ALIEN / ETERNITY

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北欧メロディアス・ハードのファンの間では伝説的な存在であるALIENが、それ一枚で彼らを伝説的な存在と化さしめた名盤ファーストのオリジナル・ラインナップで新作アルバムを制作すると知って期待せずにはいられなかった。

しかもロゴまで当時のものに戻すというあざとさ。試聴も何もせずに予約しましたよ…。

オリジナル・メンバーでの再結成自体は2009年には成されており、2010年にはデジタル・シングル「Ready To Fly」(本作の日本盤ボーナス・トラックである)のリリースも行なっていたが、アルバムとしては2005年の「DARK EYES」以来、実に9年ぶりのアルバムである。

もう、1曲目のイントロのオーロラの如きKeyサウンドで胸の高鳴りが抑えられません。これぞ私が求めていた「ザ・北欧メロハー・サウンド」ですわ。

さすがにファースト・アルバムほどの強烈な哀愁は放っていないものの、この熟成された哀愁の醸し出し方はキャリアを重ねたベテランならではのものだろう。

オリジナル・シンガーのジム・ジッドヘッドも、加齢と共に声質がハスキーさを増しているが、その枯れ方もまた味があって、やはりこの人は単に名盤で歌っていたというだけではない、魅力的なシンガーなのだと認識せざるを得ない。

中心人物であるトニー・ボルグのギターも、現代的なハイ・テクニックはほとんど使われていないが、リッチ―・ブラックモアに影響を受けたというのがアリアリとわかるエモーショナルなハード・ロック・ギターが味わい深い。

アレンジは時に「あまりにも80年代」で#6「What Goes Up」なんて、80年代当時に書いたマテリアルをそのまま引っ張り出してきたんじゃないかと思うほどだが、リアルタイムで80年代を経験した人にとっては、何ともノスタルジーを掻き立てられるサウンドなのではないだろうか。

正直、フレッシュさよりはノスタルジーを感じる音だし、「Go Easy」級のキラー・チューンを含んでいないこともあって、このバンドに何の思い入れも持っていない人が聴くとやや地味に感じられるかもしれないが、個人的に彼らに求めている雰囲気は充分に堪能させてもらったし、いわゆる「北欧メロハー」が好きだと自覚しているような人であれば一聴の価値は充分にある作品だ。

日本盤のリリース元は「Bickee Music」なるあまりなじみのないレーベルですが、日本盤ボーナス・トラックの前にジム・ジッドヘッドのコメントを入れるのは蛇足だったんじゃないですかね…。【83点】

◆本作のトレーラー映像



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コメント

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円熟って言葉がピッタリな内容でしたね。「甘い」keyの音がとても心地良かったです。寝る直前に聴きたくなります(笑)

なんといっても活動再開してくれたわけですから、今後も楽しみです。

あと何気にジャケットが超カッコいいんですよね。今年のベストジャケ写候補です。
「永」ってのは矢沢的なものを思い出すのでアレですが・・・。

>Mark.Nさん

このバンドがこれから何かシーンを変える!みたいな雰囲気は皆無ですが、まさに円熟のメロハー・アルバムですね。

「永」は日本限定で、他の国では「∞」マークのようなので、その点についてはそっとしておきましょう…(笑)。

欧米の人にとっては漢字はカッコいい、みたいなイメージがあるみたいですし。