BURRN!14年9月号の感想

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表紙をめくると、表2見開きにMR.BIGの、第二表2見開きにはACCEPTやHAMMERFALLを中心としたワードレコーズの広告ページが入るなど、久しぶりに広告がよく入っている。

MR.BIGの新譜は9月10日発売だから、本当は来月号が直近のはずだけど、8月1日にリリース元であるWHDエンタテインメントがWOWOWエンタテインメントに社名変更をしたこともあって広告を出したのかな、などと思ったり。

MR.BIGに関しては、今月号ではBURRN!の30年におよぶ歴史で初となる「付録CD」が付いていて(はるかな昔にはANTHEMのソノシートが付いたことはあったようですが)、それは12月に発売されるというMR.BIGのボックス・セットのサンプラーになっている。

「CDが付いてもお値段変わらず670円!」と言ってますが、それは単にレコード会社がお金を負担したというだけのことでしょう。今の部数ならそれほどバカ高くはならないんでしょうし。

とはいえこんなコア・ファン向けの音源を付録に付けたところで、どれだけ新しく興味を持つ人が出てくるのかはちょっと疑問もありますが…。まあ、レコード会社としてはBURRN!との「関係強化」のための「投資」という考え方もあるのかもしれません。

しかしACCEPTやHAMMERFALLをリリースするとは、ワードレコーズは最近強気ですね。一時期のゼロ・コーポレーションを思わせる張り込みようです。AVALONやキングレコードより高い契約金をオファーしているんでしょうね。

表紙はようやく懐古ネタが尽きたのか、SLASH。とはいえこの人は見た目の印象がデビュー時からずっと変わらないので、過去の写真なのか今の写真なのかわかりませんね(笑)。

ただ、このSLASHも新譜のリリースは9月10日であり、本来なら来月号で扱われるべき存在(まあ、告知は早い方がいいという考え方もありますが)。ここで今月号のクロスレビュー・アーティストであるACCEPTやDRAGONFORCEを素直に表紙にできないあたりが今のBURRN!の(というか日本のメタル・マーケットの)苦しい所ですね。

巻頭のSLASHのインタビューの後は、ベスト・アルバム「KISS 40」をリリースし、現在DEF LEPPARDとパッケージ・ツアーを行なっているKISSのインタビュー。

個人的にはベスト・アルバムや日本で行なわれるわけではないライブについてこれほど厚く取り上げる必要はないようにも思うのですが、レコード会社から販促の一環として取り上げるよう依頼されたのでしょうか。

インタビューの担当はKISSフリークとされる増田勇一氏ですが、この人誌面に復帰するようになってからやたらとフィーチュアされている印象です。

続いて、イギリスの大規模ヘヴィ・ロック/メタル・フェスティバル「SONISPHERE FESTIVAL」のレポート。

レポートとはいえ、IRON MAIDEN、METALLICA、SLAYER、ANTHRAX、CARCASS、MASTDONという6バンドのみに絞り込んだレポートで、100を超えるバンドが出演したフェス全体のスケール感は全く伝わってこない。

そして、恐らく日本人的にはメインステージにかのBABYMETALが出演したことが一番の話題のはずなのですが、それも完全スルー。その辺は同じシンコーミュージックから出ている『ヘドバン!』に譲るということなのでしょうか。

広瀬編集長の「SPECIAL対談」の相手は、いよいよネタが尽きたか、完全な裏方のフォトグラファーの人。90年代に『Player』誌で活躍していたようなので、当時の『Player』誌を読んでいた人にはなじみがあるのかもしれませんが、私は全く存じ上げない方でした。

まあ、いろいろなアーティストの仕事をされている方なので、お話自体は興味深いですけどね。イングヴェイが撮影のときには頬を引っ込めているという話にはちょっと笑いました(笑)。たしかにそういう写真に憶えがありますね。

モノクロのインタビューでは、これまた増田氏が手掛けたエース・フレーリーのものが充実。KISSの記事が楽しめた人にとっては必見でしょう。

カラーのインタビューはHEAD PHONES PRESIDENTとACCEPTと、BUCKCHERRYと、OVERKILLが各4ページ、DRAGONFORCEが5ページ。

ただ、RED DRAGON CARTELはインタビューはモノクロで4ページ、来日公演レポートがカラー2ページなので、実質6ページ。同様にRIVAL SONSもインタビューがモノクロ4ページで、英国でのライブ・レポートがカラー2ページの合計6ページ。イマイチいち読者には理解しがたいページ配分です。

てか、同一アーティストのインタビューとライブ・レポートのページを離すのって、何か意味あるんですかね?

