CRYSTAL VIPER / METAL NATION (2009)

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前エントリーで取り上げたWHITE WIZZARDに続き、先月号(10年6月号)のBURRN!誌における、「NWOTHM(New Wave Of Traditional Heavy Metal)」特集における「NWOTHM」特集で取り上げられていたアルバムを。

昨年のうちに購入はして、レビューも下書きしていたものの、なんとなくアップするタイミングを逃していたアルバムなのですが、いい機会ですね(?)。

このCRYSTAL VIPERは、ポーランド南部シレジア地方の工業都市カトヴィツェ出身の正統派へヴィ・メタル・バンドで、本作は日本デビュー作となるセカンド・アルバム。

このバンドの最大の売りは4オクターヴの声域を持つという女性シンガー、マルタ・ガブリエル(Vo, Key)で、このバンドの音楽はこのマルタがプロデューサーであり夫でもあるバート・ガブリエルと共に作り上げたものである。

地理的な影響もあってか、ドイツのバンドからの影響が強いが、HELLOWEEN以降のいわゆる「メロディック・スピード・メタル」的な要素は薄く、全体的な印象としてはメロディックに歌える女性シンガーをフィーチュアしたGRAVE DIGGER、といった感じで、最近のバンドだとSTORMWARRIORなんかが近いと思う。

そして本作にはそのGRAVE DIGGERのマンニ・シュミット(G:元RAGE)が#4に、STORMWARRIORのラーズ・ラムケ(Vo, G)が#8にゲスト参加している(また、渋い所では元X-WILDのシンガー、フランク・ナイトが#7に参加)。

収録曲の大半を疾走曲が占めているが、近年の洗練されたメロスピのように軽快なものではなく、無骨な突進力を感じさせるあたりは、頑固なNWOBHM世代のメタル親父たちにも好意的に受け止められるのではないだろうか。

マルタが歌いあげるメロディも、変なクサみは薄く、勇壮で漢らしいもので、メタル魂を鼓舞するものがある。熱いね!

ただ、演奏技術こそある程度の水準に達しているものの、サウンド・プロダクションが今一つなために、B級臭さを感じるのは否めない所。

まあ、B級であることはジャケットのアートワークを見れば一目瞭然なわけですが、でもこれはメタラーであれば「愛すべきB級」と言うべきでしょう。

しかしこのバンドが、「NWOTHM(New Wave Of Traditional Heavy Metal)」というなら、HELLOWEEN、RUNNING WILD、GRAVE DIGGER、TYRAN PACEといった「ジャーマン・メタル第一世代」のバンドからしてNWOBHMの後継者と呼んでもいい気がするけどね。

まあ、全てはタイミング、ということなんでしょうけど、果たしてムーヴメント(?)の恩恵はこのポーランドの片田舎のバンドにまで及ぶことになるのか、なかなか興味深い所です。【80点】

◆CRYSTAL VIPERのMySpace
http://www.myspace.com/crystalviperofficial


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