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2021年 印象に残った10枚

2021年も昨年に引き続きコロナ禍が継続。ワクチン接種が進んだことで多少緩和された部分もありますが、元通りには程遠く(というか、完全に元通りになることはないのかもしれませんが)、ライブは回数・規模・やり方など、いずれも限定された開催となり、結果としてこのサイトを始めた2004年以来、初めて年に1度もライブに行かない年になりました。

大御所アーティストの多くは新作のリリースを大規模なツアーを行なえそうな来年以降を見据えているようですが、いずれにせよツアーの規模が限られる、あるいは新作を出さないことには収入面でキツい、というクラスのアーティストのリリースはライブがないことで活性化され、結果としてこの年も私好みの作品は相当数リリースされました。

2021年のメタル・アルバムとしてはIRON MAIDENの"SENJUTSU"、CARCASSの"TORN ARTERIES"、MASTDONの"HUSHED AND GRIM"、GOJIRAの"FORTITUDE"、SPIRITBOXの"ETERNAL BLUE"あたりが割と広く支持された作品でしょうか。そしてこのブログをコンスタントにご覧いただいている方であればご承知の通り、それらの作品は一枚も私の年間ベストにはランクインしてきません(笑)。

サブスクが音楽を聴く中心的手段になり、新譜も旧譜も手軽に手広く聴くことができるようになったため、正直なところ1枚のアルバムを聴き込むということが少なくなりました。当ブログであまりレビューを行なわなくなったのはそのためです。YouTubeも含め、これだけ実際に音源を聴くことが容易になった今、活字で音楽を紹介することの意義は(なくなったとは思いませんが)低下していることは否めないと思いますし。

そういう意味で年間ベスト・アルバムを選出するという行為自体にも疑問が出てくるわけですが、これはこれであらためて自分がその年聴いてきた音楽を振り返る良い機会になり、個人的に有意義なので継続することにします。

上述の通り、聴き込みが甘いので、ちょっとしたきっかけ、極論もう一回聴き返すことでさえ変動する可能性があるものですが、現時点で思いついたものを挙げていったらこんな感じになりました、という程度のものということでご覧いただければと思います

なお、アルバムのジャケットはAmazonのリンクになっています。


HELLOWEEN "HELLOWEEN"
まあ、「予想通り」かもしれませんが、この30年越しの奇跡を素直に噛みしめたいですね。


BEAST IN BLACK "DARK CONNECTION"
もっと王道メタルでもいいのに、という思いもありつつ、そんな偏狭な意見をねじ伏せる楽曲の力がある。やはりこいつらはモノが違いますね。


TEMPERANCE "DIAMANTI"
2作続けてこのクオリティ、これは本物でしょう。トリプル・ヴォーカル体制のようなギミックを抜きにしても、楽曲のバラエティとクオリティが素晴らしい。


SKELETOON "1.21 GIGAWATTS CLUB"
2年連続メロスピ一等賞。このアルバムが日本盤リリースされないなんて、ただただ嘆かわしい。メロスピは本当に日本で人気がなくなってしまったんですね…。


NESTOR "KIDS IN A GHOST TOWN"
私のような80年代サウンド、特に後半の愛好家にとってはたまらない一枚。当時デビューし損なったバンドのある意味「再デビュー作」というエピソードもちょっといい話。


SERENITY IN MURDER "REBORN"
今年のメロデス一等賞。もはやメロデスは北欧より日本の方が充実していますね。デス声という異形の表現形態にもかかわらず、映像的なドラマを感じさせる圧倒的な哀しみを湛えたサウンド。


PERPETUAL ETUDE "NOW IS THE TIME"
昨年のMOON REVERIEに続く今年のネオクラ一等賞。いよいよネオクラ復権の気運でしょうか。本家の王者が捨ててしまった「キャッチーなネオクラ」サウンドがここにある。


ORDEN OGAN "FINAL DAYS"
この手のバンドが世界観を変えてうまく行くケースはほとんどないのだが、このバンドについてはかなりうまくやっている。ソングライティングの底力を感じる、母国ドイツでは3位を記録した新世代ジャーマン・メタルの意欲作。


MOTORJESUS "HELLBREAKER"
ドイツ出身という以外このブログとしてはちょっと異色かもしれませんが、こういうエネルギッシュでガッツのある音もたまに欲しくなるんです。理屈抜きでカッコいい。


SECRET SPHERE "LIFEBLOOD"
なぜだか思い入れがあるんですよね、このバンド。オリジナル・シンガーのロベルト・メッシーナを復帰させて、独自の叙情プログレッシヴ・パワー・メタルを追求している姿にグッとくる。


