LOUD PARK 10 二日目@さいたまスーパーアリーナ 2010/10/17

2日目感想です。

疲れが溜まってて眠くて眠くて午後から行こうかとさえ思いましたがなんとか頑張って1バンド目に間に合いました(オープニングには間に合いませんでしたが)。

◆3 INCHS OF BLOOD

カナダ出身のピュア・メタル。ロッキー山脈の猟師か樵(きこり)みたいなむさ苦しい男たちだが、これが実に熱い。オープニングからいきなり会場をヒートアップさせるにはピッタリで、早速サークルピットが生まれていた。こういうコアな要素の薄いピュアなメタルでも最近はサークルするんですね。

アルバムで聴くとちょっと一本調子でしんどいのだが、ライヴで、しかもこのくらいの長さなら純粋に楽しめる。昨日のACCEPTの新Voよりウド・ダークシュナイダーっぽいヴォーカリストのハイトーンも強力だった。


◆TRASH TALK

私の人生には必要のないタイプの音楽なのは事前に確認していたので、早めの昼食(実質朝食)タイム。
通路のモニターで観たら尋常ではない肉体(ガチムチ)のメンバーたちだったことだけ印象に残りました。


◆RECKLESS LOVE

グラインドコアから産業パーティ・ロックへ。この落差こそがフェスの醍醐味(?)。

アルバムが良かったので結構期待していましたが、やはり楽しめました。アルバムはオーバープロデュース気味だったので再現率100%ではありませんでしたが、演奏自体はなかなか達者で、決して「見かけ倒し」ではない。

ヴォーカルは今日一番ステージを左右に高速で駆け回ったのではないでしょうか。空中キックなどのダイナミックでハイパーなアクションは同じフィンランド出身のマイケル・モンローを思わせますね。顔はセバスチャン・バック(元SKID ROW)を甘口にしたような感じで、80年代にアメリカから出てきたらかなり売れたんじゃないでしょうか。


◆HALESTORM

冒頭から女性ヴォーカルが強烈なアカペラのシャウトを聞かせて観客の度肝を抜いた。凄い声量だ。

クラスにいたらじゃじゃ馬を通り越してオトコオンナと言われそうな迫力の女性Voを中心としたバンドで、日本では今月デビュー作が発売されるが、アメリカでは既に人気が上昇している模様。

ギターのエッジ、プレイはHR/HMのそれだったが、音楽的には90年代以降のモダンなロックに近く、あまりメタル魂は鼓舞されない。ライヴ自体はエネルギッシュで悪くないが、アルバムを聴きたいとは思わないかな。


◆TURISAS

先日のFINLAND FESTで観たばかり。あの熱狂的な盛り上がりがこの大きな会場で再現できるのか? と疑問に思っていたが、開演前から「Battle!」「Metal!」という掛け声がかかり、かなり盛り上がっている。

今回のLOUD PARKはバンドからバンドへの転換が早いのが特徴だったが、このときだけ妙に間が空いて、コールをしていた人たちに途中で疲労の影が出てしまっていたのが気の毒でした(笑)。

ともあれ、カルトじみた熱心なファンに支えられ、今回もライヴは大盛り上がり。新曲も披露され(とても彼ららしい、ファンであれば裏切られることのない曲でした)、オーディエンスとの掛け合いも絶好調。

メンバーのウォーペイントとコスチューム、ヴァイオリン奏者にアコーディオン奏者と見た目・編成からしてフツーではないので、彼らのことを知らない人にとっても(良くも悪しくも)インパクトはあったはず。

私の近くにいた外人カップルは顔を見合わせて「何このサムい連中?」って感じのリアクションをしていましたが…(苦笑)。

しかしやはりアコーディオンのネッタ嬢はかわいらしい。


◆ALEXISONFIRE

毎年1バンドくらい入ってくるエモ/スクリーモ系のバンド。正直その手のバンドのライヴは(メタラーの感覚では)微妙なことが多いが、こいつらはなかなか良い。

さすが母国カナダではチャートのNo.1に輝くというだけあって、かなり地力を感じさせるパフォーマンスだ。音圧もメタル耳で聴いても申し分ない。

ただ、正直オーディエンスの関心を集めているとは言い難く、前に出たTURISASよりだいぶアリーナが寂しいことになってしまっているのが気の毒。

メンバーのルックスがフツーの人みたいなのがダメなんですかね。フツーを通り越してBEGINのボーカルみたいな人までいて、個人的には「熱く叫ぶBEGINの人」にちょっと笑ってしまったのですが。


