WHITESNAKE / PURPLE ALBUM

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第3期・第4期DEEP PURPLEのヴォーカリストでもあったデイヴィッド・カヴァデール率いるWHITESNAKEによる当時のナンバーのカヴァー・アルバム。

元々はジョン・ロードが亡くなったことを機にデイヴィッドがリッチー・ブラックモアに歩み寄り、BLACKMORE / COVERDALE的なプロジェクト、あるいは第3期DEEP PURPLEの再結成を想定して動き出した話のようだ。

しかし結局リッチーは乗らず、計画が頓挫しかけたところ、デイヴィッドの妻であるシンディが、「ホワイトスネイクとしてパープル・アルバムを作ってみたら?」と提案し、このアルバムが誕生することになったそうだ。タイトルはそのときのシンディの言葉がそのまま採用されているが、あまりにヒネリがなさすぎるような…。

脱退したダグ・アルドリッチに代わってレブ・ビーチがメイン・ギタリストに昇格しており、もう一人のギタリストには元NIGHT RANGERのジョエル・ホークストラが迎えられている。

発売前に発表された「Burn」のMVを観て、「これはデイヴィッドの衰えを示すアルバムにしかならないのでは…」と思っており、ある意味それは予想通りだった。どの曲もチューニングが下がっており、伸ばす高音は全てフェイクで逃げている。

ところが、意外なことにそれでも楽しめてしまったのだ。ヴォーカルが衰えてなお、やはり曲自体に力がある。私のHR/HMにおける嗜好の基本は80~90年代ですが、やはり70年代のハード・ロックにはその後のHR/HMが失ってしまったダイナミクスと味わいがある。

現代的なサウンド・プロダクションはもちろん、アメリカ人で固めたバンド・メンバーのせいもあってか、サウンドの感触は結構変わっている。より現代的なテクニックを備えたギター隊はもちろん、一番大きいのはトミー・アルドリッチのドラミングがイアン・ペイスのスタイルを真似る気が皆無と思われることだろう(苦笑)。

そんなわけでオリジナルに思い入れがある人には違和感がある仕上がりかもしれないが、完コピをするのであればわざわざアルバムを作る意味はあまりない。今のWHITESNAKEがやったらこうなりました、ということで、これはこれでいいんじゃないでしょうか。少なくとも後追い世代である私はそう思いました。

オリジナルより良い、とは思いませんが、若い人にはサウンド・プロダクションが古臭いオリジナルより聴きやすい可能性はあると思います。そういう若いオーディエンスに70年代のハード・ロックの魅力が伝わるとしたら本作をリリースした意味があるというものではないでしょうか(とはいえ本作を聴くのは基本的にオリジナルを知っている人たちばかりのような気もしますが)。

「Sail Away」や「Soldier Of Fortune」のようなバラード・タッチの曲は現在のデイヴィッドの枯れた歌唱が映えていて味わい深く聴けますね。

とはいえやはりここに収められた曲で私が一番好きなのは、デイヴィッド・カヴァデールが呼ぶところの「ヘヴィ・メタルと呼べる2曲」である「Burn」と「Stormbringer」なのですけどね!(もっともデイヴィッドが意味するヘヴィ・メタルというのは音楽的な意味というよりは「エモーショナルなテーマのない、SF/ファンタジー的な曲」という意味合いのようですが)。

なお、メロディック・パワー・メタル愛好家にとってWHITESNAKEといえばミケーレ・ルッピ(元VISION DIVINE, 現SECRET SPHERE)がキーボーディストとして加入した、という話題がホットなわけですが、どうせなら本作制作前に加入して、グレン・ヒューズ・パートを全て歌っていただきたかったという気持ちでいっぱいです。ライブに行けばミケーレの歌が堪能できるのでしょうか…?

