BURRN!14年2月号の感想

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表紙は若かりし日のロブ・ハルフォード。先月のイアン・ギランに続き過去の写真です。巻頭インタビューの写真と見比べると、年を取るということについて考えさせられます。

てか、まさかこれからBURRN!の30周年記念号までずっとこういう「過去の写真」が続くのでしょうか? たまたま(この雑誌が考える)大物アーティストの新作リリースがない「谷間」の時期だからこういう形で穴埋めをしているという可能性もありますが…。

ページをめくると、新春恒例のステッカーが。今回は切れ目が入っていて、自分で切らずとも使える仕様になっている(使わないけど…)。

もともとこのステッカーに切れ目が入っていなかったのは、人気バンドのロゴやジャケットだけが店頭で盗まれるからという理由だったようですが、もはやこの雑誌の読者にそこまでセコいガキはいなくなった、ということでしょうか。

ロブ・ハルフォードのインタビューは、ファンにとっては興味深く、そうでもない人にとっては長すぎる代物(これは毎回そうですが)。

ロブがかつてJUDAS PRIESTを脱退した理由など、興味を引く話もありますが、「契約上、JUDAS PRIESTを脱退しないとソロ活動ができないことになっていたから」と言われてしまうと「なるほどそうですか」としか言いようがなく…。

まあ、とりあえず今年出る予定の新作にはそこそこ期待しています。

幅さんの愛に満ちたマイケル・モンローのライブ・レポートとインタビューは、すみませんがスルーさせていただき、先日このブログでアルバムの感想を書いたジェイク・E・リーの新バンド、RED DRAGON CARTELのインタビューを読む。

ジェイクはやっぱり何だかちょっと難しそうな人で、あれだけの腕前と、元OZZY OSBOURNEというキャリアがありながら、なかなか表舞台で出てこなかったのも、彼のパーソナリティーによるものかなぁ…などと思いました。

一方でシンガーに起用されたダレン・スミスは、かつてVELVET REVOLVERのオーディションにもデモを送るなど、かなり本気でシンガーとしてのチャンスを狙っていたようだ。

なまじHAREM SCAREMを知っているだけに、どうしてもダレン=ドラマーというイメージで見てしまうが、シンガーとして成功したいからこそHAREM SCAREMを辞めたようで、彼の本来の目標はやはりヴォーカリストなのだろう。

アルバムで聴いた彼の歌について、「ちょっとオジーの歌い方を意識しているっぽいな」と感じていましたが、やはりそれは意識的にそうしていたようですね。

あぐらをかいたマシュー・ヒーフィー(TRIVIUM)が扉に使われた30周年カウントダウン特集、今月の編集長との対談相手は劇団☆新感線の演出家、いのうえひでのり氏。

劇団☆新感線といえば日本の劇団の中でもトップクラスの人気劇団ではありますが、演劇というジャンル自体が日本ではマイナーなので、果たしてBURRN!読者にどれだけの認知度があるかというとやや疑問。

ただ、対談の内容は、「この人本気でメタルが好きなんだな」というのが伝わってきて、とても好印象でした。WITHIN TEMPTATIONやLACUNA COILなども好き、という「現役ファン」な感じがいいですね。

劇団☆新感線の『メタル・マクベス』はDVDを購入して観ていますが、シンフォニック・メタルでミュージカルを作りたい、という思いのもとに制作したという『SHIROH』も機会があったら観てみたいですね。

編集部の自問自答企画『HM/HR界の素朴なギモン30』は、知らない話も多く、それなりに楽しく読みました。キャンディス・ナイト(BLACKMORE’S NIGHT)が元バドガールだったというのが一番「へぇ」って感じでした。

二番目に面白かったのはCRIMSON GLORYの仮面が東○ハ○ズとかで売っているような紙製のパーティー・グッズで、メンバー自らハサミで切って調整していたという話ですかね(笑)。

ドン・ドッケンのネタは悪ノリの類というべきで、これは必ずしも器が小さくない人でも気を悪くするのではないかと思います(苦笑)。

続く2013年総括記事のうち、「編集部員が選ぶスゴかった人たち」は、「イングヴェイんとこのベースの人」だけが圧倒的に無名であることが笑い所ですね。

昨年は来日公演はなかなか充実していましたが、「主な出来事」に挙げられているニュースはやはり小粒なネタが多かった印象。まあ、訃報だの解散だの、ネガティブな話題が多いよりは全然良いのですけど。

長年の読者にとっての最大の変化は、通常4月号の読者投票と一緒に公開されていた編集部員の選ぶベスト・アルバム/チューンがこの号で公開されていることでしょうか。

この時期に公開した方がタイミング的には旬であることは確かですが、この変化が読者投票に影響を与えるかどうかが個人的には興味があります。

各編集部員&ライターさんのセレクトについては、長年の読者であればまあ想定の範囲内というか。

個人的に感銘を受けたのは、長年この雑誌ではヘナチョコ・シンガー扱いされてきた(被害妄想?)ティモ・コティペルトをベスト・ヴォーカリストに選んでいる人(川合氏)がいたことです(笑)。

