BURRN!11年12月号の感想

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表紙はMETALLICAのジェイムズ・ヘットフィールド。

ルー・リードとの異色のコラボで話題のアルバム「LULU」の発売に合わせての起用なのでしょうが、とりあえずこの作品については当サイト/ブログではスルーすることにしました。触らぬ神に祟りなし(笑)。

表2に出稿されているのはEMIミュージックのJANE'S ADDICTIONの広告ですが、元々このバンドはBURRN!読者の興味の対象とは言い難く、恐らく大方の読者は表2対向に掲載されているキングレコードからメジャー・デビューが決まったLIGHT BRINGERのデビュー・シングルの広告に目を奪われるのでは。

正直Fuki嬢のことはやや垢抜けないルックスの女の子という印象を持っていましたが、この写真は華があって良いですね。

今月号の個人的な読みどころは、巻頭METALLICAのインタビューでも、それに続くMEGADETHのインタビューでも、ましてやそれに続くCHICKENFOOTのインタビューなどでは全然なく、モノクロですがエドゥ・ファラスキ(Vo:ANGRA)率いるALMAHのインタビューですね。

ANGRAは去る9月25日に行なわれた『ROCK IN RIO』でのライヴをもって活動休止に入り、来年頭にメンバーが集まって今後のことを話し合うのだという。

どうやらANGRAの内部は相当に良くない状態のようで、エドゥはLOUD PARK 10での己のパフォーマンスが酷かったことを認め、あのライヴの前にメンバー間でケンカに近い議論があったことがパフォーマンスに悪影響を及ぼしたと告白している。

今号のトップ・ニュースになっているエドゥの無期限活動停止宣言と併せ、このインタビューの見出しに使用されている「ANGRAは生まれ変わる必要があると僕は思っている。同じことをやり続けるのはもう不可能だ。僕はバンドを愛しているから、ずっとトライし続けてきたけど、バンド内部はもう壊れてしまっている」という一節を読む限り、再びANGRAは「再生のための分裂」を余儀なくされることになりそうだ、と感じました。

まあ、私はキコとラファエルがいる限りANGRAは再生(Rebirth)できる、と信じていますが。


MASTODONをカラーで扱うなら、前作をアメリカで50万枚売ってゴールド・ディスクを獲得し、新作「AMERICAN CAPITALIST」を全米初登場3位に送り込んだFIVE FINGER DEATH PUNCHもカラーで扱えばよかったのに(CHICKENFOOTの次という台割はいいし、ページも5ページを割いているので不当に扱いが悪いというわけではありませんが)。

FIVE FINGER DEATH PUNCHのギタリスト、ゾルタン・バソリーの「無料ダウンロードして『俺はこのバンドのファンなんだぜ』なんてとんでもない。結果的にそれがバンドを潰すことになる」という発言などは音楽業界の人たちにとっては「まさにその通り! もっと言って!」という言葉でしょうし、無料ダウンロードの横行については個人的にも色々と思うことがありますが、長くなるので割愛。

ただ、この発言と、P158~159のWHICHERYのインタビューにあるパトリック・ヤンセンの「最近はアルバムのセールスが凄く落ちていて音楽では金が稼げないから、トラックやバスのエンジンを作る工場で働きつつ、好きなコンピュータの仕事(システム・アナリスト)に就くために大学に通っている」という発言は決して無関係なものではないでしょう。


今後のシーン活性化のために新しいバンドをフィーチュアしていくべきだというのが私の主張ですが、RIOTについてはモノクロ扱いだと可哀そう、と思ってしまうのはなぜでしょう(笑)。せっかくトニー・ムーアを戻していいアルバムを作ったんだからカラーでドーンと扱ってあげればいいのに。

RIOTのニュー・アルバムに入っていた「Wings Are For Angels」(2009年の来日公演でプレイされていた曲だ)が、トニーが大村孝佳のために書いた「Holy Tomorrow」の歌詞の続編であることや、トニー・ムーアのあの恐るべきハイトーンが生来のものではなく、「Thundersteel」の84年にNARITA名義で制作されたデモを聴き、RIOTの曲を歌うために何カ月もトレーニングをして身に付けたものだという話などは興味深いエピソードだ。

あと読んで面白いのは、ネタなのかマジなのかよくわからない(いや多分ネタなんでしょうけど)STEEL PANTHERの「電話インタビュー」とか、久々に真性ブラック・メタルって感じのヤバい発言満載のWATAINのインタビューかな。

