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ロニー・ジェイムズ・ディオの訃報に接して

プレゼン準備があったため激務で、日曜の夜、月曜の夜と寝ておらず今日も帰宅したのが午前4時過ぎという有様で、とてもブログを書けるような状況ではなかったのですが、17日(月)、仕事の合間にチェックしたYahoo!トピックスで一瞬徹夜の眠気が吹っ飛びました。

「ロニー・ジェイムズ・ディオが死んだ…?」

確かに昨年胃ガンに罹患したという話はあったが、初期なので現代医療の力をもってすれば大したことない、というような話だったし、実際今年の夏以降ツアーの話なども出ていただけに、ただでさえ睡眠不足で回転の鈍っていた私の頭は「???」という感覚で真っ白になってしまいました。

しかし今回の死にあたって出てきた話によると初期ガンというのは完全な嘘で、胃ガンの話が公表された時点で「余命半年」と宣告されていたようだ。たしかに胃ガンのニュースからほぼ半年だ。さすが現代医学と言うべきか(苦笑)。

こうなると06年と07年のLOUD PARKで生前の姿を観ることができたのは幸運でしたね。
全盛期の姿を生で観れなかったのは残念ですが…。

私がメタルを聴き始めた90年代は、ロニーはトレイシー・Gとかいう才能もスター性も感じられないギタリストとしょうもないアルバムを作っていた「暗黒期」だったわけですが、私は幸いにしてHR/HMを聴き始めて間もない16歳の頃にRAINBOWの「RISING」という素晴らしいアルバムと出会うことができ、それ以来ロニーのファンでした。

いや、ファンというのはおこがましいな。「リスペクトしていた」というのがニュアンスとしては一番近いかな。
例えば私はこのブログでもヨラン・エドマンやティモ・コティペルトの歌唱が好きだと公言していますが、ロニーに関してはそういう意味での「好き」とはちょっと違うんですね。もう「圧倒される」としか言いようがないというか。

ちなみにそのRAINBOWの「RISING」に私が出会ったきっかけというのは、当時「BURRN!」とともに購読していた「BANDやろうぜ」という宝島社から刊行されていた雑誌に、読者からの質問に西畑勝、野村義男、そしてピンクサファイアのギタリストだったTAKAが答えるというコーナーがあり、そこでTAKAが「オススメのアルバム」としてそのアルバムを挙げていたことでした。

私は別に彼女のファンなどではありませんでしたが、単純に「虹を翔ける覇者」という邦題、そしてファンタジックながら重厚なアルバム・ジャケットがカッコいいと思って興味を持ったのです。今考えるとピンクサファイアさまさまですね(笑)。

今までロニー・ジェイムズ・ディオ型といわれるシンガーは何人か現れましたし、その中にはトニー・マーティンやニルス・パトリック・ヨハンソンなど、優れたシンガーも多いですが(そうでなければそもそもロニーと比較されまい)、ロニーの境地に辿りついた人間は未だ皆無でしょう。

本当に惜しい人を亡くしました。
BLABBERMOUTH.NETにはベテランから若手、メロディック系からエクストリーム系まで、「えっ、こんな人までファンだったの?」てな人(個人的にはアンチ・メタルの象徴的なバンドであるPEARL JAMNIRVANAのメンバーからも献辞が贈られていることに驚きました)も含め数え切れないほどの追悼コメントが報じられており、彼がいかに偉大で、かつ敬愛されていたかが偲ばれます。

日本でも夕刊紙などでは「ヘビメタ界の北島三郎」だの「ヘヴィメタ界のサブちゃん」などという書かれ方でその死が報じられていたようですし、ロイターのようなお堅いニュース元では「米歌手R・J・ディオ氏死去」などとやっぱりお堅く報じられており、やはりその存在が一般レベルにおいてもかなり大きかったことをあらためて感じさせられました。

