UNISONIC / IGNITION - Mini Album

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マイケル・キスクの新バンドにカイ・ハンセンが参加、そして昨年のLOUD PARK 11では往年のHELLOWEENクラシックをプレイしたということで、注目度・話題性ともに(その筋では)抜群のUNISONIC。

どれくらい抜群かというと、ここ数ケ月というもの、当ブログのアクセス解析による検索上位ワードに常にUNISONIC関連ワードがランクインし続けているというほど(笑)。ミクロな話ですみません。

本作は3月発売予定のデビュー・フル・アルバムに先駆けてリリースされた先行ミニ・アルバム。

収録曲とは関係のない「アルバム・タイトル」を付けてミニ・アルバムと銘打ってはいるものの、収録されているのはわずかに4曲、正規のレコーディング音源は2曲のみで、残り2曲はデモにライヴというオマケ的な音源なので、個人的な言語感覚からは「マキシ・シングル」という死語になりつつあるワードがしっくりくる。

まあ、いわゆる先行シングルというヤツですね。

いや、今日び先行シングルがリリースされるバンドなんてそうそうないですよ。

かつてはHELLOWEEN、GAMMA RAY、BLIND GUARDIAN、ANGRA、STRATOVARIUS、RHAPSODY、SONATA ARCTICAといった、この手のジャンルの人気バンドは新作が出るたびに先行シングルめいたものが出ていましたが、2000年代半ば以降はパッタリと発売されなくなってしまいました。まあ、売れなくなったんでしょうね。

かろうじてHELLOWEENは最新アルバムでもちゃんと先行シングルがリリースされていましたが、「本家」を別格とすると、この手のアイテムをリリースさせちゃうというのは大したもんですよ。

リーダー・トラックとなるのはバンド名を冠した「Unisonic」。ちょっとHELLOWEENの「Kids Of The Century」を思わせる所もある曲で、メロディック・パワー・メタルのそれとは趣を異にするものの、一応アップテンポで、サビではバスドラが激しく連打されたりもする。

耳慣れないワードであるバンド名を連呼するサビが印象的で、LOUD PARK 11でプレイされた楽曲の中でも(HELLOWEENの楽曲を別にすれば)印象的な楽曲であったことは間違いない。

ギター・ソロが割と「メタルしている」のがカイ・ハンセンのインプットなんでしょうか。

2曲目の「My Sanctuary」はLOUD PARK 11でもプレイされた曲で、同日プレイされたPLACE VENDOMEの楽曲とあまり印象は変わらなかったので、UNISONICも基本的にはPLACE VENDOMEのサウンドを踏襲したものになるのかな、などと思っていたが、こうしてじっくり聴いてみると結構違う。

PLACE VANDOMEに比べるともっとシンプルにロックしている感じですかね。とはいえドラマティックと言ってもいい起伏もあるし、ギターの聴かせどころもそれなりにあって、悪くはない。

3曲目の「Souls Alive」もLOUD PARK 11で披露されていた楽曲。「デモ・ヴァージョン」とされているがサウンドはいたって良好で、言われなければデモだとは思えない完成度。

似ているというわけではないが、全体の印象としては「My Sanctuary」と通じるものがあって、そういう意味ではUNISONICという「バンドの音」はある程度固まっているのかな、と思いました。

そして4曲目はLOUD PARK11で披露されたHELLOWEENの名曲、「I Want Out」のライヴ音源で、ハッキリ言えばこの音源がこのCDの購入動機だ。

その前にプレイした「Future World」で、既にファン心理としては「あ~、HELLOWEENクラシックをやってくれた。満足だ~」と思っていた所に鳴り響いたあのリフ、あのときの気持ちはもう「うおおおおおおおおお!」としか表現できませんね(笑)。

そして実際この音源を聴いても、この曲が始まったときに巻き起こった歓声は、ライヴで曲がプレイされたら必ず起きる「お約束」の歓声とは、込められた「オーディエンスの気持ち」が全然違う。それはひょっとしてあの場にいなかった人には伝わらない類のものかもしれませんが、あの場にいた人だったらわかるはず。

曲中で幾度も巻き起こる歓声、サビの合唱、ギター・ソロの箇所でもまた合唱、全てに込められたファンの「感無量」という気持ちが今でもビシビシ伝わってくる。いや、ホントあの瞬間オーディエンスが一瞬にして「沸騰」したのを感じましたもん。

今まで普通の人に比べれば多くのライヴに行ってきたと思いますが、ああいう自分を含めて周囲全ての人の感情が一度に爆発したのを感じたのは初めてだったかも。

演奏中、私もこみ上げてくるものがありましたが、きっと泣いてた人とかマジで結構いるんじゃないですかね。

こうしてCDで聴いても、楽曲ラストのマイケル・キスクのハイトーンのロングノートは見事。

まあそんなわけで、LOUD PARK 11であの場にいた人、およびあの場にいたかった人、共に必携のアイテムです。
オリジナルの3曲は「そこそこ」な感じなので、アルバムも「そこそこ」期待して待つことにします(笑)。