マイケル・スター(Vo:STEEL PANTHER)のチャド・クルーガー(NICKELBACK)に対する「2000年代に馴染んでるフリした80年代ロッカー」という表現には思わず笑ってしまいました。

それからMORBID ANGELの来日公演がすこぶる良かったようで、死ぬほど色々なバンドのライヴを観ているであろう前田記者が「ここ25年ほどの間に観てきた総てのライヴの中でも屈指のインパクト」と表現しているのを読むと、観に行けばよかったな、と。

来日こぼれ話で、Vo&Bのデヴィッド・ヴィンセントが日本のヴィジュアル系にハマっていて、今回の来日で買ったVERSAILLESの2ndアルバムをたいそう気に入った、なんて話もシンパシーを覚えたし、椎間板を痛めて来日できなかったピート・サンドヴァルの代役を務めたドラマーのティム・ヤングが「太鼓の達人」の「アンパンマンのマーチ」でグラヴィティ・ブラスト(超高速ブラスト・ビート)を炸裂させてノーミスでクリアした、なんてエピソードも笑えました。

SONATA ARCTICAは、インタビューを読む限り次のアルバムもまるで期待できそうにありませんが、「今回の俺達は凄くワルだぜ!」という発言は個人的にツボりました(笑)。

しかし、UNEARTHのケン・スーシー(G)の「(ALDIOUSにラヴコールを)是非送りたい!(笑) 日本で俺は“ウルトラチンコ”という仇名を付けてもらったから、準備は万全だと思うんだ。(笑)」というワルな発言の前ではSONATA ARCTICA程度のワルさは霞んでしまうかもしれません(笑)。

あとは、マリア・プランク(Vo:IN THIS MOMENT)の相変わらず凄い谷間が男性的には見所でしょうか(笑)。


レビューを見ると、今月はあまり強く食指が動くアルバムはなく、「箸休め」的な月になりそう。
先月買って、あまり聴き込めていないアルバムがかなりあるので、それらの消化に勤しもうかと思います。

ちなみに今月クロスレビューのMEGADETH以外で90点以上の点数を獲得しているのは2タイトル、ELECTRIC MARYの「ELECTRIC MARY III」とLOVE.MIGHT.KILLの「BRACE FOR IMPACT」で、どちらも評者はツバキハウスの思い出を語るときが一番生き生きしている広瀬編集長。

そしてこの2タイトル両方ともリリース元はハイドラント・ミュージック。
誰か編集長と同レーベルの間に不適切な関係が存在していないか調査をお願いします(笑)。
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コメント

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ANGRAって内部はそんなにがたついているんですか。まあ聴き手としては、バンドメンバーにはビジネスとしていいパフォーマンスをしてもらえれば、連中が仲がよかろうが悪かろうが、大して問題ではないのですけれどね。

そういうわけで、シンガーが十全に唄えない以上、彼にトレーニングなどで回復してもらうか、さもなくばシンガー解雇の二択、というのがバンドの取るべき道だと思います。仰る通り、ANGRAはギタリスト2人が残っていれば、いくらでも再建可能だと思いますし、多分、この2人が決裂しかかっているというわけでもなさそうですしね。

それにしても、ファラスキといい、マトスといい、ANGRAのシンガーは喉を潰すのが早いですね。他方で、ブルース・ディッキンソンのように年取ってから往年の声域をある程度まで回復させた例があるので、見習える部分はあると思うのですが。

ALMAH×ANGRA

ライヴの前にケンカしたら余計喉使っちゃうだろ(笑)?
それに「もう高音はできません」とか発言する時点で、多分俺がラファエルの立場だったら「残念だけど辞めてもらう」事になるだろうね。
それはブラガの次に好きなバンドであるファンの個人的な意見です。

フェリペがどっち派なのか。エドゥの弟のティト・ファラスキ(B)も表舞台に引っ張り出さなくてはならなくなるかも。

いずれにせよ、一ファンとしてこのようなことがあったのは残念ですよ。「Nova Era」とか「Spread Your Fire」とかいつもカラオケのマイ十八番なので。高音の方が得意です。
今でも仲間さえいれば歌いたい気持ちです(笑)。
このインタビュー立ち読みして面白かったから久々にBURRN!買いましたよ。
次にANGRAが再生したらアルバムタイトルは「Rebirth Pt.Ⅱ」ですかね(笑)。

