REINXEED / 1912

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先日のエントリーで紹介した「SWEDISH HITZ GOES METAL」と同時発売のREINXEEDのオリジナル・アルバムとしては4枚目となる作品。相変わらずハイペースでのリリースが続きますね。ツアーをやらない引きこもりアーティストならではのペースというか(笑)。

本作は、私の世代ではジェイムズ・キャメロン監督、レオナルド・ディカプリオ主演の大ヒット映画で有名なタイタニック号の悲劇をモチーフにしたコンセプト・アルバム。

もちろん、彼らというかトミー・ヨハンソン(Vo, G)のことだから、コンセプトによって音楽が変わるなどということはなくいつも通りのメロディック&ドラマティック&ファストなREINXEED節。

とはいえ、これもコンセプトとはあまり関係ないと思われるが、本作の仕上がりは間違いなく過去最高である。

とにかくこれまで最大のネックだったペラペラでスカスカのサウンド・プロダクションが改善されているのが何より印象を良くしている。

まあ、本作のサウンドもまだまだ薄っぺらだし、人工的過ぎて個人的にはあまり好みではないが、これは多分トミーのサウンドの好みの傾向を示すものでもあるんだろうな。

そして、トミー自身の歌唱も、一流どころとは比較にならないにせよ、だいぶ安定感を増してきたような気がする。

楽曲はこれまでも捨て曲なし、と言えるだけのクオリティのものを提示し続けてきたが、あえて言うならこれまでただひたすら流麗甘美なだけだったメロディにメリハリがつくようになり、楽曲自体がより引き締まってきている。

リリースのペースの早さゆえか、もう少しバッキングとか丁寧に作り込めばさらに良くなりそうな気もするのだが下手に考えすぎて変なものになるよりは、溢れ出すメロディをそのまま曲にしてしまいました、みたいな今のアプローチがこの変わらない音楽性を支えているのかも。

ブックレットで語られる、友人に「DRAGONFORCEみたいな曲を書いてみれば?」と勧められ、わずか4、5時間で#4「Spirit Lives On」を書き上げてしまったというエピソードから考えても、やはりトミーの曲作りのアプローチは才能任せに勢いで作るタイプのものなのだろう。

逆に聴いている側としてはこんなに短期間に楽曲を作り続けていて、その才能の泉が枯渇するのではないかと心配になるが、少なくとも本作に関しては全く枯渇の兆しすら感じられないので、それは凡人の杞憂というものなのだろう。

ちなみにその#4、タイトルはそれ風だが、そんなにDRAGONFORCEっぽいかというと「言われてみれば…」という程度なので要注意(笑)。元々REINXEEDも「ギター弾きまくりで明るめのメロスピ」なのでそんなに大きく印象は変わらないのだ。

しかし、これだけのメロスピ作品がほとんど話題になっていない気がするあたり、日本でのメロスピ人気というのはこの10年でだいぶ廃れてしまったんだなあ…という気がしますね。

10年前話題だったSKYLARKやらDRAGONLANDやらHIGHLORDやらよりはるかに良いと思うんですけどね…。せめてトミーのルックスが若い頃のイングヴェイくらいカッコよければ多少違ったのかもしれませんが…(苦笑)。

そんなメロスピに冷たくなった日本ですが、彼らは震災に苦しむ我々に向けて、日本盤ボーナスとして「Pray For Japan」という80年代風のメロディック・メタル・チューンを収録してくれています。

ちなみにこの曲では彼らの所属するマネージメントのオーナーであり、GOLDEN RESURRECTIONでは一緒に活動しているクリスチャン・リレグレン(NARNIA, DIVINEFIRE)がデュエットしている(歌詞もクリスチャンによるもの)。

なお、日本盤ボーナスとしてはIRON MAIDENの「ACES HIGH」のカヴァーも収録されています。【84点】

◆「We Must Go Faster」のPV (YouTube)

デブはトミーの他にさらに2人いる…。

◆「Pray For Japan」のPV (YouTube)