他の曲がそこそこでも、モロにカイ・ハンセン節な疾走チューンが2曲もあればファンは満足すると思いますから、その辺頼みますよ! レコード会社の方。

AVANTASIAではちゃんとメロディック・スピード・メタルな曲を歌っていたわけですから、きっとうまいこと乗せてあげればその手の曲も歌わなくはない…はず(?)。

最悪日本盤ボーナス・トラックだけでもひとつよろしく(笑)。

◆リーダー・トラック「Unisonic」のPV [YouTube]



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コメント

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わたしはラウパ11に行かなかったので、UNISONICが「HELLOWEENではなくもはやGAMMARAYのクラシックタイトル」"I Want Out"をやったと聞いたときに初めて、行けばよかったと後悔しました。05年渋谷のGAMMARAYライヴでアンドレ・マトスVer.すら聴いているわたしですが、生のキスケVer.は聴いたことないんですよね(公式音源はKeeper's Live収録のものだけですかね)。

HELLOWEENのベストチューンは"Eagle Fry Free"という言う人は多いですが、カイ・ハンゼンのベストは"I Want Out"であると確信しています(笑)。

俺も"そこそこ"期待してます(笑)。
殆どの人はカイ・ハンセン目当てでしょうが。

HELLOWEEN「7SINNERS」のプラケース盤買いました(笑)。
やっと通常盤が生産されたみたいです。

あの時、最前線で「うおおおおおおおおおおおおおお!」だった一人です。私の近くの女性は号泣していたような気がします。

AVANTASIAも行きましたが、あのときのキスクの体調不良に少しがっかりしていた&AVANTASIAじゃない曲が聞きたかった自分にとって願ったり叶ったりでした。実は今年のラウパはUNISONICが目当てで行ったようなものです。

PLACE VENDOMEも結構好きだったので、アルバムも(割と)期待してます。

まとめてお返事

>Endeさん
まあ、ここ20年の間にメタルを聴き始めた人にとっては(私もですが)、もはや「I Want Out」はGAMMA RAYのライヴで聴く曲、かもしれませんね(笑)。

カイのベスト・チューンなどとても選べませんが、とりあえず“ハンゼン”というよりドイツ語に近い表記がEndeさんのこだわり所であることはわかりました(笑)。


>ストラディキャスターさん
カイ・ハンセン目当てというよりは、やはり「マイケル&カイ」と二人揃っていることにこそ価値があるんじゃないですかね。
こだわっていた通常盤の入手おめでとうございます。


>クラウザーさん
ホントにあのLOUD PARKはAVANTASIAでの不完全燃焼感を一気に吹き飛ばしてくれましたよね。
この手のメタルのファンにとって昨年のLOUD PARK参加のモチベーションはほとんどUNISONICだったと思いますが、「UNISONICしか興味ないし…」でパスした人は「I Want Out」をやったと聞いてきっと行かなかったことを後悔したでしょうね(笑)。

アルバム自体はPLACE VENDOMEの方が良いんじゃないかと若干危惧しています(笑)。

ドイツ語のスペリングを英語読みすると、教師に細かく指摘される環境に身を置いて長いものですから(汗)。縷々挙げませんが、日本のレコード会社と音楽雑誌の、非英語圏出身者の名前のカナ表記はひどいもんですよ。

但し例外と思われるのはMichael Schenkerで、以前NHK-BSでMSGのライヴを見たら、インタビューに答えていたメンバーがミヒャエルを「マイケル」と呼んでいました。だからといってわたしは彼を「マイケル」などと呼ぼうとは思いませんけれど。

横槍御免!

私はヴァイキーの曲が好きなので、HELLOWEENの代表曲は[EAGLE FLY FREE]ということに異論は無いです。

ただ、守護神伝第二章の中では[RISE AND FALL]、[DR.STEIN]、[MARCH OF TIME]の3曲の方が独特のケミストリーを感じます。

守護神伝第一章やガンマ・レイのアルバムを手に入れたら、カイに対する意見がまた変わるかもしれません。

これは洒脱なハードロックとメタルの中心て感じでカッコイイですね!

正直

僕もこのデビュー・ミニ・アルバムを買いました。
目的は勿論「I Want Out」のライヴヴァージョン!
あのオーディエンスの中にいた立場としては、やはり買わずにはいられなかったです(笑)
アルバムはハロウィンの「PINK~」と「カメレオン」の中間くらいの路線だろうと勝手に推測していますので、まぁそこそこ楽しめればいいかな、と(笑)

まとめてお返事2

>Endeさん
まあ、もともと他の言語のカナ表記というのはあくまで便宜的なものなので、発音などの厳密性を求めるのは酷じゃないでしょうか。
日本人同士で通じることが一番重要だと思います。


>ゆうていさん
どの曲も神です(笑)。
そして守護神伝第一章も神です(笑)。
GAMMA RAYにも神なアルバム/楽曲が多数存在します。
まだまだ楽しみが残ってますね!(笑)


