PRETTY MAIDS / IT COMES ALIVE

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先日約10年ぶりの来日公演を行なったデンマークの古豪、PRETTY MAIDS。

11月1日に渋谷のO-EASTで行なわれた東京公演は、仕事から上手く抜け出せればぜひ観に行きたいと思っていたのですが、ちょうどその日から翌日にかけて会社の宿泊研修が入ってしまい、残念ながら観に行けませんでした…。

そして研修が終わり家で来日公演の感想などをWeb上で検索してみると、かなり良いライヴだったようで、それだけに一層悔しい思いが募り、ついAmazonで彼らの最新ライヴ作品である本作を1クリックで買ってしまいました(苦笑)。

PRETTY MAIDSは、メタルを聴き始めた数年間はかなり愛聴していましたが、その後優れたメロディック系の新世代バンドが欧州から次々と登場してきたこともあり、正直な所、近年は興味がフェイドアウト気味でした。

99年の「ANYTHING WORTH DOING IS WORTH OVERDOING」あたりからちょっとマンネリ感を覚え始めていたのですが、本格的に新世代のメロスピ・バンドたちが活躍していた2002年にリリースされた「PLANET PANIC」を店頭で試聴し、その際の印象があまり良くなかったことからスルー、その後は私の「購入ローテーション」からは外れてしまっていました。

とはいえやっぱり過去の名曲は好きでちょくちょく聴いていたし、実力派で知られたバンドなのでライヴは一度観てみたいと思っていたのです。

そして実際本作のDVDを観てみると、案の定というかプロフェッショナルで質の高いショウを展開している。

会場はなぜか彼らの母国デンマークではなくスイスの会場で、キャパは1000人クラスと思われるクラブである。メインの客層は30代から40代と思われる男性で、前列の方に一部「仕込み」かと思うほどの若いブロンド美女がいたりする(関係者の娘?/笑)。

序盤は私の聴いていない新しめのアルバムの曲が多いが、少なくともこうしてライヴ映像を伴って観る分には非常に魅力的。

3曲目に「ANYTHING~」アルバム収録のハード・ポップ系の名曲「Hell On High Heels」がコールされた際に、一人の観客がガッツポーズをとる様が映し出されるが、当時のPRETTY MAIDSなんて日本人しか聴いていなかったのではと思っていただけに、そういう反応は意外でした。

私が聴いた彼らの作品の中ではやや凡庸な作品と思っていた「SCREAM」からの楽曲も、ライヴではすごく映えていて、そういう作品だったのかな、と見直す気持ちになりましたね。

病気かと思うほどでっぷりと太ったケン・ハマー(G)や、深い皺が刻まれたロニー・アトキンス(Vo)の容貌を見ると、歳月を感じざるをえませんが(それでもまあロニーはある程度体型は維持していて、ブロンドの長髪が健在なこともあって遠目にはフロントマンらしい華をキープしていますが)、歌唱もプレイもほとんど衰えは感じさせず、他のメンバーが比較的若いこともあって危惧していたロートル臭はほとんどない。

髪の毛ツンツンのイマドキっぽいキーボーディストや、グラム・ロッカーみたいな雰囲気のベーシストはなかなかイケメンだし、元ROYAL HUNTのアラン・チカヤもイキのいいドラムを叩いていて、意外なほどバンドとしての躍動感がある。

後半の「Yellow Rain」、「Rock The House」、「Back To Back」というクラシック・ナンバーの畳み掛けはやっぱり強烈だし、アンコールの「Future World」や「Please Don’t Leave Me」も含め、やっぱり曲がいい。最新シングルの「Little Drop Of Heaven」もそこに紛れて違和感のない良曲でした。

全体を通して、一種の職人芸を感じるライヴでしたね。メンバーのカリスマ性とか、バンドの思想性とか、ましてやファッションやトレンドなどとは無縁で、ひたすら音楽で勝負してきたバンドならではの満足感を与えてくれるショウでした。

このクオリティが維持されている限りは、きっと一定のオーディエンスはキープし続けることができるでしょう。

JUDAS PRIESTやIRON MAIDENのように「伝説」とされるほどの存在感には至らなかったバンドだけに、今後も音楽とパフォーマンスを維持し続けなくてはならない、ある意味厳しいポジションだろうとは思いますが、彼らに関しては当分の間心配なさそうです。

