LOUD PARK 09 2日目感想 〈後編〉

ブログの文字数制限の関係で、二日目の感想も分割しました。こちらは後半となります(前半はこちら)。

昨日からしつこいようですが、この記事は病的に長いので、適当に読んでもいいと思えそうな箇所だけ拾い読みしていただけると幸いです。


GOTTHARD

スイスNo.1バンドの彼ら。これまでBURRN!でレポートされてきたライヴの評判が大変良かったので、かなり期待していました。

そして期待に違わぬ素晴らしいライヴでした。ちょっと序盤ギターのサウンドが不調だったものの、ハッキリ言ってサブステでやるようなレベルのバンドじゃないね。

特にVoのスティーヴ・リー。歌も絶品だし、アクションもひとつひとつキマってる。手足が長いからそれが様になるんだよね。

一方でベースの人はあまりにも普段着すぎじゃね?と思ったが、そのプレイは楽曲に素晴らしいドライヴ感を与えていた。
てかドラムも含めてリズム隊のグルーヴと躍動感が素晴らしい。

選曲も、お得意のバラードをあえて封印し、ノリのいい曲を中心にしていたことも「フェス映え」を熟知している感じでプロって感じ。

知名度の高いロック・クラシック「Hush」のカヴァー(彼らのレパートリーでもあるが)で盛り上げる技も老獪ですな。

このフェスはちょっと客層が特殊なのでサブステに甘んじているが、HR/HMに対する知識のない一般のロック・ファンに無理矢理本日の出演バンドを全部観せたら、このバンドが一番、と評価されるんじゃないでしょうか。

最後まで観たかったが、次のFAIR WARNINGを観るために泣く泣く途中抜け。


FAIR WARNING

ANVILを観るために途中抜けするつもりだったので、せめて頭から観ておくか、とGOTTHARDを最後まで観るのを諦めてメインステージに戻る。

ちょうど幻想的なイントロが始まったところだ。いいタイミング。

新作の曲中心だと正直キツいなー、と思っていた所にまさかの「Angels Of Heaven」。

そして続くはさらにまさかの「Save Me」。自分たちの日本における全盛期がいつだったかは正確に理解していたんですね!

その後復活後の「Generation Jedi」を挟み、これぞ本当にまさかの「Out On The Run」!
ここで本気で胸が熱くなりましたね。

しかもさらに「Long Gone」までやられては…。涙腺に来ちゃいましたよ、マジでウルッと。

こうなるともうANVILのために途中抜けなんてできませんよ…。この後どんな名曲が出てくるかわかんないですもんね。

隣のBIG ROCK STAGEでCHILDREN OF BODOM待ちをしている人たちの間からも多くの腕が上がっているのが見え、彼らの音楽に触れたことがある人はやっぱり多かったんだなあ、と思いました。

ちょっと音がデカ過ぎな感じもしたが、マイ琴線的には本日一番グッと来たバンドでした。


ANVIL

次週末に映画の公開も控え、今がまさに旬! ということで頭からガッチリ観ようと思っていたのですが、FAIR WARNINGがあまりに良すぎて抜けられず、途中から参加。

しかし結論を言うと、途中参加で正解でした。

正直本日、いや、昨日も含めて最高にB級で、曲はつまらないわ、30年もやってるのにパフォーマンスに全くオーラがないわ、映画という話題性がなかったらスカスカだったんじゃねーのコレ、と思ってしまいました。

直前にセカンド・ギターが脱退して、トリオになってしまって音が薄かったのもショボさに拍車をかけていたのだと思いますが…。

まあ、とはいえ「俺達の映画のこと知ってるだろ? やったぜ俺達!」と無邪気に喜んでみせるリップス(Vo, G)は確かに愛すべき男で、微笑ましいステージではありました。観客もとても暖かかったです。

なんかこう、クラスのひょうきんなお調子者がそのまま成長せずに大人になってしまった、という感じの人物で、一種の顔芸というべきお茶目な表情とかどうにも憎めないんですよね。

とりあえず、噂の「大人のおもちゃ」を使ったギタープレイも拝めましたし、予習してきた代表曲「Metal On Metal」も合唱できたので、途中参加とはいえ充分満足です。


CHILDREN OF BODOM

ANVILを観終わった後、無性に甘いものが食べたくなって2階の売店でソフトクリームを購入。
そのソフトクリームをなめながらメインステージに戻ると、既に本編ラストの「Downfall」でした。

そしてアンコールがかかり、「Hate Crew Deathroll」で終わり。
という2曲しか観てないので何とも言えませんが、前回06で観たときより出音に迫力があって良かったような気がします。


ROB ZOMBIE

シュールな残酷アニメやB級ホラー映画など、映像をふんだんに駆使したステージ、シアトリカルなメンバーの衣装など、視覚も含めたトータルなエンターテインメントを展開。

ショウの途中には映画「チャイルド・プレイ」のチャッキーが巨大化したような代物がIRON MAIDENのステージにおけるエディのように登場してみたり。

そういう「ライヴというよりショウ」的な意味ではインダストリアル色のある音楽性も含めて07のトリだったMARILYN MANSONに通じるものがある。
ギターは元MARILYN MANSONのジョン5だったしね。

