MERGING FLARE / REVERENCE

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フィンランド出身の5人組メロディック・パワー・メタル・バンドのデビュー・アルバム。「カイ・ハンセン(GAMMA RAY)が4曲にゲスト参加」というオビの一節だけ読んで即購入してしまったのだから、つくづく信者だなあ…と自分に苦笑。

このバンドのメンバーのうちVoのマティアス・パルムとGのカスペリ・ヘイッキネンはGAMMA RAYのトリビュート・バンドGUARDIANS OF MANKINDのメンバーでもあり、GAMMA RAYファンの中にはこのMERGING FLAREのことは知らずともGUARDIANS OF MANKINDのことはご存知の方もいらっしゃるのではないだろうか。

というのも、GUARDIANS OF MANKINDはKey奏者がGAMMA RAYのツアー・キーボーディストに起用されたり、カスペリ自身もツアー中にヘニユ・リヒター(G:GAMMA RAY)が負傷した際にサポートを務めるなど、GAMMA RAY本家とのつながりも深く、半ば「公認トリビュート・バンド」的な存在になっているためだ。

このバンドは93年にフィンランド中部のカヤーニという街でスタートしたDISEASEというバンドが母体(後期のラインナップは完全にMERGING FLAREの現メンバーと同一)になっている。当初はAC/DCのカヴァーなどをプレイしていたようだが次第によりメタリックな方向にシフトチェンジしていったが、2000年に活動を停止。この頃彼らはちょうど20歳くらいなので、徴兵などがあったのかもしれない。

そしてその1年後の2001年にMERGING FLAREとして心機一転、活動を再開。各メンバー(GUARDIANS OF MANKINDを含む)色々なバンドを掛け持ちしつつ、デモやスプリットEPなど音源を発表。

カスペリの掛け持ちバンドのひとつであるメロディック・デス・メタル・バンド、ELENIUMは2枚のアルバムを発表し、さらにはAMBERIAN DAWNに加入するなど、むしろMERGING FLARE以外の活動の方が軌道に乗る中、約10年に渡ってアルバム・デビューが叶わなかった彼らだが、09年、フィンランドの首都ヘルシンキの新興レーベル「Disentertainment」との契約を獲得、1年以上に渡る長期のレコーディングを断続的に続けて制作されたのが本作。

本作で聴けるサウンドは、基本的にはGAMMA RAYやIRON SAVIORあたりに通じる明朗なジャーマン・タイプのメロディック・パワー・メタルを基調にしつつも、透明感のあるKeyをフィーチュアしたアレンジのせいもあってか、北欧っぽい雰囲気も随所に感じさせるもの。

そういう音楽性自体は私の好みに合うものなのだが、実際のところ今ひとつガツンと来るものがなかったというのが正直な所。

それは何故かと考えるに、だいたいの曲が3~4分台とコンパクトにまとまっている割に妙に凝った構成を持つ「考え過ぎ」な曲が多く、1曲通して気持ち良く疾走するような曲がないからではないか。

想像するに、デビュー・アルバムを作るまでに10年と、「フツーなら諦めるだろ」というほどの時間があったことが災いしたのか、曲が練られ過ぎてしまったのではないかと(苦笑)。カレーは一晩寝かせた方が美味しくなるということで、十日寝かせたら腐っちゃった、みたいな感じでしょうか(笑)。

中心人物であるカスペリ自身、卓越したテクニシャンで、カイ・ハンセンに「彼は俺達よりずっと上手いプレイヤーだ。俺には到底弾けるとは思えないフレーズを楽々弾きこなすしね」と賞賛される一方、「まあ、その(テクニックの)おかげでメチャクチャになってしまった曲もあるんだけどね!」と苦言を呈されていたように、楽曲を必要以上に難しくしてしまう傾向があるのかもしれません。

#11「Sign Of The Crimson Storm」はRIOTのカヴァーだが、どうせ「THUNDERSTEEL」アルバムからカヴァーするならミドル・テンポのこの曲ではなく素直に疾走曲をチョイスすればいいのに…と思わせてしまう辺りも「考え過ぎ」な感じが。

ちなみにカイ・ハンセンは#1「At Daggers Drawn」、#6「Steel Redeemer」の2曲にヴォーカルで、QUEEN風のアレンジが飛び出す#4「Terrordome」、バンドの初レコーディング曲でもある#10「Star Odyssey」の2曲でギター・ソロでゲスト参加している(もちろん現代のこと、カイがフィンランドまで出向いた訳ではなく、ハンブルクのカイのスタジオで録った音源ファイルを送る方法で「参加」したようだ)。

ちなみに本作のマスタリングは何の縁か、ダン・スウォノ(元EDGE OF SANITY~NIGHTINGALE)が担当している。【78点】

◆MERGING FLAREのMySpace
http://www.myspace.com/mergingflare


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コメント

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これ買いましたよ。
「At Daggers Drawn」「Faker」「In The Line Of Fire」「Steel Redeemer」の4曲が勢いがあってヘビロテ中です。コーラスが印象的な曲が多くて好きですね。RIOTのカヴァーも個人的に好きな選曲なので◎。

ただ音質にあんまり迫力がない気がします。

>学生メタラーさん

相変わらず学生さんなのにお金持ちですね~。
私が学生の頃はこのレベルのバンドを新品で買えるようなお金は持っていなかったので羨ましいです(笑)。