OUTRAGE / OUTRAGE (2009)

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橋本直樹(Vo)復帰後第一作となる通算10作目のアルバム(EPは除く)。

発売と同時に聴いてはいたものの、こういうバンドを私がレビューしても説得力ないよな、と思ってあえてレビューしませんでしたが、映画を観てやはり何か書きたくなりました。

本作発表時、既にLOUD PARK 07で健在は確認していたものの、93年の「SPIT」以降のOUTRAGEの音楽は個人的にはメタルらしい構築美が不足していてあまりピンと来なかったし、今回復帰した橋本もしばらく音楽から遠ざかっていただけに、正直期待より不安の方が大きかった。

しかし、静かなイントロから始まる、往年の名曲「My Final Day」を思わせる#1「Rise」でオオッと思い、続くスラッシーな#2「You Care? I Don’t Care」でOUTRAGE完全復活を確信した。

アルバムを聴き進めると必ずしもスラッシュ一辺倒というわけでもなく、90年代に聴かせていたようなモダンな(?)要素や、橋本不在時に鳴らしていたようなサウンドのエッセンスも感じられ、単純に初期に回帰したわけではない。これは「今のOUTRAGEだからこそ鳴らせる音」であることは間違いない。

出音も至って強力で、プロデュースを手掛けたフレドリック・ノルドストローム(ARCH ENEMYやIN FLAMES、HAMMERFALL等)の手腕もさることながら、橋本脱退後もバンドを続けてきた「継続」こそがこの強靭なサウンドを支えていると思う。

初期のようなストレートなスラッシュ路線に回帰した訳ではないとはいえ、ドゥーミーな#3、バラードの#8を除けば(#9は続く#10のイントロ的なインスト)勢いは充分で、往年のファンから若手のスラッシャーまで熱狂させるパワーがある。

#8「Shine On」は映画を観た人であればより一層グッと来るであろう、バンド史上最もエモーショナルな名曲。

個人的には青春時代に聴いていた分、初期の4枚に思い入れがあるが、そういう過去への思い入れがない人にとってはOUTRAGE健在どころか、最高傑作とさえ感じられるかもしれない快作。

◆OUTRAGEのMySpace
http://www.myspace.com/outrageousjapanese


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コメント

非公開コメント

「Rise」ええですわ

結構以前のCDが出ている!!と思ったら映画との関連ということなんですね。
説得力がないとのことですが、私なんかはむしろスラッシュやエクストリーム系のadoreさんのレビューもしくは感想等があれば、かなり楽しみなのですが、、、
確かにこの分野はコアなファンがいるので気持ちはわかります。
最近聴いて良かったスラッシュ、エクストリーム系のCDがあれば、紹介してほしいですね。
私はメインではないですが、他にドゥーム、デスコア、フォーク(ペイガン)なんかも好きでちょくちょく聴いております。今年はエクソダス、デスエン辺りが良かったな。
それではよいお年を。

去年ファンになりました

OUTRAGEは去年のラウパーで観て、最新作から聴き始めました。
Voは大幅にパワーアップしてるし、新人バンドには決して作り出せない音だと思います。
ただ歌詞の短調さやフレドリックの音作りに不満が残りました。
ひたすら同じフレーズ(歌詞)を連呼するのは説得力に欠けるし、スラッシュであればもっとツーバスの音を目立たせた音像にしてほしいな、と。
たしかにソリッドで迫力はあると思いますが・・・
ここらへんは次回作で改善してほしいです。来年メタリカもこんなアルバムを作ってくれたらなあ。

>フィンさん

スラッシュ/エクストリーム系は年に数枚、それも世評の高いものしか購入していないので、あまり私がレビューする意味が無いんです(笑)。

このサイト/ブログの傾向というか方向性を明確にしておきたいという思いもありますし…と言いつつ今回のように何かきっかけがあればちょこっと書いてみることはあるかもしれませんが。

>学生メタラーさん

まあ、歌詞は日本人ですから…。
逆にライヴのときに覚えやすく歌いやすいと解釈すればいいのでは(笑)。

次作もこのテンションをキープしてもらいたいですね。