ILLUSION FORCE "ILLUSION PARADISE"
正直に言うと、作品の完成度だけ見るなら他に選ぶべきアルバムもありましたが、メロディック・パワー・メタルというスタイルをベースに、自分たちだけの特別な音楽を作ろうという心意気が強く伝わってきてとても好印象でした。


さりげなく(?)11枚あるのは、一番上のアルバムがあまりにも特別すぎるから、とご理解ください(?)。

上記以外にも、POWERWOLFの完成度・安定感は評価したかったし、CRAZY LIXXの80年代っぷりはNESTOR同様個人的なストライクゾーンでした。北欧AORのCREYEもマイ琴線に触れるアルバムでしたし、ARIONの新作も成長を感じる仕上がりでした。

ベテランではNIGHT RANGERの新作は健在を印象づける力作でしたし、キー・マルセロ(G)とトミー・ハート(Vo)のOUT OF THIS WORLDもバンド名に期待されるサウンドを提供してくれました。ステージ4の癌だというロニー・アトキンスのソロ・アルバムも胸を打たれるものがありましたし、RHAPSODY OF FIREの新譜も納得感のある作品で、不作の年なら10選に入ってもおかしくなかったと思っています。

これだけ10選(11選)に入れたかった/入れてもよかったアルバムが思いつくということは、なぜかあまりそういう意識はなかったのですが、こうして振り返ってみると個人的には豊作の当たり年だったんだなと思いました。

そういう意識がなかった理由としては、やはり2021年のメタル・シーン全体を見ると今一つ新しい動きに欠けたこと、そして何よりライブがなかったことによるものでしょうね。

2022年はライブ活動が、そしてあわよくば5年ぶりにLOUD PARKが復活することを望みたいですね。ちょっと遅い新年のご挨拶となりましたが、本年もよろしくお願いいたします。
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コメント

非公開コメント

今年もよろしくお願いします!

HELLOWEENはやはり必須ですよね。
できればこのままの体制で次作をお願いしたいところです。
今回はadoreさんとは6枚被りでした。
DRAGONY『VIRIBUS UNITIS』
METALITE『A VIRTUAL WORLD』
WIZARDTHRONE『HYPERCUBE NECRODIMENSIONS』
EDU FALASCHI『VERA CRUZ』
ETERNITY'S END『EMBERS OF WAR』
NORTHTALE『ETERNAL FLAME』(輸入盤)
上記6枚もかなりよかったです。
特にNORTHTALEはSKELETOON超えの傑作でした(今月日本盤出るようですが)。
2021年はパワー・メタルの良作が多かった印象です。
今年はSTRATOVARIUSやSYMPHONY X、MICHAEL ROMEOのソロ作辺りがそろそろ出てほしいですね。

あけおめことよろ

去年はトリビームとハロウィンとエドゥを延々聞いてました
トリビームは初めて今のプロデューサーとドラムになったの聴くのでほとんどメロデスでいい意味で予想を裏切ってくれました

No title

A.C.Tもめっちゃ聞いてました

No title

マストドンとAT THE GATESも聞いてました
AT THE GATESはメロデスから離れてないから良い

>元学生メタラーさん

今年も6枚被りとは相変わらずシンクロ率高いですね(笑)。

挙げて頂いたアルバムはどれも良作ですね。ただでさえ豊作なので、NORTHTALEは日本盤リリースを基準に来年に繰り越そうと思っています(笑)。

おっしゃる通り、STRATOVARIUSとSYMPHONY Xはどちらもバンド史上最長のリリース・インターバルが空いているので、そろそろ新作を期待したいですね。

>ヘロウィンさん

TRIVIUMの新作は、個人的な琴線に触れる部分はさほど多くありませんでしたが充実した作品だったと思いますし、実際多くのメタル・メディアでも高く評価されていますね。

AT THE GATESやMASTDON同様に、個人的な趣味からはちょっとエクストリームですが、良質なアルバムを作り続けていると思います。

A.C.T.は昨年新作EP出していたんですね。知りませんでした。

No title

ご無沙汰しております。
今年も宜しくお願い致します。2021年は個人的にはHelloweenがハイライトでした。本当にこの体制で次作も期待したいですね。
「活字で音楽を紹介」…僕たち世代には馴染み深く、聴く前にイメージを膨らませられたり、人の感じ方が解ったりする機会で楽しいんですけどね。
これからも、レビューに期待しています。音楽を点数で表すのは、このジャンルの文化ですから。

No title

ご無沙汰しております。今年もよろしくお願いいたします。
このサイトで交流している人の多くがそうだと思いますが、2021年はHELLOWEEN(フルアルバムではありませんでしたがGALNERYUSも)がハイライトでした。
「活字で音楽を紹介」…自分世代には馴染みが深く、聴く前にイメージを膨らませる事が出来、人の感じかたがわかる良い機会で好きなんですけどね。
是非、たまにでもレビューお願いします。活字で表現&点数化はこのジャンルの文化です(笑)
ウォーキング等のときは楽曲単位で聴きますが、隠れた名曲を求めてアルバム聴きが好きです。

