BURRN!13年9月号の感想

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表紙および巻頭特集はつい先日来日公演を行なったAEROSMITH。

彼らは偉大で今なおカッコいいバンドだとは思いますが、前回表紙になってからまだ1年も経っていないだけに「また?」という感じも。

とはいえ今日びなかなか取材に応じてくれない大御所もいる中、これだけコンスタントに表紙になるというのは彼らが「親日」であることを証明しているのかもしれません。

インタビューの中心が前回の来日公演の様子を収めたDVDということで、トピックは過去の話が多く、インタビューの内容が薄い分、先月の「KISS A to Z」のようなAEROSMITH関連用語辞典的な記事でページ数を稼いだ感じですね。

その後はVAN HALENの来日公演レポート。実際に観に行った身としては、もうだいぶ前のことような気がしますが、たしかに日付を考えるとギリギリ先月号に間に合わないタイミングですね(苦笑)。

そして唐突にCHILDREN OF BODOMの、ホームであるフィンランドの都市エスポーでの公演レポート。

なんでこのタイミングでCOBにカラー5ページも…? と思ったら来月に来日公演があるからか。チケットもまだまだ売れ残っているようだし、一種の販促協力ですね。

その後出てくるのは「2010年代デビュー新人バンド特集」。一見若いバンドにフォーカスしているようで、単に「若い」ということだけで十把一絡げにした「NAVERまとめ」レベルの雑な企画。プロの編集者がこんな安直な切り口で記事作ったらアカンでしょ。

こんなん新しいバンドに興味がない人にはまるっとスルーされるだけ。新しいバンドに興味のない人に興味を持たせることができるような切り口の企画じゃないと、若いバンドにはあまりメリットがない。

しかも若いバンドはそれだけにルックスもいい(少なくとも若々しい)はずなのだから、そういうバンドこそカラーで扱うべきなのにモノクロって。

若いバンドの特集をすることで、かえってこの雑誌が若いバンドに興味が薄いことが判明してしまったような気さえします。

そして続くのはしぶとく戻ってきた「LAメタルの真実」。もはや不定期連載状態ですね。「人気が衰えない」と書いてあるので、やはりこの雑誌を支えているのはLAメタル世代の人たちなのかもしれません。

今回のお題は元RATTのベーシスト、フォアン・クルーシェ。やたらとボリュームの多いインタビューの内容はそれなりに刺激的で、興味のある人にはなかなか面白いだろうと思われるが、毎回思うのはこの企画の面白さってのは「週刊大衆」とか「週刊朝日」の記事みたいな面白さであって、下世話だなというのが個人的な感想です。

モノクロインタビューされているアーティストで最も面白いのはやはりというか、ティモ・トルキ。この雑誌が「天才ティモ・トルキ」などと書くと皮肉にしか見えませんね(笑)。

AVANTASIAやHELLOWEENなど、他のアーティストとの類似を指摘されるとやや毒のある物言いで否定したり、自分が思ったように行かなかったからといってSYMFONIAのことを「なかったこと」にしたり、自己啓発セミナーだのセラピーだのを受けた割にはまったく成長していないティモの物言いが面白くも哀しい。

SYMFONIAのアルバムは日本ではまあまあ売れたものの、フィンランドでは328枚しか売れなかった、とか、PROJECT STRATOは来年動く、とか、娘をシンガーとしてデビューさせるためにポップ・ソングを書いている、なんていう話は興味深かったですね。

一方で新作が全米2位に輝いたFIVE FINGER DEATH PUNCHまでモノクロ2ページの扱いでいいのか、って気はしますが。

名盤「MOOD SWINGS」のリメイク・アルバムを発表するHAREM SCAREMのインタビューは、かつて気に入っていると言っていた「VOICE OF REASON」を「今は気に入っていない」と否定してみたり、それでいて新曲は「VOICE OF REASON」に通じる雰囲気を指摘されてみたりと、個人的にはやっぱり「周りの要望」に応えてやったことなのかな、という印象を受けました。

CYNTIAのインタビューは、インタビューの文字色から藤木氏のウキウキした気持ちが伝わってきますね(笑)。まあむさくるしいオッサンより女の子にインタビューするほうが楽しいですよね、絶対。

センター見開きのカレンダーポスターはもはやこの雑誌のアイドルと化してきたCHTHONICのドリス・イエ。やはり彼女はぽってりした下唇がセクシーでいいですね。

時々読むとはなしに読んでいるシャリー・フォグリオさんのコラムが、これまでの「自分が知ってる裏話」的なものから単なるジェイムズ・ロメンゾ(B/元WHITE LION、PRIDE&GLORY、MEGADETH)へのインタビューになっていたのは、ついにネタが尽きたのでしょうか。

