RATT / INFESTATION

ratt08.jpg

BURRN!誌の広瀬編集長が先月号のレビューで95点という高点数を献上していたRATTの実に11年ぶりとなるニュー・アルバム。

まあこの人は先日スラッシュのソロ・アルバムに96点をつけている人ですから、点数自体は大した話ではないかもしれません。

しかし、さらに今月号の「今月のおすすめ」コーナーで通常の4倍近いサイズでジャケットを掲載して再度プッシュをかけているとなると、これは下・梶作品もかくや、というほどのかつてない大プッシュと言っていいでしょう。

こうなると俄然本作のリリース元であるロードランナー・ジャパンからの収賄疑惑が浮かび上がってくるわけですが(笑)、実際本作の評判は上々で、会社の先輩からもオススメされてしまったのでつい買ってしまいました。

中心人物だったギタリスト(ロビン・クロスビー)を亡くしたバンドに、中心人物だったヴォーカリスト(ケヴィン・ダブロウ)を亡くしたバンド(QUIET RIOT)のギタリスト(カルロス・カヴァーゾ)が加入する形で構成されている現在のRATT。

どうせだったらベースにルディ・サーゾを連れてくればLAメタルの象徴的なバンドであるRATTと、LAメタルの幕開けを告げたバンドと言っても過言ではないQUIET RIOTの合併みたいで面白かったのに、なんてことを考えてしまいましたが、現在のベーシストであるロビー・クレイン(元VINCE NEIL)もテク、ルックスとも申し分はない。

意外に思われるかもしれませんが(?)、RATTのアルバムは学生時代行きつけだったレンタルCDショップに全作揃っていたこともあって、ひと通り聴いています。

私の評価としては1st>2nd≒3rd≒5th>4th>>>6th>>>「COLLAGE」といった感じで、実際のところ解散前の5作についてはそれほど大きな出来の差を感じることができなかったというのが正直なところです(印象に残っている曲が多いのは確実にファーストですが、今思うと名盤であるという先入観をもって聴いたからかもしれないという気もします)。

そんな「わかってない」人間としては、「結構いいじゃん」というのが率直な感想。
少なくとも、11年前の「RATT」よりはるかにイイのは確か。

全盛期でもここまでイキの良い曲はなかったんじゃないの、ってくらいエッジィでドライヴ感のある#1「Eat Me Up Alive」から、シングルになったキャッチーな佳曲#2「Best Of Me」の流れで、良作であることは約束されたようなもの。

その後もノリのいい曲が続いて、全12曲47分弱と、80年代のアルバムのようにコンパクトに終わってくれるのでスカッと聴けるのがマル。

スティーヴン・パーシーの声には若干衰えを感じるが、少なくともCDで聴く限りほとんど気にならないし、ウォーレン・デ・マルティーニのギター・ソロも初期を彷彿させるほどフラッシーで、頑張ってる感じ。

作曲クレジットを見る限り、カルロス・カヴァーゾの貢献も小さくないように思える。

サウンドに彼らの全盛期を支えたボー・ヒル(プロデューサー)ならではのきらびやかさはなく、適度に生々しい現代的なサウンドになっているのがオールド・ファンにとってどう感じられるのかはわからないが、80年代を実体験せず、私のように憧憬もない最近の若いメタラーさんにとっては本作の音が一番カッコいいと思えるかもしれない。

ただどうでしょう、最近の若者にとってこの「ラットン・ロール」ってどう響くのか、ギリギリ旧世代メタラーな私にはちょっと想像がつかないな。ヘヴィでもメロディアスでもない中途半端なメタルに聴こえちゃったりするのか、それとも一周回って逆に新しい、個性的なサウンドに響くんですかね。

まあとりあえず、90年代的なウネリのあるヘヴィなビートや、黒人音楽的なハネるグルーヴになじめず、かと言ってスラッシュやスピード・メタルのような2ビートの疾走感に疲労感を感じてしまう中年メタラーな諸先輩方にとっては、このストレートな8ビート・サウンドこそが一番心地よくノれる音だったりするのかな、って気はします。

久々のカムバック作としては、先日のMOTLEY CRUEより個人的な印象は良いです。
80年代に彼らのファンだったという方であれば、きっとノスタルジー以上の何かを感じることができる好盤なのではないでしょうか。