広瀬編集長のセレクトに関しては、自己申告しているリメイク系の作品が3枚入っていることでもなく、アルバム、チューンとも、4割が日本のアーティストであることでもなく、FAIR WARNINGのアルバムタイトルが間違っていることが問題だと思います。

白黒ページで印象的なのは、他にたくさんあるもっと規模の大きいメタル系フェスはほとんどレポートされないのに、これだけは毎回レポートされている気がするイギリスのメロディック・ロックのフェス、「FIREFEST」のレポート。

THE MAGNIFICENT、EDEN’S CURSE、WORK OF ART、DARE、HAREM SCAREM、NATION、VON GROOVE、HEAVEN’S EDGE、TREAT、H.E.A.T、HARDLINE、ECLIPCE、BRIGHTON ROCK、PROPHET、ALIEN、メロディアス・ハードが好きな人にとっては、このメンツは豪華過ぎるでしょ。特に私みたいな北欧メロディアス・ハードのファンには垂涎の顔ぶれ。

しかしこんな強力なフェスも、スポンサーが付かないために今年の10月に行なわれるのを最後に終わってしまうとか…。LOUD PARKは大丈夫でしょうか。

後半カラーページでは、ROYAL HUNTのインタビューが今月号である意味一番衝撃的な内容かもしれません。何せ今回のアルバムが最後のアルバムになる可能性が高い、という旨の発言がなされているわけですから。

まあ、ここまでマーケット事情が悪化していて、しかもアンドレ・アンダーセンにはテレビの音楽制作などの仕事がちゃんとある、となれば、まあ無理してバンドを続ける意味もないよなあ…。

となると既に決まっている来日公演は、ひょっとしたら最後の来日公演になってしまうのでしょうかねえ…。

ベスト・アルバムを出した陰陽座は、『ロッキング・オン・ジャパン』ばりの2万字インタビュー。彼らの商業的実績を考えれば妥当なボリュームですが、個人的には最近彼らのファンが所謂「メタラー」なのかどうかは確信が持てません。

そんな私が編集部員の「今月のおすすめ」コーナーで一番興味を引かれたのは、幅さんが紹介している『ヴィジュアル・ロック・パーフェクト・ディスク・ガイド500』という本だったりするわけですが(笑)。

後半、NIGHTWISHがカラー5ページで扱われているのは、この雑誌としては前向きな取り組みだと思いましたが、その一方でクロスレビューのトップであるWITHIN TEMPTATIONのインタビューが2ページしかないのは物足りない気がしました。

まあ、クロスレビューでWITHIN TEMPTATIONがトップを飾っているということも、「進歩」なのでしょうね。昔は彼(女)らのような「ビッグ・イン・ヨーロッパ」なバンドに対しては冷淡な雑誌だったという印象が強いので…。

というわけで今月のマスト・バイはそのWITHIN TEMPTATIONに、広瀬編集長が90点を付けているPRIMAL FEARの新作です。

ICED EARTHとRING OF FIREはどうしようかな…という感じの迷い具合。

しかし今月気になったのは、輸入盤レビューの多さに対して、国内盤リリースの少なさ。クロスレビュー含めて4ページ分もないですからね。

それもBOSTONだのDAUGHTRYだの、HR/HMと呼ぶべきか微妙なアーティストも含めてこの数。これが単なるリリースの谷間の月だから、ということであればいいのですが、これが日本盤リリースの減少傾向を端的に示しているのだとしたら由々しき事態ではないでしょうか…。

◆発行元であるシンコー・ミュージックのWebサイト
http://www.shinko-music.co.jp/main/ProductDetail.do?pid=2175011402

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コメント

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ステッカー!

昔よくBURRN!を購入していたころ、使い道が意外とないものだなと思いつつ、冷蔵庫にステッカーを無理やり貼った思い出があります(笑)。

ロブ.ハルフォードの表紙ですか。若かったですね~。
ちょっとカンチガイをしていました。JUDAS PRIESTはもう辞めてしまったのかと思っていました。
新作が出るのですね。嬉しいです。
K.Kはもういないんですよね。

あとはNIGHTWISHの特集は嬉しいですね。早速書店に行ってみます。

何気に元NIGHTWISHのターヤとWITHINのボーカルさんが一緒に歌っているPARADISEが気にいり、この所毎日聴いています。

>KYさん

ステッカー、使い道、ないですよね…。
いやまあ、貼ろうと思えば手帳だろうがスマホだろうが冷蔵庫だろうが(笑)何にだって貼れるのですが…。

JUDAS PRIESTは大規模ツアーをやめる、というだけで、身体が動く限りはまだまだやりそうですね。
おっしゃる通りK.K.はもういませんが。

NIGHTWISHは特集というか、単なるインタビューですけどね。
「Paradise」はメジャー感あふれる曲で、良い曲ですね。

こんにちは
ICED EARTHの新作は買いなのかもしれませんね と言うのも普段あまりメロディックパワーメタル系の新曲がかからない伊藤政則氏のラジオ番組(関西のFM)でかかったからです
自分は途中で寝てしまい聞き逃してしまいましたが(笑)
ICED EARTHの曲がかかったのはいつ以来やろってぐらい久しぶりでした
そう言えばPRIMAL FEARの新曲もかかってたな
なんか良い流れです

