LOUD & METAL ATTACK 2014 at 新木場STUDIO COAST 14/5/24

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昨年のLOUD & METAL ATTACKは、NIGHTWISHにTURISASという、単独公演を行なえる人気がある(後者はやや微妙ですが)バンドが2つも揃っていたので、なかなかお得感のあるイベントでした。

しかし、今年のラインナップは、ヘッドライナーがAMORPHISというのはまあいいとして、あとは正直日本のHR/HMファンにとっては全くなじみのないラインナップ。

これまでOUTRAGEやANTHEM、LIV MOONなどが務めた、日本からのスペシャル・ゲストもJupiterという、音楽的には紛うことなきメタルながら、日本人の感覚ではどうしても「V系」というイメージが先行してしまうバンド。

いや、これまで全く観たことがなければJupiterもかなり興味を持てたと思うのですが、私はかつて一度前身バンドであるVersaillesを観たことがあるので、まあある程度想像がつくというか。

というわけで今一つモチベーションは上がらなかったのですが、開催が近づくにつれ、逆に知らないバンドばかりというのも面白いかな、と思って行ってみることにしました。

元々このイベントはフィンランド大使館による見本市的な、文字通りショウケース・ギグなので、客寄せのトリとスペシャル・ゲスト以外は日本で無名のバンド、というのは本来的には正しい形ですし。

というわけで、当日券狙いで会場のある新木場へ。開場時間をとっくに過ぎているタイミングだったこともあり、それらしき人たちも見当たらず、同日開催されていたMET ROCKのシャトルバス誘導の人たちばかりが立っていました(笑)。

会場に着くと、開演時間をとっくに過ぎているので当然ながら、1バンド目の音が漏れ聞こえている。日本語が聞こえるので、おそらくJupiterだろう。てか、昨年も思いましたが、タイムテーブルが事前に公開されないのが不便ですね。

長くなるので本文は追記で。


以下追記という名の本文。PCで見てない人には何のことかわかりませんね。

Jupter

1番目からトリ前かどちらかだろうな、と思っていましたが、昨年のLIV MOON同様1番目でした。

彼ら目当てで来たファンにとっては、この30分で観たいバンドが終了と、かなりコストパフォーマンスが悪いイベントだったのではないかと思われます(苦笑)。

まあ、興味のないバンドを長時間見せられた挙句、自分の観たいバンドが30分で終了、というよりは、残った時間を他のことに使える分、ある意味良心的かもしれません(?)。

他のメタル・ファンにとっても、V系を毛嫌いする人はアタマ30分酒を飲んだり物販観たりしていればいいわけで、他のバンドのステージ前に「Jupiter地蔵」が現れなかったという意味でも、Win-Winな出演順だったと言えるでしょう。

私が着いた時点で既に最後の曲でしたが、前方に熱心なファンと思しき人たちが数十人いて、あとは様子見という感じ。フロアの埋まり具合は5~6割といったところでしょうか。

ステージこそ、なぜかFINLAND FEST時代のバックドロップがあるだけの簡素なものですが、メンバーの衣装がとてつもなく派手なので、本日一華やかなステージに見えました。

基本的な印象はVersaillesを観たときとほぼ変わらず、で、ツイン・ギターが二人揃って背面弾きをやったりと、「魅せる」ことにこだわったエンターテインメント性の高いライブで、「様子見」をしていた人たちも何気に楽しめていたのではないかと思います。

ただ、アルバムを聴いたときにも思ったのですが、イケメンホスト風のヴォーカルがどうにも「軽い」んですよね…。歌声も、パフォーマンスも…。

Jupiterが終わると、バーカウンターでドリンクチケットをビールに換える。そして、昨年屋台のキッチンカーが出ていた外のスペースに出てみると、昨年3台いたキッチンカーが1台だけにリストラされており、物寂しい気分に。

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LOUD PARKをはじめ、フェスでよく見るワイルドターキーのあの店です。

とりあえずツマミ的なものを買ってビールを飲みましたが、さっきの「FINLAND FEST」時代からの使い回しのバックドロップといい、「儲かってない感」が半端ないイベントでした…。