こりゃこれまで日本に来なかったのはテレビのチャンネル数の問題じゃなくて、こういう豪華なステージが公演規模的に実現できそうもなかったからじゃないの、って思ってしまいました。

しかも個人的に意外だったのが、偏屈な引きこもりオヤジだと思っていたロブ・ゾンビが思いのほかエンターテイナーというか、アクションもすごくダイナミックで見栄えがするし、観客とも積極的にコミュニケーションを図っていて(何度もフロアに下りてきた)、この辺にもアメリカで人気の秘密があるのかも、という気がした。

特に前半、ノリのいい曲が立て続いたあたりでは(WHITE ZOMBIE時代も含め何枚かアルバムを聴いたことがあるとはいえ)基本的に「門外漢」である私でもかなり楽しめた。

ただ、途中ちょっとマッタリした曲が続きそうな感じだったのと、今のうちに夕食をとらないとトリのSLAYERが終わるころにお腹が空きそうだったので、パッと抜け出して豚マヨキムチ丼とビールをチャージ。

10分くらいでサクッとかき込むように食べて戻ったのだが、戻るとなぜかロブ・ゾンビが急速に不機嫌になっていた。

どうもオーディエンスの盛り上がり方に不満があるようだ。アメリカ人大物アーティストにありがちだが、MCがちょっと英語レベル的に日本人には高度過ぎて聞きとれた単語から話の内容を類推すると、ですが。

「お前らもう疲れたか?座りたいか?スシでも食って水飲みたいか?」なんて訊かれても、即座に「No!」と答えられる日本人はそんなにいないでしょ。私は疲れて座ってビール飲んでたので何も言えませんでしたが。

基本的に、日本のオーディエンスには「イェー」で応えられるMC以外投げかけてはいけません。
その辺はプロモーターの方でちゃんと説明しておいていただかないと、みんな困惑してしまってさらに盛り下がってる感が。

それでも「ゾンビ・コールをしろ」というような単純な呼びかけにはちゃんと応える観客に、言葉が通じてないだけだと理解して自己解決したのか、最後の方は普通に盛り上がってひと安心。

終盤にはジョン5の超速弾きや、歯で弾く「Eruption」(VAN HALEN)披露などのちょっとしたソロ・タイムもあり、演奏やパフォーマンスはハイレベルで、その辺はさすが大物。

ただ、大物アーティストって自分の思い通りにならないと露骨に不機嫌になるからイヤなんですよね。

まあひょっとするとあれは一種の「客いじり」なのかもしれないが、なんで金払ってる方がハラハラしなくちゃならんのか。


SLAYER

06に引き続き、幕張での大トリは「帝王」SLAYER。
1週間前にトム・アラヤ(Vo, B)が咽頭炎でオーストラリアでの公演をキャンセルし、来日自体が危ぶまれていただけに、こうして実際に見られるだけで満足、という気分の人も多いだろう。

ただ、個人的に熱心なファンではない私のような人間からしてみれば「来たのはいいけど、ちゃんと歌えるのかよ? 昨日のDOKKENみたいな惨状になったら帝王の威光に傷がつくだけじゃないの?」なんて懐疑的な思いもあったのだが、実際に始まってみると、喉のトラブルなんて嘘のよう。

まあ、確かに絶好調、って印象はなかったが、前回の06と比べても遜色ない感じで、凄味は充分に伝わってきた。

サウンドも他のエクストリーム系バンドに比べて格段にまとまっている(適音に抑えられていた、というべきか)。

1曲目から今度出るニュー・アルバムからの新曲だったが、紛れもないSLAYER節で、アタマを振るのに何の問題もない。

2曲目の「War Ensemble」でフロア前方は狂乱の渦に。こんな時間までサークルできるなんて、若い人は体力あっていいですね。

実は途中何曲か疲労で意識が途切れたのですが(苦笑)、もちろん「Angel Of Death」やラストの「Raining Blood」では大盛り上がり。

赤を中心とした不吉なライティング、メンバーたちの発するオーラ(ジェフ・ハンネマンはピザ化していたが…) 、いずれもいまだ「SLAYER is SLAYER!」と言わしめるに充分な迫力で、その点昨日のJUDAS PRIESTとは全然違ったね。

それだけに途中の「ドウモアリガトウゴザイマス」という妙に滑らかな発音の日本語MCや、最後の「オヤスミナサイ」という丁寧な挨拶に思わず笑ってしまったのですが。



あー、今年も終わってしまった。CHILDREN OF BODOMのあたりからずっと「イヤだな。もうすぐ終わりだ…」と思ってちょっとしんみりしていたのですが。

とりあえず自宅の最寄り駅まで視界の中にメタTの人たちが結構いたのがなんか良かったな。

来年(開催されれば)はとりあえずひとつの節目となる5回目。
今年は両日ともかなり客入ってた気がするし、来年はぜひさらなる盛り上がりを期待したい所ですね。
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