INDUCTION "BORN FROM FIRE"が11月25日(金)国内盤発売

カイ・ハンセン(G : HELLOWEEN, GAMMA RAY)の息子、ティム・ハンセン(G)が加入、在籍することで話題になったチェコのパワー・メタル・バンド、INDUCTIONのセカンド・アルバム、"BORN FROM FIRE"が11月25日(金)にワードレコーズから日本盤リリースされます。
そう、このバンド、前作デビュー作の時点ではチェコのバンドだったんですよ。元々はマーティン・ベックというチェコ人のギタリストが2014年に始めたバンドだったので。
ところがですよ、メタル・インディー大手『Nuclear Blast』の創業者が始めた『ATOMIC FIRE』に移籍してリリースされる本作でプレイしているのは、ティム・ハンセン以外、全て今年になってから加入したメンバーで、前作でプレイしていたチェコ人たちは皆いなくなっているのです…!
怖いですねー。恐ろしいですね~。
もしあなたがバンドをやっていたとして、そこに突然有名人の息子がやってきて、「俺が加入したらすぐにメディアに注目されて売れるぜ?」と甘い言葉を囁いてきて、その言葉に乗ったらどうなるか、このバンドのデビュー作からこのセカンド作に至る顛末を見ればすぐにわかりますね(苦笑)。
そして悲しいことに、先行公開されているMVを視聴する限り、オリジナル・メンバーがいなくなった本作で明らかに前作よりクオリティ・アップしているという現実。
正直ちょっとB級だった前作に比べ、あらゆる面でクオリティ・アップして、欧州型メロディック・パワー・メタルとして全くメジャー・バンドに引けを取らないサウンドに仕上がっています。
これは私が会社に入って目の当たりにした、いいトコのお坊ちゃんのコネ社員の方が質の高い教育を受けていて頭もよく、最初から人脈も持っていて優秀だった、という「格差社会」を感じさせられますね(笑)。
というか、なぜこんな「乗っ取り」をする必要があったのか。最初から「カイ・ハンセンの息子のバンド」を結成すればよかったのではないかという気がしてなりません…。
新たに加入したヴォーカリストは歌唱力もルックスも申し分なく、しかもイギリス人ということで発音も申し分ないと思われ、このバンドがワールドワイドに成功するキー・ファクターになり得るのではないでしょうか。
まあ、とはいえ20代前半のメンバー(ティム・ハンセン)がイニシアティブをとるバンドとしては全体的に高品質ながら、父親であるカイ・ハンセンのような圧倒的な才能、インパクトを感じるかというとさすがにそんなことはなく、そこはこのバンドの今後の課題になってくるのではないでしょうか。
とはいえ、カイ・ハンセンのファン(私です)はもちろん、欧州型メロディック・パワー・メタルを好む向きにとってはチェックすべき、チェックせずにはいられない一枚なのではないでしょうか。
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コメント
メロディは典型的なメロスピですが、リズムパターンや曲展開が凝っていて中々センスの良さを感じました。
「あのカイ・ハンセンの息子」のバンドということで注目されてますけれど、親の七光りに留まらない才能をこれから発揮してくれるのではないかと期待してます。
2022-11-22 03:04 名無しのメタラー URL 編集
会社の歯車として生きてても時々見かけますが、弊社絡みで行くと子会社にチラチラいる二世の皆様が、古のドラマに出てくるような人たちでちょっと笑えてきます。
才能ある人間に金とコネがあれば大概のことはクリア出来ると言うのは、ドラゴンボールよりも厳しい現実ですが、コネだけで入ってきた息子が荒らしまくった挙句何もなさないよりは遥かに幸せな結末だと思いますので、オリジナルメンバーと、今のメンバーの活躍を祈りたいです。
気になるのは若いメンバー揃えた割に、曲調がちょっとトラッド方向に触れているかなと言うところ。クオリティは高いですし、カイの息子と聞いて期待するものはこれなんでしょうけど、20-30代のトレンドを外してるように思えますね。
2022-11-22 06:53 結城真之介 URL 編集
淀川 長治?
MV見たら、めちゃめちゃいいですね!
朝の出勤時から、テンション⤴️
これ買いですね!
