ALL ENDSのレビュー

予告通り、日本盤リリース前から既に一部で話題のALL ENDSのアルバムを本サイトでレビューしました(こちら)。

このアーティストを知ったのは昨年の秋ごろ、HMV池袋サンシャイン60通り店でデビューEPが試聴機展開でプッシュされていたのがきっかけです。

僕も一聴して「おっ、こりゃイイね」と思いましたが、実際反響は良かったようで、12月にアルバムが出るとさらに大々的に試聴機展開がされ「バカ売れ」「問い合わせ殺到!」などの店員のタタキ文句が躍っていました。

ただちょっとこの店の(というか、この店でALL ENDSをプッシュしている店員個人の、と考えるべきでしょうね)スタンスとして微妙なのが、ALL ENDSをメタルから切り離して売ろうとしているフシが見えたことです。

というのも、すぐ近所のHMV池袋メトロポリタンプラザ店ではこのCDがHR/HMコーナーに置いてあるのに対し、このサンシャイン60通り店では一般の洋楽ポップ/ロックのコーナーに陳列し、エモ系などパンク/ハードコア周辺のバンドと一緒に試聴機展開をしていた(る)からです。

別にそのことを咎めるつもりはないのですが、その所業が、メタルの好きな店員さんによる「メタルだと思われると売れないし、メタル・ファン以外にもアピールする音楽だから、敢えてこういう売り方をしよう」という「配慮」によるものなのか、エモ/パンクの好きな店員さんによって「なんか気に入っちゃったけど、これがダサいメタルだって認めたくないんだよねー」という思いでなされたことなのかによって、個人的な印象はだいぶ変わってきますね(笑)。

ただ、同じ試聴機で展開されているエモ系のバンドと比べると、やっぱり音作りが格段にヘヴィで、Voもスクリームせずにちゃんと「歌っている」ので、普通のエモ/パンク系のファンの方には違和感があるのでは…という気がしましたが。

まぁそんな池袋住民ならではのローカルな話題はさておき、実際すごくキャッチーで聴き易い音楽なので、A7XやらBFMVやらと同様、メタル入門者向けのバンドとして期待がかかりますね。

未聴の方は彼らのMyspaceでぜひ試聴を。
オススメはデビューEPタイトル曲の「Wasting Life」で、フル・アルバムでこの曲を超える曲がなかったのはやや残念(この曲もフル・アルバムに収録されています)でしたが、どの曲もおしなべて良い出来です。

ちなみに、IN FLAMESのビヨーン・イエロッテの妹エマが在籍する…という事実がこのバンドのフックになっているわけですが、正直PVやライヴ映像などを観るとフロントマンとしての存在感にせよ、シンガーとしてのスキルにせよ、もう一人の女性Voであるティナの方が明らかに上で、ビヨーンとイエスパーがレストランのショウ・シンガーとして歌っていた(ミュージカル出演の経験もあるそう)彼女を連れてきた…というのは、エマ一人では成功は難しいと考えていたからなのでは…と思えてしまいますね。

妹思いなのか冷静なリアリストなのか、評価は分かれる所ですが、結果的に女性2人がフロント、というのは最近数多い女性Voのメタル・バンドの中での差別化につながってよかったのではないかと思います。

いずれにせよ、本作の魅力はあくまでもイエスパー&ビヨーンというIN FLAMESのメイン・ソングライターによる優れた楽曲。

EVANESCENCEやWITHIN TEMPTATIONのウケがいいのでゴシック的な見せ方で売ろうとしているフシも見られますが、その手のバンドよりグッとコマーシャルで、むしろ大衆性は高いと思います(とはいえ、メロディはメランコリックかつ哀愁たっぷりなので、ゴシック系のファンにも響くところはあるはず)。

特にイエスパーに関しては、HAMMERFALLやSINERGYに曲を提供していた頃に比べると、随分「歌モノ曲」のソングライティングが洗練されたなあ…と、ちょっと感慨めいたものさえ抱いてしまいます。とにかくオススメ!

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