初コメントさせていただきます

初めまして。35歳会社員です。
高校生のときからBurrn!を購読し続けてますが、2000年に入ったくらいから編集スタンスに違和感をビシビシと感じながらも、それが何処からくるものかあまり考えないようにしていました。が、最近ブログを拝見し始めてから、あぁやっぱり似たような思いを抱いている方も居るのだと妙に安心感を覚えている今日この頃です。
コメント欄を利用して謝意を伝えさせていただきます。
何だか変な文ですいません(笑)

ANGRAはまたですか・・。ミケーレ・ルッピとか加入したら最強な気がしますw

まとめてお返事

>Endeさん
まあ、自分の仕事に置き換えてみても、やはり人間関係のいい職場の方が力を発揮しやすいような気はしますけどね。
ANGRAはやっぱり曲の難易度が高いから喉にかかる負担も大きいのかもしれません。エドゥは回復しつつあると言っていますが…。


>ストラディキャスターさん
フェリッペはALMAHにいて、こうして一緒にインタビューを受けているくらいだから間違いなく“エドゥ派”でしょう。エドゥが脱退するなら一緒に辞めるのでは。
むしろリカルドがどういう立場なのかがちょっと気になります。

「Nova Era」や「Spread Your Fire」が歌えるなんて凄いですね。ラファエルにデモ・テープでも送ったらいかがですか?(笑)


>IOさん
初めまして。私より1歳上でいらっしゃいますが、ほぼ完全に同世代ですね。感じることが似ていて当然かもしれません(?)。
謝意なんてそんな大げさな(笑)。近年のB!の編集方針に対する違和感は年齢が上になるほど感じている人が多いと思いますよ。


>naokiさん
ミケーレ・ルッピは確かに卓越したシンガーですが、ANGRAに関しては大した根拠はないものの絶対にブラジル人がいいような気がします。

H編集長の怪しい交際が窺える度に、S社長が編集業に復帰して、健全な(過激な?)誌面に戻ってくれないだろうか、と思わずにいられないのはアタクシだけでしょうか?

確かにおっしゃるとおりですね。日本人好みの曲に誰が合うかしか考えてませんでした。ANGRAのメンバーはブラジル人であることを誇りに思って音楽にも投影されてますから。

LIGHT BRINGERは結構注目してるバンドなので楽しみですね。
MORBID ANGELみたいなブルータルなバンドがVERSAILLESのような様式美系を気に入るなんて意外でした。それにしてもLIV MOON新作出すの早すぎな気が・・・。
ポスターはマリア・ブリンクにしてほしかった(笑)

ROYAL HUNTは11/14にデジタル配信でシングルを出すみたいです。サンプル試聴する限りでは期待出来そうです。1996年と1998年のライヴDVD化もやっとですね。

SABER TIGERのライブレポのページに載っていた「ドイツで木下昭仁(g)が脳幹梗塞で倒れるという大事件が起こっていた」の一文は衝撃でした。
確かに盛岡でライブした時にはイスに座りながらプレイしてたりもしたのですが、まさかそんな病気だったとは…
ライブレポを読み終えたら思わず12がつ発売のアニキが歌うセルフカバーアルバムを
「ポチっとな」してしまいました(苦笑)
LIGHT BRINGERかなり好みです。曲もFukiさんも(笑)

ANGRAの状況が気がかりです・・・
自分はエドゥが大好きなだけになんとかかつての喉を取り戻してほしいんですけど難しいでしょうね。

RIOTの新譜の裏ジャケがNIGHTWISHの「ONCE」のジャケと一緒ですね(笑)

まとめてお返事2

>DEEPさん
んー、まあS編集長時代の方がエッジは効いていましたが、最近の世の中の雰囲気的にあの芸風は危険なんじゃないですかね(苦笑)。
BURRN!編集部外から熱意のある優秀なスタッフを連れてくることができればいいのですがそういうわけにもいかないでしょうしね…。


>naokiさん
そうですね。彼らの音楽と「ブラジル人としてのアイデンティティ」は不可分のものだと思います。


>学生メタラーさん
LIV MOONはたしかに1年に2枚というのはペース早すぎですね。まあ、ツアーをするわけでもなく、曲も外部ライターに書いてもらうのが中心としたら物理的には可能なのでしょうけど。

