NAUTILUZ / LEAVING ALL BEHIND

nautiluz01.jpg

メロディック・パワー・メタル・ファンの間で既に輸入盤が大きな話題を集めていた、2009年にペルーの首都リマで結成されたツインGにKeyを加えた6人組のデビュー作。

2010年に発表したEP「Chasing The Light」は本国ペルーのメタル・ファンおよび各国のマニアの注目を集め、本デビュー・アルバムにも再録されて収録されたタイトル曲は人気ゲーム「Rock Band」にも採用されるなど、ペルーのバンドとしては異例の反響を呼んだ。

Voを含むメンバー・チェンジを経て発表された本作で聴かれる音楽性は、先述のEPでSTRATOVARIUSの「Black Diamond」をカヴァーしていたことからも想像がつく通り、Keyをフィーチュアしたクラシカルなメロディック・パワー・メタル。

現ベーシストの兄弟が母国では有名なプロデューサー/エンジニアであったことが幸いしてか、南米のマイナー・バンドにしてはかなり良好なサウンド・プロダクションに支えられ、とてもデビュー作とは思えない完成度の高いサウンドを展開している。

正直な所、このサウンド・プロダクションの良さが一番驚いた。「メタル辺境国」から出てくるバンドの最初の課題は大抵これで、ANGRAだのRHAPSODYだのがデビュー作からそこそこのクオリティだったのはドイツ人の手を借りることができたからである。

これがペルーなんてメタルに限らず豊かとは言い難い国で、自国のスタジオ、自国のスタッフでこのクオリティが出せるとしたら、これは今後本格的に米英・ドイツ・北欧以外の良質なバンドの登場に期待が持てますね。

演奏力もかなり高く、ネオ・クラシカルなプレイが随所で冴えわたり、Voも個性は薄いものの、この手の音楽にマッチしたハイトーン・ヴォイスでメロディックな歌唱を聴かせてくれる。

STRATOVARIUSやEDGUY(というかAVANTASIA)など、先達からの影響は顕著で(#7なんて完全にSTRATOVARIUSの「I Walk To My Own Song」が元ネタだ)個性は薄く、全体的にやや優等生的ではあるが、辺境のマイナー・バンドがデビュー作で優等生的な作品を送り出しているというだけで驚異的というべき。

メンバーの見た目は完全に一般人で、音楽で生計を立てられているわけではないことが容易に想像されるが、アートワークなども含め、非常に完成度高くまとまった好盤。

まだガツン、と来るほどではないが、これはHIBRIA以来の期待株かも。【85点】

◆本作の1stシングル「Under The Moonlight」[YouTube]


◆本作のトレーラー映像 [YouTube]



スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

輸入盤は1000枚限定だったので、今回の国内盤の発売は嬉しいですね。しかし1000枚は少なすぎる気が・・・。「とりあえずどれぐらい売れるかわからないから様子見をしてみよう。」という感じだったんでしょうか(笑)。

youtubeで一通り聴いてありますが、買う予定です。

まさに注目株ですね。ひょっとすると2010年代のソナタなんて存在になる可能性もありそうです。1,2曲キラーチューンがあれば結構な名盤になったんじゃないでしょうか?

一番好きな曲はメロハー風の"Burning Hearts"ですね(曲名からしてFWのアレを思い出すw)。
マトスとエドゥと混ぜたような南米声?も気に入ってます。

新人

これは期待できそうですね。
ましてペルーなどという辺境の地から出てくるとは。

HIBRIAがもうちょっと飛躍してくれるといいんですが、
個人的にはちょっと苦戦しているような感じが見受けられますね。
日本では人気だけど海外では日本ほどの人気はないですよね。

ポーランドのPATHFINDERもヴォーカルが脱退したので、
できればここで一気にSTRATOVARIUS「EPISODE」ばりのレベルアップを期待したいです。

このように最近のメロスピ界に少々不満がたまっているので(笑)、
このバンドは登場は嬉しい限りでしっかりと注目していきたいですね。

まとめてお返事

>名も無きメタラーさん
実際、どれだけ売れるか見当もつかなかったので、最少ロットに近い形でプレスしたのではないかと思います。
ただでさえCDが売れないと言われる時代ですから、慎重になるのもやむを得ないでしょうね。


>Mark.Nさん
これでANGRAの「Carry On」のようなキメ曲が1曲あれば、もうワンランク上の扱いになったかもしれませんね。
シンガーもありがちながらこの手の音楽のファンには好まれる歌声ですよね。


>ストラディキャスターさん
正直HIBRIAは必ずしもメロディ志向のバンドではないので、メロスピ・ファンにとってはやや物足りないですね。
おっしゃる通り日本以外ではほとんど実績がありませんし。

このバンドもペルー出身ということでなかなか欧米での人気を獲得することは難しいかもしれませんが、日本のファンが盛り上げていけるといいですね。

全曲良いですよね。
今年のBEST10には食い込むであろう作品です。
ジャケットがBON JOVIっぽいのが気になりますが(笑)
個人的にSYMPHONY Xっぽいイントロとクサすぎるサビメロを持つ#4がお気に入りです。

adoreさんに超オススメのバンドがあります。
国産メロデスGYZEのデビュー作「FASCINATING VIOLENCE」です。
Coroner Recordsからの海外デビューでDISARMONIA MUNDIのエットレ氏が全面プロデュースし、更にほぼ全編でクラウディオがVoをとっています。
今年発売のメロデスではダントツの出来だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=QNc-d-wWAPo
http://www.youtube.com/watch?v=44pxK0cAk4k
http://www.youtube.com/watch?v=fpoHvVAEp7k

>学生メタラーさん

ジャケットがBON JOVIっぽいのがB級っぽくなくていいんじゃないですか。
残念ながらルックスは(若い頃の)BON JOVIみたいではありませんが(笑)。

GYZEいいですね。
THOUSAND EYESといい、今年は国産メロデスが豊作ですね。

ライブの映像を見るとVoも声はしっかり出ているようでしたよ。
フランスやイタリアにはこの手ので、Voの不安定なバンドがたくさんいるので、最初がこれだと期待できるでしょうね。

メロパワではドイツのPOWERWOLFの新作がお勧めです。
顔白塗りでちょっと暑苦しいですが(笑)

>ゆきのりさん

やっぱりヴォーカリストがしっかりしていると安心して聴けるし、期待が持てますね。

POWERWOLF、ブラック・メタルみたいなルックスですが、シンフォニックかつパワフルでカッコいいですね。