JIMI JAMISON / NEVER TOO LATE

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恐らく今でも一般的には『ロッキー4』のテーマ曲「Burning Heart」を歌っていた人、という肩書きが一番通りがいいのであろう、ジミ・ジェイミソンの、ソロ名義として2作目となるソロ・アルバム。

昨年はTOTOのオリジナル・シンガー、ボビー・キンボールとのコラボレーション・プロジェクト、KIMBALL JAMISON名義でアルバムを発表、さらにドイツ人ミュージシャン、フレッド・ザールとのONE MAN’S TRASHでのアルバム・デビュー、さらにはSURVIVORへの電撃復帰を果たすなど、ここに来て精力的な活動が目立っている。

前作ソロ・アルバム「CROSSROADS MOMENT」(2008)はSURVIVOR時代の盟友ジム・ピートリック(G, Key:PRIDE OF LIONS)が音楽のイニシアティブを握っていたが、本作における作曲面の中心は、最近「FRONTIERS RECORDS」からリリースされるメロディアス・ハード作に多く関わり、その筋では既にかなりの知名度を獲得しつつあるマルチ・プレイヤー、エリック・マーテンソン(ECLIPSE)。

エリック・マーテンソンといえば、PRIDE OF LIONSのVoであるトビー・ヒッチコックのソロ・アルバムも手掛けていたから、ジム・ピートリックのパートナーであったシンガーのソロ・アルバムを複数手掛けたことになる。これは偶然なのだろうか。

エリック・マーテンソンは前述のKIMBALL JAMISONにも楽曲を提供し、その成果が「FRONTIERS RECORDS」のオーナー、セラフィノ・ペルジーノに認められて本作の制作を彼が担うきっかけになったという。

それだけにジミ・ジェイミソンの歌唱が輝くツボを心得ており、本作で聴かれるジミ・ジェイミソンの歌唱は非常に伸び伸びとしていて、とても還暦を過ぎているとは思えない力強さがある。

ジョー・リン・ターナー(Vo:元RAINBOWほか)、マイク・レノ(Vo:LOVERBOY)、ケリー・ケイギー(Vo, Dr:NIGHT RANGER)といったゲストが参加していた前作ソロに比べると、北欧出身のミュージシャンで固められた本作は、制作陣のラインナップ的にはいささか地味ではあるが、そのことがかえってアルバムの統一感を生んでいると言えなくもない。

本作で展開されている音楽性はまさに往年の産業ロックど真ん中で、ジミが所属していたSURVIVORはもちろん、個人的にはJOURNEYを思わせる瞬間も多いサウンドである。

ジミの歌唱が加齢のためか80年代に比べハスキーさを増していることもJOURNEYっぽい印象を強めているが、時に爽快かつ快活に、時に優しく暖かく、絶妙に心の琴線に触れてくるメロディの充実、サビでサビらしく盛り上がるこの王道感は80年代産業ロックを愛してきた向きにとってはたまらない内容だろう。

どの曲も秀逸だが、個人的には哀愁を帯びたアップテンポの#9「Bullet In The Gun」が特に好きかな。ピアノのアレンジが絶品です。

個人的にはせっかく北欧のミュージシャンが制作の中心を担っているのだから、北欧らしい叙情性がもう少し感じられてもいいのではという気がしましたが、変な「地」を出さずにこういう求められているであろう洗練されたサウンドを作り上げることができるということがプロフェッショナルというべきか。

BURRN!誌では広瀬編集長が本作に91点をつけていましたが、先日のLOVERBOYといい、本当にこの人はもう完全に80年代ノスタルジーにしか琴線を刺激されなくなってしまっているんですね…(苦笑)。【85点】

◆本作のタイトル・トラック「Never Too Late」のPV [YouTube]



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コメント

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藤岡亨香ですよ

このサイトいいですね!
藤岡亨香

>藤岡亨香さん

藤岡亨香さんですか。
ありがとうございます。

いいっす!

参考になります

かれこれ一年くらい拝見させて頂いております。、
最近B!誌を買わなくなったので、ブログ、レヴュー
などとても参考にさせていただいております。
ストラトヴァリウスのコラム、大変興味深く読ませて
頂きました。ストラトヴァリウス、そんなに評価低いんですかね
?俺、ティモの作る曲好きですよ。そんなティモの
楽曲にコティペルトの決してテクニカルではないが、
湿ったVoが乗ると、極上のストラトヴァリウスサウンドが
完成する訳ですね。
 まー過去の話ですが。もうストラトにはティモいないし…

