LOUD PARK 15 二日目の感想

2日目はあいにくの雨。私のブログを読んでいない同行の友人は実質捨てることになるビニール傘を持ってきて「え、持って入れないの?」などと言っている。

前日の反省(入場に時間がかかり、オープニングアクトに間に合わなかった)を活かし、昨日より30分早く出発。雨の中なかなか入場させてくれない糞オペレーションに苛立ちつつ、なんとかオープニングアクトであるGYZEにギリギリ間に合うタイミングで入場する。

GYZE
アルバムが良かったので期待していました。トリオ・バンドということもあっていささかステージの広さを活かしきれていないような気もしましたし、演奏も最初はちょっと硬いような気がしましたが尻上がりに良くなっていきました。

昨日のUNITED同様、朝っぱらというのにサークル・ピットが生まれていましたが、それに飽きたらず「伝説を作りたいと思います」と、ウォール・オブ・デスを要求し、あまりダイナミックなものではなかったものの何とか実現させる。

彼らのことを全く知らなかった友人も「ギターボーカルが完全にアレキシだけど、いいね」と言っていましたが、やはりメロディを弾いているときちょっと音が薄くなるので、ギターをもう一人入れた方がいいんじゃないですかね…。まあコストも上がるし、腕前はもちろんメンバーにはルックスも求めたいと言っていたのでなかなか難しそうですが。

オープニングアクトゆえにわずか3曲でしたが、もっと長く観ていたかったですね。


WE ARE HARLOT
アメリカではかなり人気があるメタルコア・バンドだったASKING ALEXANDRIAのフロントマンだったダニー・ワースノップを中心に結成されたバンドで、この新バンドではメタルコアではなく、80年代を彷彿させるキャッチーなハード・ロックを展開しているということ、しかもドラムが元AQUARIA~REVOLUTION RENAISSANCEのブルーノ・アグラということでちょっと興味を持っていたバンドだ。

GYZE終わりで買ってきたケバブデラックスとビールによる朝食をとりつつ、指定席でゆっくりと鑑賞。

前評判通りキャッチーなアリーナ・ロックで、演奏もタイトでなかなか楽しめたが、この手の音楽を主食としない私のようなリスナーを虜にするほどの求心力は感じられず、まあまだデビューして間もないのでその辺はこれからでしょうか。

アメリカやイギリスのバンドにありがちですが、MCで使われる英語のボキャブラリーが高度過ぎて日本人にはちょっとわかりにくかったような。


ARMAGEDON
恐らく、昨夜の「ARCH ENEMY再結成イベント」にクリストファー・アモット(G / Vo)を呼ぶ必要があるので、「ついでだし出てもらいましょう」みたいな流れで出演が決まったのではないかと思われます。

ただ、オープニングアクトであったGYZEはおろか、反対側のステージの「浜田麻里待ち」の人たちよりオーディエンスが少なく、かなり厳しい状況。ヴォーカルの人がサークルピットを促しても無反応だし。

よく聴けば曲は悪くないのですが、いかんせんフェスで盛り上がるにはちょっと地味かも。

昨夜ARCH ENEMYのステージでの盛り上がりを体感したクリスとしては忸怩たる思いがあったのではないでしょうか。


浜田麻里
昨年のSUMMER SONICで観たライブの印象が良かったので期待していました。そしてその期待にほぼ完全に応えるステージだったと言っていいでしょう。

ほぼ、というのは、ちょっと音のバランスが悪かったから。浜田麻里ほどの強力なシンガーでなければ、演奏の音に埋もれてしまったかもしれません。

私が観たSUMMER SONICの際にもかなりHR/HM色の強い楽曲にフォーカスしていましたが、本日はさらにその傾向が顕著で、SUMMER SONICではプレイしていた彼女最大のヒット曲「Return To Myself」もなし。メロディックで勢いのあるHR/HM系の楽曲を中心に(「Nostalgia」はアカペラのショート・バージョンで披露。衰えぬ歌唱力のアピールかと思われるが、正直普通にやってくれた方がよかったかも…)ショウは進行する。