◆KUNI

本人にとっては久々の復帰を飾る晴れ舞台かもしれないが、それ以外のメンバー、関係者全てにとって黒歴史になるだろう。てか、この位置で出すのは残酷というもの。

表舞台から遠ざかっていたブランクの間に練習していなかったことが丸わかりの稚拙なギター・プレイはワウとアーミングでいかに誤魔化そうとも隠しおおせるものではなく、マジで大学の文化祭レベル。

こんなのに巻き込まれたマーク・スローター(Vo:SLAUGHTER)、チャック・ライト(B:元QUIET RIOT他)、フランキー・バネリ(Dr:元QUIET RIOT他)こそいい面の皮で、いくらもらったのか知らないが、即日記憶からデリート間違いなし。

マーク・スローターは歌唱こそ割とテキトーだったがハイトーンは今でもかなりのもので、観客を懸命にステージを降りてまで煽り、小柄なKUNIを文字通り持ち上げて盛り上げようとする職業的良心(ただのヤケクソ?)は涙ぐましいものがありました。

「盛り上げのための秘密兵器」だったはずのQUIET RIOTの「Metal Health」とSLAUGHTERの「Up All Night」も、2010年においてはあまりに昔過ぎたのか、ほとんど不発だったのが悲しい。


◆SPIRITUAL BEGGARS

マイケル・アモット(G)の皆勤賞を飾るライヴ。新加入のVoがアポロ・パパサナシオと聞いてちょっと違和感を覚えていましたが(これまでどちらかというとネオクラっぽいバンドで歌っているイメージだったので)、無難に仕事をこなしていました。

ただ、音楽全体もなんか無難になっちゃっていて、正直聴いていて眠くなってしまいました。
「AD ASTRA」の頃まではもう少し「何か」があったような気がするのですが。


◆ANGRA

前回、LOUD PARK 06で観たライヴが、その前に「TEMPLE OF SHADOWS」のツアーで観たときから比べて随分「劣化」していたので危惧していましたが、選曲が良かったので今回は楽しめました。

「Angels Cry」から「Carry On」~「Nova Era」のメドレーのときはオイオイこんなに「決め球」を序盤で投げちゃってあとどうするの、とこっちが心配してしまいましたが、「Nothing To Say」や「Spread Your Fire」で締めてくれました。

ただ、エドゥ・ファラスキのVoが…。ハイトーンは思ったより出ていたが、ピッチが不安定過ぎる。「Spread Your Fire」なんて一瞬元のメロディがどうだったか記憶を辿らなくてはならなかったほど(苦笑)。

しかし本人はT.M.Revolutionばりに扇風機の風を正面から浴びてネコっ毛ぽい長髪をナルシスティックになびかせ、ドヤ顔でスマイルをキメているあたり、ひょっとしてモニターで自分の歌声が返ってきていないのかとさえ思ってしまいました。

今回全曲でラーズ・ウルリッヒが坊主頭になったようなヴァイオリニストがシンフォニック・パートのメロディを奏でており、結構存在感を放っていたが、逆にヴァイオリンの音がデカすぎて時折ギターのフレーズがかき消されてしまっていたのはいかがなものか。

しかしまさかANGRAでもサークル・ピットが発生するとは…。このテンポに合わせてサークル回ったら息も絶え絶えになるだろうに…。時代が変わったということなんですかね。


