CRASH THE SYSTEM / THE CROWNING

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ダニエル・フローレス(Dr, B, Key)と、ソーレン・クロンクヴィスト(Key, B, G)という2名のミュージシャンを中心としたプロジェクトのデビュー作。

ダニエル・フローレスは、スウェーデンのプログレッシヴ・メタル・バンドMIND’S EYEのDrであり、マニアにはTEARS OF ANGERやSECRET SPHEREなどを手掛けるプロデューサー、エンジニアとしても知られている人物。

ソーレン・クロンクヴィストは、学生時代には陸上競技のアスリートとして活躍していたという異色の経歴を持ち、90年代後半、作曲家に転身してからは母国スウェーデンのポップ/ロック系アーティストや、HR/HM系ではHOUSE OF LORDSや、マイケル・ボーマン(元JADED HEART)のソロ・アルバムなどに楽曲を提供しているという。

恐らく日本でこのアルバムを手に取った人の多くがそうだろうと思うが、私もご多分にもれず、本作に参加しているシンガーの名前に惹かれて購入を決めた。

ヨラン・エドマン(#1, #4, #7, #11, )、マッツ・レヴィン(#2, #5 )、トーマス・ヴィクストロム(#3, #6, #8, #10, #12)とくれば、いずれもスウェーデンを代表する名シンガーたちで、北欧メタル・マニアであればつい手が出てしまう名前だ。

ちなみに残りの曲(#9, #13, #14)を歌っているTEARS OF ANGERのビョーン・ヤンソンも実力のあるシンガーで、他の3名におさおさ聴き劣りしない歌唱を披露している。

音楽性はといえばメロディアス・ハードというかハード・ポップというか、まあそんなタイプの音楽で、「北欧ハード・ポップ」と聞けば反射的に胸がトキメく私のようなリスナーとしてはつい財布の紐が緩んでしまった。

ただ、本作はそういった音楽の中でもかなりソフトな部類で、恐らく最近の感覚ではAORと形容されるような類のサウンドである。

あえて例を挙げるなら、昨年出たWORK OF ARTの音楽なんかに近い、TOTOあたりに通じるソフィスティケイトされたロックで、ハード・ロック的な要素も随所にあるとはいえ、こんなもんHR/HMじゃねえ、という人もいるかもしれない。

楽曲・アレンジ・サウンド・演奏、どれもプロフェッショナルにまとまっているのはいいのだが、洗練されすぎて時に「ビ…ビー○ング系?」てな雰囲気を醸し出してしまっているあたりはご愛嬌。

いやマジで昼下がりのFMラジオで流れたり、商業施設のBGMとしてかかっていても何の違和感もないクオリティである。

個人的にはもうちょっと北欧ならではの垢抜けない哀愁があった方が好みだが、聴いていて心地いい、耳触りのいいサウンドであることは間違いないし、やはりヨラン・エドマンの歌唱はこういう音楽の方が映えるね。【82点】


◆CRASH THE SYSTEMのMySpace
http://www.myspace.com/crashthesystemproject
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コメント

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Covered Call の新譜をYoutubeチェックしてたら、このアルバムの曲へのリンクがあり、「これならレビューがあるかな?」と思ってメタゲってみたら(Metalgate検索?)してみたら、案の定ありました。

レビュー当時も読んでいたはずですが、「ソフィスティケイト」という表現でスルーしてたようです。
サウンドも思っていたほど軽くなく(ギターが薄味ですが)、アレンジも凝っていますし、歌メロがよいですね。仕事をしながら聞き流すにはちょうどよいです。
ということでGET決定(byアマゾン中古)。

この頃のadore氏の文章は、まだ「真面目くささ」が多分に残っていてよいですね(笑)

>Metal88さん

ああ、仕事をしながら聞き流す、みたいな聴き方にはピッタリの音楽ですね。心地よく仕事ができそうです。

レビューはいつも真面目に書いているつもりですが?(笑)