ジェイムズ・ロメンゾというミュージシャン自身は割と好きなベーシストだが、「なぜ今彼のインタビュー?」という無理くり感は否めず。一時期はミュージシャンをやめてFedExの配達の仕事までしていた、なんて下りは生々しくてある意味面白かったですけどね。

後半力が入っているのはマイケル・モンローと先月来日公演を行なったAVANTASIAの記事。当然ながら個人的な興味としてはAVANTASIAに一点集中ですが。

AVANTASIAについては、ライヴ・レポートはもとより、マイケル・キスクのインタビューが印象的かな。カラー10ページでの扱いは、このプロジェクトの日本でのセールスに対してはなかなか好待遇なのではないかと思います。

今月のレビューを見ると、個人的にマスト・バイと言うほど心惹かれるタイトルはないのですが、購入済みのNAUTILUZ、そしてREINXEED、そして元VERSAILLESの楽器隊によるJUPITERのアルバムあたりはメロスパーとして押さえておきたいところ。

クロスレビュー・トップながら、今一つ評価が微妙なAVENGED SEVENFOLDについては、個人的には前作の時点でやや微妙だったのであまり期待はしていないものの、一応チェックしてみたいと思います。

あまり期待していないけどチェックしてみたい、という意味ではQUEENSRYCHEのアルバムと、HAREM SCAREMのリ・レコーディング盤ですね。

TURISASはどうしようかなあ…。興味深いバンドだとは思うんだけど、彼らのアルバムを聴いて心底良いと思ったことはないんですよね、正直。

それならむしろ前々作、前作と安定して良かったSIRENIAや、ジェイムズ・ラブリエのソロ・アルバムのほうが楽しめそうな予感。

まあ、あとは実際にショップに足を運んだときの気分で決めたいと思います。

◆発行元であるシンコー・ミュージックのWebサイト
http://www.shinko-music.co.jp/main/ProductDetail.do?pid=2175011309
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コメント

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ティモトルキは本当に相変わらずですね
しかし三部作とかいってますけど、シンフォニアより売れているとはいえたくさんゲスト呼んでこの微妙な売上で続けさせてもらえるんですかね笑
あとはマスタープランのインタビューが興味深かったですね
やはりヨルンはメロスピが嫌いだったとか、稼げなくてメンバーがやめてしまう、生活のためにウリが大工してるなど…
マスタープランなんて、新作は知りませんがそこそこは売れてる部類のはずのバンドでこれってやっぱこの業界は厳しいですね笑

9月号

ティモ・トルキはちょっと痩せたように思いました。
まあ、インタビューを見る限りティモはもともと完璧主義者のようですね。
完璧主義ほど失敗をなかったことにしたがる。

PROJECT STRATOの方が楽しみですね。
実際に活動するかどうかは別問題ですが。

本家のAVANTASIAの記事は面白かったです。
このプロジェクトがEDGUYが尽きるまで、あるいはEDGUYが尽きたとしても続けて欲しいのですが。

P.S.MASTERPLAN久々に良かったですね。(可能性はほぼないと思うけど)ウリ・カッシュ(Dr)が戻って来てくれると感激です。

MASTERPLANのインタビュー、ヨルンとは決して友好的とは言いがたい別れ方にはがっかりと同時にやっぱりなぁという気持ちも。ティモ・トルキのインタビューは・・・相変わらずアレということで(苦笑)。

ラブリエのソロは結構いいですよ。先に出ていた輸入盤をゲットしてきましたが前作の延長上という感じで楽しめました。ラブリエの声はモダンなメロデスにも意外に違和感なくはまっていて、本家DTとは違った魅力が発揮されていますね。

9月号

新人バンド紹介の記事、確かに手抜き感は否めませんね。

単なる開拓不足かもしれませんが、90年代後半~00年代前半にデビューしたバンドよりも00年代後半~デビューしたバンドにあまり好みのバンドがいないような気がします(特にメロスピ、メロデス)。そろそろ、期待の大型新人バンドが出てきてくれないと10年位後にシーンが少し寂しくなるかな(笑)

