BLIND VENGEANCE / Same

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この前のエントリーでHAREM SCAREMの最終作を取り上げたので、今回は彼らのプロローグというか、「HAREM SCAREM以前」について書いてみる。

このBLIND VENGEANCEは、HAREM SCAREMのハリー・ヘス(Vo)とダレン・スミス(Dr)がHAREM SCAREM結成以前にやっていたバンドで、本作は85年に彼らが残した唯一のアルバム。

HAREM SCAREMは好きだったとはいえ、決して大ファンとは言いがたい私が本作のようなマニアックなCDを購入したのは、某ディスクユニオンで「ドイツのバンドに通じる正統的なパワー・メタル・サウンド」云々といった感じのコメントが付けられていたから。

たしかに、バンド名もかなりメタメタしくて、それっぽい。

ドイツのパワー・メタルと言えば私の大好物である。そして私は彼らの音楽的実力を高く評価しているので、そんな彼らが私の好きな音楽をやっているなら、それはなかなか魅力的なんじゃないか、と思ったのだ。

そしてわくわくしながらCDを再生してみると…気の抜けるほどのどかなアメリカン・ポップ・ロックが流れ出しやがった。

確かにこれくらいの時期(80年代前半)にはよくあったタイプの音ではあるが…これのどこがパワー・メタル?

まあショップのコメントなんて「売るため」のものだし、音楽の良し悪しなんて結局その人の感性次第だからクオリティについてはいかように書こうと嘘にはならない。

ただ、音楽性そのものが違うとなれば、それはちょっとサギじゃね?

…と思ってJAROに電話しようとしていたら、2曲目はなかなかアグレッシヴなリフを持つHMナンバーで、おお、1曲目だけ売れ線チューン、というヤツか、と気を取り直す。

と思ったのも束の間、3曲目はまたしてもサワヤカな(でもちょっと田舎臭い)ポップ・チューンで脱力。

その後はまあ、なんとかメタルと言えなくもない、そこそこパワフルな曲が続き、JAROに通報するのはかろうじて思いとどまったが、正直全くドイツっぽいサウンドでも正統的なサウンドでもない。

あえて言うなら、B級LAメタルっぽいかな。KEELとか、あの辺の。
時々メロディアスだったり、ちょっぴりドラマティックだったりする箇所もあるが、全体的にフックは弱め。

ハリー・ヘスのVoも、声量などにシンガーとしての資質を垣間見せるが、正直まだまだ未熟で、HAREM SCAREMで聴かせてくれたような艶はない。

ま、というわけでHAREM SCAREMに関するものなら何でも聴きたい、というダイ・ハードなファンはともかく、「HAREM SCAREMみたいな音楽」を聴きたい人にとっては論外だし、正統的なメロディック・メタルを期待した人(私)にも肩透かしなアルバムでした。

まあ、「人に歴史あり」ってヤツですね。
ハリー・ヘスやダレン・スミスにとっては結構今聴くと赤面モノなんじゃないかな?
自分達で権利持ってたら大至急廃盤にしたいんじゃないかと思うよ【71点】。
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