DRAGON EYES / DRAGON EYES

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その名前から察せられる通り、DRAGON GUARDIANのメンバーとTHOUSAND EYESのメンバーによるコラボレーション・プロジェクトのアルバム。

折衷されているのはバンド名だけではなく、音楽性もまた然りで、DRAGON GUARDIANのシンフォニックなメロディック・スピード・メタルのスタイルと、THOUSAND EYESのデスラッシュめいた勢いのあるメロディック・デス・メタルのサウンドが、融合というよりは文字通り合体している。

というのも、シンフォニックなパートはあくまでもシンフォニックに、アグレッシヴなパートはとことんアグレッシヴにと、両バンドの持ち味が変に混じり合うことなく共存しており、まるで激辛カレーと甘いケーキを交互に(時に同時に)口に突っ込まれているかのような、なかなか個性的なサウンドに仕上がっている。

どちらのタイプの音楽も好きな私のような人間にとっては、なかなかくすぐりの多いアルバムである一方、DRAGON GUARDIANのようなシンフォニックなメロディック・スピード・メタルは好きだけど、デス声やエクストリーム系のサウンドは苦手、という人にはヘヴィ過ぎるだろうし、逆にTHOUSAND EYESのような硬派なメロデスが好みという人にとっては、本作のシンフォ・パートはいささか大仰で、特に女性ヴォーカルが歌うパートは、クサ過ぎるかもしれない。

トータル的に見ると欧州のシンフォニック・ブラック・メタルに近いと言えるかもしれないし、RHAPSODY OF FIREのようなバンドがデス声やエクストリーム・メタル的なアグレッションを楽曲に導入することも珍しくなくなってきたが、本作がそれらとは似て非なるものに仕上がっているのは、シンフォ・アレンジに対するアプローチの違いや、女声ヴォーカルの資質の違いが大きい(一方でアグレッシヴな面については、THOUSAND EYES同様、極めて無国籍で、日本人ならではと思われる要素はほぼ皆無)。

クラシックの素養が豊かな欧州のシンフォニック・メタルは、日本人にとってはいささか「重厚すぎる」と感じられることも多いので、こちらのほうが馴染みやすい、と感じる人がいてもおかしくないし、DRAGON GUARDIANのファンが、本作をきっかけにエクストリームなサウンドに目覚めることもあるかもしれない(もちろんその逆も)。

陰陽座と(というかアニソン?)とデスラッシュ系のバンドが交互に演奏しているかのような#6「New World」などは本作の音楽性を端的に表しており、この曲が受け入れられるかどうかがひとつの試金石といえるだろう。

一方で、まんま初期IN FLAMESという感じの#7のような曲もあり、単純にメロデス好きな人が聴いても充分楽しめるとは思う。

アルバムトータルで33分程度と、「実験的に作ってみました」という印象を受ける部分もあり、今後もこのプロジェクトが今後も続いていくのかどうかわかりませんが、なかなか面白いものを聴かせてもらったという感想です。【83点】

◆本作のトレーラー映像 [YouTube]



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