AVANTASIA,今更感が半端ないですが、僕の中でトビアスに対して株がかなり上がってきています。
そこまで凄い歌唱力があると言うわけではありませんが、何か引き付けられるものがあるんです。(ほぼ毎日EDGUYかAVANTASIAのどちらかは聴いていると言う状態です(苦笑))ライブ動画見ても結構楽しそうですし、次回の彼の来日公演には、必ず参戦しようと思います。

p.s. 今月号で初めてカレンダーの存在意義を見出すことが出来ました(笑)

まとめてお返事

>名も無きメタラーさん
AVALONのゲストは、おそらく1曲くらいしか参加してないようなシンガーのギャラは「お小遣い」レベルだろうと思います。

MASTERPLANクラスのメンバーでも稼げないとなると、稼げているバンドというのは本当に一握りなんでしょうね。


>ストラディキャスターさん
ティモ・トルキの「完璧主義」はちょっと歪んだ完璧主義のようなきがしますね(苦笑)。
AVANTASIAは、ここまで成功してしまうとなかなかやめるにやめられない状況かもしれませんね。
そのせいでEDGUYが犠牲になってしまうのは残念ですが、EDGUYも成功しているし、特にやめる理由はないと思うので大丈夫でしょう。

日本人のメロパワ・ファンにとってはやはりウリ・カッシュに思い入れがありますが、今のドラマーもなかなか良いプレイヤーだと思います。


>ハルディンさん
ヨルン・ランデにはあまり「いい人」という印象はなかっただけに個人的には案の定そんな奴だったか、という感じでした(笑)。

ラブリエのソロは前作を試聴してみて結構よかったので気になってはいます。


>tommyさん
いや、正直なところ00年代にデビューしたバンド、おっしゃる通りメロスピ・メロデス系は小粒だと思います…。
小粒なりに平均的なクオリティは上がっているのですが…。

ガツンと来る、「シーンの救世主」的な強力新人に登場してもらいたい所ですね。

EDGUYもAVANTASIAも、ライヴが良いバンドなので、それだけハマっているのでしたらぜひ一度足を運ばれるべきかと…。

自分もTURISASの音楽って肌に合わないんですよね(苦笑)。
「バトルメタル」という割には高揚感が得られないし…。

たくさんの方が彼らの事を絶賛されているので、彼らの音楽を理解できない自分がおかしいのかと少し心配になりました(笑)。

新人特集見ましたが、なんだかなぁって感じですね。特集にもあったlost societyですが、ラウパに出るし、今後が楽しみですね。
第二のCOBみたいな存在になってもらいたいなぁ。。。

エアロやキッスやボンジョヴィはネタさえあれば表紙にしてる感じですね。
やっぱりメタルが特に好きでもない人々が雑誌を買ってくれるからでしょうか。

「天才ティモ・トルキ」の見出しは編集長の記事だとしたら凄い嫌味ですが、
藤木氏はずっと一貫して彼の才能を高く評価してきた人ですからね。
他の編集スタッフがティモ・トルキをバカにしたような記事を書いてる時でも。

アヴァンタジアはここまでやるかの大盤振舞いのページ数ですね。
実際、過去3回ともライブは見に行っていて、大いに楽しませてもらいましたが。
でも、今回はボブ・カトレイの劣化が前回以上で寂しさを感じました・・・

ヨルン・ランデ側の言い分も聞いてみたいです。
そのうえで、どっちを信じるかはあなた次第です、とw

余計なことですが、

愚考するに、その下世話さで『週刊大衆』とセットになるのは『週刊朝日』ではなく、徳間書店の『アサヒ芸能』の方ではないですかね?
もっとも、最近の『週刊朝日』あたりの下世話さも酷いものですが。
まあ常にメタル界の紳士たらんとするわたくしには無関係な話。

2010年代デビューバンド特集はadoreさんと同じく雑だと感じました。編集長も推してるのにBattle Beastは載ってませんね。上の方に書いてあるジャンル分けも苦労の跡は伺えますがビミョーですね(苦笑)最近デビューだとKissin’ DynamiteやH.E.A.Tが好きですがどっちも00年代後半デビューでしたね。

まあ、ページめくって一番上にBlack Veil Bridesが載ってたから全てを許します(笑)載ってるバンド内ではチャート成績は群を抜いているからこの位置は妥当ですけどね。

今月はBLINDMAN一本です。点数はジャパメタ好きの土屋さんだから割増されてるでしょうが、前々から聴いてみたかったバンドなので注文しました。

まとめてお返事2

>名も無きメタラーさん
バッハだろうがビートルズだろうがメイデンだろうが、ある音楽を理解できない、好きになれないことがおかしいなんてことは絶対にありませんよ。


>ぴーぽんさん
第二のCOBなどと言わず、せめて第二のMETALLICAと言えるくらいのバンドに出てきてもらいたいですね(笑)。
LOST SOCIETYはまだ相当若いので、LOUD PARKをひとつのステップに飛躍してもらいたいですね。