そして後半は本日のサプライズ、高崎晃(LOUDNESS)のゲスト参加。浜田麻里はかつてデビュー当時にLOUDNESSの故樋口宗孝のバックアップを受けていましたし、近年のアルバムやライブにゲスト参加していたので、SOLDER OF FORTUNE名義で高崎晃がこの会場にいることを考えると予想していたファンも多かったことでしょう。

しかし何がサプライズって、まさか80年代当時を思わせる衣装(と、ヅラ)で出てきたことですよ。タイムスリップかと思いました(笑)。心なしか高崎晃がずっとニヤニヤしていたのは、ステージが楽しいというより衣装が気恥ずかしくての照れ笑いだったのかもしれません(?)。

御年53とは思えない歌声とルックスを維持しており(ステージ・アクションはいささか古臭いのですが)、そしてバック・コーラスを務める妹の浜田絵里がこれまた本人以上かというハイトーンを響かせていて圧巻でした。往年の名曲、「Don’t Change Your Mind」のサビのスクリームにはシビれましたね。大満足です。


KAMELOT
近年のアルバムにかつてほどの輝きを感じていないことは認めつつ、基本的には私はKAMELOTのファンで、ロイ・カーン在籍時も、トミー・カレヴィック加入後のライブも観ている。

逆に観たことがあるだけに今回特別観なくては、というほどのモチベーションは特になく、また、彼らのちょっとナルシスティックな孤高の世界観が、彼らのファンばかりではないフェスの会場で好意的に受け止められるのか、という点についてはやや懐疑的だった。

しかし、ショウが始まるとそんな煮え切らない気持ちはたちどころに吹っ飛んでしまった。まずサウンドがいい。バランスのとれたアンサンブルでメタルとして理想的な音圧が実現している。

そしてパフォーマンスがいい。特に何か変わったことをしているわけではないが、非常にまとまりのある、メタル・バンドらしいパフォーマンスをしている。特に前回観たときにはややカリスマ不足に感じたトミー・カレヴィックが、格段に存在感を増している。「イチ、ニイ、サン」からの投げキッスにはヘテロの男ながら思わず赤面してしまいました(笑)。

ステージから降りてきて、花道(?)をPAブース前まで出張ってファンと触れ合ったミュージシャンは今回私が見た限りトミーだけで、前回観たときよりも格段にフロントマンとしての自信をつけているように映りました。

1曲目の「Veil Of Elysium」からグイグイ彼らの世界に引き込まれ、頭を振らずにいられない。変にムーディーな曲を挟まず、比較的ストレートにアップテンポな曲を集めたセットリストも考えられている。

名曲「Forever」における掛け合いでひとつのハイライトを迎えたが、その後アリッサ・ホワイト=グルーズのゲスト参加でショウに新たな華が加わったのも非常に良かったと思う。

もはや準メンバーに近い(?)アリッサだが、なにぶんARCH ENEMYとKAMELOTは出演日が違うので登場するかどうかは五分五分かと思っていた。私なら確実に自分が出演しない日は観光に行きますからね(笑)。しかしアリッサは私などよりはるかに勤勉だったようだ。

KAMELOTの暗黒面を彩るデス声は昨日ARCH ENEMYでたっぷりと観ているのでさほどありがたみはないが、THE AGONISTを脱退してしまった今、アリッサのノーマル・ヴォイスでの歌声が聴けるのはKAMELOTだけ!(?) 堪能させていただきました。

贅沢を言えば「Karma」と「Center Of The Universe」もやってほしかったが、充分満足感のある、引き込まれるパフォーマンスでした。


PRETTY MAIDS
このバンドも一度観てみたいと思っていて、近年来日した際にはいずれも予定が合わず観ることができなかったため、この機会に観られるのはラッキーだった。