THE BLANKO

2バンド目は、頭の片方を剃り上げて、片方が長髪というヘアスタイルと、筋肉質な上半身が印象的なギターボーカルがビジュアル・インパクトの強いトリオ編成のバンド。

音楽的にはHR/HMというより、もっとモダンなヘヴィ・ロックという感じで、手数の多いドラムと、うねりつつもドライブするベースのリズム隊が強力で、なかなか聴いていて気持ちがいい。

ただちょっと、歌声や歌メロについてはルックスに比べてだいぶインパクトが薄いかな…。ショウ運びもちょっと無愛想な感じで、場内の盛り上がりはそこそこ、といった感じ。


ARION

シンフォニックで大仰なイントロBGMに、「おっ、これは好きなタイプのバンドかも?」と期待が高まりました。

出てきたのは、短髪のボーイズ・アイドルみたいなヴォーカリスト、「私ソロにしか興味ありません」という感じの、ギターを高く構えたブロンドのギタリスト、長身のおとなしそうなキーボーディスト、生気に乏しいドラマー、そして唯一メタル・ミュージシャン然としたベーシストの5人組。

音楽的にはシンフォニックなKeyをフィーチュアしたメロディック・メタルという感じで、本日出たバンドの中では一番好みに近かったのだが、ちょっと全体的にまとまりがなく、未熟な感じ。

前に出たTHE BLANKOのリズム隊がかなり良かっただけに、このバンドのドラムの平坦さはちょっと気になったし、ギタリストはソロ・パートではタッピングを多用した速弾きを炸裂してテクニシャンぶりをアピールするものの、リフやバッキングは芸がないこと夥しく、メタルとしての基本的な部分に物足りなさがある。

Keyの装飾は悪くなかったが、やはり基本的な楽曲の骨格があってこその装飾だけに、ちょっと「楽曲のつまらなさをKeyでごまかしている」ように見えてしまった。

ヴォーカルも、客観的にはアイドルタイプのイケメンなのですが、服装とかアクションとかがいちいちダサく、残念な感じ。歌声や歌メロ自体は悪くなかったと思うのですが。

パフォーマンスの面では、長髪を振り乱す激しいヘッドバンギングを披露していたベースのオッサンだけが気を吐いていた感じ。

現状のままでは、競争の激しいフィンランドのメタル・シーンで頭角を現すのは難しいのでは…という感じでした。


STAM1NA

バンド名は「スタミナ」と読むようだ。昨年このイベントに出演して好評を博したMOKOMAのメンバーが運営するレーベルに所属しているバンドで、今回もMOKOMAのメンバーがスタッフとして一緒に来日するなど、縁が深いようだ。

本国フィンランドではアルバムが4作連続でチャートのNo.1に輝くなど、かなりの人気バンドのようで、ようやくここからバンド独自のバックドロップがステージに飾られるようになった(苦笑)。人もさっきまでよりだいぶ増えてきた感じ。

その音楽は、全体的にはスラッシュ・メタル的な攻撃性がありつつ、もっとモダンなヘヴィ・ロック・バンド的なうねりやグルーヴもあり、一方、サビなどでKey奏者が被せてくるサウンドはかなりメロディックで、ギター・ソロもメロディックに構築されているあたり、安易なカテゴライズを許さないサウンドである。

必ずしも具体的なサウンドが似ているというわけではないが、往年のFAITH NO MOREや、同じフィンランドで言えばWALTARIなどに通じるセンスがあるバンドだ。

…などと頭で考えるよりも、フロントの3人が上半身ハダカ(みんなマッチョでいい身体)で扇風機ヘドバンを繰り広げる彼らのサウンドは、まずはカラダで反応すべき音であることはたしかで、フロア前方ではモッシュピットも発生、明らかにこれまでとは違う盛り上がりが生まれた。

なかなかにイケメンなフロントマンのギターボーカルからは、CHILDREN OF BODOMのアレキシ譲りの(?)「アリFuckin’ガトー!」というMCもいただき、トリのAMORPHISを別格とすると、今日イチの盛り上がりを記録しました。