本来はGOLDEN RESURRECTIONの曲だったんですね…。


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コメント

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BURRN!の高得点のレビューも納得のすばらしい作品ですよね。

たしかに10年前と比べると、国内のメロスピシーンは冷え込んでいると思いますが、90年代半ばのSTRATOVARIUSのように盛り上げていってくれると信じています。

22日発売のRHYAPSODY OF FIREを1ヶ月前に予約してたけど、試聴コーナーにポツンと置いてあって、何だろうと思って聴いたら「背中に電気が走った」のでつい買ってしまった(笑)。

個人的には「1912」がREIN XEED初めてなので、デビュー時のBURRNの点数(69点)がとても信じられなかった。
俺もこんな1人メタルで大丈夫か?と思ったね。

SKYLARKやDRAGONLANDのサウンド・プロダクション最低だから(笑)。
メロスピ人気は衰えたけど、つい最近は去年のPATHFINDERや今年のTERRA PRIMAで豊作な感じがする。個人的にはこの2バンド好き。
ちなみに、以前から苦手なのはDRAGONFORCE。相変わらずワンパターンなんだもん(笑)。

その十年の間にメタラーになった僕は見事にメロスピアレルギーですw

Rein Xeed メロディは軽やかなのに・・・
最初に見たときは一瞬、イロモノ?って思ってしまいました。
ゴメンナサイ。
Pray For Japan のPVも、あまりのド迫力に目が釘付けでした。

個人的にはフクフクした男性は嫌いではないですよ(笑)

期待以上の出来

発売から毎日聴きまくっております(笑)
Amazonも頻繁に在庫切れになってるのでかなり売れてると思いますよ。
久々に自分のストライクゾーンど真ん中の作品に出会えた気がします。
音質の改善がやはり大きいですね。コンセプト作と聞いて全体に起伏を持たせる為にミドル曲やバラード、中間SEでも入れるのかと思いきや、疾走一辺倒だったのが嬉しい誤算でした。でも欲を言うならバラードも何曲か聴きたかった。
4曲目はあくまでドラフォ風ですね、彼らなりにドラフォの持ち味を上手く取り入れてると思います。
B!誌の採点方式なら個人的に90点はあげたいです。リズムにもうちょい工夫があれば尚良いですが。

因みにREINとXEEDをくっ付けてREINXEEDが正しいバンド名のようです。

まとめてお返事

>極貧メタラーさん
かなりの充実作ですね。
この手のアルバムがB!でちゃんと高得点をとっているというのが個人的にはちょっと意外なのですが、まあレビュアーさん次第ですからね。

10年代のSTRATOVARIUS、SONATA ARCTICAになりえるのかどうか、注目したい所です。


>ストラディキャスターさん
背中に電気が走る、とはかなりの衝撃ですね(笑)。
私も彼ら(というかトミー)がここまで順調に成長してくるとはちょっと意外でした。

DRAGONFORCEは、ワンパターンであることが彼らの「売り」なので、あの「型」がダメなら全部ダメでしょうね。


>まっつんさん
当サイト/ブログの常連の方でメロスピアレルギーの方は珍しいような気がします(笑)。
いや、そういう方にも受け容れられるような間口の広いサイトを目指しているのでありがたいお話なのですが。


>ririxさん
単に太めなだけで、イロモノというほど突飛なルックスではないと思いますが…(笑)。

ちなみに私は残念ながら(?)全くフクフクしていません(笑)。


>学生メタラーさん
ReinXeed、が正しい表記のようですね。
このサイトは基本的に大文字小文字混在の表記はしていないのでどうしたものかと思っていましたが、B!でもREINXEEDにしているので今後はそれに倣おうかと思います。

私も10代や20歳そこらであればもっと高く評価したかもしれませんが、変に耳が肥えてしまった今では、まだこの音質・歌唱力では90点はつけにくいですね(笑)。

それにまだまだ彼らには伸びしろがあると思うので、敢えて点数は抑えめにしているという面もあります。