PRETTY MAIDS / LOUDER THAN EVER

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デンマークの古豪、PRETTY MAIDSの、セルフカヴァー8曲と新曲4曲による、変則的なニュー・アルバムというか、企画盤。

普通、過去の楽曲の再録というと、代表曲だったり、あるいは現メンバーになる前の無名時代の楽曲で行なわれたりすることが多いが、本作でリメイクされている8曲は1994年の「SCREAM」から、2006年の「WAKE UP THE REAL WORLD」までに発表された楽曲。

その時期はいわゆるPRETTY MAIDSの「低迷期」であり、そういう時期というのは往々にして「黒歴史」として葬られてしまいがちなのですが、あえてその時期にフォーカスしてリメイクを行なうというのはなかなか珍しいケース。

正直、90年代はともかく、00年代に発表された彼らのアルバムはどれも今一つで、正直、彼らほど地力のあるバンドでも加齢と共に衰えてしまうのか…と思わずにはいられない仕上がりだった。

しかし、彼らが2010年に発表した「PANDEMONIUM」は、その前数作の不振を吹き飛ばすかのような快作で、久々の来日公演も実現、続いて2013年に発表された「MOTHERLAND」もなかなかの好盤で、再びの来日公演も実現、「完全復活」を印象付けた。

本作を制作した理由は、「ツアーとツアーの合間の時間を無駄にしたくなかったから」ということで、彼らほどのベテランがそこまで熱心に仕事をしようとしている、というだけでいかに現在のバンドのモチベーションが高いかを証明している。

リメイクされた過去の楽曲は、全体的によりソリッドでタフなサウンドに仕上がっていて、元々決して駄曲ではないだけに、どれもなかなかカッコいい。

実際の所、どんなバンドでも、ある程度のキャリアを重ねる中では軽視されがちなアルバムというのが出てくるものだが、そういうアルバムの中にも「キラリと光る1曲」というのはあるもので、そういう曲を掬い上げるというのは悪くない企画で、このバンドに限らず、他のバンドでも使えるアイディアなのではないだろうか。

何より素晴らしいのは、それら(低迷期とはいえ)過去のアルバムを代表するような楽曲に混じって収録された新曲4曲が、どれも過去のリメイク曲と比べて聴き劣りしないどころか、むしろ強力な仕上がりだということ。やはり今のPRETTY MAIDSは好調だ。

インタビューによると、いわゆる初期の名盤については「全盛期の重要な作品で、クラシックなPRETTY MAIDSの曲だとみなされているから、あえて触れたくなかったんだ」と言っていますが、97年の「SPOOKED」からは1曲も選ばれていないのは、あのアルバムの仕上がりにも満足しているから、ということなのか、それとも逆に「思い出したくもないアルバム」なのか、どちらなのでしょう…?(個人的にはかなりの名盤だと思っていますが)

◆本作に収録された新曲「Nuclear Boomerang」のPV



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コメント

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これは買いですね!
全然サウンドが若々しいと思います!

>人さん

企画盤だと思ってスルーしてしまうのはもったいない、PRETTY MAIDSのファンであればマストバイ、それ以外のメロディック・メタル・ファンでも一聴の価値があるアルバムですね。

『Spooked』〜『Carpe Diem』あたりは個人的にも思い入れのある時代なので、このアルバムは嬉しいですね!新曲も良いですね。
僕も『Spooked』と『Anything Worth Doing Is Worth Overdoing』は、メロディアス・ハード路線な名作・傑作だと思ってます。
ハマさんが重い成人病にならないこと祈って、ますますの活躍を期待します!

>単なるBurrn!ファンさん

80年代のPRETTY MAIDSも良いですが、90年代の彼らも魅力的でしたよね(特に私のようにリアルタイムだった人にとっては)。

最近のアルバムや本作の新曲を聴く限り、まだまだ彼らには期待できそうです。