VIGILANTE / OF INSANITY AND JUSTICE

vigilante_ep03.jpg

日本を代表するプログレッシヴ・メタル・バンドと言っても過言ではないであろうVIGILANTEの、2010年の「RETROSPECTIVE INTO CHAOS Vol.1」(ライヴ会場限定販売の、過去楽曲のリメイクEP)以来2年ぶり、純粋な新曲マテリアルという意味では2008年のアルバム「IV」以来となる新音源EP。

このバンドは1988年に結成されていたそうだが、私がその存在を認知したのは彼らのファースト・アルバムである「CHAOS- PILGTIMAGE」が1998年にリリースされ、BURRN!誌でも高く評価されていたのを目にしたときである。

そして日本発のプログレッシヴ・メタルということで興味を持って聴いてみると、これがハイレベルで驚いた。楽曲も練られているし、もちろんこの手のジャンルに挑むだけあって演奏力も高く、何よりヴォーカルが日本人離れしたハイトーンを聴かせているため、パッと聴きでは欧米のバンドかと錯覚するほどだった。

プログレッシヴ・メタルというと誰もが思い浮かべるDREAM THEATER的な要素もありつつ、どちらかというとそのDREAM THEATERに影響を与えたであろうFATES WARNINGを思わせるその楽曲は日本のメタル・バンドにありがちな歌謡曲臭は皆無で、そのことが「本格感」につながると同時に、バンドの音楽的ポテンシャルに相応しい商業的成功への壁になっているような印象を個人的には抱いていた。

そもそも日本ではプログレッシヴ・メタルというジャンルそのものが、ただでさえ大きくはないメタル・マーケットの中でさえマイナーな存在であり、そういう環境の中、結成から20年以上の長きに渡ってある程度コンスタントに活動してきただけでも敬意を表するに値する。

その後彼らはプログレッシヴ・メタルとしての基本線はそのままに、VICIOUS RUMORSあたりを思わせるパワー・メタル的なエッジを強化、近年ではエクストリーム・メタル的なリフ・ワークやデス声の導入など、モダンな攻撃性の導入にも意欲的な姿勢を見せている。

そして本作もEPゆえ収録曲は3曲と少ないながら、これまでの流れを汲んだ「VIGILANTEの最新型」を凝縮した内容に仕上がっている。

パワー・メタリックな#1、モダンな感触の#2、ドラマティックな#3と、楽曲のタイプは異なりつつ、とにかくどの曲にもエナジーとアグレッションが漲っており、プログレ云々を差し置いても聴き応えがある。

中でもプログレッシヴなリフ・ワーク、デス声、モダンなグルーヴ感、叙情的でスケール感のあるサビと、様々な要素が混在しつつも5分半程度にまとめた#2はまさに現在のVIGILANTEのスタイルを凝縮した一曲と言えるだろう。

私は一度だけ彼らのライヴを観たことがあるが、本作に収録された楽曲はいずれもライヴで映えるであろうことが容易に想像できる楽曲ばかりである。

本作をディスクユニオンで購入すると12曲入りのライヴDVDが特典として付いてくる(数量限定)そうなので、ご興味のある方はお早めに。

◆VIGILANTEの公式サイト
http://vigilantemetal.com/


スポンサーサイト

コメント

非公開コメント