WORK OF ART / ARTWORK

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スウェーデンのAOR/ハード・ポップ・バンドのデビュー・アルバム。
昨年発表されたデモがマニアの間で話題を呼んでいたようだ。

「影響を受けた音楽」に「Toto,Toto and Toto!」とあるように、全体として一番近いサウンドはTOTOであろう。
あえて特定するなら「ISOLATION」から「THE SEVENTH ONE」の時期であろうか。

楽曲に「Maria」だの「Camelia」だの、女性の名前を付けるあたりは、完全にオマージュだろう。

いずれにせよ、新人離れした完成度を持つ、むしろ老成されているとさえ言っていいサウンドである。

それもそのはず、このプロジェクトは元々1992年に当時スウェーデンの音楽学校の生徒だったロバート・サール(G)とハーマン・フリン(Dr)によってその原型がスタートし、ロバートの友人だったラーズ・ラフサンド(Vo)も当時から参加するなど、ある意味15年近いキャリアを持つ人々なのである。

そのプロジェクトは一度空中分解し、各々が個別の活動をしていたものの、ロバートとハーマンは時折共同で曲作りを行なっていた。そして2006年にアルバム1枚分の曲が書き上がり、ラーズも再びそこに加わって現行のWORK OF ARTが誕生(復活?)する。

北欧ならではの哀愁を感じさせつつも、決してクサすぎず、爽やかに洗練されている上質なサウンドで、世が世なら少なくとも母国では人気バンドになれたのではないだろうか。

特にVoが素晴らしく、ジミ・ジェイムソン(SURVIVER)やファーギー・フレデリクセン(元TOTO)を思わせる声質は清涼感があって、聴いていて非常に心地よい。

スーツ姿の出で立ちやバンド名の響きからHR/HMとは無縁に思われるだろうし(実際本人たちも自らの音楽性を「Pure AOR」と形容している)、随所に見られるフュージョン色が感じられるアレンジ(元々ロバート・サールはハーマンと出会うまでジャズやファンクをプレイしていたらしい)は普段HR/HMに親しんでいる向きには響きにくいかもしれない。

その一方、ハード・ポップ色の強い楽曲は往年の北欧メロハーに流れる「哀愁の血脈」を感じさせ、私のような北欧びいきのリスナーとしてはかなりキュンと来るものがある。

こういう本来大衆的なはずの音を出しているバンドを受け入れられる市場がHR/HMマーケットしかないってのが歪んでるよなー。

とりあえず北欧ハード・ポップ好きの方はぜひ彼らのマイスペで極上のハード・ポップ・チューン「Why Do I」だけでも聴いてみてください。「Cover Me」のサビもグッと来ると思います。【85点】

◆WORK OF ARTのMySpace
http://www.myspace.com/musicofworkofart




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