BURRN!10年7月号の感想

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表紙はスラッシュ。グラサンなしは珍しいですね。

特集はL.A.メタル。まあ特集っていってもインタビュー集みたいなもので、当時ファンだった人にとってはともかく、若い人にとっては「誰だよこのオッサンたち」って感じで読むに堪えないんじゃないかなあ。

昔はこういう特集だとだいたいそのムーヴメントを代表する名盤、みたいなのが紹介されてて、私のような後追いファンはそれを手引きに過去の名盤に触れることでHR/HMに対する愛と素養を培ったものだが、こんな特集だとそういう出会いもないだろうなあ。

まあ読んでみれば、スティーヴン・パーシー(RATT)とトレイシー・ガンズ(L.A. GUNS)がそれぞれ「スティーヴンがトレイシーにギターを買ってあげた」という共通の話をしているのに、スティーヴンは「好きなのを選んでこいって言ったんだ」と太っ腹なことを言っているのに対し、トレイシーは「勿論、ケチな彼のことだから、安いやつだけど(笑)」と言っているなど、微妙な食い違いがあって面白かったりするのですが。

しかし、現在日本でのレコード契約がないからって、W.A.S.P.やGREAT WHITEについて一切触れてない「LAメタル特集」ってのも片手落ちだよなあ。(※追記:コメントで指摘いただきましたが、W.A.S.P.やGREAT WHITEは次号で扱うようです)

LAメタルのイメージって割と画一的だけど、STRYPERとW.A.S.P.が同じムーヴメントの中で語られていたんだから、結構懐の深いムーヴメントだったのに、その辺が伝わってこないのも残念。

ARMOURED SAINTとかKING KOBRAみたいなちょっと毛色の違うバンドがあのムーヴメントの「厚み」を作っていたと思うんだけどな、って、後追いの私が言っても説得力皆無ですが(笑)。

とまあ表紙と特集だけ見ると時代錯誤な号ですが、パラパラと全体をめくってみると、AVENGED SEVENFOLDやBULLET FOR MY VALENTINE(どっちもバンド名長いな)、NEGATIVEやLAMB OF GOD、DIR EN GRAYといった(この雑誌の中では)新しいバンドがカラーで幅を利かせていて、ひと昔前だったら確実にカラーだったであろうRAGEとGAMMA RAYのライヴやGARY MOOREのライヴがモノクロで片付けられている辺り、一応誌面の若返りに対する意志は感じられますね。

プロモーション来日したCHTHONICのドリス嬢がカラーで載っているのは非常に良いのですが、写真がアリ素材の流用(↓これ)なのが残念。

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せっかく編集部にまで来てくれて、カラーページを割くんだったら、素の彼女の1カットくらい載せてくれてもいいのに(本人がOKしなかったのかな?)。

CHTHONICが『OZZFEST』に出た際、「クソニック」だの「コソニック」だの様々なコールをされた、とのことですが、私も最初は「カソニック」だと思っていました(笑)。


LIV MOONのインタビューでアカネ・リヴ嬢がデビュー・アルバムの評価を「賛否両論でしたね」とちゃんと把握していたのはある意味興味深かったですね。

その評価を踏まえて今度リリースするカヴァー集にメタル色が薄い所を見ると、メタラー相手に商売することは諦めたんでしょうか。

確かに私みたいな古いタイプのメタラーとしては「否」に近い評価をしてしまいましたが、素材としては素晴らしいと思ってますし、期待はしてるんですけどね。
一度ハートをつかめば、メタル・ファンは忠実で、いい金ヅルですよ(笑)。


あと今回一番笑ったのはTREATのインタビュー。解散ライヴの際、終盤にゲスト・シンガーとして登場したオリジナル・シンガー(当時のVoはマッツ・レヴィン)のロバート・アーンルンドが泥酔状態でステージに寝っ転がって「俺のチン○をしゃぶれ!」と叫んでいて、他のメンバーが死んでくれ、と言わんばかりに冷たい視線を送っていた、という下りには思わず吹き出してしまいました。

ロバートは「まあ、そういうことは起こるもんだよ」なんて答えていますが、フツー起こらないでしょ(笑)。


広瀬編集長の嗜好からして大特集かと思われたロニー・ジェイムズ・ディオの訃報に関する記述は1ページだけ。
まあ、進行スケジュール的にそれが限界だったんでしょうね。来月号ではもう少し彼の偉業について触れるのかな?