>ぶーさん
そうですね。「メタルが好き」と自認している人の数より「BON JOVIが好き」「KISSが好き」「AEROSMITHが好き」と思っている人の数の方が多そうですからね(苦笑)。

ティモ・トルキに関しては、彼の作ってきた音楽のファンである私自身が彼のことを「天才」とまでは評価していないため、穿った見方をしてしまいました(笑)。すみません。

ヨルン・ランデの言い分は確かに聞いてみたいですね。次のインタビューに期待(?)しましょうか。


>メタル・ジェントルマンさん
なるほど、たしかに「アサヒ芸能」の方がより下世話でしっくりきますね(笑)。
まあ私にとっては「週刊文春」でさえ下世話と感じるので、あの手の雑誌であれば何でもよかったのです(笑)。


>B!13さん
たしかにBATTLE BEASTが取り上げられていないのはもったいないですね。ポテンシャルは相当高いと思うのですが。

BLINDMAN、行きますか。95点ですもんね。
土屋さんのジャパメタ採点は5~15点くらいは「盛られている」というのが個人的な印象ですが…(笑)。

Five Finger Death Punch は、すごくいいバンドなのに扱いが小さくて残念です。

特に今回のアルバムは、日本人の琴線にも触れそうなメロディを多く盛り込んでいるので切っ掛けさえあれば日本でももっと売れると思うのですが

>名無しさん

日本では過小評価されていますよね。
時々かなりエモーショナルなメロディを聴かせてくれますし、ギタリストのセンスもいいのに、バンドのイメージで損をしている気がします。

一度キャンセルになったLOUD PARKに出てくれれば多少印象が変わるのではないかという気もしますが…。

微妙に関係ないですがクロスビートが休刊だそうですね
BURRNにはがんばって欲しいですけどBURRNも同じような古いバンドのラインナップではあるし今後どうなるかわからないですね
世界から紙媒体がなくなる日が来るのか

Burrn!誌はAsking Alexandria の新譜は取り上げてましたか?
正直もっとDjentとか最新のシーンも取り上げてほしいです。
近年メタルを聴きはじめて勉強不足なので、古いバンドは良くわからないです・・・。

>人さん

紙媒体がなくなることはないでしょうが、雑誌が厳しいことはたしかでしょうね。
クロスビートに比べるとBURRN!は立ち位置が明確な分、もう少し粘れそうですが。

>半人前メタラーさん

ASKING ALEXANDRIAの新譜は、今月号には取り上げられていませんでしたね。たまにレビューなどが遅れることは珍しくないので、来月載るかもしれませんが、

いずれにせよその辺のモダンなメタル/ヘヴィ・ロックに対しては及び腰であることは間違いないですね(苦笑)。

どうでもいいですが、メタルが好きなら、知識の量にかかわらずメタラーです。半人前などと卑下することはないと思いますよ(笑)。

10月号は買いました。

発売日辺りにディスクレビューをチラッと立ち読みしてレジに持っていこうとしたのですが、他にも欲しい雑誌が有ったので、取り敢えずは買うのは後回しに。
慌てて買いに行ったら、当たり前ですが9月号はもう売っていませんでした_| ̄|○。
買ってもいない物の感想をネットで述べるのはマナー違反だと自覚は有りますが、アルバムレビューの感想を簡単に述べさせて下さい。
QUEENSRYCHEのクロスレビューで新作はEMPIRE路線というのを見て、だったら、EMPIREを聴けば良いじゃないか!と思いましたよ。
バンド名がアルバムタイトルなのは、偶然ですがドリームシアターと一緒ですね。94年に発表したQUEENSRYCHEとドリームシアターの作品の音楽性が一緒だったのを思い出し何だか不思議な縁を感じています。
マストバイはNAUTILUZ。STRATOVARIUS好きとしては期待せざるを得ないですね。
BURRN!10月号の感想を楽しみにしています。

>ゆうていさん

私も雑誌は「後で買おう」と思うと大抵買い損ねますね(苦笑)。

QUEENSRYCHEとDREAM THEATER、どちらも中心人物と目された人が「追放」されてからセルフ・タイトルのアルバムを発表しているあたりも共通していますね。

10月号、一応既に購入済みなので、なるべく早めに感想を書きたいとは思っています。