◆「Stormbringer」のMV


◆「Soldier Of Fortune」のMV




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コメント

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タイトル

後追い世代なので楽しめました。テクニカルなギターも素晴らしいですね。リッチーのファンは眉をひそめるかもしれませんが(苦笑)。

ミケーレ・ルッピの歌声がライブで聴けるといいですね。キーボーディスト&シンガーで加入という事なので、DOKKENのマーク・ボールズのような立ち位置でしょうか?

タイトル

ナイトレンジャーって、ジョエルが今回白蛇に加入したわけですが、レブが単発でツアーに参加したり、ダグがナントレンジャーの人とバンド組んだり何かと行き来があるんですね。

ダグがいた時のアルバムが結構好きだったので脱退は残念でしたが
レブが昇格したのは嬉しく思いました。
PVの中でも扱いが良くなりましたよね。

UPしていただいたPVを見て、デヴィッドの声が衰えてるけど楽しめたってわかる気がします。

サウンド的に、今回のアメリカンヴァージョン?は自分的に好みですね!

セイソクさんが秋ごろ来日か?と言ってたような。
新しいメンバー加入でまた楽しめそうですね。



>お名前さん

眉をひそめるような了見の狭い人にはひそめさせておけばいいんじゃないでしょうか。

デイヴィッド・カヴァデールは「現在のバンドはトミー・アルドリッチ以外全員歌える」と豪語していましたが、ミケーレ・ルッピの歌唱力は段違いだということはデイヴィッドにもすぐに理解できると思うので、きっとマーク・ボールズどころか、グレン・ヒューズとしての起用なのだと思ってます。

もし自分が霞むことを恐れてミケーレにちゃんと歌わせないようであれば、私の中ではデイヴィッドは器の小さなチキン野郎扱いに決定です(笑)。

>KYさん

80年代にアメリカで成功していたHR/HMバンドはもはや一種のコミュニティで、そのコミュニティの間で人材は循環するのではないでしょうか(笑)。

レブ・ビーチの扱いが改善されたのはたしかに良い話ですね。商業的な実績を考えるとどう考えてもダグ・アルドリッチよりレブ・ビーチの方が上なわけで、今までよく不遇に耐えていたと思います(笑)。

タイトル

https://www.youtube.com/watch?v=dlalQBnrxtE
もしルッピがグレン・ヒューズの代わりに歌うなら、これの2:35~と4:25~の超ハイトーンをライブで再現してほしいですねー!

>お名前さん

声域的には再現可能でしょうね。ここまでクドくハイトーンをアピールするかはともかくとして…。

あとはデヴィッド・カヴァデールがここまでの自己主張を許すかどうか、というのもありますが…。

タイトル

http://www.creativeman.co.jp/artist/2015/10whitesnake/
来日決まりましたね!みんな健康にだけは気をつけてw
無事来日して欲しいw

来日決まりましたね。ライブ場所会社の近くです。ラウパで来ればよかったのに。単独が儲かると考えたのか。ラウパに行こうと考えてるからお財布には厳しです。ラウパにきてよ(´・_・`)

>oredakenoaitanさん

メンバーみんな中年以上ですから、無理は禁物ですね。
まあ、船便を使わなければ大丈夫でしょう(笑)。

>としっちさん

平日のライブだと会社と会場が近いのはありがたいですね。

LOUD PARKと時期が近いのはHR/HMファンにとっては厳しいですが、正直あまりあのフェスの来場者層と、WHITESNAKEを単独で観たいと思うファン層はあまり被っていないような気がします…。

タイトル

 whitesnakeには、特に思い入れは、ないのですが、ルッピがしっかり歌うなら見たいなぁ(^_^;) アメリカでツアーがはじまったらどんな感じかわかりますね。♫

>KINOKOさん

ミケーレ・ルッピの加入は、これまでWHITESNAKEに興味がなかった層を振り向かせる効果がありましたね。

ツアーがはじまってYouTubeに動画が上がるようになると、ミケーレがどれくらい活躍しているかが見極められますね。

サンフランシスコのライブに行って来ました!