2月号

ステッカーは一時期、携帯やスマホ、自分の机に貼ってました(笑)。
確かに使い道はないですね。
携帯に貼って携帯がカッコイイ…だからなんだ!という相手のリアクションを見て、わざわざ貼ったのに…と落ち込む(笑)。

PRIMAL FEARは楽しみですね。
90点は期待できそうです。

>名も無きメタラーさん

寝てしまったけれども、かかったことは知っている、と(笑)。
PRIMAL FEARは聴けたのですね。

どちらも先行公開されていた曲がそれほどパッとしなかったので今一つ期待が高まらないのですが、両者とも地力のあるバンドなので大きく外すことはないでしょうね。

>ストラディキャスターさん

BURRN!のステッカー、なかなか一般的な感性ではカッコいいとは言い難いデザインのものが多いですからね…。

広瀬編集長の90点は全くアテにしていませんが、今のPRIMAL FEARにはつまらないアルバムを作るはずがない、という安心感がありますね。

ロブの現在の姿はちょっとびっくりです。今の60代って若いはずなのにげっそりしてて顔色も悪く杖が必要だなんて・・・病気じゃないといいですが。

トリヴィアムのマシューの写真は凛々しくてイイですね。こういう若いバンドのカッコイイ写真が白黒なのは誰かの陰謀なのか?・・・ってのは考えすぎですね(笑)
劇団☆新感線は幅さんがちょいちょい今月のおすすめで取り上げてて存在を知りました。知ってる知識は幅さんが書いてた情報のみですが。

Within Temptationのシャロン綺麗で魅力的ですがふと手を見たら年齢を感じる・・・は言わなくていい一言ですね(苦笑)

僕も同じくPrimal FearとWithin Temptationの2枚がマストです。広瀬編集長最近は90点を付けて絶賛ってパターンが多い気がしますね(笑)

バックナンバーの広告を眺めながら、ふと思ったんですが、IN FLAMESって表紙になったことあるんですか?
ARCH ENEMYとChildren of Bodomが表紙の号は見たことはあるのですが。

>B!13さん

ロブのあの姿は多分メイクで、狙ってやっているんだろうと思います(多分…)。
マシューの写真は、まあ、TRIVIUMの記事じゃないですからね…。

幅さんは、既にメタルより演劇の方に興味が向いていると思います。
広瀬編集長の落語のように…。

広瀬さんは、ほとんどメタルに興味がなくなった今でも多少ピンと来るものには90点をつけているのではないかと思っています(笑)。

>名も無きメタラーさん

IN FLAMESは表紙になったことはないですね。
METALLIONでならありますが。

欧米ではARCH ENEMYよりはるかにビッグなんですけどね…。

やっぱり表紙になったことは無いのですね。何故なんでしょうね?

90年代の彼らはビッグ・イン・ジャパンの面もあったと思うし、突出したテクニックを持ったプレーヤーがいないからですかね?

毎年やっているその年のベストメタルは2013年分のはやらないのですか?
もし、これからやるつもりなら急かすつもりはないのでadoreさんのペースでどうぞ

>名も無きメタラーさん

なぜIN FLAMESが表紙になったことがないか、という件について真面目に可能性を考えてみるなら以下のようなことではないかと推察されます。

・IN FLAMESの日本での売上が、表紙にするアーティストの基準に届いていなかった

・BURRN!はバンド全体ではなく、中心メンバーのみを表紙にするスタンスをとっているが、IN FLAMESの場合、中心人物があまりフォトジェニックではなかった

・IN FLAMESが表紙になってもおかしくないようなタイミングで、もっと大物のリリースや来日があった

…というような事情ではないでしょうか。
真相はBURRN!編集部のみぞ知る、ですが…。

>人さん

少々、お待ちください…。

お忙しい中、自分の質問に真摯にお答えいただき本当にありがとうございます。

表紙にならなかったのにはいろんな可能性があるのですね。
たしかに、真相はBURRN!編集部のみぞ知るですよね(笑)。

当時の中心人物のイェスパー・ストロムブラードが日本でのインタビューが受けられなかった事も関係あるのかもしれませんね。

>名も無きメタラーさん

どういたしまして。
たしかにイエスパーがコミュ障ではなく、もっとギター・ヒーロー然としたスター性のある人物だったら、ひょっとしたら表紙になっていたかもしれませんね。

マストバイはRING OF FIRE

マーク・ボールズ&トニー・マカパイン&ヴィタリ・クープリのトリオによるネオクラシカルプログレメタルバンドの復活に感動しています。

これにビリー・シーンとマイク・ポートノイがいたら尚良かったんですが…。

プログレよりもネオクラシカルを重視して欲しいなぁ。

>ゆうていさん

RING OF FIREは、メンツの強力さの割には楽曲がパッとしない印象なんですよね。
おっしゃる通り、変にプログレへの色気を出さずにネオ・クラシカル路線を徹底してくれたほうが良いものができそうな気がするのですが。