◆MOTORHEAD

トリでもないのにBIG ROCK STAGE側はスタンドまでほぼ総立ち。レミー親爺のカリスマ半端ないですね。

久々の日本だから、とか、フェスだから、といった特別感も特に無く、普通に最新作のツアーとしての選曲で淡々とプレイするのがMOTORHEADらしさ、なんでしょうね。

Drのパワーとグルーヴ感が凄いのでエネルギッシュに聴こえるが、近年の曲はどれも枯れたプレイをするドラマーが叩いたらかなり渋いR&Rに聴こえそう。

個人的にはレミーの存在感もさることながら、ミッキー・ディー(Dr)に釘付けでした。レミーが「世界一のドラマーだ」と紹介したのは本心でしょうね。フィル・キャンベル(G)のことは別にそこまで持ち上げなかったので(笑)。

MOTORHEADの後、「このタイミングしかない」と思って夕食タイム。

MCのサシャ氏がオススメしていた昨日の大トロの残りを使用しているというマグロの漬け丼を食べに焼津まぐろ屋の屋台へ。店員のおねいさんの露出度が妙に高くてちょっとドキドキ(笑)。

サクッとかきこむように食べて戻ると、ちょうど次のA7Xの1曲目「Nightmare」の途中でした。
転換のインターバルが他のときに比べてちょっと長めだったようで助かりました。


◆AVENGED SEVENFOLD

亡くなったレヴ(Dr)に代わって、アルバムに参加していたマイク・ポートノイ(元DREAM THEATER)を帯同しての来日ということで注目を集めていたA7X。

このバンドはLOUD PARK 08でも観ているが、今回演奏もショウ運びも明らかに成長していた。サウンドが良かったこともあって、アンサンブルのまとまりでは今回のLPを通して屈指の良さだったのでは。

これは地位(全米No.1)が人を作る、ということなのか、マイクの加入(?)に触発されて必死で練習したのか、あるいはマイクが音楽監督となって彼らを「教育」したのか…(笑)。

そこらのチンピラみたいなルックスとVoの声質は趣味じゃない(ただし今回の歌唱はかなり安定していて見直した)のですが、元々楽曲のセンスは光っていただけに、自分でも意外なほど楽しめました。


◆OZZY OSBOURNE

「Bark At The Moon」から始まり、「Shot In The Dark」まで演ってくれるグレイテスト・ヒッツなセットリストだった時点で勝利は確定。大盛り上がりの素晴らしいトリでした。5年連続でこのフェスに通っているけど、ここまでトリがトリらしかったのって初めてじゃないかな。さすが帝王。

注目のガス・Gは普通の上手いギタリスト以上でも以下でもなく、ベースのブラスコのパフォーマンスが異常にカッコよかったこともあって、意外と存在感が薄かったような。オジーが観客に煽った「ガス・G」コールにはちょっと照れていた感じです(笑)。

オジー自身のパフォーマンスというか動き(と体型)はもうすっかり「おじいちゃん」のそれで、末期のジャイアント馬場に通じるものを感じましたが、それもまたユーモラスでショウのエンターテインメント性を高めていた気がします。

声も思ったよりはよく出ていたし、こういう状態で観れたのはラッキーだったな。この年齢じゃあと何回来日できるかわからないし。

ちょっと手拍子を求められ過ぎて手の平が痛くなったのが難ですが(笑)、文句なしに今日一番楽しめました。トリが今日イチと感じたのも初めてじゃないかな。大満足です。
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コメント

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お疲れ様でした!

KUNIさんやっぱダメでしたか(笑)。
全体的には今年もかなり盛り上がったんですねぇ。
たしかに2ステージ制だと食事の時間をとるのが難しいですね。
会場では、12月オリアンティ、1月FIREWIND来日公演情報もあったそうですね。
やっぱ行けばよかった...来年は必ず行きます!

やっぱりANGRAのエドゥは喉壊しちゃってからは安定感に欠けていますね。CDでなら十分聴けてもライブともなるとひやひやってのは、YOUTUBEでみた別のライブ映像からも伝わってきました^^;
オジー・オズボーンで思い出したんですが、15日に陰陽座の大阪公演行った時、始まる前にやたらブラックサバスとDIOの曲が流れてました^^特に「Stand Up And Shout」が流れた時は鳥肌たってましたよ。
ついでにHEAVEN AND HELLも合唱してきました(笑)

はじめまして!

