BURRN!09年12月号の感想

表紙はB'zの稲葉浩志とのコラボレートで話題のスラッシュ。
しかしいつ見てもスラッシュのレスポールはカッコいいなあ。
10代の頃はレスポールは丸っこくて全然カッコよくないと思っていましたが(ランディVユーザーでした…)、年をとるにつれレスポールをカッコいいと思うようになりました。
ただ、レスポールは重いので、肩こり性である私にはその点がちょっと…なのですが(笑)。
で、冒頭のインタビューは伊藤政則氏によるスラッシュの独占インタビュー。日本のメディア向けなので当然ながら、稲葉氏への賞賛のコメントもあり。
先々月号から続く25周年特集の第3弾はBURRN!が創刊された1984年にフォーカスした企画。
広瀬編集長による1984年に至るまでHR/HM史の解説と、同年にリリースされた名盤を編集部員と外部ライターがそれぞれ一枚ずつ個人的な思い入れと共に語るコラムが主な内容。
84年ごろはやっぱり名作・名盤が多かったわけですが、幅記者のチョイスしたHANOI ROCKSのライヴ・アルバムはわざわざここでピックアップするほどの作品ですかね?
あと、渡辺清之氏のチョイスしたヘヴィ・ジャンク・バンドのSWANSは浮きまくり。原稿の依頼元を「CROSSBEAT」と間違えたのでは、などと思ってしまったり(笑)。
既に恒例となりつつある奥野記者のマニアック知識披露記事もあり。
この人は「けいおん!」のキャラソンCDの解説をしてみたり、先ごろでは「TVBros」のHEAVY METAL企画に登場してみたりという「顔を売る」活動も踏まえてみるに、きっと「BURRN!後」もこの業界でライターとしてやっていくことを真剣に考えているとみたね。
第二特集は「女性ヴォーカルのシンフォニック・メタル特集」。
藤木記者はこのフィールドに「今までメタルに取り込めなかった層を取り込む可能性」を見出しているみたいですね。
たしかに00年代になってからゴシック寄り・メロディック・パワー・メタル寄りのバンドを中心に女性ヴォーカルが飛躍的に増えていて、欧州においてはメタル・ファンの裾野拡大にかなり寄与しているみたいですからね。
3ページにおよぶカラー・ピンナップページ付き(笑)。話題の(?)LIV MOONも載っています。
スラッシュ・メタルの大ファンとはいえない(しかし実は意外と好き)私でも豪華だな、と思った「THRASH DOMINATION」のライヴ・レポを読むと、翌月にLOUD PARKがなければ観に行ってもよかったな、と思いました。かなり痛々しいステージ・ダイヴァーがいたみたいですが…。
インタビューではHEATHEN、EXODUS、TESTAMENTといったベイエリアのスラッシュ・バンドたちが皆80年代当時「表向きはLAのDOKKENやRATTみたいなバンドをポーザー呼ばわりしつつ、実は好きだった」という趣旨の発言をしていて微笑ましい気分になりました。これぞ「今だから言える話」ですね。
ちなみにHEATHENのリー・アルタスによると、今アメリカでポーザー呼ばわりされているのはエモやスクリーモのバンドなんだそうで。対象は変われど、人間のやることは変わらない、ということでしょうか。
インタビューは、STRATOVARIUSのものが秀逸。
ティモ・トルキがかつてファンにナイフで刺されたという話から、ミスKというシンガーを加入させたという話、そして最近の「PROJECT STRATO」の件に至るまで全部嘘だったというのだから、もはや誰かトルキを自己啓発セミナーじゃなく精神病院に連れて行け、って感じ。
イェンス・ヨハンソンがPROJECT STRATOがレコーディングをしているという話を聞いて、メンバーであるはずのヤリ・カイヌライネンに電話し「どんな音楽やってるの?」と訊いたら「何だって? 俺はトルキとは3ヶ月くらい話もしてないぞ!」と言われたというくだりには思わず吹きました。
レビューは、当然BON JOVIがトップかと思ったら載ってませんでした。
DEAD ENDとHEAVENLYが掲載されていないのも残念。
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