本でHR/HMが流行っていた」という話にリアリティを持てない後追い世代の方まで、幅広く読んでいただきたい内容です。あまり部数出てないと思うので、ぜひ入手できるうちにお求めください。

クレタパブリッシング『昭和40年男』Vol.70紹介ページ

▼本誌でこの時代ならではの傑作MVとして紹介されているものから、このブログで触れたことがなさそうなものを2つピックアップ。

「ジョーの立場を表現したかのようなMV」という紹介に笑ってしまいました。たしかにリッチーには相当プレッシャーかけられていたんでしょうねえ。ギター・ソロがイカす。


これもまた演出からコスチュームまで、非常に80年代HR/HMらしいMVですよね。

関連記事
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

No title

どんぴしゃなのにこんな雑誌があるとは不覚にも知りませんでした。
私がHMを聴き始めたのは大学に入ってからなので、ちょうどJUDAS PRIESTのLIVE!が出た頃。MTVをつけたらHELLOWEENが森の中で踊っていたり、確かにHMが元気な頃でした。

数十年ぶりに笑いましたー

英雄伝説のネタ、ありましたありました!

ドンピシャ

ギリ昭和40年代の生まれなので、こいつは楽しめそうです。
英雄伝説の話しは炎に載っていませんでしたっけ?

>SOWさん

大手出版社が発行している雑誌ではないのでご存じない方も多そうですね。

メタルと関係なく、世代の方であれば懐かしい気持ちになれる内容の雑誌だと思います。

>グラハムボネ太郎さん

私は初めて知りましたが、有名な(?)ネタだったんですね。

>ゆうていさん

これは「昭和40年代」男ではなく「昭和40年」男なので、40年代終わりの方に生まれたのであれば、この出版社が出している「昭和50年男」の方が内容的に親和性が高いかもしれません。

もっともそちらではメタル特集が組まれることはない気がしますが(苦笑)。

『炎』に載っているネタだったんですね。私は『炎』は3、4回しか買ったことが無かったので初見のネタでした。

私もこの時代は後追いですが、こんなにHR/HMが人気あったのは、少し羨ましいですね(笑)。
購入しようとしたら品切れになっていたので、定価より高い値段で購入してしまいました…

>なっつさん

HR/HM好きな同世代の女の子と語り合う青春を送りたかった人生でした(笑)。

こういう元から発行部数が少ない雑誌はネットよりも大都市にある大型書店の方が在庫持っていたりしますね。

https://honto.jp/netstore/pd-store_0631311377.html

今さらだと思いますが…(苦笑)。

>adore さん
お気遣いありがとうございます。
書店での取扱いも確認したんですが、通販は出来ないみたいので、書店に行く手間を考えてネットで購入しました。
大人らしくお金で時間と労力を節約したと思って納得しています(笑)

>なっつさん

時間をお金で買うのが大人というものですね(笑)。

気がついた時にはネットで完売。ここで書店にある可能性が高いと知り、書店で購入しました。
どんぴしゃ世代なので、ひたすら懐かしい。

>さまよえるメタラーさん

無事入手できて何よりです。これは当時HR/HMを愛していた人は絶対読むべき一冊だと思います。

普段からネットで本や雑誌を買っている人からは想像できないほど、今でも大手リアル書店の在庫確保力は高いんですよね。

No title

昭和40年代生まれの僕にとっては読んでいて
懐かしい気持ちになりました。
ピュアロックは勿論見ていましたから
本当にいい時代だったな思います
この頃は毎日が楽しかったですね。
CSでもいいからピュアロックの再放送やってもらいたいですね。
和田さん懐かしいですね

>ランディさん

『PURE ROCK』をご覧になっていたとは羨ましい。私は放送当時深夜番組を観るような年齢ではありませんでした(いや、同い年でも観ている子は観ていたのでしょうが、私は「いい子」だったので…/笑)。

今もまた毎日楽しくしていきましょう!

No title

メタルがこれだけ人気があって
BURRN!も売れる。
酒井氏が業界でデカい顔をして歩くわけですね

>ランディさん

結果としては「驕る酒井も久しからず」だったわけですが(苦笑)。
まあ、それでも久しかった方ですかね。