DIAMOND / AWAKENING TO FLY

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2007年4月に北海道札幌市でギタリストのDAIKIを中心に結成された4人組。メンバー・チェンジを繰り返しつつデモ音源のリリースや、道内を中心としたライヴ活動を続け、本作は2011年4月に揃った現ラインナップによる初のアルバム作品。

アルバムといってもiTunes Storeを通じてリリースされるいわゆる「デジタル・アルバム」で、これまでのマテリアルからメンバーによって6曲に絞り込まれた、ミニ・アルバム・サイズの作品である。

基本的な音楽性はメロディック・パワー・メタルにカテゴライズされるものだが、エッジの効いたギター・ワーク、前のめりな突進力のあるドラミングもあって、より剛直なパワー・メタルという印象。北海道出身で、Voが女性であることもあって、久保田陽子在籍時のSABER TIGERを目指しているのかと思わせる瞬間もある。

もっとも、本作で歌っているINは同じ女性といっても久保田陽子のような圧倒的な歌唱力でリスナーをねじ伏せるタイプではないので、最近の若いリスナーにはむしろ先日脱退したRami在籍時のALDIOUSに近い印象を持つ人もいるかもしれない。

収録された6曲は結成以来のレパートリーから厳選されただけあってどの曲にもフックがあり、飛翔感のあるサビが印象的な疾走チューン#1、個人的には本作のベストと思える、これまたスピード・チューンの#2でツカミはOK。

翳りのあるメロディと起伏のある展開で聴かせる#3も聴き応えがあるし、ヘヴィなリフをフィーチュアしつつ、サビでは流麗なメロディを聴かせる#4におけるギター・ソロは本作の白眉といえる。

ピアノをフィーチュアしたパワー・バラードの#5はX JAPANのようなクラシカルな路線というよりはGLAYなどのもっとメジャー志向のJ-ROCKバンドを思わせるメロディで、パワフルな楽曲が大半を占める本作にアルバムとしての起伏をつける役割を担っている。

そしてアルバムの最後を力強く締める#6は本作で最もストレートな突進力に満ちた疾走曲で、効果的に使用されたKeyが楽曲のテンションを高めている。

ソングライターであるDAIKIは、パワー・メタリックな疾走感にこだわりつつも、時にV系にカテゴライズされるバンドからの影響も感じさせる、日本人ならではのメロディ・センスによって楽曲にフックを作り出し、そのギター・ワークも、荒削りながら随所で煽情的なフレーズを聴かせ、楽曲を引き立てている。

惜しむらくはヴォーカルの弱さで、リズム感、ピッチともに不安定な、お腹から出ているとは思えない細い歌声が、楽曲の魅力を引き出し切れていないのは明らか。今後の精進が望まれる。

全体的にはまだまだ荒削りで、E.Z.O.やSABER TIGERのような、同じ北海道から全国的な知名度を得たバンドの背中は遠いものの、暗黒の90年代を経て、00年代以降徐々に充実の度合を増しつつある日本のアンダーグラウンドなメタル・シーンの「厚み」を感じさせてくれる、まさにダイアモンドの原石のような作品である。

◆DIAMONDのMySpace(本作のサンプル音源あり)
http://www.myspace.com/diamondjapan/

◆DIAMONDの公式サイト
http://diamondjapan.web.fc2.com/
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