◆発行元であるシンコー・ミュージックのWebサイト
http://www.shinko-music.co.jp/main/ProductDetail.do?pid=2175011007


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コメント

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片手落ちって表現はどうかとおもいますが?

なぜか

マスタープランの新作レビューがないような気がします(^_^;)
先月号にもなかったような…
なぜでしょう?

>非公開コメントの方

ご指摘ありがとうございます。
隅々まで読んでないのがバレバレですね(笑)。

>通りすがりさん

実は上の非公開コメントでもご指摘いただいたのですが、W.A.S.P.やGREAT WHITEは来月号で取り上げるみたいですね。ちゃんと次回予告まで読んでませんでした。

B!関係者の方かB!ファンの方かわかりませんがお気を悪くされたらすみませんでした。

>ミュウさん

あれ? 一応先月号でレビューされていたような…。

と思ったら表2に広告が出ていただけですね。
これだけ大々的に広告が出ていてレビューではスルーってのも妙な話ですね。

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>非公開コメントの方

残念ながら単なる影だと思われます。
「はい」か「いいえ」で答えなくてすみません。

こんばんは。
「W.A.S.P.やGREAT WHITEは次号で…」の件はともかくとしても、
昔なら当然のように日本のレコード会社と契約があったバンドでも、
今は契約がなくて輸入盤リリースのみっていうの、増えていますよね。
商業誌であるがゆえに、そういうバンドの記事が全く載らないのは致し方ない
と思うものの、ずっとそれでいいのかなぁ…?なんて事も思ったりして。
他国の雑誌はどうなんでしょうね?

>marochikuwaさん

そうですね~。W.A.S.PやAXEL RUDI PELLなど、今でもそれなりの質を保っているのに日本盤が出なくなってしまったアーティストも多いですよね。

「METAL HAMMER」をはじめとする他国の雑誌は、継続的に読んだことがないのでどうかわかりませんが、それでもBURRN!は輸入盤レビューを載せているだけ良心的な洋楽雑誌だと思いますけどね。

GALNERYUSの新作が楽しみです。

DIR EN GREYの記事は、インタビュアーの方が、このバンドの事が好きで堪らないというような内容で、読んでいて微笑ましかったです。

自分は彼らの音楽を聞いたことがなかったので、これを機にとりあえず「Uroboros」というアルバムを聴いてみようと思います。

CHTHONICの記事もツアーの様子など、大変興味深いものでした。
できれば今度は、政治活動をしているという、Vo.のフレディのインタビューも読んでみたいです。

一つ気になった点は、広瀬編集長がレビューで高得点を連発しているのを見て、他人事ながら、ネット上で批判されてしまうのではないかと少し心配になってしまいました。

あとは、adoreさんが指摘されているように、初心者向けの過去の名盤特集のような記事があったら便利だと僕も思います。

長文ですいません。
それでは失礼します。

相変わらず Lee Dorrian のインタヴューやコラムは面白いです。歌詞のテーマもしっかりしているし、頭もいい。
あとCHURCH OF MISERYって国外のほうが有名なのかなと思ったり。
LAメタル特集に関しては、それほど聞いていない(W.A.S.P.と DOKKEN くらい)のでそこまで関心を惹かれませんでした。

>私はカイになりたい さん

前田記者がこれまで誌面上で明かしている音楽嗜好からして、実際DIR EN GRAYの音楽が結構気に入っているんでしょうね。

CHTHONICのインタビューは興味深かったですね。
ブラック・メタル・バンドのメンバーが政界進出なんて「本場」ノルウェーでも(本場だからこそ?)ないでしょうね(笑)。

日本では、いつかYOSHIKIが千葉12区から自民党推薦で出馬するんじゃないかという気がしてますが(笑)。

広瀬編集長の大物アーティストに対する点数は、最近では「こうすりゃ文句無いんだろスポンサーどもめ」という一種の開き直りというか皮肉なのではないかという気がしています(笑)。

>ノームさん

リー・ドリアンは本当にブレない、強い世界の持ち主だと思います。
彼の音楽や、音楽的嗜好については私は相容れないものを感じていますが、そういうアーティストとしての姿勢とマニアックな音楽知識には敬意を表しますね。

CHURCH OF MISERYは国内より海外のほうが有名…というのはあながち間違ってないと思いますが、正確には彼らは「ドゥーム・メタルのシーンで有名」なんだと思います。

日本にはそもそもドゥーム・メタルのシーンなんてものが皆無に等しいですからね(苦笑)。