カイ息子、父に似て髪型決まってないけどね…
2022-11-22 07:49 papadpn1966 URL 編集
大したもんですねぇ。
いやぁ〜大したものですね、あれこれ言うこと無く素直に「センス良い楽曲、歌メロもいいなぁ」と思いました。ヴォーカルの彼も歌唱力あって、見た目もカッコ良く、スター性(メタル界での)がありそうですね。
それにしてもオリジナル・メンバーが一人も居なくなって、カイの息子さん以外は全て今年から入ったメンバーだったなら、バンド名を変えれば良かったのに…なんかイマイチ…これだけ期待出来るような良い演奏をしてるのに勿体ない(苦笑)
やはりカイ父さんはメタル界に新たなスタイルを確立し、沢山のフォロワーを生みだす程、世に知らしめた偉大な人だから、バンド名からしても「HELLOWEEN」「GAMMA RAY」とカッコ良くインパクト大ですよね。
息子さんには自分らしくも、少しでもお父さんのようなHR/HM界に名を残すようなプレイヤーになってほしいですね、応援しますよ(笑)
2022-11-22 14:27 Kazuri URL 編集
>名無しのメタラーさん
このまま伸びていってほしいですね。
2022-11-24 01:51 adore URL 編集
>結城真之介さん
おっしゃる通り、このバンドについてはクオリティは高いものの新味がほとんどないので、このままだと単なる父親のバンドの縮小再生産になってしまうのが危惧されるところです。
2022-11-24 01:55 adore URL 編集
>papadpn1966さん
2022-11-24 01:56 adore URL 編集
>Kazuriさん
2022-11-24 01:58 adore URL 編集
ワとマはご認識通り兄弟で、紅白一家の方ですね。ワの方は某事務所の頃から抜けて歌上手かったですが、ここまで売れるとは驚きです。
ティムは自分に求められているものをよく理解して(あるいは担ぎ上げた大人が理解して)いるのだと思いますが、トラッドなパワーメタルでどこまで行けるのかなあと思います。パワーメタルの市場はシュリンクすると思っているので。
ルックスのいいメンバーも揃ってますし、久しぶりに出て来た華やかな若手ですので、期待したいですね。
2022-11-24 12:40 結城真之介 URL 編集
2022-11-24 16:26 Kazuri URL 編集
No title
脱退理由がプライベートの事情で音楽活動が難しくなったとかだったので元気そうで良かった
2022-11-26 13:36 名無しのメタラー URL 編集
ティムくん意外抜けたのなら新しいバンド名で行ったほうが… ですが
たぶん契約がまだ残っていて消化しないと違約金とか発生するのかも
2022-11-26 15:11 帝夢 帆船 URL 編集
>結城真之介さん
「パワー・メタル」にカテゴライズされるバンドはそれなりの数いれど、若いと言えるバンドはそう多くなくなっているのが事実なので、こういうバンドには期待したいですね。
パワー・メタルがダウントレンドであるのは確かですが、とはいえパワー・メタル以上に個人的な琴線に触れる音楽スタイルは他にないので、できればニュー・ジェネレーションに頑張ってもらいたいところです。
2022-11-27 00:27 adore URL 編集
>Kazuriさん
80年代メタルを実体験したという時点である程度の年齢幅は想像がついてしまいますが(笑)。
2022-11-27 00:29 adore URL 編集
>名無しのメタラーさん
若そうな他メンバーの中にあって一人40代のマルコスはきっと「お目付け役」的な存在としてキャスティングされたのではないかと思っています(笑)。
2022-11-27 00:46 adore URL 編集
>帝夢 帆船さん
本作から新しいレコード会社と契約しているので、契約上の理由で名前を変えられないという線は薄いような気がしますが、契約にも色々なものがありますから、なんとも言えませんね…。
普通にティム本人がこのバンド名を気に入っているという可能性もありますが。
2022-11-27 00:48 adore URL 編集
お父さん
ですが、数曲きく限り、新体制は確かに格段にメジャー感がありますね。アルバム最後に大作入ったりしたら面白そうです。ハンセン親子も揃ってゲスト参加したことあるNorthtaleとか、勢いついてきた新鋭もチラホラいますし、(大学2年20歳の新ベーシスト加入で高めだった平均年齢の引き下げに成功した)我らがLovebitesも遂に新作出るようですし、パワーメタル界隈は案外、上向きに転じてくるのかもしれないですね。
2022-11-27 03:45 バモスラピドス大佐 URL 編集
>バモスラピドス大佐さん
このバンドやNORTHTALEに続く若い才能がどんどん出てきてくれれば、パワー・メタルの未来も明るいですね。
2022-11-28 22:40 adore URL 編集
日曜洋画劇場ネタですね(*´∀`)♪
記事を読んでハンセン親子が話題になっていたし、どうせハロウィンフォロワーの音だろうから、カイ・ハンセンのファンでは無い私には楽しめないだろうと。
それにチェコ人のメンバーを全員切ったのもある意味気に入らない。
でもねその昔ストラトヴァリウスでティモ・トルキが創始者のドラマーとキーボードを切った時も同じように嫌な感じだったなと。そしてスウェーデンの鬼才イェンス・ヨハンソンとドイツの実力者ヨルグ・マイケルを連れて来て、その圧倒的なワールドクラスの演奏力にぶっ飛ばされたなと。この大英断が無ければ、おそらくはストラトヴァリウスというバンドは今頃無くなっていたと思うんですよ。
百聞は一見にしかずと言いますし、とりあえずMVを見て判断することにしました(*´∀`)♪
イイじゃないですか。曲のメロディセンスにギラリと光るものを感じました。今年は優れた欧州型メロディック・パワー・メタルのアルバムは何枚も発売されましたが、それらと比べてなんら引けを取らないクオリティーだと思います。なんならマイケル・キスクが復帰したハロウィンよりも私の好みかもしれない┐('~`;)┌。
我らがLovebitesが再始動ですか。新作が今から楽しみです。このblogで紹介されて以来好きなんですよ。
2022-11-29 23:33 ゆうてい URL 編集
>ゆうていさん
音楽以外の事情で聴かず嫌いするのはよくないですね(笑)。
このブログがLOVEBITESを知るきっかけになったとしたら、お役に立てて何よりです。
2022-12-01 01:59 adore URL 編集