CNN.co.jpにおける「ディオさんは~レインボーなどのバンドを経て1979年にオジー・オズボーンさんの後任としてブラック・サバスにリードヴォーカリストとして加入した」なんて文章を読んで「ロニーやオジーに“さん”付けかよ」と不謹慎に笑ってしまったりもしたわけですが。

90年代以降に登場したHR/HM系ミュージシャンで、こういうニュースになる人が果たして何人いるのでしょう。

享年67歳、現役のHR/HMシンガーとしては恐らく最高齢でしたが、現代人の平均寿命を考えればまだまだ死ぬような年齢ではなく、まさにDie Youngです。

とりあえずHR/HMファンは皆Stand Up And Shout! そしてWe Rock!
それこそがロニーがファンに望むことでしょう。

◆ニュースソース
http://www.roadrunnerrecords.com/blabbermouth.net/news.aspx?mode=Article&newsitemID=140129
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コメント

非公開コメント

悲しいです。

自分の中の何かに、ピリオドが打たれました。

これからの人達に、ロニーが残してくれた歌、楽曲を
語り継ぐ。

微力ながら、これを自分の使命としたいです。

ファンタジーという物語をロックと融合させた偉業は、人類栄誉賞ものだと思います。

人の人生に影響を与える事ができた数少ないシンガー、ロニー。

本当にありがとう。

合掌。

謹んでお悔やみ申し上げます。

僕もYahoo!トピックスで知りました。

そんなに病気がひどいとは知りませんでした。
周りの人に心配をかけないように隠していたのでしょうか?

そう考えると、余計悲しくなってしまいます・・・。

Long Live Rock'n'Roll

こんにちは
 僕はいつもまでもいつまでも彼は歌い続けているものだとばかり思っていました。去年の今頃、HEAVEN AND HELLでの新作を聞いたときは「すばらしい、これなら次回作もいけるんじゃないか」と思っていたくらいですし。
 余談ですが、彼がヴォーカルを取った曲だと RAINBOWでの "Catch The Rainbow"、BLACK SABBATH での "Lonely is The Word"が特にお気に入りです。こういう湿度の高い曲を歌わせても彼は本当に上手かった。

治るとばかり...

ショックです。治るだろうと思っていたので。
RISINGを気に入り、LONG LEAVE ROCK'N ROLL(スペル合ってるかな..)までのロニーのRAINBOWが
好きでした。

残念ながら、そのRAINBOWが来日したあとRISINGを知ったので、来日公演は観れませんでした。
音楽雑誌で来日のインタビューなどを読んで、楽しんでました。

来日当時、リッチーのインタビューでは、まともな話にならず、冗談と、マジックだか魔術めいたことをして終わっちゃっただのに比べて、
ロニーはインタビューできちんと話してくれて、気を使ってくれるいい人だ。みたいに書いてあったのをよく覚えてます。

adore様は、何回もロニーを観てるんですね。うらやましいです。

ロニーの冥福を祈ります。


お久しぶりです。

私は恥ずかしながら(アルバム単位での)ロニーの歌唱をこれから耳にするであろう身ですが、それでも驚きと悲しみが止みません。
追悼の意も込めて、近いうちにロニーの歌う作品を手に入れようと思います。

個人的に昔から歌うことが好きで、HR/HMを聴くようになってからは良くそういった曲を歌っていますが、ロニーの雄々しい歌声や完璧なピッチはまさに理想的で、羨ましさも覚えるほどでした。
もちろんあのレベルへたどり着くわけもないですが、アルバムを聴くことでロニーの歌唱から何か学べたらな、とも思っています。

一つも作品を持ってないような輩ですがご容赦ください。
ロニーのご冥福を心からお祈りします。

お久し振りです。
僕もadoreさんと同じく90年代にHR/HMを聴き始めたため当時のDIOにはそれほど思い入れがないのですがRAINBOW「RISING」とBLACK SABBATH「HEAVEN AND HELL」に衝撃を受けました。
好きなシンガーは?と聞かれれば、他のシンガーを挙げるかもしれませんが僕にとってもRonnie James Dioは好きだとかいうレベルではなくてヘヴィメタルシンガーの代表的存在という印象です。
ご冥福をお祈りいたします。