昨年のMOKOMAのように、ここから人気投票で1バンドLOUD PARKに送り込まれるとしたらきっとこのバンドだったことでしょう。


VON HERTZEN BROTHERS

2007年のFINLAND FESTにも出演していたバンド。こちらも本国フィンランドでは大人気らしいですが、日本での知名度はさっぱり。

人気があるというのは、メンバーのルックスを見て理解できました。カッコいいもん。

いや、必ずしもイケメン揃い、というわけでもないのですが、一人一人ちゃんとキャラが立ってて、佇まいに雰囲気がある。

フロントマンのギターボーカルはどんなに安いTシャツとジーンズを着てもカッコよくなってしまいそうな長身ワイルド系の爽やかイケメンだが、ギタリストは帽子・メガネ・ヒゲがオシャレな、映画俳優っぽい雰囲気。チョンマゲみたいな髪型の寡黙なベーシストもなかなかスタイリッシュでカッコいいし、ドラマーもハゲでデブでヒゲ、というとむさくるしく聴こえるかもしれないが、クマさんみたいな愛嬌があって「愛されるデブ」って感じ(笑)。キーボードの人は奥にいてよく見えませんでしたが…。

音楽的には本日のラインナップの中でHR/HMとは一番距離がある音楽性で、ギター・サウンドはそれなりにハードだし、ドラムのプレイも激しいのだが、そのサウンドが発するムードはHR/HMのようなアッパーなものではなく、むしろ聴いていて気だるくなってくるようなダウナーなもの。

PINK FLOYDなどに通じる、サイケデリックなプログレっぽいフィーリングを感じるサウンドで、楽曲自体はコンパクトで、それなりにキャッチーではあるものの、これが売れるというのは、フィンランド人の根暗はやはり相当なものだな、と(笑)。

日本で売るとしたら、『BURRN!』の読者よりは『ロッキング・オン』とか『ストレンジ・デイズ』みたいな雑誌の読者の方が理解されそうな雰囲気でした。


AMORPHIS

このバンドは、そのキャリアにもかかわらず、ひょっとしたらメンバー個々の演奏力で言ったら本日出演したバンドの中で一番レベルが低いかもしれません。

演奏も割と棒立ちなので、観ていて楽しい、ということもありません。強いて視覚的な見所を言うなら、一般人に「デス声っていうのは、あの特殊マイクで変換して出すんだよ」と言ったら信じてしまいそうな変形マイクを持っているトミ・ヨーツセン(Vo)のマイクの形状くらいでしょうか(笑)。

実の所、目を閉じて聴いていたほうが情感が伝わってくるのですが、だったら家でCD聴いてろ、って話で(笑)。

しかしやっぱり、圧倒的に曲がいいのですよ。フィンランドの伝統に根差しているはずの音楽が、どうしてこうも遠く離れた日本人の心を揺さぶるのか、不思議でなりません。

「ELEGY」収録の人気曲「On Rich And Poor」をプレイしたのが今回のセットリストにおける一番の話題かもしれませんが、個人的には再録アルバム「MAGIC & MEYHEM」を聴いたときに感じたのと同じ(オリジナルと比べての)「モッサリ感」がちょっと気になってしまいました。もうちょっと前のめりに突っ込み気味でプレイしてほしかったな。

とはいえ、あのギターのメロディだけで白飯3杯はいけるわけですが(笑)。

ファースト・アルバムからの真性デス・メタル・ナンバー「Vulgar Necrolatry」がプレイされた後、トミが「お前らまだいるか?」と訊いてきたのは笑いました。たしかに「泣きのAMORPHIS」が好きな人にはトゥー・マッチなブルータリティだったことでしょう(笑)。

ラストの「House Of Sleep」ではサビの合唱を求められましたが、歌詞を憶えていたのはごく一部の人たちだけだったようで、とてもか細いコーラスが巻き起こる…。トミ・ヨーツセンも思わず苦笑していました。すみませんね、日本人は聞いているだけでは英語は覚えられないのですよ。聞き流すだけで英語が喋れるなんて絶対嘘です(笑)。

もちろん聴かないよりはいいと思いますし、4~5語くらいで構成されるシンプルな英語くらいならイケるようになると思いますが、それ以上はちょっと。


まあ、イベントとしては結局AMORPHISに満足させてもらった感が強いので、個人的には最高とは言えませんが、プラス1バンドでもCD買いたい、と思えるバンドに出会えた人にとっては充分元がとれたのではないでしょうか。

