SERPENTINE / A TOUCH OF HEAVEN

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BURRN!誌で92点(評者は広瀬編集長)を獲得したSERPENTINEのデビュー・アルバム。

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本作で歌っているのはSHYのヴォーカリストとして知られ、現在はTNTのフロントマンも務めるかたわら、ソロ活動やVOICE OF ROCKやSTATE OF ROCKといったプロジェクトでも活躍するトニー・ミルズ。

キャリアと実績があるため、どうしてもトニーに注目が集まりがちだが、このプロジェクト(バンド?)の中心はKeyのガレス・デヴィッド・ヌーンで、07年にガレスがクリストファー・グールド(G)とJUDAS PRIESTのコンサート会場で出会ったことがバンド結成のきっかけだという。

活動の拠点にしていたスタジオがSHYのドラマーであるボブ・リチャーズと縁が深かったことが接点となり、トニーが参加することになったそうだ。

そして09年夏、トニー・クラーキン(G:MAGNUM)所有のスタジオでレコーディングされたのが本作「A TOUCH OF HEAVEN」である。

音楽性はいわゆるKeyをフィーチュアしたメロディアス・ハードで、トニー・ミルズが歌っていることもあって、SHYに近い印象を受ける。

SHYが路線変更せずに年齢を重ねていたらこうなったかも、という感じの、SHYから様式美的な泣きとエッジを薄め、JOURNEY的な意味でのAORテイストを強めた感じのサウンドである。

心なしか、トニー・ミルズの歌唱も特に低~中音域においてスティーヴ・ペリー(Vo:元JOURNEY)を思わせる歌い回しが目立つ。

たしかに悪くはないのだが、あまりにも80年代的で、近年この手の音が戻ってきているとはいえ、さすがに時代錯誤だし、サウンドが安っぽく、演奏(特にドラム)に面白みがないこともあって、正直B級な感は否めない。

Keyのフレージング、サウンドの大仰さは良い意味での80年代っぽさで個人的に嫌いではないのだが、聴く人によっては激ダサの極致なのでは。

トニー・ミルズの歌唱レベルが高いのでとりあえずの品質はキープされているが、正直90点以上をつける作品かというと…。

トニー・ブラクストンの96年の全米No.1ヒット曲「Unbreak My Heart」という意外なカヴァー曲が収録されているが、90年代R&B屈指の名バラードである同曲のスケール感は残念ながら表現できておらず、HR/HMの表現力の限界を感じさせる残念な仕上がりになってしまっている。

しかし、一昨年に本作のレビュアーである広瀬編集長が93点をつけたACTIONの例も合わせて考えると、もはや広瀬編集長は80年代のノスタルジーの中にのみ音楽の喜びを見出しているとしか思えないね。

本作も80点そこそこくらいだったら、好き者たちの間で「隠れた秀作」としてポジティヴな評価を得られたはずなのに、インフレ気味の点数によってメロディアス・ハードのファンに対して逆に「期待外れ」な印象を与えてしまったような観があって、ちょっと同情してしまいます。【78点】

◆SERPENTINEのMySpace
http://www.myspace.com/planetserpentine


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コメント

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お疲れ様です

フィン(finn・againwake)です。
今回も見事に、人柱としての務めを果たされたようですね(笑)。
広瀬編集長が高得点を出したCDは、買った記憶が無いな~(はじめから買う予定だった物は除く)。
MYSPACEで聴きましたが、悪くは無いんだけど、90点以上取る作品では無いと思いますね。
まぁメロハーはほとんど聴かないから偉そうにいえないけど、同名のタイトル、
LAST AUTUMN'S DREAMの「A TOUCH OF HEAVEN 」のほうが哀愁があって良かったかな(それは買った)。

>フィンさん

人柱というには、リリースからちょっと日数が経過してしまった感がありますが(苦笑)。

広瀬氏の高得点は既に私にとって「危険信号」だったりするのですが、基本的にあまり読者を意識していないこのブログにおける数少ない(ネタ作りという意味での)「読者サービス」(笑)としてあえて地雷を踏みに行っている面があります(誰得)。

マイスペで聞いてみました。確かにSHYみたいで聞きやすいですね。ちょい前に、トニー・ミルズのソロを購入したんですが、SHYっぽく歌ってなくて残念でした。
Keyが仕切ってると言う割には、AORだからかそんなに目立つプレイはしてないみたいですね。…むしろ、これくらいが普通?(Key仕切る=Royal HuntやFairylandみたいなイメージ)
マイフェイバリットギタリストは、うまいとは思わないけど味のあるプレイをするスティーブハリスだったりするのですが、そういう味がこのバンドには感じられないのがちょっと残念かも。

>ここみんさん

まあ基本的には「歌モノ」バンドなのでROYAL HUNTやFAIRYLANDのようなKeyがアンサンブルの中心になっているようなバンドとはちょっと違いますね。

とはいえこのバンドのKeyは楽曲の印象を決める上で大きな役割を担っているとは思いますが。

SHYのスティーヴ・ハリスはいいギタリストですよね。
彼の様式センス漂う泣きのギターがSHYを凡百のメロハー・バンドから際立たせていたと思います。