RECKLESS LOVE / RECKLESS LOVE

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フィンランド出身の4人組のデビュー・アルバム。

このバンドのサウンドは、昨今北欧を中心に盛り上がってきている80年代ポップ・メタル・リバイバルど真ん中の音。

それも、LORDIやWIG WAM、THE POODLES、そしてアメリカのSTEEL PANTHERのような「ネタ組」としての立ち位置ではなく、CRASHDIETやCRAZY LIXXのような「マジ組」としての立ち位置だ。

さらに言うなら、このバンドのVoであるオリ・ヘルマンは、自殺したデイヴ・レパードの後任としてCRASHDIETのセカンド・アルバム「THE UNATTRACTIVE REVOLUTION」で歌っていた人物である(当時の芸名はオリヴァー・トゥイステッド)。

本作の購入を決めたのはBURRN!誌における伊藤政則氏の89点という高評価ゆえではなく、ディスクユニオン某店で流れていた#8「Back To Paradise」のディスコティックな響きに魅力を感じたためである。

この曲はKISSのディスコ・チューン「I Was Made For Lovin’ You」へのオマージュとして書かれた曲のようだが、より哀愁ユーロ的というか、80年代に「ハイエナジー」と呼ばれていたようなサウンドのムードが私好みだった。

ただ、この曲は(KISSにとっての「I Was Made For Lovin’ You」がそうであったように)このバンドのレパートリーとしては異色の楽曲で、本作の中心を占めるのはVAN HALENやDEF LEPPARD、WARRANTといった80年代にアメリカで大人気だったノーテンキなパーティ・ロック。

必ずしもパーティ・ロック的な音を好まない私としては5曲目くらいまで聴いて「こりゃちょっとさすがに明るすぎるな…」と思って、外したかな、と思ってしまった。

ただ、DOKKENを思わせるマイナー調の#6「Romance」で「お、ちょっといいじゃん」思い、「Sex」という身も蓋もないタイトルに反して絶品に美しいコーラスが聴けるAORタイプの名曲#7で、「こりゃイイね」と評価が翻りました。

続く#8「Back To Paradise」は先述した通り私好みのダンサブルな名曲だし、とどめは私が「メロディアス・ハード」と呼ばれるサウンドに求める全ての魅力を詰め込んだ#10「Wild Touch」で、この曲を聴いて「買ってよかった」と思いましたね。

AMORPHISやらSENTENCEDやらがチャートの1位に輝いてしまう全国民総ネクラなフィンランドにおいて彼らのようなノーテンキなバンドは存在自体が異端のようだが、本作はデビュー作にしてチャート13位まで上昇する成功を収めている。

実際このバンドの音は相当に垢抜けており、CRASHDIETやCRAZY LIXXからは良くも悪しくも「北欧っぽさ≒田舎臭さ」を感じてしまうのに対し、本作のサウンドは「アメリカ産」と言われたら信じてしまいそうな洗練されたメジャー感を放っている。

ヴォーカルも大味なようで意外と表現力があるし、ギターも何気にかなりイイ音を鳴らしていて、個人的にはこの手の80S’リバイバル・バンドの中で一番ポテンシャルが高いんじゃないかって気がします。

とりあえず#7、#8、#10はどれも今年のベスト・チューン候補。ポップなハード・ロックがお好みの方にはぜひ聴いてみてほしいバンドです。【85点】

◆イチオシ「Back To Paradise」のPV [YouTube]


◆でも多分この曲が彼らの本領「Beautiful Bomb」のPV [YouTube]


◆この曲もお気に入り「Romance」のPV [YouTube]



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コメント

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私も「Back To Paradise」を聴いてイッてしまったうちの1人です。
アルバム自体もかなり気に入っていて、聴き終えた後、気持ちよくなれる逸品だと思います。
今日の帰り道また聴こうっと♪

>クラウザーさん

「Back To Paradise」、イイですよね。
これだけ猛暑が続くと、コテコテなメタルより、こういうポップなものに手が伸びます(笑)。

最近聞いたんですけど、ハマりまくってます!
歌メロ・コーラスが非常にキャッチーで、ギターの何気ないプレイにもセンスの良さが伺えます。ヴァン・ヘイレンがデフ・レパードと曲作りしたらこんな感じになりそう。こういうバンドが世界的に大ヒットしてくれたらフォロワーがたくさん出てきて面白くなりそうですね。

>パチンコ反対さん

このバンドの作曲センスはなかなかですよね。
こういう音楽が大ヒットするような明るい世の中になってほしいですねぇ(苦笑)。