THE MORNING AFTER / YOU CAN’T HURT STEEL

morningafter01.jpg

イギリスから登場した平均年齢20歳という若き「期待のバンド」のデビュー作。

BURRN!誌2月号ではビクター・エンターテインメントの「今年の最初のイチオシ」として紹介され、ビクターのレギュラー枠である表4(裏表紙)にも大々的に広告が入っており、期待の大きさが窺われる。

その広告における80年代のドギツイ部分を現代に蘇らせたかのようなルックスの雰囲気は、昨年一部で話題になったムビョバディことBLESSED BY A BROKEN HEARTを思わせるものがあり、実際、そのサウンドも80年代HR/HMと、メタルコアをはじめとする現代的なメタル・サウンドを融合したスタイル、という点で通じるものがある。

ただ、BBABHがLAメタルをはじめとする80年代アメリカのHR/HMバンドからの影響が強いのに対し、このバンドの持つ80年代HR/HMテイストというのはNWOBHM、もっとハッキリ言ってしまえばIRON MAIDEN風の、ブリティッシュ的というか、欧州的な要素の強いものである。

話題になるだけあって、随所に印象的なフレーズやメロディが登場し、IRON MAIDENの魅力は「あの」リード・ギターのメロディだよね、という私のようなタイプのリスナーにはなかなか楽しめる音である。気に入りました。

ただ、キャッチーなメロディ・センスや、年齢の割には安定した演奏力に可能性は感じさせるものの、一方でやはり若さゆえの未熟な部分も目に(耳に)つかないではない。

モノクロながら新人バンドとしては異例の4ページを獲得したBURRN!誌におけるインタビューで、「グロウルやブレイクダウンなどの要素を取り入れている理由は、サウンドを単なる80年代HR/HMの焼き直しではない最先端のものにするため」というようなことを述べていたが、どうもそのモダンなパートと、メロディックなパートの馴染みが悪く、楽曲にまとまりがない。

そのツギハギ感に加え、ぶっちゃけグロウルが迫力不足。
というか、この薄っぺらい歌声のVoはちょっとさすがに弱すぎるんじゃないですか?
まあ、エモ/スクリーモ世代の若者にはこのくらいでちょうどいいのかな。

かのブルース・ディッキンソン(Vo:IRON MAIDEN)が自身のラジオ番組で彼らのことを「Next DRAGONFORCE」と形容したそうだが(音楽性の話ではなく、次代の英国HR/HMを背負って立つホープ、ということだろう)、現時点ではちょっと買いかぶりな気も。

まあ、こういう若いバンドのアルバムを聴く楽しみには、バンドがビッグになってから「俺はデビュー当時から聴いてたぜ」とにわかファンたちに自慢するために「唾をつけておく」青田買い的なニュアンスもあると思うので、その辺も含めて今からチェックしてみるのもいいかもしれません。【77点】


◆THE MORNING AFTERのMySpace
http://www.myspace.com/themorningafterrock


スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

バンドロゴもBBABHと似てますよね。

ただやっぱり全体通しての起伏がないのとadoreさんもおっしゃっている楽曲のツギハギ感(特に2曲目のギターソロ前の展開に強く感じました)が目立つのが残念ですねー。

まあ純英国産のバンドですし、UKのシーン活性化のためにも今後に期待ですね。

RUNNINGWILDとAC/DC

フィン(finn・againwake)です。
ハイブリッド・メタルならぬツギハギメタルですか?うまい!!
思っていたより悪くなかったですね。メロディもなかなか、個人的には好きな部類に入ると思います。
「Next DRAGONFORCE」には荷が重過ぎるって感じがしますが。ただし80年代風のダサすぎの格好には好感が持てました。
話は変わりますが、先に紹介されていた「Versailles」を聴き、
音楽的には違えど、クローミング・ローズ の「ルイ14世」 を思い出しましたわ。
海外で言うところのクールジャパンとは何かを知りたくて、ヴィジュアル皆無(でも初期ルナシーは1枚聴いたか、、)だった歴史に終止符を打ちました。ギターのヴィジュアルには度肝抜かれましたわ、違う意味で興奮しましたわ。アズリエル含めてジャパメタも素晴らしい素材が揃ってきましたね~。

今月はガンマレイ、RAGEとジャーマン・メタル勢が熱い!!DREAMEVILの新譜も楽しみ(BURRNのインタヴューはある意味衝撃的だったな、、、元ギターの奥さんの話)です。
ガンマレイの新譜では、キスケが2曲目を歌うそうな、今からスゲー楽しみです(真のLand of the Free IIか)
脈絡のないコメントとなりましたが、80年代つながりだったんですね(ピーヴィの車内は、今もしゃれこうべが転がっているのか)。
けして懐古主義ではないけど、30才超えても尚、カイ・ハンセン、マイケル・キスクが組むと聞くと胸が熱くなります。BURRNに触発され、ガンマレイまで、AC/DCでも聴こうかな。

>LAMPSさん

言われてみればたしかにロゴやジャケの雰囲気もBBABHに似てますね。
正直現状はBBABHの方がレベル高いですが、そこはまあキャリアの差でしょうね。

このバンドがBBABHよりもてはやされる理由があるとしたら、それは「イギリス出身だから」ということに尽きると思いますが、やはり英米のバンドでイキのいいバンドが出てこないと世界的にメタルが盛り上がってこないと思うので、このバンドにも期待したい所ですね。

>フィンさん

30歳超えでV系初体験とは、なかなかレアなケースですね(笑)。
度肝を抜かれたギターのヴィジュアル、というのは男の娘なHIZAKIのことですかね?

今月はたしかにジャーマンメタルが熱いですね。
またかなりCDを買ってしまいそうです。

AC/DCは私も来日公演に行くのでDVDでも買って予習をしようかと思ってます。