DEAD END / METAMORPHOSIS

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8月15日に幕張メッセで行われた「JACK IN THE BOX2009 SUMMER」で再結成を果たしたDEAD ENDの、89年発表の「ZERO」以来、実に20年ぶりとなるニュー・アルバム。

先日のエントリーで取り上げた「DEAD LINE」の再発盤と一緒にAmazonで注文していたのだが、いわゆるkonozama状態によって手元に送られてくるのに時間差が生じてしまった。

割引率がかなり高かったことに釣られて普段新譜の購入には使わないAmazonを使った報いですが、まあ、とりあえず「DEAD LINE」だけでも早々に送ってきたことは評価します。

そんな話はさておき、DEAD ENDはアルバムによって音楽性がかなり異なり、しかもこれまでリリースしてきた4作それぞれに独自の魅力がある。

何しろ私が彼らの曲で特に好きなのはデビュー作である「DEAD LINE」の1曲目「Spiders In The Brain」と、解散前最後の音源となった「Good Morning Satelite」だが、アルバムとして一番いいと思うのは3rd「SHAMBARA」というバラバラっぷりだ。

そのため、私のように特定の時期に個人的な思い入れのない後追いファンには、正直ニュー・アルバムに何を期待していいのかわからなかった。

ましてや「例えどんなアルバムでも、出してくれるだけで感動っス!」というほどの熱狂的な「信者」ではないだけに尚更である。

しかし実際の所、このアルバムが届いてから今日まで、私は憑かれたようにこのアルバムばかり聴いている。
今年出たアルバムで、収録曲全ての曲名を自然に憶えられたのは本作だけだ(日本語の、それもかなり個性的なセンスのものであることも大きいが)。

正直、基本的にHR/HMの話題を書くことにしているこのブログで本作を取り上げることには若干の躊躇がある。
なぜなら、本作で聴かれる音楽は、おそらく大多数の日本人にとっては「ヴィジュアル系」に聴こえるサウンドだからだ。

こんなことを言うと、古参のファンの方からは、「ヴィジュアル系の連中なんて、みんなDEAD ENDの出来損ないの物真似じゃ! 一緒にすんなヴォケ!」と罵倒されるに違いない。すみませんすみません。

事実DEAD ENDはLUNA SEA、L'Arc-en-Ciel、黒夢といったいわゆる典型的なヴィジュアル系ロックの雛型を作ったバンドたちのサウンド/ルックス両面に直接的な影響を与えており、X JAPANをヴィジュアル系の「表の元祖」とするなら、DEAD ENDは「裏の元祖」と呼ぶべき存在だ。

X JAPANは音楽的にはかなり正統的なHR/HMだったので、後続のヴィジュアル系に対する音楽的な影響という意味ではDEAD ENDの方がはるかに大きいと言っても過言ではない(X JAPANのヴィジュアル系ロックに対する貢献は主にビジネスモデル的な面と、YOSHIKIが女性的なメイクを「アリ」にしたことだ)。

実際、私は先日仕事の関係で清春(元黒夢~SADS)のコンサートを観たのですが、MCで「DEAD ENDを観に行きたい。ライヴ行って、MORRIEさんカッコいいな~って思って帰りたい」というようなことを言っており、その存在が彼の中で未だに大きいことを感じさせていた。

とはいえ、そんな歴史的知識のない人が本作を聴けば、恐らくヴィジュアル系のOne Of Themに聴こえてしまうと思う。

それは解散前に比べてアクが薄れ、艶っぽいディープな歌声になったMORRIEのヴォーカル・スタイルの変化が大きい。
正直私も曲によっては「なんかGacktっぽいな」とか思ってしまった瞬間があった。

それだけに、学生時代は結構好んでV系のバンドを聴いていたとはいえ、社会人になってからは年をとったのかV系独特の青臭いナルシズムを恥ずかしく感じるようになっていたので、本作にこれだけハマったのは自分でも意外だった。

1曲目「摩天楼ゲーム」の意外なラウドさにハッとさせられ、2曲目「Dress Burning」の素晴らしさにいきなり昇天。これは名曲だ。

そして3曲目「テレパシー」が放つ淡々としているようで麻薬的な魅力にヤられ、4曲目「Devil Sleep」ではまさかの高速ビートと、ギター・ソロの一人ツイン・リードに鳥肌。

これ以上は冗長になるのでいちいち書きませんが、どの曲にもそれぞれ個性と魅力があり、捨て曲が見当たらない。

MORRIE独特の歌詞世界も健在ですが、私はその辺にはあまり惹かれない(むしろちょっと中二病っぽいと思っていたり)ので、あくまで音楽が魅力の全てです。

たぶん、全体的にはV系っぽくとも、元々はメタル上がりである各メンバーの素養が私の感性に訴えるのでしょうね。
サウンド的にはダウンチューニングだし、結構モダンなヘヴィ・ロックからの影響もダイレクトに出ているのですが、このギターのトーン、リズムのグルーヴ、どれもイマドキのバンドにはない「芯」がある。

仕事抜けられるようなら、明日(てか今日)当日券狙いで渋谷AXに行ってみようかな…。
Drは湊雅史ではなく真矢(元LUNA SEA)らしいけど。

なお、当サイト/ブログをコンスタントにご覧いただいている方は割とメロディアスで正統的なHR/HMを好む方(つまり私と感性が近い方)が多いと思いますので念のために申し上げておくと、本作は決して「そういう音楽」ではなく、たまたま今の私の波長にピッタリ合ってしまっただけだと思うので、他の人にこのアルバムを薦めよう、などというつもりは毛頭ありません。


◆DEAD ENDのMySpace
http://www.myspace.com/deadendofficial


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