 時に僕も、METALGATEのようなサイトを立ち上げようかと
思うんですが、何から手を付けていいかわからず、
 まだ手を付けていないんですが…
 このようなサイトをやっているメリットてあるんでしょうか?
 たとえば、レコード会社からレヴューの為にサンプルCD
がもらえたりとか…
 あ、そうそう、過去にこのサイトに触れているかもしれませんが
BIOMECHANICALというバンドご存じでしょうか。
 最近知ったバンドなんですが、JUDAS PRIESTの
PAINKILLERを更にグレードアップさせたようなバンドです。
 管理人様の感想が聞きたいですね。
 是非レビューしてもらいたいですね。

ああ、あと、B!誌の編集者て、インタヴューの際、英語で
直接やるのですかね?それとも通訳を介してやっているのか
ご存じでしたら、教えてください。

 
 散乱した文章になりましたが、レスお待ちしております。

>矢部善城寺さん

いいっすよね。

>RIOT1970さん

こういう内容のメッセージはメールでいただくことが多いのですが、コメントにはコメントで返す主義なのでこちらでレスしますね。

◆STRATOVARIUSに関するコラムについて
あの文章を書いたのはこのサイトを公開する前、かれこれ10年以上前なので、当時と状況は変わっているかもしれません。

今のSTRATOVARIUSはB!誌でも普通に欧州メタルの重鎮として扱われていますが、当時は半ばパクリバンド扱いされることも少なくありませんでした。
私自身は彼らの音楽が大好きだったので、ああいう文章を書いてみた、というわけです。いま読み返すと若気の至りを感じますね(笑)。


◆サイト作りについて
サイトを作るには当然ですが中身(コンテンツ。このサイトの場合は文章ですね)と外側(サイトのデザイン/インターフェース)を作る必要があります。

私は「見やすいサイトを作りたい」という思いがあったので「外側」も自分で作りましたが、ブログサービスなどを使えば、中身のコンテンツを書くだけでできますね。

自分の中に書きたいものがあるなら、あとは簡単、続けていくだけです。
私は最初からある程度コンテンツの揃ったサイトを作りたかったので、3年くらい黙々とひたすらWordで文章を書いて「準備」しましたが。


◆サイトをやるメリットについて
物質的なメリットがないとやる気にならないとおっしゃるのであれば、悪いことは言わないのでやめといたほうがいいと思います。
基本的には自己満足の世界です。

もちろんアフィリエイトを設置して多少のお金を稼ぐことができるかもしれませんが、よほどのアクセスを集めるファンの多いサイトにならないと微々たるものです。

レビューしてほしいのでCDを送りたいというオファーをもらうこともなくはないですが、基本的にメジャー・レーベルは少なくともこのサイトくらいの規模だと相手にしませんから、自分が積極的に聴きたいと思うCDをもらえることはまずありませんね。


◆BIOMECHANICALについて
存在は知っています。何曲かWeb上で試聴したこともあります。
カッコいいけどとりあえず買うまでもないかな…という感じでこれまでスルーしてきましたが、アルバムをちゃんと聴けば気に入るかもしれません、という感じですかね。


◆BURRN!のインタビューについて
私は関係者ではないので確かな情報ではありませんが、基本的に通訳を入れていると聞いたことがあります。

ロッキー4が公開された当時のサバイバーのコンサートに中学生のクラスのスタローン好きたちに誘われて行きました。いい時代ですね。
もう当時の仲間は誰もサバイバーを聴いていないでしょうが、一回聴いてみたらと勧めたくなるアルバムです。前作に比べて曲や音が粒ぞろいで楽しめます。80年代マナーかもしれませんが、いいものはいいと思います。特に9曲目とタイトル曲ですね。

>大介山さん

中学生が洋楽ロックのコンサートに行く時代…いい時代ですね。
私は世代的には後追いですが、「いい曲」というと80年代マナーな楽曲をイメージしますね。

9曲目、いいですよね。

コメントの感想

ロッキー4といえば子供の頃に両親に映画館に連れて行ってもらいました…懐かしいあの頃に戻りたい(^^;。
それはさておき全米チャート2位になったヒット曲「バーニングハート」ですね。
「バーニングハート」もまぁ中々の良曲なのですが、サバイバーといえばロッキー3に提供された「アイ・オブ・ザ・タイガー」の方が人気が有りますし好きですね。

それにアメリカで人気が無くてもフェア・ウォーニングの「バーニングハート」の方が好きだ(笑)。

>ゆうていさん

一般的には「Eye Of The Tiger」でしょうね。でも私は「Burning Heart」の方が好きです。
とはいえFAIR WARNINGの方が好きというのは同意です(笑)。

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まとめ【JIMI JAMISON / NEVER】

恐らく今でも一般的には『ロッキー4』のテーマ曲「Burning Heart」を歌っていた人、という肩書きが一番通