SONATA ARCTICA / ECLIPTICA - REVISITED

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私が2000年代ベスト・アルバムに選出したSONATA ARCTICAの名作デビュー・アルバム「ECLIPTICA」のリリース15周年記念再録盤。

予想はしていたが、まあひと言で言うなら「気の抜けたECLIPTICA」。

キーの下がったトニー・カッコのVoも「もっと声張れ!」と言いたくなるし(本人いわく制作当時においてライブでの再現を考えて下げておくべきだった、とのことだが)、ヤニ・リマタイネンは技術的にはそれほど傑出していなかったが、パッションは充分だったのに対し、現ギタリストのプレイのなんと無味乾燥なことか。

ベースは元から存在感薄かったからともかくとして(失礼)、ドラムなんて同一人物とは思えないほど迫力不足。まあ、もともと単調なドラムではあったが、トリガー効かせまくりの硬質なサウンドで迫力を出していたのに、サウンドがナチュラルになった今ではただ単調なだけ…。

再録の話をもちかけたのは日本のレーベルとのことだからマーキーなのだと思うが、まあその目的は「金」以外に想像がつかないし、すっかり「脱メロスピ」した彼らがこんな企画に乗るモチベーションも「金」以外に思いつかないから、「お仕事」感満載なのもやむを得ない所か。

もちろんオリジナルは若さゆえの荒削りな部分もあったので、ある意味本盤に収められたバージョンの方がこなれている部分もある。しかし、若さゆえの勢いと輝きがあの作品に独特のパワーを与えていたことを痛感させられる(トニー・カッコ自身、「あれは若気の至りだった」と言いつつ、「全ての至らないところが極上の瞬間にゆっくりと変わっていく」とオリジナルの方が優れていることを認めている)。

とはいえ、やはり本作に収められた楽曲のメロディの煽情力は尋常ではなく、オリジナルを未聴の人が聴けば、そのメロディの洪水に仰天し、涙腺が壊れた蛇口のような状態になるかもしれない。それほどに本作の楽曲は素晴らしい。

この釈然としないモヤモヤした気分はどう表現するべきですかね。かつてはストレートの剛速球でバシバシ三振を取っていたピッチャーが、肩を壊して以来、スローカーブとナックルを武器に打たせて取るようなスタイルに変わってしまった姿を見せられたような気分という感じでしょうか。

そういう意味ではSONATA ARCTICAはメロディック・パワー・メタル・バンドとしては「肩を壊してしまった」バンドなのかもしれませんね。最初の三枚で投げ込み過ぎたのかもしれません…。

◆本作のトレーラー映像


◆本作収録「Kingdom For Your Heart」



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コメント

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なんか全体的にえらいモッサリとしていますね(笑)。
AMORPHISのリメイクアルバムみたいです。

ボートラの前身バンドのリメイクの方は勢いがあっていいですね。

>名も無きメタラーさん

モッサリしていますねー(苦笑)。
AMORPHIS同様、これが歳を取るということなのでしょうか。

前身バンドはパンクっぽい要素があったようなので、きっと当時はもっと勢いのある演奏をしていたのでしょうね。

セルフカバーの大半はオリジナルを越えられないのに次々に出てくるのは商売の旨味があるんふでしょうね。そのわりに、宣伝がなくて契約履行の投げっぱなし商品のような気が・・・。
まだ、買ってないので(買いますよ)、とやかく言う資格はないのですが、試聴してみて思ったのが、音の迫力のなさと曲のよさですね。アクセプト効果といいましょうか、トニー・カッコにひねくりまわさない曲のよさを感じてもらったら、作った甲斐もあるき気がします。

マーキーはRIOT Vの新作を製作途中にバンドの意思を無視して
強引に販売した前科もありますしね~
しかも本来の音質ではないデモレベルのペラペラな音のままで
このレーベルはいつからかバンドとファンのことを全く考えていない
売れることだけを念頭に置いた寂しい会社になりましたね~

セーソクさんのPRTでは調子の良いことばっか言ってるし

もうここの国内版は買わないです

>大介山さん

これを作ったことでSONATA ARCTICAの新作に良い影響があればいいんですけどね…。
自らを頑固と認めているトニー・カッコの性格からするに、初期のファンの期待に応えるものを素直に出してくるとは考えにくいですね(苦笑)。

そもそも今のラインナップでそういう作品を作れるのか、と言うこと自体、やや疑問ですが…。

>カメオさん

RIOTの件はひどかったですね。
まあ、もしかするとRIOT側が締切に間に合わせられなかったせいでああなった、という可能性もありますが…。

まあでもこのレーベルに銭ゲバの臭いを感じるのは否めませんね…(苦笑)。