RED DRAGON CARTELは今後BADLANDS寄りになっていくとのことで、そうなると個人的にはちょっと積極的に聴きたい音ではなくなっていくかも。

ディスク・レビューに関しては、ACCEPT、DRAGONFORCE、HAMMERFALLがマストバイ。レビューは間に合っていないが、RIOT=マーク・リアリの遺志を継ぐRIOT V(あれ? RIOT名義?)のアルバムも今月発売ですね。

あとは「過去最高にドラマティック」というELUVEITIEや、伊藤政則先生が94点をつけていらっしゃるOPETHなども聴いてみたいが、最近のこの暑さだと個人的にはなかなか手が伸びにくい音楽ではあります(苦笑)。

来月号は30周年記念号ということで、一挙にページ2倍、320ページとなり、通常中綴じのこの雑誌が、背表紙ありの平綴じになるそうです。お値段は1,000円だそうで。30周年記念号の表紙は案の定MR.BIG、ということのようですね。

最近またベース演奏を始めたらしい前田氏の編集後記がひと昔前の「メン募」風で笑いました。

◆発行元であるシンコー・ミュージックのWebサイト
http://www.shinko-music.co.jp/main/ProductDetail.do?pid=2175011409
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コメント

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付録CDは単純に嬉しいです。といっても自分はMR.BIGは「To Be With You」ぐらいしか知りませんが。

来月号の表紙は伊藤政則さんにするとか、歴代編集者全員集合とか、創刊号と同じ人(オジーとジェイクEでしたっけ?)にするとか遊び心がほしいですね。

スラッシュもですけど、伊藤政則さんも見た目変わらないですよね(笑)

30周年企画のなんでも30番勝負、モトリークルーのメンバーが色んな所に顔を出してて、改めてキャラの立ったバンドだなと思いました。金の匂いのする対決にヴィンスが引っ張り出されてて笑いました(笑)
The Treatmentのギタリストがイギリスの王族の家系だということで取り上げられてますが、ファンとしてはやってる音楽もカッコイイですよとお伝えしたいです。
No.1の“義兄弟“という項目、てっきり意外な人と親戚だという意味かと思いきや下ネタな意味での兄弟ですか(笑)女性に暴力はいけませんが、トミー・リーが最強なことに異論はありません。

僕のマストはアクセプトとドラフォですね。Fear,and Loathing in Las Vegasも発売日勘違いしてましたが注文しました。DEADLOCKはサイフと相談しながら検討します。

90年代からの読者ですが、付録が付いてるの始めて買いました
でもシールも一応付録だったのかな?w

RIOTの新作はアマゾンで予約しましたが、RIOT VではなくRIOTでした
BURRN!の背裏広告もRIOT表記でしたね
今月末にリリースなのにレビューもインタビューもないので真相は
アルバムのインナーで確認ですね

最近はメタルでもなんでもない日本産バンドが本来のアーティストを差し置いて
ページさいたりカラーになったりが気になります
そうゆう雑誌がいやだったからBURRN!のファンになったのになぁ・・・

まとめてお返事

>名も無きメタラーさん
「To Be With You」くらいしか知らない人に、このサンプラーCDがMR.BIGの魅力をどれだけ伝えているか、ましてやボックス・セットを買いたいとまで思わせる力があるかは微妙な所ですが…(苦笑)。

おっしゃる通り、30周年記念号の表紙には何かしらスペシャルな仕掛けが欲しい所ですが、普通にMR.BIGのメンバーが「30周年おめでとう」ってやってるだけなんでしょうね…。


>B!13さん
MOTLEY CRUEのメンバーは確かにキャラが立ってますね。
別に音楽の良し悪しとは関係ない話ですが、やはりそういうバンドが少なくなってしまったことが、若い人でメタルに興味を持つ人が減っている原因のひとつかもしれません。

