SERENITY IN MURDER / THE HIGHEST OF DYSTOPIA

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日本のメロディック・デス・メタル・バンドのセカンド・アルバム。
『BURRN!』誌での評価がとてもよかったので聴いてみたら、これが本当に良かった。

大仰なインストの序曲#1「Overture」から、#2「Noticed This Is The Betrayal」のイントロの雰囲気あるKeyパートからメロディックなリード・ギターのメロディが鳴り響いた瞬間に「これは傑作だ」と確信しましたね。

ちょいちょいモダンなエッセンスなども漂わせつつも基本的には保守本流のメロデス。なかなかに強い泣きを放つ哀愁の旋律を奏でつつもアグレッションやブルータリティは充分で決して軟弱にはならず、日本のバンドには珍しいほどの鬼気迫る緊張感が漲っていて、聴いていて姿勢を正したくなる。

大半の楽曲が3分台とコンパクトながら、その短い尺の中でちゃんとドラマを感じさせる所が素晴らしい。全11曲トータル40分に満たないアルバムのランニングタイムも、「もっと聴きたい!」という物足りなさを呼び起こすちょうどいい長さなのでは。

本作の楽曲の中では比較的長尺の(と言っても4分台だが)、ANCIENT BARDSとのスプリット・シングル収録曲だった「Nocturnal Damned」のドラマティックさは悶絶ものですね。同じく本作の中では比較的長尺の#8「Await Me Your Oath」も、黙って聞かされたら欧州のバンドであると確信したであろう叙情センスが息づく佳曲。

Voはアンジェラ・ゴソウ登場後さほど珍しくなくなった女性によるデス声だが、もはや性別を意識させないレベルの強力なデス声である。

これはもう完全に世界レベルの音ですね。と言うか、THOUSAND EYESといいGYZEといい、こと「メロディック・デス・メタル」というジャンルにおいてはもはや日本は世界トップ・クラスと言っていい充実度に達している気がします。いったい何が起きているのでしょうか。

ちなみにこのSLAYERの楽曲から取ったと思われるバンド名、略すときには各単語の頭文字を取ってSIMと略すようですが、「SIM バンド」で検索するとSiMという違うバンドが出てきてしまうのが(本人たちの責任ではないとはいえ)残念(苦笑)【85点】

◆本作のティザー音源


◆本作収録「The Rule」のMV




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コメント

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タイトル

国産メロデスは昔からレベルの高いバンドが多くいたり、新人もどんどん出てくる熱いジャンルですね。

逆に近年海外のこの手のジャンルのニューホープが出てきてない(出会えてないだけかもしれませんが)気がします。
国内外を問わずチルボド、アチエネに次ぐ次世代シーンの牽引者が現れてほしいものです。

>C.O.Biwakoさん

たしかにCOB、SOILWORK以降これといったバンドが出てきていない観はありますね。
本文にも書きましたが、むしろこのジャンルに関しては国内のシーンの方が熱い気がします。

このジャンルは、日本の方が良い感じですよね。
海外だとパッと思いつくのは、nightrageくらいですかね?
新作をレコーディング中らしいので発売が楽しみです。

タイトル

こんにちは。
SiMは私も気に入ってます。
新譜がよかったのでレコ発ライブ見てきましたが、
Keyが不在でパフォーマンスは思ってたほどではありませんでしたw

このジャンルの日本勢はクオリティの高いバンドが多く出てきましたが、
個人的には北欧勢が未だに強いと思います。
特に昨年来日したMors Principium Estは人気、実力共トップクラスでシーンを牽引してるバンドだと思ってます。

>通行人Rさん

最近の日本のメタルは全体的に底上げが著しいですが、中でもメロデスは特に好調ですね。

NIGHTRAGEは前作が充実していたので期待していましたが、オロフ・モロクがやはりAMRANTHE、DRAGONLANDとの3足のわらじは無理だったか脱退してしまったので、その点はやや危惧しています。

>おれめたるさん

日本のメタル・バンドは場数を踏む機会が海外のバンドに比べて少ないので、やはりライブがなかなか厳しいですよね。
このバンドの音でKey不在はつらいですね(苦笑)。

MORS PRINICIPIUM ESTくらいの質があるバンドでも商業的には中堅(以下?)であるあたり、そういう意味ではやはり北欧の層は厚いですね。