ラウパーは昨年からの参戦という新参者です。
2006から参戦したかったんですが・・、
地方で遠いため・・・(涙)
「METALGATE」さんの感想、すべてのバンドについて
私も同感です!!

オジーは、ほんと良かったですね。
大トリにふさわしいステージ、
もうこれで今年も終わりか・・という寂しさから
なんか感動してしまいました。

それから、焼津まぐろ屋の店員のおねいさん、
わたしも目のやりばに困りました(笑)

また、来年も参戦し、燃え尽きたいですね!

オジー、「暗闇でドッキリ」演ったんですね!あのアルバムはオジーの中では黒歴史だったはずなのに…うーん、見たかった!
ANGRAもセットリストが良い感じだったようで、羨ましいです♪
ラウパはいつか行ってみたいなぁ!

まとめてお返事

>マジンガーZZさん
あくまで私の感想なので、kUNIを良いと思った人もいると思いますので、あまり信用なさらず(笑)。

観たいバンドが多くて、食事の時間の確保には本当に困りました。まあ贅沢な悩みと言えばそうですが。


>yu-kiさん
瞬火はクラシックなHR/HMが大好きな人ですから、そういう選曲になるんでしょうね。

ライヴ前に「Stand Up And Shout」を聴いたら確かに燃えそうですね!


>sugyさん
はじめまして。
地方だと確かに参加するのも容易じゃないですよね。お疲れ様でした。

全てのバンドについて同感で、しかもマグロ屋の体験までカブっているなんて凄いシンクロ率ですね(笑)。

わざわざ地方から来る価値のあるイベントだと思うので、来年もぜひ。


>珍獣メガネコアラさん
「暗闇にドッキリ」は私は大好きな曲なので嬉しかったですね。

ANGRAもなんだかんだ言って思い入れの強い曲をいっぱいやってくれたので感無量でした。

いつまで続くのかわからないのに「いつか」なんて言っていたらダメですよ。来年行きましょう!(来年があるかどうかもわかりませんが:苦笑)

大変ためになる面白い感想でした

とても楽しく読ませて戴きました。ひとりでニヤニヤ、ケラケラ笑いながら、時にはうなずきながら。
私の尊敬するメタラー君とほとんど同じ感想なので、そこにも食いついてしまいました。(CHTHONICのドリス嬢目当て、飛ばすバンド(DIR EN GRAY)が同じ、トリであるKORNに興味薄など)
彼もACCEPTが最高で涙もんやと感動してました!
私は神戸で初参戦でしたので、残念ながら見れず。。。
CDだけは購入し、めっちゃ良かったので悔しいです(--;
AV7Fは、ドラムが凄過ぎて、超ど迫力のサウンド!
やっぱり旬なバンドは何かが違いますねぇ。
Mortor Headのミッキーのパワフルさに惚れぼれしましたよ♪
レミーが見れたのも感動!たった3人であの迫力はスゴイ!
Ozzyもおばさんの様なおじーさん(?)で、あの動き、体型、とてもカリスマRock Vocalistには見えない。。(笑)でも、愛らしいというか、見てて楽しいというか、さすがというか!
実は、METALGATEさんのHPはかなり昔から愛読させて戴いてまして、特にCDのReviewはいつも参考にさせてもらっております。情報量、感想の述べ方も、感性も、とても自分と合う様な気がしてまして、読んでいてホントに楽しいのです!
これからも楽しみにしていますね♪ (^^)

>たまこさん

ためになる…? 何のでしょう?(笑)。
そしてケラケラ笑うような笑いどころがいったいドコにあるのか当人にはわからないのですが(笑)、楽しんでいただければ書き手冥利に尽きます。

DIR EN GRAYを飛ばしたのは、単に空腹の限界だったのと、他のバンドに比べれば観ることのできる機会が多そうだからで、別に彼らに興味がないわけではないですよ。

が、彼らやKORNに対する興味が相対的に低いメタラーというのはBURRN!の熱心な読者を中心に多いかもしれませんね。

たまこさんのように私と感性の近い方に(主にモチベーション的に)支えられてこのサイト/ブログは存在しておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。