RIOT来日公演 at CLUB CITTA'

LOUD PARKの余韻も冷めやらぬうちにやってきたRIOT来日公演@クラブチッタ。

つい先月同じ会場にSTRATOVARIUSを観に来たばかり。
その前にクラブチッタに来たのは02年のRHAPSODY来日公演(前座:EDGUY)で、それ以来ご無沙汰だったというのに、重なるときには重なるもんですね。

しかし、先月のSTRATOVARIUSに比べると明らかに観客が多い。ギッシリ、というほどではないがほぼ満員だ。
そりゃBURRN!の表紙もロートルばかりになるよな…。

そして、STRATOVARIUSの客層も決して若いとは言えなかったが、今日はそれにもまして観客の年齢層が高い(笑)。下手すると40代がメインか?

開演予定時刻の18時を10分くらい回った頃に客電が落ち、ステージに懸かっている白い幕にデビューからトニー・ムーア(Vo)在籍時までのアルバム・ジャケットやメンバー・ショットなどをコラージュした映像…といかスライドショー?が映し出される。

そういえば前回2005年に池袋のロサ会館でひっそりと(?)行なわれた来日公演を観たときも、なんかヒストリー映像(ってかこの時もスライドショー)から始まっていたな…。

「THUNDERSTEEL」当時のメンバーと現在のメンバーが交互に映されたときには、みんなあからさまにオッサン化が進んでいてなんか侘しい気分になってしまった(苦笑)。

映像(しつこいようだがスライドショー)が終わり、バッ!と懸かっていた白い幕が落ちる演出は劇的でなかなか良かったのだが、始まったのはインスト・ナンバーの「Narita」。

すぐにVoが飛び出してスクリームの一発もカマした方が盛り上がったような気がするのだが…。

しかし、続く「THUNDERSTEEL」からの「Fight Or Fall」で否応なく盛り上がる。

姿を現したトニー・ムーア(Vo)はアメリカのプロレスラーのような体格になっており、「44」と大書されたバスケットボールシャツのような服装にバンダナという、スタイリッシュとは言い難いルックスだったが、いきなりキーの高いこの曲の第一声を聴いて仰天。

「まったく衰えてねぇ!」

RIOT脱退後もちょこちょこと音楽活動はしていたようだが、本格的なツアーなどからは長らく遠ざかっていただけに、加齢に伴う衰えはやむを得ないだろうと覚悟していたのだが…これは凄い。

続く「PLIVILEGE OF POWER」からの疾走曲「On Your Knees」(SE・ホーン抜き)、同じく同作からの「Metal Soldiers」でも、オリジナル通りのハイトーンが冴え渡る。

この人はあまり丁寧に歌うタイプではなく、ピッチやリズム感についてもちょっと甘い気がするが、フェイクを普通のシンガーとは逆に高い方に持っていくので、オーディエンスはかえって興奮を掻き立てられる。

サウンドはそんなに悪くないが、ドラムの音が大きい…? いや、ギターの音が小さいのか。
正直耳栓をしているとギターが聴こえなくなってしまうほどで、私にしては珍しく耳栓を外して臨むことに。

そのギター担当のうち、下手(しもて)に立っていたリーダーのマーク・リアリは白シャツに赤紫のカーディガン?(コーデュロイジャケット?)というメタル系ミュージシャンには珍しい服装で、終始うつむき気味にプレイ。妙にサラサラな茶髪ロングヘアを「装着」していたため顔はほとんど見えず。

上手(かみて)のギターのマイク・フリンツはあまりにも一般人なルックスで、同じく上手でベースをプレイしている、ロック・バーのマスターみたいなルックスのドン・ヴァン・スタヴァンとのコントラストが面白い。

ガイ・スペランザ時代の「Outlaw」や「Sword And Tequila」を挟み、トニー・ムーアの「来年ノ春ニ新シイれこーどガ出マース」というMCの後プレイされた新曲は、バンド史上最速と思われる爆走チューンで、ボビー・ジャーゾンベクのベタ踏みのツーバスが凄まじい。

サビメロはちょっとあっさりしていた感じだが、こりゃ疾走好きなら買い決定ですわ。

どうでもいいけどトニーはMCの後、バンドに演奏開始を促すのに「Hit me!」というフレーズを多用していた。
かのジェイムズ・ブラウンなんかが「音をくれ!」というニュアンスで使っていたみたいだけど、HR/HM系のVoでこの表現を使う人は初めて見たので、なんとなく印象的だった。