No title

すみません。間違って同じことを連続投稿してしまいました(汗)

>black&greenさん

わざわざコメントを推敲してくださったようでありがとうございます(笑)。今年もよろしくお願いいたします。

GALNERYUSも、企画EP的な作品だったので新曲の曲数は少なかったですが、彼ららしい力の入った曲が多い力作でしたね。

レビューの文章で、なんなら聴かずに音を想像して楽しんでいたのは私も同様ですのでお気持ちはわかります。点数評価はたしかに『BURRN!』が作った偉大な(?)文化ですね。

レビューは聴き込むのも書くのもそれなりに時間がかかるので量産はできませんが、いい作品があって時間が取れる時には書きたいですね。

去年も沢山の音楽を紹介していただきありがとうございました!
今年も欠かさずこのブログをチェックさせていただきます!

ちなみに個人的にはこの10枚でした!
Cannibal Corpse「Violence Unimagined」
Between the Buried and Me「Colors II」
Bodom After Midnight「Paint the Sky with Blood」
Bullet for My Valentine「Bullet for My Valentine」
Rage「Resurrection Day」
人間椅子「苦楽」
Orden Ogan「Final Days」
Helloween「Helloween」
Wig Wam「Never Say Die」

>Lokiさん

さりげなく9枚ですね(笑)。

あまりこのブログで推してないタイプのバンドが上位ですが、それでも何かしらこのブログで気に入る音楽を提供できていたら幸いです。

今年もよろしくお願いいたします。

年に一度の振り返り

やはり、せめて年に一度くらいは聴いた音楽を振り返りたいですね。

期待していたHELLOWEEN、CRAZY LIXX、ECLIPSEの新譜はよく聴きました。
期待していていなかった(笑)VOLBEATの新譜も意外によかったです。

adoreさんと被っていないで、このブログ的なアルバムはこんな感じです(筋少は少し違いますか(笑)?)。
THY ROW "UNCHAINED"
WONDERS "THE FRAGMENTS OF WONDER"
SHADOWSTRIKE "FABLES AND FOLKLORE"
筋肉少女帯 "君だけが憶えている映画"
TEMPLE BALLS "PYROMIDE"
KENT HILLI "VITAL 4"

ベストTUNEは、FALSET & JAMES LABRIEの"Kickstart My Heart"です。MOTLEY CRUEの原曲も大好きな曲ですが、やはりJAMES LABRIEは素晴らしいシンガーですね。DREAM THEATERの新譜はあまりリピートしませんでしたが、2021年はこの曲が最も聴いたHR/HMの曲でした。

昨年少しだけですが、

絡ませていただきました。明けましておめでとうございます。

確かにサブスク始めたらそれが普通になっちゃいますよね。もうそれが現代のメタルリスナースタンダードでいいと思います。自分のを好きなものを探す時間が増えますから。

...adoreさんのお気に入りにインギ―の新作は入りませんでしたか...ってあれよりアレな作品を探すのはなかなか難しいですが...。

>なっつさん

歳を取ってくると、転職でもしないと「同じような1年」が続くように感じがちなので、1年に1回くらいはちゃんと振り返って「その年」を噛みしめたいですね。

このブログでは扱っていませんが、筋少も個人的には嫌いじゃないですよ(笑)。

挙げて頂いたアルバムはどれもいいですね。KENT HILLIはノーチェックでしたが、PERFECT PLANのVoの人なんですね。

FALSET & JAMES LABRIEの"Kickstart My Heart"は出来の良いカヴァーでしたが、できれば新しい曲で"Kickstart My Heart"くらいエキサイティングな曲が出てくるといいですね。

>枯林さん

あけましておめでとうございます。

イングヴェイの新譜は1ミリも頭に浮かびませんでしたね(笑)。私は基本的に歌モノが好きなので。

サブスクはもう音楽ファンのスタンダードだと思いますが、メタルはかなりCDなどフィジカルへの執着が強いファンが多いジャンルだと思います。

豊作でしたね

毎年、この企画を楽しみにしております。今回もしっかりとした分析とともに振り返って頂きありがとうございます。

パワーメタル好きには満足度の高い一年でした。ファミリー集結Helloweenだけでも満足できたでしょうに、その他もたくさんのバンドが(コロナでツアー出来ず制作に打ち込む時間ができた&アルバム等で稼ぐ必要があったため)わりと質の高いアルバムを出してくれました。