◆RATTのMySpace
http://www.myspace.com/therattpack


スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

かなり昔の武道館公演を見に行った中年ですが、
当時は、ダンシングアンダーカバーのアルバムが大の
お気に入りだったのですが、あの辺を期待してもよいでしょうか?
今も昔のRATTを聴くと、胸がつまります。

ただ、自分もそのあと、いろんな音楽を聴いて、
嗜好が変わった所もあるので、昔の焼き直しっぽいだけのアルバムではピンと来なくなりますが、
焼き直し以上のいいものだったら、うれしく思います。

>KYさん

RATTの武道館公演を観に行った、ということはひょっとして伝説のスティーヴンの「オープニングと同時に飛び込み前転」を目撃してしまった方ですか?

そんな往年のファンの方に私のようなペーペーが気軽にオススメするのは気後れしてしまいますが、初期RATTを彷彿とさせつつも適度に現代的に仕上げられていて、単なる焼き直しにはなっていない力作だと思います。

インタビューによると本人たちとしては「DANCING UNDERCOVER」というよりは1st、2ndの頃をイメージして制作したみたいですが、MySpaceで一通り試聴できる(ライヴ予定、ブログ記事の下、「About RATT」の箇所で)ようなので、一度実際に聴いてみてはいかがでしょう?

(コメントの位置は直しておきました)

目撃者です。

こんにちは。

自分、武道館の現場にいました(笑)。
当時のラットは女性ファンのが多く、コンサートが始まる暗転の「キャー!」が、スティーブンのまさかのズッコケで、「ギャーッ!」に変わったのを今でも憶えています。

自分は、ドリフに負けない身体を使ったステージングは流石だなー!外タレってすげー!と思い込んでいました。

新作聴きましたが、やっぱり西海岸の空気が感じられた初期は、
名盤だったのだなーと思いました。

すみません、コメント位置を直してくださって恐縮です。(恥)

忘れていた、武道館でのあの状況を、お二人のコメントで思い出して、噴き出してしまいました!!!

そうでしたねーー!!

ひいき目で見ていたので、当時は、(笑)よりも
あそこまでやるなんて、か、かっこいいー!と思いました(笑)。あれでさらに盛り上がったというか。

パーシーさんに関しては、下の衣装に何か詰めているだの、飛行機みたいな鼻だのと、いろいろ言われてましたね。 

彼にはいつまでもかっこよくいてほしいです。

マイスペで新譜を聴いてみました。
ありがとうございます。
サウンドは好みですね。

また来日してくれるとうれしいですね。



>【S】さん

えっ、【S】さんもあの伝説の現場(笑)にいらっしゃったんですか?
【S】さんの音楽からはRATT的な要素は一切感じられないだけにちょっと意外です(笑)。

たしかに新作もイイですが、あの初期の頃独特の艶というか雰囲気は再現されていないですね。
きっとそれはあの時代だからこそ生まれたものなんでしょうけど…。

>KYさん

そしてやっぱりKYさんもあの伝説のヘッドスライディングの目撃者だったんですね!
いや~、なんかこのブログの読者の方だけで2人もあの「伝説」も生で観た方がいらっしゃるなんて、ちょっと運命的なものを感じてしまいます。

私は若輩者なので、伊藤政則氏がトミー・リーにこの「事件」について話してしまったためにスティーヴン・パーシーがLA中の笑い者になり、それ以降スティーヴンは伊藤氏のことを無視していた、という噂を聞くのみですが…。

転倒の結果スティーヴンが股間に入れていたという南国フルーツは潰れなかったのか、など興味は尽きません(笑)。私も生で観たかったです(当時はメタルのメの字も知らない小学生でしたが)。

RATTはどうやら今年のLOUD PARKで来日するみたいですよ。
きっと単独もあるのではないかと思います。

復活か!?

こんにちは!

RATTは11年ぶりですか~元気でなによりです!
マイスペ覗いてみましたがみんなルックス変わってますね。

スティーヴンは相変わらずですが、ウォーレンは髪切ってるし、
ボビーは写真写りのせいか誰だか分かりませんでした。(笑)

カルロスが加入したんですね、最近はビッグ・ネームにビッグ・
ネームが加入するパターンが多いように思うんですが・・・。
でもこれで強力なツイン・リードが誕生ですね!

