TOBY HITCHCOCK / MERCURY’S DOWN

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ジム・ピートリック(Key, G, B/元SURVIVOR)のプロジェクト、PRIDE OF LIONSのシンガーとしてメロディアス・ハード・ファンに知られるトビー・ヒッチコックのソロ・デビュー・アルバム。

本作の制作面での中心人物はECLIPSEのエリック・マーテンソン(G, Key, B, Dr)で、全曲の作曲とプロデュースを行なっている。名義こそトビー・ヒッチコックのソロではあるが、作詞にすらタッチしておらず、まるで雇われシンガーのよう(笑)。

エリック・マーテンソンはジェフ・スコット・ソートとのプロジェクトW.E.T.でも優れた才能を発揮していたが、本作も強力なメロディアス・ハードの傑作となっている。

音楽的にはPRIDE OF LIONSとさほど違いはないが、より力強くドラマティックで、よりハード・ロックに近い感触に仕上がっている。

JOURNEYを思わせる(時に確信犯的なまでに似たアレンジが散見される)宇宙的なムードを感じさせる楽曲を、そのスケール感に負けることなく力強く歌いこなすトビー・ヒッチコックのヴォーカルは、個性は薄いものの、音楽に対しては完璧である。

PRIDE OF LIONSが07年のサード・アルバム以降しばらく休眠状態だったため(とはいえ来年には新作が出るそうだ)、トビー・ヒッチコックの歌唱力を生かしてひと儲けしようと『Frontiers Records』が考えたことがこのアルバムを誕生させたのだろうと思うが、アウトプットがこれだけ良ければ何の文句もない。

メロディアス・ハードとしては年間ベスト・アルバム級の仕上がりであるが、同時期(日本では同日)に発売された同じW.E.T.関連バンドであるWORK OF ARTの新作が素晴らしかったため、個人的にはちょっと霞んじゃったかな(笑)。でも、こっちの方が好き、という人がいてもおかしくない素晴らしいアルバムだと思います。【85点】

◆本作のリーダー・トラック「This Is The Moment」のPV [YouTube]


楽曲のスケール感を全く表現できていない映像なのが残念(苦笑)。

トビー・ヒッチコックをはじめとするメンバーたちもロック・ミュージシャンというよりはトラックの運転手みたいな風体で、これがメロハーというジャンルをイケてないものにしているような気がする…。


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コメント

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「こっちの方が好き、という人」です(笑)

このアルバム、毎日通勤時に聞いてます。
伸びやかで素晴らしい高音に魅了されてます。
てっきりバラードばかりと思ったら、攻め込んだ曲が多く、
さすがエリック・マーテンソンですね。
ほとんど1人で仕上げてるのも驚きです。
全曲好きですが、その中でも特にハードドライヴする10曲目が、
出勤時の寝ぼけた脳にガツンと効きます(笑)。
このリフがいいっすね!
J.ピートリックが最近J.ジェイミソンからみの仕事に比重をおいているので、
PRIDE OF LIONSはもうしばらくお預けですが、
TOBY君にももっとコンスタントな活動を望みます。
見た目はボテっとしてますが、もっとフットワークを良くして、
いろんなミュージシャンとの共演作、聞いてみたいです。
外盤では今月発売(国内盤は11月)の、メロハー新譜で、
J.ジェイミソンとボビー・キンボール共演アルバムが出ますね!
TOTOとSURVIVORで名を馳せた看板Vo.の強力作にも期待です。
FrontiersRecordsもいろいろ企んでますね(笑)。
規模小さくていいので、日本でもメロハーフェスやってほしいです。
早いもので今週末ラウパですね。行こうかどうしようかまだ悩んでます。

メロハーフェスが行われたら、次は藤木記者が常々熱望している
産業ロックフェスティバルですかね(笑)

アルディアス買おうか絶賛検討中です。

>マジンガーZZさん

良くも悪しくもクセのない歌声なので、才能のあるミュージシャンと組めばいいアルバムを作れそうですね。
「Frontiers Records」は何だかんだ言ってなかなか企画力のあるレコード会社だと思います。

メロハーフェス…。見果てぬ夢ですね…(笑)。
LOUD PARK、迷っているなら行くべきだと思いますよ。

>NOV-LYNNさん

産業ロックはフェス向けの音楽という感じがしませんねえ…。
JOURNEYとかBOSTONのファンってもう40代以上がメインでしょうし、スタンディングは厳しいでしょう(苦笑)。

ALDIOUS…私も買うかどうか悩んでいます。
今の所どちらかというと買わない方向で(心の)調整中(笑)。