LIV MOON / COVERS -Scream As A Woman-

livmoon02.jpg

国産シンフォニック・メタル(?)・プロジェクト、LIV MOONの、昨年のフル・アルバムに続くリリース音源はカヴァー集。

まだイメージも確立していなければ、ファン層と呼べるほどのファン層も開拓できていない状態で企画盤を出すのはいかがなものかという気もするが、まあ何かしらの「狙い」があればこそのリリースなのでしょう。

選曲は結構ベタなもので、年季の入った洋楽ファンであれば皆知っていておかしくない名曲ばかり。
収録曲が少ないので全曲コメントしてみようかな、と。

1.Wuthering Hights(嵐が丘)/ ケイト・ブッシュ

普通の日本人には「恋のから騒ぎ」で、メタル・ファンには元祖シンフォニック・メタル・バンド、ANGRAのカヴァーで有名な曲ですね。割とオリジナルに忠実なカヴァーだと思います。

2.Call Me / BLONDIE

オリジナルのシンガーであるデボラ・ハリーの個性と宝塚歌手というのはかなりイメージが遠く、どんなもんかと思っていましたが、やっぱちょっと個人的には違和感がありますね。かつてオーストラリアのDUNGEONもカヴァーしていましたが、メリハリのきいたわかりやすい曲なので、メタラー好みの曲だとは思います。

3.Child In Time / DEEP PURPLE

なるほど、中間部の盛り上がりをこう表現してきたか、と思いました。好き嫌いは分かれるかもしれないけど、個人的には悪くないと思いました。

4.Like A Prayer / マドンナ

実は私はマドンナの音楽のファンなので収録曲の中ではかなり気に入った曲です。元曲もゴスペルのクワイアの入った荘厳な曲なので、なかなかハマっています。

5.Gimme Gimme Gimme / ABBA

スウェーデンを代表するポップ・ミュージック・アクトであり、メロディ派であれば聴かずに生きていてはいけないアーティストであるABBAのこの曲は、個人的にはABBAの楽曲の中で3本の指に入るくらい好きな曲なのですが、正直このアレンジはいただけないです。本作のワースト・アレンジ。

かつてイングヴェイもこの曲をカヴァーしていましたし、ABBAの曲をカヴァーしたことがあるメタル・バンドはかなり多いです。老婆心ながらメロディアスな音楽が好きな方でもしまだABBAを聴いたことがない人がいらっしゃったら、一度レンタルでもいいのでぜひオリジナルを聴いてください。

6.The Show Must Go On / QUEEN

既に死を覚悟したフレディ・マーキュリーが歌うこの名曲を、上手く悲愴感を引き出して歌いこなしていると思います。本作中のベスト・パフォーマンスかも。

7.Lastia Ch'io Pianga(私を泣かせてください) / ヘンデル

クラシック曲のカヴァー。充分お上手ですが、クラシック界はスーパーサイヤ人級の凄い歌手がひしめいているので、クラシックというだけでありがたがるタイプのオーディエンス向けですね。


まあ、元曲がいいのでそれなりに楽しめましたが、今ひとつ誰に何をアピールしたいのかがわからないアルバムというのが正直なところ。

そしてやはりギターが上手いけどつまらん。大きなお世話だろうがこんな無機質なギター弾いてて楽しいのか?

ちなみにカップリングされているDVDの内容はPV5曲に、3月に行なわれた単独ライヴの映像が2曲。

アルバム1枚からPVが5つも作られているというのがビックリですが、私の観た所撮影はかなりまとめて撮り切って、結構安く作ってますね。

まあ、CMを作っている人間の感覚では音楽PVというのは一般にかなり安く作られていますが。

ライヴ映像は、LOUD PARK 09における初ライヴのものも入れて欲しかったな。
あのステージは衣装も含めてなかなか良かったと思うんですが。

◆ビクターのLIV MOON公式サイト
http://www.jvcmusic.co.jp/-/Artist/A022867.html


スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

LIVMOON信者ですが...少し不満あり?

はじめまして。スルドイ指摘に頷きながら毎回楽しくブログを拝見しております。
特にB!誌に対しての指摘は毎回読んでいて爽快な気持ちになります(笑)。
私は洋メタル信者ながら、国産も昔から聞いています。
(Loudness,VOWWOW,Anthemなど)
LIVMOONもこのお姉さんが大好きなので(笑)聞き続けてますが、
メタル...かな?とギモンに思うところも多々ありながら支持しています。
2枚目でカバーは早すぎますし、選曲も意図的に純メタル曲は極力外した構成など、
「ふざけんな」的な気持ちになりながらも聞いています。
個人的にはDsの菅沼孝三氏が活躍するChildInTimeが大好きです。
残念なのは1stでもそうでしたが、Akane嬢の声質が細く感じられることに、
スタッフの力量を疑うところもあります。
というのは、3月のライヴを間近で観ましたが、ライヴの方が声量がすごいんです。
声の厚みもアルバムと全然違います。ふつう逆の人が多いのですが(笑)。
なぜこの声質を生かすミキシングが出来んのか、理解に苦しむところでもあります。
長々駄文を書いてしまいましたが、これからも応援しております。
今年のラウパ人選に若干タメ息を出しつつも(笑)、地方在住ゆえ、当日は2泊で参戦します。
これからもスルドイ指摘、期待しております。

>マジンガーZZさん

はじめまして。地方在住だとおっしゃるのにLIV MOONの3月ライヴをご覧になっているという時点で「熱さ」が伝わってきますね(笑)。

この意図的にメタルを外した選曲は、いわゆる広い意味での「洋楽ファン」を狙いに行ったんですかねえ?

いずれにせよLIV MOONに日本のNIGHTWISH、WITHIN TEMPTATIONになってもらうことを期待する人間(たぶん、現在の日本でシンフォニック・メタルというワードに反応するのはそういう人たちだと思うんですが)にとっては若干理解に苦しむ商品ですね。

私はLOUD PARK 09のステージしか観ていませんが、たしかにアルバムのサウンドは生々しさと力強さに欠ける、あまり良い録音ではない気がします。