偉大なシンガーを亡くしました。悲しいです。治るとばかり思っていたので・・・あの暑苦しさ満点な歌唱が大好きでした。
生で観れなかった事が悔やまれます。ロニー関連聴きまくり月間になりそうです。

>コメント下さった皆様

こんな零細個人ブログのチラ裏なエントリーにまでこれだけのコメントが寄せられるなんて、あらためてロニーの偉大さを感じさせられますね…。

>【S】さん
【S】さんはディオとは多少異なる方法論でファンタジーを描いていらっしゃると思いますが、大きな意味ではディオの影響下にあるとさえ言えるのかもしれませんね…。


>私はカイになりたい さん
ツアーの予定などがブッキングされていたことも含め、奥さんであるウェンディが本人を元気づけ、さらにファンに余計な不安を与えないために「余命半年」の事実を隠していたのでは…と私は推測していますが、いずれにせよ悲しいですね…。


>ノームさん
選曲の渋さからもノームさんが本当にロニーが好きだということが伝わってきます。
私もHEAVEN&HELLが商業的にも成功したので、きっと次もあるだろうと思っていただけにショックです。


>KYさん
私はRAINBOWでロニーが来日していた頃は赤ん坊でした(笑)。私は観たといっても二度だけですよ。
この訃報の後次々と発表されている様々なミュージシャンの追悼コメントを読んでも、皆口を揃えてロニーはいい人だった、と言っていますね。

特にMEGADETHのショーン・ドローヴァーの「きっと1万回も訊かれているような質問にも笑顔で答えてくれた」という話が、彼の人柄を象徴しているのでしょうね。


>minさん
お久しぶりです。
CDを持っているかどうかと、好きかどうかというのは必ずしも関係ありませんよ。

ロニーのレベルにたどり着くのは確かに簡単ではないかもしれませんが、特徴的なだけに「ロニーっぽい歌い方」を真似するのは可能かもしれませんよ(笑)。


>よしよさん
お久しぶりです。といってもそちらのブログは定期的に拝見してますよ。
ロブ・ハルフォードはある意味「ヘヴィ・メタル・シンガーの代表」という感じですが、ロニーはハード・ロックも含めた「HR/HMシンガーの代表」という感じがしますよね。

今後歌唱力・存在感の両面でロニーを超えるHR/HMヴォーカリストが出現することはないのでは…という気がします。


>darklordさん
私もてっきり治ると思っていただけにショックです。
私も昨日からRAINBOWを中心に聴き返しつつ、週末は久々にDIOのDVDを観ようかと思っています。

ロニーありがとう

初めてHR/HM系のアルバムを聴いたのは
レインボーの2枚組みベストでした。
思えばとてつもない幸運でした。
それから25年、いまだに「 On Stage 」と
「 Rainbow Rising 」を聴き続けています。
これまでのロニーの活躍に感謝したいと思います。

>Black Starさん

若い頃にどんな音楽に出会うかで人生変わりますよね。
私もまだHR/HMのアルバムを10~20枚しか買っていないうちにRAINBOWの「RISING」に出会ったのはある意味幸運だったと思っています。

ショックです

遅いコメントごめんなさい(>_<)
私のロニー初体験は1975か1976年の頃。はじめて聴いたのは「銀嶺の覇者」。それから、ずっとファンでした。メタルを歌うために生まれてきた男、メタルを理想的に表現する男、私にとってはそれが彼を表現する一番のことばです。
今は頭が真っ白です。
しばらくは、彼の名曲を聴き直す日が続きそうです。

>ミュウさん

ミュウさんがロニーを初体験した頃、私は生まれていませんでした…。

メタルを理想的に表現する男、まさにその通りですね。
私のような若輩者でさえショックなのですから、ミュウさんのようなリアルタイム・ファンの方々の衝撃は本当に「真っ白になる」感じだったのでしょうね…。