あげて頂いた他に、個人的には、Powerwolf、Edu、Frozen Crown、Insania、Wings of destiny、Warrior Path、Northtale、あたりを良く聞きました。そして、なんと言っても、AcceptとU.D.O.が、共にアルバム出したのも印象深いです。Acceptのはナショナル2位、けっこう売れたみたいですね。

Pumpkin United Helloweenは、ずっと続いて欲しいですね。流石にキーパー級とは言えませんでしたが、良作出してくれましたし。カイ御大に、たくさんボーカルパートあげれば続きそうですが、ファンの多くはそこを望んでる訳でもなく。。ジレンマですね。

今年は、いよいよキコ様本格参加後はじめてMegadethがアルバムだしますかね。エレフソンの件がどう影響するかわかりませんが。あと、個人的には、ブラジルのVandroyaが、そろそろ出さないかな、と期待してます。ボーカルこそ女性ですが、演奏は、まんま(パクリに近いくらい)、往年のAngraそのもので、けっこう気に入ってるんです。

いつも投稿が長くてすみません。いずれ、楽曲単位のトップテンも発表される(?)と思いますので、楽曲単位のコメントは、その時に。

ご無沙汰しております、そして超絶長文失礼致します

だいぶ遅めのご挨拶になりますが、明けましておめでとうございます。
以前DGMの新譜レビューにコメントさせて頂いたものです。

さて、2021年、私は新しくできた別の趣味に片足突っ込んでいたため、全然この年出た新譜を聴いていないのですが、ここでこうして見ていると充実した作品がたくさんリリースされていた年だったのですね。今からでも遅くはない、の精神で色々聴いてみようと思います。
去年唯一聴いてた新譜は今ハマってるEXODUSと、あとこのブログの守備範囲からは外れるかもしれませんがGUILTY GEARというゲームの曲が全部ボーカル入りになったのでめちゃめちゃ聴いてました。作曲してる方のメロディセンスと曲のタイプのバリエーション豊かさは特筆に値するので、機会があればいかがでしょうか…?

2022年は、上の方のコメントでもありましたが、SYMPHONY Xとロメオのソロの続編そろそろ来ないかな〜、とか、最近KreatorやVolcanoや2ndの頃のTriviumみたいなメロディックスラッシュメタルにハマっているので、そんな感じのいい音楽に出会いたいな〜、と思いを馳せています。
あとは、2020年の「In Silence」で我々の度肝を抜いたNautiluz!そろそろ彼らのフルアルバムにも期待したいです。新Voのアドルフォ・ガッツォ(読み合ってますかね?)さん、ユーリ・サンソンとミケーレ・ルッピをミックスしたような凄まじいシンガーですよね。大好き。

>バモスラピドス大佐さん

昨年はパワー・メタル系豊作の年でしたね。

MEGADETHの新譜、さすがにANGRA化することはないでしょうけれども、キコ・ルーレイロの持ち味が良い形で出ていることを期待したいですね。

VANDROYAも良いものを持っていますよね。前作はこの手のジャンルのファンであればかなり楽しめる作品だったと思います。

本文に書いた通り、聴き込みが甘いので楽曲単位まで絞れるかはちょっと自信ありません…。

>凛ちゃん・ザ・ブラッドエッジさん

あけましておめでとうございます。

EXODUSの新作は多くのメタル・メディアでも高く評価されていますね。このブログの10選(11選)がEXODUSを好む方にとって充実した作品に感じられるかどうかは自信ありませんが(笑)、ぜひご興味あるものは聴いてみてください。

ギルティギアの音楽がメタル、という評判はかなり前から認知しています。機会があればチェックしてみたいと思います。

マイケル・ロメオのソロ続編は今年リリースされるようですが、そうなるとSYMPHONY Xまで手が回るかどうかが怪しいですね(笑)。

そしておっしゃる通りNautiluz、"In Silence"が非常に良かったので私も期待しています。

可能でしたらINSANIAレビュー希望です

こんにちは。いつも折に触れて拝読しています。
昨年の作品の中で、個人的にはカボチャと双璧だったのがINSANIAでした。自分はベストVoにディミトリ (野太く泥臭い60〜70年代ロック風の声質でメロパワを歌うところが自分には斬新でした)、ベストTuneに"the last hymn to life"を選びました。
ウェブで見ても思いのほかレビューが少なく、もし宜しければ御意見を伺いたいと思った次第です。
世間の評価によらず自分の評価は変わりませんが、もし宜しければ取り上げていただけると幸いです。

>yuikiさん

もはや自分の中での評価が確立しているのであれば他人の評価など気にする必要はないのではないでしょうか?(笑)

レビューをしたいアルバムはいくつもありつつなかなか聴き込み&文章化の時間が取れない昨今ですが、気長にお待ちいただけるのであれば優先順位を上げておきます(笑)。