LAメタル人脈だと、「義兄弟」は他にもたくさんいそうですね(笑)。


>カメオさん
私も92年くらいからの読者ですが、たしかにステッカー以外の付録が付いていた記憶はないですね。
海外のメタル雑誌はサンプラーCDが付いていることが多かったので、そういうことをやればよかったのに、と思ったこともありますが(今はネットでいくらでも聴けてしまうから意味がありませんが…)。

RIOTに関しては、やはりRIOT名義の方が売りやすい、というレコード会社の都合でしょうか。
だとしたらちょっとイヤですね。

さすがに「メタルでもなんでもないバンド」は載っていないと思いますが、同じような思いを抱いている読者も多いのではないかと思います。



MR.BIGはたしか今でも武道館でやれるぐらい人気あるんですよね?
だったら付録目当てで今月号だけ買うファンもけっこういるんじゃ?

RED DRAGON CARTELとかRIVAL SONSとかは
他の有名人気バンドでカラーページが埋まっちゃったから
せめてライブレポだけでもカラーで載せてあげよう
という配慮なんじゃないでしょうか。
と言いつつ、HEAD PHONES PRESIDENTなんて
カラーで4ページも載せる価値(需要)があるのか?

日本のGAUNTLETというバンドが初期GALNERYUSタイプで
クオリティも高いと書いてあったので、チェックしてみようと思ってます。

なんだか前田氏に続いて広瀬編集長も嬢メタルにお熱になり始めたみたいですねw

>ぶーさん

やっぱりCDがオマケで付くなら買ってみよう、って人も多いんですかね。自分の感覚だけでニーズを測ってはいけませんね。これは仕事で日々感じていますが。

たしかにライブレポは写真がモノクロだと臨場感がなくて寂しいですから、せめてライブレポだけでも、ということなのかもしれませんね。

GAUNTLETはたしかに初期のGALNERYUSを彷彿とさせる(ガルネリよりストレートですが)熱いメロディック・パワー・メタルなので、そういう音が好きな方にはオススメできますね。

広瀬氏、前田氏、藤木氏は、対象や程度はそれぞれ異なれど、皆ガールズ・メタルのお嬢さんたちにハマっているみたいですね。
まあ、話の合う若い女の子を気に入ってしまうのは男ですから仕方ないでしょう(笑)。

こんばんは
ACCEPT が表紙になったのは20年前ぐらいですかね
実績もあるしバントの力も衰えてないので表紙になってもいいと思うのですが出来ない理由があるにしてもACCEPT でも表紙にするのが難しいとなると少し寂しい気がします

>名も無きメタラーさん

まあ、ACCEPTの日本での現状のセールス状況や、現在の彼らのビジュアルが表紙向きか?などの「商売事情」によって表紙にはしづらいのでしょうけれども、メタル専門誌を名乗るのであれば、彼らを表紙にするくらいの「気概」みたいなものを期待したい気持ちもありますよね…。

HAMMERFALL

前作ワーナーからのリリースだったHAMMERFALLはてっきりジャーマン藤井氏のa quarter century flameからのリリースだと思っていました。
あのレーベルは一体どうなるんでしょうね(笑)?

今回はDRAGONFORCEまでワーナーからのリリースになりましたね。
ビクターは契約金をたっぷり出す事はもうなさそうですね。
メロスピ系は80年代~2000年初頭まではビクターのCDで溢れていましたが…。

>ストラディキャスターさん

a quarter century flameは昨年から全くリリースがありませんから、ポシャったんでしょうね。

ビクターはなまじ大手でメタル以外でも勝負できる会社だけに、メタルに注力しにくいんでしょうね。
AVALONみたいな、メタルにプライオリティを置いている小さい会社の方が利益が少なくても会社が成り立つ分、契約金で「勝負」できるのでしょう。

私もたしかに90年代はビクターのCDシェアはかなりのものだったんですが…。

ROIT V

初めまして。いつも読んでます。
RIOTですが、公式サイトの名前もRIOT Vだし、ジャケにもRIOT Vとあるので、ひょっとして日本だけRIOT名義にするつもりかも。だとしたら商業的理由だと思うので、なんだかイヤですね。
http://www.areyoureadytoriot.com/

