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NWOBHMについて書きました

いやー、最近めちゃめちゃ暑いですね。先週末から急激に暑くなってたまりません(東京以外の人はどうかわかりませんが…)。

そんな中、本サイトにこの天気に負けない暑苦しい文章を書いてしまいました。

NWOBHM~すべてはここから始まった~」(本サイトへのリンク)

本文に書いた通り、ヘヴィ・メタルにとって最重要のムーヴメントなわけですが、このサイトやブログにおいてはほとんど触れてきませんでした。

それは単純に私があまりNWOBHMのバンドの音楽に親しんでいなかった、ありていに言えばちょっと古臭くてB級だと思っていたからです(IRON MAIDENとDEF LEPPARDはやはり別格ですが)。

しかし、一方でメタル・サイトの端くれとしてNWOBHMについてのコンテンツが皆無というのもさびしいと思い、ここしばらく一念発起してNWOBHMのアルバムを聴きあさり、この文章を書いた次第です。

あらためて聴き返すことでその魅力に気付いた…と言いたい所ですが、正直印象はほぼ変わらず(苦笑)。
やはり私にはHELLOWEENやSTRATOVARIUSの方が肌に合います…なんて言うと『BURRN!』誌の奥野氏のようなNWOBHM至上主義の方には心底馬鹿にされそうですが、自分の嗜好を偽っても仕方がないので。

『BURRN!』誌というと、NWOBHMの動きを受けて『SOUNDS』誌の増刊として創刊された『KERRANG!』をお手本(目標?)にして『MUSIC LIFE』の増刊として創刊されたわけですが、どちらも母体である『SOUNDS』や『MUSIC LIFE』が先に休刊し、本来増刊的な位置づけだった『KERRANG!』や『BURRN!』の方が生き残っている、というのも奇遇な話ですよね。

かの伊藤政則氏も、NWOBHMがなかったら今のように「日本のメタル・ゴッド」などと持ち上げられることも、日本三大ロック評論家の一人、などと呼ばれることも、「夕やけニャンニャン」に出演することもなかったわけですから(『BURRN!』2009年8月号のNWOBHM特集インタビューによると、NWOBHMが起きる直前、音楽ライターをやめてレコード会社に就職しようと思っていたという)、良くも悪しくも日本のメタル・シーンを作ったのもNWOBHM、ということができるでしょう。

でもまあ、NWOBHMについての文章を書き、当時の代表的なHMアルバムを列挙していて思ったのは、やはりこの時期のHR/HMシーンというのは絶好調で名盤ラッシュ、まさに「イケてる音楽」としてジャンル自体が輝き、躍動していた時代だったんだなあ、ということでした。

バンドやアルバムのクオリティは客観的には現代の方が高いと思いますが、今のHR/HMシーンにはこの時期のようにエポックメイキングなアルバムが次々と登場してくるようなエネルギーがない、というのは認めざるをえません。

NWOBHMから30周年も35周年も過ぎてしまった中途半端なタイミングでの記事公開になってしまいましたが、今年は私が把握しているだけでもIRON MAIDEN、DEF LEPPARD、PRAYING MANTISにRAVENが新作を発表し、IRON MAIDEN以外の3バンドにいたっては来日公演が決定しているという状況で、ある意味NWOBHMは今年(ちょっとだけ)旬かもしれません(?)。

暑いときには熱いものを食べるのがいいと言いますが、ぜひ渾身の暑苦しい文章をお読みいただけると幸いです。

◆「NWOBHM~すべてはここから始まった」
http://www.metalgate.jp/C_nwobhm.htm

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コメント

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タイトル

NWOBHMの音源は、現代のテクニカルかつエンターテイメント性の高いHMに比べるとインパクトが弱く感じます。ただその代りにインディーズならではの粗削りの魅力がありますね。
私もadoreさんと同様に、ANGRAやNOCTURNAL RITESのほうが好みですが、『BURRN!』誌の奥野氏は敢えて、ああいうキャラを演じていると思いたいです。過去に揉めているSTRATOVARIUSはともかく、HELLOWEENは『BURRN!』には、長期にわたって貢献していますよね。
当時はネットもMTVもなく、口コミとファンジンの限られた情報が却って、HR/HMシーンに熱狂的なエネルギーを生み出したんではないのでは。現代は、Youtubeで凄い速弾きする小学生とかは出てきますが、HR/HMシーンに影響を与えるバンドとかは出現しにくい環境のような気がします。
ある日突然、シーンを激変させる(GUNS 'N ROSESやMETALLICAクラスの)モンスターバンドが出てくるといいですね。

>なっつさん

NWOBHMは原石の輝きですね。
奥野氏の言動がネタとかポーズだったら面白いですが、とりあえず雑誌の売上に貢献したアーティストだからということで高く評価するタイプではなさそうですね(笑)。

もはやいかなるジャンルにおいてもかつてのガンズやメタリカのようなモンスター・バンドというのは出てこないのかもしれませんね…と思ってしまう昨今です。

相変わらず一気に読みたくなる文章力がさすがですね。
文章の暑さを利用して雑誌でも作りましょう。
名前はヘドバーンで(笑)

なんて冗談はさておき
よく聴くがよくわかってなかったNWOBHMの歴史を知る事が出来て良かったです。
こうやって歴史を見ると、奥野氏のように"メイデンこそ至高、まずはメイデンを聞け"的な人がいるのも少し理解できた気がします。



しかし割りとマジで管理人さんの執筆したBook Of Heavy Metalが見たいですね(笑)

>エメッソンさん

最高の褒め言葉をありがとうございます。
実はあまり得意としないというか個人的思い入れの少ない分野だけに、ちょっと書くのに苦労したのでそうおっしゃっていただけると安心します。

ヘドBURRN!、秀逸なネーミングですね(笑)。
あの2誌が統合したらこの名前に決定ですね。

Book Of Heavy Metalというのが実際の書籍のことをおっしゃっているのだとしたら、こうしてWebで公開する方が多くの人に読んでいただけるというのが実情だけに難しいですね…。

タイトル

NWOBHM当時の流れについては、「パンク・ニューウェイブへのある種のカウンターカルチャーで、80年代のHR/HMのヒットの根源」ぐらいの事しか分かっていなかったので、興味深く読ませてもらいました。

本文中に"まさしく「ニューウェイブ」だったのである"とありましたが、とても同意です。正直言って「イモくさい」や「ダサい」に片足突っ込んでるバンドが多いとは思いますが(笑)、「パンクではなく、こういう音楽をやりたいんだ!」という衝動が暑苦しく激しく伝わってくるバンドが多いですよね。そういう純粋な感覚は、やはり他者への伝わり方もストレートになり、影響力が強いのだと思います。

初期衝動だけで突っ走るような生き様、素晴らしいと思います。

>kimさん

たしかに「イモくさい」「ダサい」バンドばかりですが、それを敢えてやっているあたりに「本気でこういう音楽をやりたい」という衝動を感じますよね。
もっとも、リアルタイムの感覚でも彼らがダサかったのかどうか、本当の所は後追い組にはわからないのですが…。