>人さん
洒脱…たしかにそういう軽妙な響きの似合う曲ですね。
必ずしもコテコテのメタラーに好まれる雰囲気ではないかもしれませんが。


>ピッペンさん
> ハロウィンの「PINK~」と「カメレオン」の中間くらいの路線だろうと勝手に推測

さすがですね。私もその辺がいい線だと思います(笑)。
ただまあ、もう少しHR/HMっぽくしてくるかもな、とも思いますが。

炭鉱夫生活7日目、早く下山して狩猟したいゼヨ。

「止まらぬ鼓動で私の胸は打ち震えている」と正則氏のような文章だが、一曲目を聴いて、そしてボートラの「I WANT OUT」のライブを聴いた時、そう感じた。曲のクオリティ云々を吹き飛ばす、懐かしき日の爽快感がありましたね。やはり音楽は考えてはいけないなぁと最近の良作発言を反省しています。2,3曲目を聴いて思ったのは、キスクがなぜハンセンをバンドのメンバーに呼んだのかという事。ハンセンのケミストリーが無ければただのAOR=売れない ということを彼は肌で感じたのではないでしょうか。
今月は期待していたスカイラークの新譜は1曲目が訳のわからないボートラのせいでぶち壊し、その他の曲はまぁまぁ、壷に嵌るのは無かったかも。ナイトウッシュも前作のほうが、良かったかな、当然アルバム全体のクオリティは今作のほうが素晴らしかったけど、今のVoはpop度が高めのほうがあっている気が、、、
ROGは前作のインパクトは超えれなかったが、今作のほうが、長く聴ける良い仕上がり、リヴォーカーは若いくせに◎、すげー。
ラナレーンは勿論文句のつけようが無いが、やはり私にはあまり合わないなぁと、主観。プライマル・フィアは原点回帰で正統派に近づいた感がありますね。なぜか和田氏が解説。前2作の作風ならわかるのですが。5曲目に最高潮を迎えた。

>フィンさん

あの「I Want Out」にはたしかに理屈を吹き飛ばす何かがありましたね。
マイケルとカイの間に今回どれほどのケミストリーが生まれているかはアルバムを聴いてのお楽しみですが、いずれにせよカイが参加したことでただのAORになることはなくなったでしょうね。

読ませてもらうだけ(皆さんのコメント含めて)がほとんどなのですが、いろいろ思い出したら、コメント残したくなってしまいました。

ユニソニック&ひょっとしたら・・・でラウパーのチケット代を払ったようなものだったので、同じように感無量だったし、確かに品川での不完全燃焼を吹き飛ばしてくれましたね。
キーパー1&2への思い入れは、今でも半端じゃなく強いので、イントロがなった瞬間に全身鳥肌が立ちました、しかも人の体がこんなふうになるものか、と思うほど恐ろしいくらい。

あとは、フルアルバムのボーナスディスクが、オフィシャルファンクラブにある”ボーナスDVD”と”ラウパーのライブCDかも”が合体してラウパーのライブDVDになればいいのに。
wowowは、どうせダイジェストだろうから。

当然、ミニアルバムの曲を聴いて、メインのアルバムも期待して待っています。
Pink Bubbles Go Apeが出るまでの数年間のような、あんなに悶々とCDを待つ気持ちになることはもう無いだろうと思っていましたが、久しぶりに味わっています。
他のとは、待つに対する感じ方が根本的に違うんですよね。
しかも、今回は、待つ期間が短いので大助かりです。

古参のメタルファンにはその程度で、と一蹴されそうですが。

すみません、長くなってしまいました。

>はどうほうさん

やっぱり「KEEPER OF THE SEVEN KEYS」アルバムには20年以上の時を超えて人の心を揺さぶる何かがありますね。

私ははどうほうさんより新参のメタル・ファンなので、「PINK BUBBLES GO APE」が出るまでの紆余曲折は体験していませんが、「KEEPER OF THE SEVEN KEYS Part II」の後に4年間の沈黙というのは悶々とさせられたでしょうね。

UNISONICのアルバムが期待に沿う内容であるといいですね。

私のような完全なる後追いな人間にとってもカイとキスクのコンビと聞くと「おおっ」と思わせるあたりやはり特別な何かがあるのでしょうね(リアルタイム世代の人々が羨ましい・・・)。
とはいえそこまで過剰な期待はせずにチェックしてみたいと思っています。

>ハルディンさん

少なくとも日本のメタル・ファンにとって「二人が組んだときの期待感」という点においてはこの組み合わせ以上のものはないかもしれませんね。

しかしマイケルには多くの「前科」があるために、私を含め多くの人が過剰な期待はしないよう「心のブレーキ」をかけているようですね(笑)。

Mandy

はじめまして! 楽しく、興味深く読まさせて頂いてます!!
他の皆様方と違い、マンディ・メイヤーの活躍に期待を寄せています。
またすぐに脱退しそうな気もしないでもないですが…(笑)

>Sakuさん

はじめまして。
元ASIAにGOTTHARDにKROKUSと、実は商業的な実績のあるバンドでのキャリアと言う意味ではマンディ・メイヤーの方が「大物」なんですよね。

LOUD PARKで観たときもカッコいいギタリストだと思ったので、このままうまくハマるといいですね。