曲を聴いてみました!私自身、RATTにはうといのですが、たし
かにボー・ヒルの往年のきらびやかなサウンドではないように思
います。ですが、スティーヴンの声自体が「LAメタル」を思い起
こさせるためか、オールド・ファンのみなさんにもすんなり入るの
ではと感じました。

来日するんですね、ウォーレンのあの「ロンドン・ギター」が楽し
みな人も多いのでは・・・?

>レブさん

さすがに2010年の現在、LAメタル全盛期そのままのルックスでいるのは厳しいでしょうね(笑)。

おっしゃる通りボー・ヒルのあの音ではありませんが、これはこれでなかなかイケる音だと思います。

今でもウォーレンのファンというのは結構いるような気がしますが、QUIET RIOTって私の世代だとあんまり「ビッグ」という印象がなくて、カルロス・カヴァーゾがビッグ・ネームと言われてもピンと来ないんですよね~(苦笑)。

カルロス

こんにちは!

私たちにはあの「スターズ」でのプレイが印象に残っていて
、しかも「メタル・ヘルス」の大ヒットが脳裏に焼きついてるの
で当然なんですが、ここ最近はまったく振るわなかったので
adoreさんの世代にすればそれもしようがないのかもしれませ
んね。

もう80年代のギター・ヒーロー然とした人達の名前を聞いても
勉強家なリスナー以外はピンとこないのかもですね。

ちなみにウォーレンは90年頃までは写真で見てたので、80年
代のルックスだとは思ってませんでしたが、それでももう少し髪
が長かったんですよ~ 短くてもかっこいいですね★

>レブさん

もちろん「METAL HEALTH」の大ヒットは知っていますが、なんかそれだけの一発屋っぽいイメージがあって、QUIET RIOTが「凄いバンド」というイメージが持てないんですよね。

ジョージ・リンチやウォーレン・デ・マルティーニは私の世代でもまだギター・ヒーロー的なイメージがあるのですが。

そういわれると・・・

たしかにアルバムの売上だけでいうと
そうかもしれませんね~

アリーナやスタジアム・クラスのライヴをするわけでもないです
しね。

解散結成を繰り返してメンバー(間の確執や死亡など)にも恵ま
れなかった部分もあるのでまともにアルバムをリリースできなか
ったし、だしても日本のみだったりとうまくいかなかったので、そ
ういう意味では不運なバンドだといえるでしょうね。

個人的には曲自体はともかくカルロスはギターうまいし、ケヴィ
ンの声はすごいので能力面ではいいバンドだったと思いますね。

>レブさん

QUIET RIOTが失速した理由は「METAL HEALTH」の次作があまりにも前作そっくりだったから、というのと、Voのケヴィン・ダブロウが「ビッグ・マウス」だったから、というのを教科書(BURRN!:笑)で読みましたが、たしかにカルロス・カヴァーゾ、ルディ・サーゾ、フランキー・バネリというメンバーは今考えると結構強力ですね。

やっと買いました。

こんにちは。

ラウパーを控えてあわてて購入しました。

いいですね!
勢いを感じられるし、元気がいいアルバムだと思いました。
作曲する人間が増えたのもよいことですね。
聴きやすいです。

あー、今週末が楽しみです。

>KYさん

予習熱心ですね(笑)。私は最近忙しくて今週末という実感がわきません(苦笑)。

購入されたのは先日発売されたDVD付のスペシャル・エディションですか?
なかなかの好盤ですよね、これ。

たった3日間の予習です。

そうです。購入したのは、スペシャルエディションです。

せっかくだからDVD付きでと。買ってよかったです

3日聴きこめばいけるかなと思いまして。

今日はKORNの予習です。

>KYさん

3日聴き込めばいけますね(笑)。

私もKORNはここ2、3作は全く聴いてなかったのでちょっと予習しようかなーと思っていたんですけどね…。
忙しくてレンタルに行く暇もありませんでした。

予習なしでも楽しめるライヴを期待してみます。