LOVERBOY / ROCK ‘N ‘ ROLL REVIVAL

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カナダが生んだ元祖ハード・ポップ・バンドといえるLOVERBOYのリメイク・ベスト・アルバムに新曲3曲を加えた企画盤。

80年代の幕開けと共にデビューし、88年に解散するまでに全米TOP40ヒットを9曲(うち2曲はTOP10入り)も飛ばした彼らは、今になってみればBON JOVIの大成功の土台を築いたバンドで、それはバンドの当時のヒット作のプロデューサーが故ブルース・フェアバーン(BON JOVIやAEROSMITHの80年代の大ヒット作をプロデュースした人物)で、エンジニアがボブ・ロック(METALLICAの90年代のヒット作を手掛けた人物として有名だが、BON JOVIの「KEEP THE FAITH」も手掛けている)だったことが証明している。

そして本作に収録された新曲#2、#3のプロデュースを手掛けているのもボブ・ロックである。

会社のアラフォーの先輩などに聞くと、本作にも収録されている彼らの代表曲「Working For The Weekend(邦題「それ行け!ウィークエンド」)などはもはやロックというより、ポップ・ミュージックとしてヒットしていたという。

私の世代だとむしろ映画「トップガン」のサントラに収められていたバラード「Heaven In Your Eyes」などになじみがあるが、たしかに80年代のヒット曲コンピレーションなどに「Working For The Weekend」は収められていて、同曲を収録した代表作、「GET LUCKY」(1981)などは一応レンタルでチェックしたりもしていた。

本作を聴いて「あれ?」と思ったのは看板シンガーであるマイク・レノのヴォーカル。
こんなにジョン・ボン・ジョヴィっぽかったっけ?

むしろ80年代のロビン・ザンダー(CHEAP TRICK)やジミ・ジェイミソン(SURVIVOR)に近い歌声だったという印象だったのですが…。歌唱法を変えたのでしょうか。

本作はBURRN!誌で90点を獲得しており、レビュアーである広瀬編集長は「特に#2は正真正銘の名曲で、僕などはこれを聴いていると『ああ、ジョン・ボン・ジョヴィが歌いそう!』と思ってしまう」と評しているが、その曲に限らずどの曲も歌声のせいでBON JOVIっぽく響き、そういう意味では広瀬氏の言うとおりBON JOVIが好きな人は一聴の価値があるかもしれない。

最近広瀬氏は以前ほど高得点を連発しなくなったが、本作に90点をつけてしまうあたり、もうこの人の「高得点のツボ」は「自らのノスタルジーを刺激するかどうか」なんだなあ、と思ってしまったり。

オリジナルよりギター・オリエンテッドになったアレンジは、Keyがキラキラしてナンボでしょ、の80年代サウンド大好きっ子(私です)にとっては痛し痒し。イマっぽくはなったと思うし、サウンド・プロダクション自体は良好だけど。

ヒット曲のリメイク盤とはいえ、あまりに80年代的なポップ・バラード(先述の「Heaven In Your Eyes」など)は外され、全米11位を記録した#13「Hot Girls In Love」の中間部ではちょっとジャムっぽい間奏でライヴっぽさを演出するあたり、本作は単なるリメイク・ベストなどではなく、ロック・バンドとしての原点に立ち返っている彼らの現在のスタンスを明確にする一作と言えるかもしれない。

ハード・ポップやメロディアス・ハードと呼ばれる音楽のファンであれば知っておくべきバンドではあるが、今の耳で聴くとちょっと無骨というか、垢抜けない音に聴こえるかも。それはバンドにとってはむしろ本望かもしれないけど。【82点】

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コメント

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な、懐かしい

adoreさんラヴァボーイも聴くんですね。
僕も高校時代、周りがニューメタル聴いてる中80'sのヒットポップスばかり聴いてた時期がありました。ラヴァボーイもお気に入りでしたね。
今回の企画盤はいろいろなレビューで「ロックバンド感を意識したアレンジ」「BON JOVIみたい」などと言われてるので未購入です。やはりadoreさんも同じ様に感じられたみたいですね。
個人的にもこのバンドに「ロック」を求めていないので今回はスルーですかね。
キラキラKeyが生み出す、溌剌とした健康的な音像が彼等の1番の魅力ですよね

>Mark.Nさん

80'Sポップスは純粋にいい曲が多くて好きですね。
今それをまんまやってしまうとダサいのでこうなってしまうんだろうなあ、と理解はできるのですが。