一時期ちょっと低迷していた彼らだが、ここ数年はかなり好調を維持していることもあって、セットリストは割と新しい曲が多め。

このバンドの要であるロニー・アトキンスのヴォーカルが冒頭今一つ通りが悪く(マイクのせいでしょうか?)、そのせいでちょっと盛り上がりきれなかったが尻上がりに良くなっていったと思います。

プレイされた曲がどちらかというとパワー・メタル寄りというよりはメロディアス・ハード寄りの曲が多かったことも、ちょっとインパクトを弱めていた気がします。正直、KAMELOTのパフォーマンスが意外なほどエネルギッシュだっただけに、ちょっと見劣りしてしまった観は否めません。

全体的にはベテランらしい手堅いショウ運びで、ちゃんと盛り上げていったのですが、熱心なファンが集う単独公演ではなく、興味本位の観客も多いフェスで新しめの曲をオーディエンスに歌わせようとしたのは個人的にちょっと感心しません。

盛り上がったのはやはり「Back To Back」そして『BURRN!』誌の年間ベスト・チューンに選ばれた名バラード(カヴァーですが)「Please Don’t Leave Me」といったクラシックでした。私も「Please Don’t Leave Me」については生で聴きたいと思っていましたが、私が親しんでいた「SIN-DECADE」に収められていたバージョンより気持ちテンポが速く、それでいて歌は「OFFSIDE」に収録されていたアコースティック・バージョンがベースになっていたのでちょっと違和感も。

とはいえ、なんだかんだ言ってラストの「Future World」を聴く頃には満足していたんですけどね。「Future World」って「キーボードを効果的に使ったヘヴィ・メタル」のお手本みたいな曲ですよね。


THE LOCAL BAND
「80年代ヘア・メタルの名曲をカヴァーする、アレキシ・ライホ(CHILDREN OF BODOM)のサイド・プロジェクトという予備知識しかありませんでした。

裏でやっているDARK TRANQUILLITYも観たかったのでどうしようかちょっと悩みましたが、80年代ヘア・メタルは大好きなのでひとつお手並み拝見、とサブステに移動せず、メインアリーナに残留。次のSOLDIER OF FORTUNEはかなり観たかったので、どうせすぐに戻ってくるから移動するもめんどくさいしな…という思いもありました。

ライヴはSetlist.fmで予習していた通り、MOTLEY CRUEの「Shout At The Devil」でスタート。アレキシ以外のメンバーが誰なのかは予習していなかったのですが、VoがRECKLESS LOVEのオリ・ヘルマンであることに気付く。この人はやはり華がありますね。

その後POISONやらGUNS ‘N ROSESやらDEF LEPPARDやらSKID ROWやらの曲がプレイされるわけですが、やはりちょっとショウに緊張感がなく、「お遊び」感が否めない。

まあ知っている名曲ばかりなのでつまらなくはなかったのですが、これはあんまり真剣に観るようなバンドじゃないなと思って途中でビールを買いに出て、飲みながら観ていました。

あまり事前情報が充分でなかった割には人付きは悪くなく、それはひとえに曲の魅力だったのではないかと思います(アレキシのコア・ファンもいたと思いますが)。


SOLDIER OF FORTUNE
マイク・ヴェセーラ(Vo)が高崎晃と山下昌良をバックに、あるいは高崎晃と山下昌良がマイク・ヴェセーラを復帰させての実質「第2期LOUDNESS」再結成プロジェクト。

実は私はLOUDNESSのアルバムでは「SOLDIER OF FORTUNE」が三本の指に入るくらい好きなのでこのプロジェクトには結構期待していました。

マイク・ヴェセーラは私が最初に見たイングヴェイの「SEVENTH SIGN」ツアーの頃からさほど見た目の印象は変わらず(あの時は変なヒゲを生やしていましたが)。高崎晃は先刻の浜田麻里のときの80年代風の衣装から、いつものドレッドヘアの格好にわざわざ着替えていました。