ただ、イベント名はやっぱり元のFINLAND FESTのほうがいいと思うんですよね。今の「LOUD & METAL ATTACK」って、イベント名なのかどうかもよくわからないし、そもそもダサ過ぎる気が(苦笑)。

日本人はなぜだか北欧に対してオシャレで素敵なイメージを持っているので、「フィンランド」という名前をそのままストレートに押し出したほうがイメージがいいと思うんですよ。

何も知らない人に「FINLAND FEST行くんだ」と言うと「なんだかタイフェスみたいで楽しそう!」と思ってもらえるような気がしますが、「LOUD & METAL ATTACK行くんだ」と言うと、「何このヤバい人…」と思われそうでとても口にできないというか(笑)。

いや別にFINLAND FESTのままでも、メタル聴かない人に言いませんけどね。どうせ中身は単なるメタルのライブなので。

でも、もしライブだけじゃなく、フィンランドのファッションとか家具などカルチャーに関する展示とか、飲食もフェス御用達のキッチンカーじゃなく、フィンランド料理が食べられるとか、そういうイベントだったとしたら、イベントとしての魅力はグッと増すと思うんですけどね。

まあ、日本の自称北欧好きで、IKEAの家具で自宅を固めているような人たちがフィンランドのメタルを気に入るかというと、そうはならないだろうと思いますけどね…(苦笑)。

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コメント

非公開コメント

オフィシャルTシャツくらい作ってくれと思ってしまいました

私も行って参りました。

AMORPHIS、言われてみれば確かにライブ中に私が目で追っていたのはトミだけだった気がします(笑)
AMORPHISは本当に大好きなバンドなのに、期待が大きいせいかライブパフォーマンスはアルバム通りの想定内のかっこよさに見えてしまうんです(かなり贅沢な言い方ですが)。

ARIONのボーカルはダサかったですねぇ。「上着のサイズなんとかしろよwww」とずっと思ってました。

おっしゃる通り、せっかく国籍縛りのイベントですからフィンランドっぽさをもっと前面に出すべきだと思いました。
せっかく明るい内からお酒を飲めるんだから北欧のビールとかで雰囲気を味わいたいなーなんて感じてました。なんでアメリカご飯なんだよと(笑)

>METARU DAISUKIさん

オフィシャルTシャツ、昨年はあったんですけどね。
イベントの収益ってああいうもので出すものだと思うんですけど、そんなに売れる自信がなかったのでしょうか(苦笑)。

AMORPHISは素晴らしいバンドですし、別にライブが悪いわけではないですが、「ライブの方が素晴らしいバンド」ではないかもしれませんね。

とりあえずARIONのヴォーカリストがダサいと思っていたのは私だけじゃないとわかって安心しました(笑)。

フィンランドのメシやビールが美味いのかどうか知りませんが、せっかくの機会なんだしたまにはそういう変わったものに触れてみたいですよねぇ。

久々のコメント

クリマンの招待で行きました。正直なところAmorphisくらいしか知らなかった(Jupitarも存在くらいは知っていましたが)のですが、なかなか楽しめました。

職場の先輩(メタル勉強中)を連れて行ったのですが、彼もあのマイクには釘付けだったようです(笑)

Arionのヴォーカルは出てきた瞬間にダサいと思いました。あのバンドの一番の意外性はヴォーカルのファッションな気がします。

個人的な収穫はStaminaですかね。ヴォーカルの「スタミナー!」という冒頭のコールはツボでした。

しかし、入場時から主催者のやる気のなさと儲かってない感がビシビシ伝わってきて存続を心配してしまいました(苦笑)

>クラウザーさん

お久しぶりですね。
招待が当たったんですか、ラッキーですね。

たしかにあれほどやる気のなさと儲かってない感が伝わってくるイベントは稀でしたね(苦笑)。
メタル勉強中の方にはいささかハードルの高いイベントだったのではないでしょうか(笑)。

ARIONのヴォーカルは皆さんダサいと感じてらっしゃるんですね。
顔立ちなどは悪くないだけに、いいヘアメイクさんとスタイリストさんを紹介してあげたいです(笑)。

AMORPHISを別格とすると、たしかにSTAM1NAが一番楽しめるパフォーマンスでしたね。