新曲の後はまた初期のナンバーである「Tokyo Rose」、「Rock City」を続けてプレイ。
「Tokyo Rose」ではトニーがバラを咥えて登場し、そのバラを客席に放り込む。

「Rock City」では曲名をコールするだけの単純なサビを使ってオーディエンスとのコール&レスポンス。
トニーは時折異常に高い音域を要求するので、それに応えるのは容易ではないが、中央後方で観ていた私のさらに後ろで、やたらと高い声を出して頑張っていらっしゃる方がいたのが印象に残っています。

そしてボビー・ジャーゾンベクのドラム・ソロ。
強烈なツーバスの連打をベースに、まるで曲芸のようにスティックを両手で回しながら阿修羅のごとき変幻自在のドラミング。
常にスティックはクルクル回っているのにどうしてあれほど正確にショットができるのか…。

バックにクラシックを流したり、オーディエンスと掛け合いをしたりするわけでもなく、基本的にはごくシンプルなドラム・ソロなのにここまで魅せるドラム・ソロは久々でした(まあ、最近ドラム・ソロというもの自体があまり流行らなくなっているような感じもありますが)。

さすがにロブ・ハルフォードに見込まれHALFORDのドラマーに起用された実力者だけはあります。
正直本日の演奏陣の中で別格の輝きを放っていました。

ドラム・ソロの後は「Flight Of The Warrior」に「Storming The Gates Of Hell」という強力なパワー・メタル・チューンを連続で披露し、今度はギター・ソロ・タイムへ。

マーク・リアリとマイク・フリンツの2人で、お互いにバッキングとソロを交互に弾くスタイルのギター・ソロだったが、ハッキリ言って出音はショボいし、速弾きは弾き切れてないし、申し訳ないけど本日のショウにおける一番退屈な瞬間だった。

しかしその後は再び強力なスピード・メタル・チューンの「Dance Of Death」で再加速。
この段になってもトニーのハイトーンは衰えることなく、この恐ろしくキーの高い曲を難なくクリア。
しかも必死で絞り出す、という感じですらなく、楽々と出しているように見えるのが恐ろしい。

そして「最後の曲だ」と言って代表曲「Warror」をプレイ。
ボビーの強力なツーバスを加えてさらにパワフルになった演奏に、オーディエンスの大合唱が巻き起こる。
本日一番多くの腕が上がり、盛り上がった瞬間でした。

アンコールまでの間、ベースのドンがオーディエンスの写真をデジカメで撮影。
この辺があんまプロっぽくないんだよなあ…。

アンコール一発目は「Bloodstreets」。そして待ってましたの名曲「Thundersteel」で、ラストの曲名シャウトを「オヤスミナサァァァ~イ!」に変えて締めくくり。

先日のSLAYERといい、「Good Night!」を「オヤスミナサイ」と言われると、日本人としてはなんか脱力してしまう…(苦笑)。

ギターのサウンドがショボく、演奏もグタグダだったので一流のパフォーマンスだったとは言い難かったが、もともと「きっと衰えてるだろうな~」と期待せずに来ていたため、予想外の健闘にむしろ印象は良かった。

やはりバンド・サウンドの土台であるドラムと、楽曲の印象を決めるヴォーカルがしっかりしていると、その他のパートが多少イマイチでもカッコがつくね。個人的には文句なく楽しめたライヴでした。

物販のマーチャンダイズが地味なTシャツとバンド・フォトしかない状況に、相変わらずバンドの置かれている状況はあまり良くないことが窺われましたが、ぜひ頑張ってこのまま活動を続けて欲しいところです。

しかし、この公演の告知に謳われていた「“サンダースティール”完全再現」って文言はJAROに訴えていいレベルの大嘘でしたね(苦笑)。

私は事前にネット上で完全再現にはならないという情報を得ていたので特に何とも思いませんでしたが、「完全再現」を本気で期待していた人にとっては肩透かしだったのでは。


■本日のセットリスト

01.Narita
02.Fight Or Fall
03.On Your Knees
04.Metal Soldiers
05.Outlaw
06.Johnny's Back
07.Sighn Of The Crimson Storm
08.Swords And Tequila
09.新曲
10.Tokyo Rose
11.Rock City
(Drum Solo)
12.Flight Of The Warrior
13.Storming The Gates Of Hell
(Guitar Solo)
14.Dance Of Death
15.Warrior
(アンコール)
16.Bloodstreets
17.Thundersteel
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