ドラムはてっきりLOUDNESSの現ドラマーである鈴木政行かと思いきや、なぜかSADSのGO氏が叩いている。なんか最近Twitter見てると清春(SADS)と高崎晃がよく絡んでいるし、その辺の縁でしょうか。あるいはGO氏がやっていた(いる?)SUNS OWLがLOUDNESSのトリビュート・アルバムに参加していたし、元々縁があるのかもしれません。

しかし、オープニング・ナンバーが「Down ‘N’ Dirty」とは…。いや、当時のライブ盤である「LIVE LOUDEST」もそうだったから意外ではないのだが、何もこんな退屈な曲で始めなくても…。

その後も割と地味な曲がたて続き、直前にアルコール注入していただけにノックアウト寸前に。こんなことならDARK TRANQUILLITYを観に行ってウィゴウしておけばよかった…という思いが脳裏をかすめるも後の祭り。

記憶がちゃんとあるのは「Crazy Night」のあのリフが鳴り響いて以降ですね。やはり名曲は強い。

しかし、その「Crazy Night」におけるマイク・ヴェセーラの歌唱はかなり酷かったと言わざるをえません。というか1曲めからちょっと調子っ外れでしたが…。

昔から薄々思っていましたが、この人は「ハイトーンでシャウトできる」人ですが、「ハイトーンで歌える」人じゃないんですよね…。正直「Crazy Night」のワースト・カヴァー(彼らの場合カヴァーと言っていいのかわかりませんが)でした。

その後、マイクが「巨人の星」のメロディを歌い出し、「なんだなんだ、まさかANIMETAL USAでもやる気か?」と思いましたが、どうやらそれはちょっとした「客いじり」だったようで、ついにこのプロジェクトの名前でもある名曲「Soldier Of Fortune」が登場。

てっきりこの曲がオープニング・ナンバーかラスト・ナンバーになると思っていただけに、なんだか中途半端なタイミングで出てきたな、という感じでしたが、言ってみればさっきの「Crazy Night」が本編のラスト、この「Soldier Of Fortune」がアンコール1曲目、みたいな意識なのかもしれません(?)。

さすがに「持ち歌」だけあって、歌は「Crazy Night」よりはマシでした。ギター・ソロもかなり完コピに近く、今ではもうあのやたらとフラッシーなソロは本人も弾けないんじゃないかという疑惑も抱いていただけに、その点は嬉しかったですね。

その後「ON THE PROWL」に収録されていた英語版「In The Mirror」、そして正直この曲をやるとは思っていなかった怒涛のパワー・メタル・ナンバー「S.D.I」で幕切れ。

名曲が連打された後半は良かったですが、前半は本日のタイムテーブル中でも屈指の退屈さだったような…。


SABATON
実は本日一番期待していたのは彼らでした。何しろヨーロッパにおけるその人気は日本では想像もできないほどで、その圧倒的な支持を裏付けているのがライブ・パフォーマンスだと聞いていたからだ。

というか、前のSOLDIER OF FORTUNEがプレイしている時点で既にステージに戦車(型のドラムキット。戦車なのにYAMAHAと書いてある/笑)が出現しており、期待がさらに膨らんでいた。

SOLDIER OF FORTUNEが終わってしばらくすると、彼らのショウのオープニングの定番であるEUROPEの「The Final Countdown」が流れてさらにワクワク感を盛り上げる。

そして1曲目「Ghost Division」でスタートし、ミリタリー服風の衣装に統一されたメンバーが演奏を開始し、ヴォーカルのヨアキム・ブロデンが飛び出してステージ狭しとアクションをキメまくると、もはや場内はSABATONに釘付け。あっという間に場内のオーディエンスを掌握してしまった。

実際、アリーナ前方にはかなりアツいオーディエンスが集まっていたようで、「Swedish Pagans」のコーラスを歌ってみせてヨアキムを驚かせていた。きっと「日本ではSABATONは全然知られていない」と言われていたのだろう、ヨアキムは終始オーディエンスに対して盛んに感謝と賞賛の意を表していました。それがまた本当に嬉しそうな所が微笑ましい。