ROYAL HUNTはここがきっと最後の勝負時ですね。
D.C.を戻してもコケるようならもうダメかと…。


>B!13さん
木下氏の件は確かに衝撃的な話でしたね。
後遺症などがないといいのですが。

LIGHT BRINGER、期待している人は結構いそうですね。


>中禅寺巽さん
ANGRA、どんな形になるにせよ「再生」にはちょっと時間がかかりそうですね。
エドゥもよく休んでうまく声を「再生」させてくれるといいのですが。

ニュース欄でROYAL HUNTのことが大きく報じられていたのに驚きました。
新作についてアンドレの「原点回帰している」というコメントを別の記事で読んだ覚えがありますが、収録曲がたったの7曲という時点で「はい、ウソ!」と突っ込んでしまいました(笑)。
まあ「Fear」が好きな私にとっては、それほど原点回帰に拘りはありませんが・・・・・・。

LULUは気になるんだけど僕もスルーします。レビューもパッとしませんしね

お忙しいでしょうが、ディスクレビューのエントリーの更新待ってます。

Fukiさんは大分印象変わりましたね。角度の効果か、それともデビューを機に整k

デイヴィッドは多分、VERRILLESレベルがV系のスタンダードだと思ってるのかもしれませんね(笑)
最新作の傾向を見るとデスメタル一筋ってわけでもなさそうだし、DIRなんかも聞いてそうだ。

シンパシーといえば、UNEARTHの人がEACH OF THE DAYSのシャツを着ててオッと思いました。

ALDIOUSの8位・・・そんなに需要があったのかw
Mステなんかに出るのもそう遠くないかもしれませんね(早めに消えそうだけど)

まとめてお返事3

>ジンさん
D.C.クーパーのいたROYAL HUNTは日本のHR/HMファンの間ではビッグですからね。
たしかに原点回帰の話は眉ツバですが…(苦笑)。
アンドレは何をもって原点と言っているのやら。


>NOV-LYNNさん
最近このブログにおいてあまりレビューは期待されてないのではと勝手に思っていたのですが、待って下さる方もいたんですね。
今週から10月に買ったCDをボチボチ感想書上げていきます。
あまりこのサイトに期待されるアーティストのものではないかもしれませんが…。


>まっつんさん
プロのヘアメイク&カメラマンの技術と信じましょう。
もしかするとPhotoshop加工はあるかもしれませんが(笑)。

DIR EN GREYは普通に聴いているんじゃないですか?
海外の人にとってV系への入り口のひとつだと思います。

ALDIOUS、どうせ話題になるならMステに出るレベルまで行って欲しいですけどね。
今の事務所やレコード会社に現状の実績だけでMステに押し込む力があるとは思えないので、移籍しないと難しいかもしれませんね。

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今月号のCHICKENFOOTのインタビューを読み、ようやくタイトルの謎が解けました。

てっきりゲイリー・シェローン在籍時のアルバム「VAN HALEN3」に対する当て付けかなと思ったものですが(^^;)。

どんなに内容が良くても、あのジャケットではちょっとそそられませんね。

今月はアルバムレビューで特にめぼしい作品は見当たりませんでしたので、心置きなくPerfumeの4th「JPN」初回限定版を発売日に買おうと思います(笑)。

財布に余裕が有ったら、先月目を付けていたCHICKENFOOTかデレクのソロに手を出すかもです。

それではadoreさん、良いROCK LIFEを(^-^)/~~

>人さん

ええ、HAUNTEDのギターの人ですね。
日本盤が出るレベルのバンドを複数掛け持ちでやっていても金にならないというのですから、事態は深刻ですね…。

>ゆうていさん

たしかにあのタイトルにはひょっとしたら当てつけの意味もあるのかもしれませんね。

それではゆうていさん、良いPOP LIFEを(^-^)/~~

こんにちは!
前回はMR.BIGに関する私の疑問に答えていただいて、ありがとうございました。

近くに暮らしているので、子供たちと一緒のエリックを公園や、
サーカスのような移動遊園地で見かけたことあります。
話しかけても、どこにでもいる普通の?アメリカ人の”お父さん”って感じです(笑)。
↑NIGHT RANGER のジャック・ブレイズも同様です。

反対に今回のBURRN!の表紙のお方(笑)は、何気ないTシャツ&ジーンズ姿で、街を歩いていても、
とにかく漂うオーラがスゴくて、”あ~これこそロック・スター!”
緊張して話しかけると、”気のイイ兄ちゃん”です。
メンバーの中では、一見地味なカークでさえも?偶然レストランで出逢ったとき、
近付けないオーラがありました。
地元での知名度はもちろん雰囲気からしてMETALLICAは別格です。


>Sashaさん

MR.BIGに対する見解はあくまで私の推論なのであまり真に受けないでくださいね(笑)。

サンフランシスコってそんなにHR/HMミュージシャンを見かける場所だったんですね。
となるとLAはどれほど凄いんでしょうか。