できれば次回は10年も待たせず、LOUD PARKでも何でもいいのでできるだけ早めに日本に戻ってきてもらいたいですね。

そのときは、新しいアルバムもちゃんと買って(笑)、馳せ参じたいと思います。
とりあえず現在持っているアルバムについては本サイトでレビューしてみました。

ちなみにこのライヴ作品、BURRN!の5月号で「DVDだけにして安くしたほうがいい」という理由(?)で60点という音楽的な内容と無関係な点数を付けられていましたが、私が購入した輸入盤は日本盤(5,250円)の半額以下の値段でした。

たしかに映像があるとCDの方はあまり聴く気になりませんが、2,200円ちょっとの金額でDVDにCDが2枚もついてくるとなればむしろお得な気分。CDにボーナス・トラック扱いで収められている「Lethal Heroes」も好きな曲なのでDVDに入れてほしかったなあ。

来日公演ではその「Lethal Heroes」もやったとのことなので、やっぱり生で観たかったなあ、と思ってしまいますね。

どうでもいいけど、どうしてこういう音楽性のバンドなのに「可愛いメイドたち」なんてバンド名にしたんでしょうかね?

◆本作より84年のクラシック、「Back To Back」の映像 [YouTube]

今なお古びないカッコよさ。

◆彼らの最新シングル「Little Drops Of Heaven」のPV [YouTube]

ヨーロッパのバンドならではの哀愁を帯びたいい曲。

◆本作のトレーラー映像 [YouTube]




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コメント

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レビュー感想

以前BURRN!!の80年代の名盤(マイナー編)で1st「RED,HOT AND HEAVY」を挙げていましたね。
私もadoreさんが仰るところの「SF的というかKeyによるスペーシーな雰囲気が強調されたサウンド」が好きなので2ndと3rdが好きですね。

…RUSHとQUEENSRYCEにもそんな綺羅びやかな80年代の音♪を求めているのですが(^^;。

来日公演行きました。

実に良いライブでしたよ。
前から三列目あたりにいてベーシスト前あたりにいたんですが、
後ろにいた、三十代半ばくらいの女性二人組がずっとロニーのことを
「ヤバい!ヤバい!」
「カッコイい~♪」
と言っていたのが印象的でしたね。
この二人組は仕込みじゃないと思います(笑)

>ゆうていさん

Keyによるスペーシーなサウンド、私は大好きですが、世の中的には今一番ダサい音でしょうね…(苦笑)。

私も輸入盤で購入した一人です。そこまで熱烈なファンでもないが、聞いてみたいな~って思う私のような人は、5000円も払うほどリッチではありません。
なぜ国内版でそんな高い値段設定をしたのでしょう?売る気がないように思いました。
確かに音楽的にマンネリ化している部分もあるが、これだけ長年やっているのに、結構キラーチューンを持っているし、新譜にもあります(まぁ個人的な意見ですが)。それはすごい事だと思います。

>通行人Rさん

観に行かれたんですか、いいですね~。
このDVDを見る限り、典型的な「良質なメタルのライヴ」って感じですもんね。

今のロニーにその反応…ずいぶん渋好みの女性たちですね(笑)。

>かじやんさん

その値段で売らないと利益が出ないと判断したんでしょうね。
でもまあ、今の消費者の感覚で言うと4000円超えたらちょっと抵抗ありますよね。

今回レビューを書くためにあらためて聴き直しましたが、やはりPRETTY MAIDSの作曲力の安定感は凄いと思いますよ。

私の近くにいた女性2人はKen Hammerに「ハマさ~ん!」と熱い声援を送っていました(笑)

少々音響トラブルがあったみたいですが、中盤からはRonnieの声も安定して十分聞きごたえのあるライヴだったと思います。
Hell On High Heelsをやってくれなかったのが残念でしたが。
ベーシストもキーボディストもかっこよかったけど、Allan Tschicajaが可愛かったです♪

>ririxさん

お久しぶりです。
たしかにケン・ハマーの今の体型はどこかユーモラスではありますが、ハマさんて…(苦笑)。

そしてアラン・チカヤが可愛い…相変わらず独特の男性観ですね…(笑)。