FIREHOUSE / FULL CIRCLE

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アメリカン・ハード・ロックの良心、FIREHOUSEがメジャーの「Epic」からリリースした初期3作の楽曲をセルフ・カヴァーした、いわゆる「リメイク・ベスト・アルバム」。

全く同じとは言わないが、本作に収められた楽曲はどれもかなりオリジナルに忠実なアレンジで、クリエイティヴな面から本作の制作意図は見えにくい。

しかし、ビジネス的な側面から見ると本作の制作意図は明白で、自分たちで版権を持っていない時代の楽曲をリメイクすることで、過去の楽曲に対するライセンス料を払わずに済むようにするためのアルバムだろう。

そういう意味では、今後よりいっそう過去の懐メロをメインにしたグレイテスト・ヒッツ・ツアーで稼いでいきますよ、と宣言しているような作品で、あまり前向きな代物とは言い難い(苦笑)。

ただ、本作に収められた楽曲の素晴らしさについては文句のつけようもなく、もしキャッチーなハード・ロックや、いわゆるメロディアス・ハードと呼ばれる音楽が好きで、彼らの音楽を聴いたことがないという人がいたら、本作でも、既発売のベスト・アルバムでも、いや極端な話デビュー・アルバムだけでもいいからぜひ一度聴いてみてほしい。

#1「Overnight Sensation」なんて個人的にはメロディアス・ハードのマスター・ピースと呼ぶべき超名曲だと思うし、#4「All She Wrote」(全米58位)や#6「Don’t Treat Me Bad」(全米19位)なども、「フックのある楽曲」とはこういう曲をいうんだよ、と言いたくなるくらい、一回耳にしたら忘れられないキャッチーな名曲。

彼ら最大のヒット曲である「Love Of A Lifetime」(全米5位)はベスト・ウエディング・ソングとして今でもアメリカでは根強い人気があるというし、セカンドからの大ヒット・バラード#8「When I Look Into Your Eyes」(全米8位)も非常に結婚式向きなラヴ・バラードの名曲である。

本作に収められた楽曲の半分はデビュー・アルバムからのチョイスだが、これだけ強力な楽曲が一枚のアルバムに収められていたというのが凄い。

そりゃ「American Music Award」の審査員たちも、後に「革命作」となった「NEVERMIND」をリリースしたNIRVANAを落としてうっかり彼らを1991年の最優秀新人に選んでしまったのもわかります。曲の完成度高すぎるもん。NIRVANAを落としてしまったことはひょっとすると後で後悔していたかもしれませんが(苦笑)。

ああ、やっぱりいいな。08年にこれまた私の好きなNIGHT RANGERとカップリングで来日した際に観に行けなかったことが今なお悔やまれます…。

◆91年に行なわれた来日公演の映像[YouTube]



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コメント

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5年くらい前に初めてファイアーハウスの2ndを聴きました。
既に全盛期は過ぎ去っていたのですが、あまりのメロディーの素晴らしさに感動して、すぐにファンになりましたね!
ポップなイメージに反して、かなりのライヴ巧者なのもグッと来ました!
今でも全盛期に劣らないライヴパフォーマンスを見せてくれているので、次はオリジナルアルバムを作って、ツアーで日本に来てほしいです!

余談ですが、ファイアーハウスの1stと2ndは、ドリームシアターのI&Wと同じプロデューサーなので、ドラムの音がかなり似てますねー

中古愛好家参上!!

まずジャケットがカッコイイ。

しかしBESTは曲の寄せ集めであり、作品ではなく好かないので、1stか2ndを手に入れたい。

...BOOK・OFFで安く手に入ると良いな(笑)。

何か色々ありそうなアルバムのようですね(苦笑)
セルフリメイクは原曲とかけ離れたアレンジをするバンドが多かったりするので忠実に再現してくれるのはファンには有り難いと思います。

そういえば、CIRCUS MAXIMUSのマイケル・エリクセンが全編メロハーを歌うアルバムも出るそうですよ。「Arrival Of Love」大好きなんで非常に楽しみです。
http://www.spinninginc.jp/m_lineup/the_magnificent.html

1stはフック満載の曲だらけでしたね。学生時代はアメリカンHR/HMをなんとなく避けてましたが(おそらく政則さんの影響)、このバンドの1stはかなり聴き込んだな~
Love Of A Lifetimeは個人的超名曲に認定されています。

いいですよねFirehouse、初めて聴いたときは感動しました。Fair Warningの1stの感動がよみがえりました。Bon Joviをもっとハードにした感じが最高!

まとめてお返事

>高見沢さん
このバンドは曲作りもライヴもハイレベルですよね。ちょっと優等生過ぎるかな、ってくらいに。
個人的には本作で来日公演してくれてもいいのですが(笑)。

デヴィッド・プレイターの作るサウンドは、人によってはオーバープロデュースで苦手、って人もいるかもしれませんね。
個人的には嫌いじゃないですが。


>ゆうていさん
本作はベストではなく「リメイク盤」ですよ(笑)。曲順も結構考えられていて、入門盤としては本作は悪くないと思います。
ファーストかセカンドなら、やはりファーストを優先してほしいですね。


>学生メタラーさん
色々あるのは裏の「大人の事情」なので、普通のメロディアス・ハード好きにとっては単純に楽しめる作品だと思います。

THE MAGNIFICENT、良さげですよね。ちょっと気になっています。


>IOさん
ファーストはおっしゃる通りフック満載の名曲・佳曲揃いでした。
当時のアメリカものは今思うとキャッチーでいい曲が多かったと思うんですけど、当時はなんか売れ線狙いカッコ悪い、みたいな雰囲気もありましたよね(今もありますが)。


>naokiさん
FIREHOUSEの1stもFAIR WARNINGの1stも、「メロディアス・ハードの教科書」と呼びたくなるような名盤ですね。
私にとってFHの「Overnight Sensation」とFWの「Out On The Run」はメロハーの理想型です。

リメイク・アルバム

adoredさん、こんばんは。
コレ、日本盤が発売されないかもと思って、輸入盤で買ってしまいましたよ…。(内容は同じなのでいいのかもしれませんが)
やっぱりFIREHOUSEはいいですねぇ。このリメイク盤を聴いて、楽曲の良さに感激しましたもん。改めて1stと2ndを聴き直してしまいました。
このアルバムで再びFIREHOUSEにもスポットライトが当たってくれると嬉しいです。

>ピッペンさん

これは輸入盤でもいいんじゃないですかね。その方が安かったのであれば特に。

やっぱり曲が圧倒的にいいですよね。再評価されてほしいし、彼ら自身にももう一度この時期の輝きを取り戻してほしいです。