こんにちは!

こちらのブログをよく読ませてもらっています。
コメントは過去に1回したかな~と記憶するぐらいですが
今回はついコメントしたくなってしまいました(笑)。

昨日WHITESNAKEのサンフランシスコ公演に行って来ました!

スタンディング形式のライブハウスは800人程度の観客だったと思います。
でも熱狂的な白蛇ファンで皆どの曲も口ずさんでいた印象です。
私は大好きなレブ・ビーチの眼の前で、彼に手が届くくらいの前列に立っていました。

数年前のこちらでの前回ツアーよりデイヴィッドの声は伸びていて、かすれていなかったと思います。
相変わらずセクシーでゴージャスなカヴァデール♪

私は80年代からずっとレブの大ファンなのですが、
ダグ・アルドリッチがいなくなったことで、よりレブが脚光を浴びてうれしい限りでした! ダグがいた頃はデイヴィッドがダグばかりプッシュして
「レブのほうが実力あるのに、なぜレブをそこまで軽視するんだ~!」と怒りを感じていたけど(笑)、
今回はメンバー紹介でも「すばらしいリード・ギタリスト、レブ!」「シニア・リーダーのレブ!」とか、やたらとレブを褒めていたデイヴィッドでした(笑)。 

ジョエル・ホークストラもギター・ソロとか結構見せ場もあったけど、
やはりレブの存在感は絶大で、おどけたり笑ったり陶酔したりして表情もバラエティに富んでステージ上をよく動きまわってエネルギーあふれていたレブなのでした。

ミケーレ・ルッピは舞台袖に隠れていなくて(笑)舞台向かって一番右手前の目立つ位置で終始ニコニコ笑顔を絶やさずキーボードを弾いていました。
トミー・アルドリッチ以外は本当に!皆“歌える”ので、特にミケーレの歌声が目立つことはなく、比較的サイド・ヴォーカルは皆、均等にソロ持ち回りで歌っていたかも。
マイケル・デヴィンはハーモニカ・ソロも披露してくれました。

メンバー皆和気あいあい楽しそうで、かなりご機嫌そうでした。
東京公演も観たくなりました♪

>Schatzさん

これ自体でブログのエントリーになりそうな熱いコメントをありがとうございます(笑)。
サンフランシスコ公演を観に行かれたとは凄いですね! WHITESNAKEのためだけに行ったのですか?

ダグ・アルドリッチがレブ・ビーチよりフィーチュアされていたというのも今となっては謎ですが(まあ、スタイル的により白蛇的なギタリストではありましたが)、ジョエル・ホークストラならレブのリード・ギタリストとしての地位は安泰ですね(笑)。

このサイト/ブログの読者的にはミケーレ・ルッピが大フィーチュアされていることを望む人が多いと思いますが、バランスを考えたら彼の歌声だけを突出させることはないでしょうね。

LOUD PARKと時期が近いので来日公演に足を運ぶかどうかはなかなか悩ましい所ですが、観たいですねえ…。

タイトル

お久しぶりです。このアルバム、聴きましたよ。
音源が新しいので、古臭いという印象はありませんでした。
しかし、カヴァーデイルも年のせいかキーを下げているのがハッキリ分かってしまいますね。

個人的にはホワイトスネイクの来日公演は2006年を最後に観に行かなくなっちゃいました。
理由はダグが参加したアルバムが個人的には楽しめなかったからですよ。
これであれば、賛否あったスティーヴ・ヴァイ時代の方が、まだ良かった。
個人的な意見ですけど。

今年のホワイトスネイクの来日は観に行くかどうか迷っています。

>ランディさん

お久しぶりです。
カヴァデールのキーの下げ方はかなり容赦ないですが、それでもちゃんと聴かせるアレンジになっていますね。

ダグ・アルドリッチが弾いていた時代よりスティーブ・ヴァイが弾いていた時代のほうがまだよかった、という感覚はなんとなくわかります(笑)。