KISSIN’ DYNAMITE / ADDICTED TO METAL

kissindynamite02.jpg

BURRN!誌で93点を獲得した(評者は土屋氏)、ドイツ南部シュトゥットガルト郊外シュヴァーベン出身5人組のセカンド・アルバムにして日本デビュー作。

休日にライヴをやる2つの学生カヴァー・バンドのスター・メンバーが合体するような形で結成され、バンド名はAC/DCの楽曲から取ったそう。

07年のクリスマスに制作した4曲入りのデモを制作、若さに反してその内容が優れていたこととメンバーのルックスが良かったことで(Voのハネス・ブラウンはドイツのアイドル発掘番組で準優勝した経歴もあるとのこと)注目を集め、いきなりメジャーの「EMI Germany」からデビュー。

08年にリリースされたデビュー作「STEEL OF SWABIA」(SWABIAとは彼らの出身地であるシュヴァーベンのこと)発表時、メンバーの平均年齢はなんと16歳だった。

本作で聴ける音楽性は、Voの声質にジョン・ボン・ジョヴィを思わせる人懐こさがあり、歌メロもキャッチーなものが多いためそれほどメタメタしく聴こえないが、楽曲の骨格はJUDAS PRIESTやACCEPT、MANOWARといった正統的なHMバンドからの影響が色濃い、かなりメタリックなものである。

一方でDAMN YANKEESのヒット・バラード#4「High Enough」をカヴァーしていることからも読み取れるように、その手のアメリカンなポップ・メタルからの影響も強く、全体的な印象はかなりキャッチー。90年代以降の「ヘヴィ・ロック」からの影響は全く感じられないことが潔い。

悪くないというか、さすがメジャー・レーベルから出るだけあって質はしっかりしているのだが、逆に18歳そこそこにしては「出来過ぎ」で、近年の80S’メタル・リバイバルの気運に乗ろうという「オトナの思惑」が感じられてしまうのが「作り物」っぽくてちょっとアレだが、曲が良ければいい、という人にとってはどうでもいいことだろう。

ただアルバム・ジャケットのアートワークが「金梃」(Anvil)で、アルバム冒頭を飾るタイトル曲がANVILの代表曲「Metal On Metal」を思わせるあたり、穿ち過ぎかもしれないが例の映画の話題を踏まえている感もあって、その辺にもあざとさも感じたり。

なお、そのアルバムタイトル曲「Addicted To Metal」にはU.D.O.のウド・ダークシュナイダーがゲスト参加している。前作発表後に彼らが出演した「Bang Your Head Festival」で共演した際にウドが彼らを気に入り、U.D.O.のツアーの前座に彼らを起用したことが縁になったという。

そういえばウドはやはりティーンエイジャーだったSTURM UND DRANGのこともデビュー時から絶賛し、音源にもゲスト参加していた記憶があるなあ…。ひょっとして若い男の子がお好みなのかしら?(笑)。

ドイツではなくアメリカからこういうアイドル的なボーイズ・メタル・バンドが登場するようになったら、メタルが商業的な意味でも「復活」したことを感じるかもね。

日本盤には日本未発売の前作デビュー作から3曲がボーナス・トラックとして追加収録されている。【79点】

◆KISSIN’ DYNAMITEのMySpace
http://www.myspace.com/kissindynamiterocks


スポンサーサイト

コメント

非公開コメント