>SOWさん

やっぱりそんな気がしますよね。
何かRIOTでそれをやるのはちょっとマーク・リアリに対する冒涜なんじゃないかという気がしてしまいますよね…。

メンバーだってRIOTのままで活動する方が得なのはわかっててRIOT Vを名乗っているんでしょうから…。

スラッシュのニューアルバムは楽しみですね。ガンズ・アンド・ローゼスの初来日が今となっては懐かしいです。ガンズ・アンド・ローゼス、スネイクピット、ヴェルヴェットリボルバーの来日公演は全て観に行きましたよ。この人は才能がある人だと思いますよ。スラッシュ脱退後のガンズのアルバムは、個人的にはイマイチでした。この人の存在は大きかったと思いましたよ。

キッスの取材は、さすがに増田さんですね。自分のような、80年代からの読者としては、この人に編集部に残って欲しかったですね。増田さん、平野さんが去った後、記載されるバンドが凄く偏りすぎてしまったような印象を受けます。


それから、編集長の対談は、さすがにネタが尽きたという印象ですね。個人的には、元編集部の人達ともっと対談をして欲しかったですね。増田さん、深民さん以外にも、いろんな人達がいるじゃないですか。例えば、さこたさん、畔柳さん、原さん、奥村さんとか。個人的には、さこたさんなんかは、メタリカを最初に認めた人だと思うので、編集長との対談を期待していたんですけどね。

>ランディさん

アクセル、スラッシュ、ダフ、イジー、皆ガンズをガンズたらしめる上で重要な人たちですが、聴覚的な意味においてはアクセルのヴォーカルの次にスラッシュのギターが特徴的でしたね。
私もスラッシュいてこそのガンズだと思います。

私は90年代に入ってからの読者なので、リアルタイムではあまり感じていませんでしたが、今振り返ってみると、おっしゃる通り増田さんと平野さんを排除したことが、B!誌の保守化を加速したと思います。

あくまでも想像ですが、酒井さんは、自分と音楽的な趣味が近い、広瀬さに編集長を譲った、という印象がありました。酒井さんも広瀬さんも、リッチーブラックモアの信者ですからね。


それから、現在、編集部にいる人達は、一部の人を除いて、酒井さんが編集長を辞める時に、既に、
編集部にいた人達ですよ。編集部の平均年齢が高齢化する一方なので、大丈夫なのかな、と思うことがありますよ。

>ランディさん

広瀬氏を後任に据えたのは、間違いなく一番音楽趣味が近かったからでしょうね。
増田氏や平野氏など、酒井氏とHR/HMに対する価値観が異なる人が「放出」されたのも、偶然ではないでしょう。

今編集部にいる人たちは、他のことをやるには年を取り過ぎているし、これだけ部数が落ちてしまうと、新しく人を補充するのも難しいのでしょう。
若い感性が皆無、というのはやっぱり問題だと思うんですけどね…。

パンテラのライヴアルバムを買いましたよ。感想としては、曲は最高なのに、残念ながら、音質がイマイチ。いずれにせよ、何故、アルバムレヴューをされないんだろう、と思いますよ。

sonisphereのライヴレポートは興味深かったですね。アイアンメイデン、メタリカ、スレイヤー、アンスラックスライヴレポートを読んでいると、久しぶりにライヴを観たくなっちゃいますよ。これまでに、何度もライヴを観てきたバンドなので。
それから、今年は、カーカスの来日公演を観に行く事が出来なかったのが、とても悔やまれます。

昨年の夏、体調が悪かったので、サマーソニックのメタリカを観にいけなかった事も今でも悔やまれますよ。自分がメタリカの来日公演を観に行けなかったなんて考えられない事ですよ。


メタリカ、スレイヤー、アイアンメイデンの来日は、次は、いったい、いつになるんだろう、思いますよ。

>ランディさん

昨年のあの灼熱のサマソニは、体調が悪いと本気で命の危険があったと思います(笑)。無理は禁物です。

とはいえ大御所バンドはリリースのインターバルも長いですし、観られるときに観ておきたいですよね。