途中、まるまる1曲ぶんの時間を使ってギターを使ったちょっとしたコントまで披露する頃には場内みんなSABATONに夢中(笑)。わかりやすい英語のMCによる的確な煽りもあって、最後まで盛り上がりは続き、アリーナに「SABATON」コールが満ちあふれました(07年のときのSAXONコールを思い出しました。どちらも語呂が似ているだけに、呼びやすいんでしょうね)。

トドメはライブの終盤、ヨアキムがサングラスを外した瞬間でしたね。強面なサングラスの下に隠されていたあの優しげでつぶらな瞳を見たとき、「おっかない熊かと思っていたら実はパンダだった」みたいなギャップに場内が爆笑の渦に包まれました。

曲もパフォーマンスもライブでの盛り上がりにピッタリでしたが、ヨアキム・ブロデン、これほどまでに初見のオーディエンスのハートをつかんだフロントマンも稀でしょう。最高のエンターテインメタル・ショウでした。


DIZZY MIZZ LIZZY
SOLDIER OF FORTUNEとSABATON(あとGYZEと浜田麻里)が今日のお目当てだった私としては、それらのバンドが全て終わった今となっては、あとのバンドは(失礼ながら)ボーナス・トラック。いいライブが観れたら儲けもの、くらいの気持ちで肩の力を抜いて指定席で観始めたのがDIZZY MIZZ LIZZY。

デビュー作を日本で10万枚売った実績があるだけに出番はそこそこ後ろな訳ですが、何しろSABATONが場内全体を巻き込む大盛り上がりだっただけに、その直後はキツいんじゃないの~? と思って観ていましたが、さすがにデンマークを代表する人気バンドのひとつだけあって、特に変わったことをするでもなく、すぐに空気を切り替えていました。

GYZE終了後、メシを食ってからずっと寝ていた友人がここでようやく起きて「サブステ行ってくるわ」と席を立つ。

DIZZY MIZZ LIZZYに関しては、音楽が必ずしもHR/HMとは言い切れない(というかはっきり言ってオルタナティブ・ロックでしょう)ため、果たしてこの会場で受けるのかな? といささか心配していましたが、なかなかの盛り上がりで杞憂でした。

実際、「タイトなパフォーマンス」という形容がピッタリで、マイペースにプレイしている風ではありますがちゃんとグルーヴしていて、随所で「巧さ」を感じさせるパフォーマンスでした。

他の国では3曲目くらいでサラッとプレイしている「Glory」がラスト・ナンバーなのは、きっと日本で随一の人気曲だからでしょうね。


DRAGONFORCE
これまたLOUD PARKの常連と言っていい人気バンド。

だが定刻を過ぎてもなかなか始まらない。どうやら機材の調子が良くないようだ。

定刻に遅れること10分ほどしてようやく「Tomorrow’s King」でショウがスタート…と思いきや、ハーマン“イケメン”リのギターの音がロクに出ておらず、1曲終了した時点でいきなりピットインタイムに突入。

マーク“マー君”ハドソンの、かなり上達した日本語トークや、ヴァディム・プルジャーノフのジャズ風なKeyの即興で間をつなぐも、いささか不完全燃焼かつ微妙な空気になってしまったことは否めない。

優に1曲分はあったであろうインターバルを経て、「Heros Of Our Time」でショウが再開。果たして削られた曲は何だったのか(「Fury Of The Storm」か「Seasons」か「Cry Thunder」ではないかと推察)。

サウンドは終始無駄に高音が出ていて薄っぺらく、今ひとつ。パフォーマンスも初めて彼らを観たLOUD PARK06の時ほどグダグダではないが、個人的に観た中ではベスト・パフォーマンスだった09年の来日公演の仕上がりには程遠い感じで少々残念でした。

とはいえ「Through The Fire And Flames」から「Valley Of The Damned」というラスト2曲での盛り上がりはかなりのものでした。このバンド、エクストリーム系ではないのに(ある意味エクストリームですが)サークル・ピットができるんですよね。支持層が若いということなのかもしれませんが、このテンポに合わせてのサークルって、全力疾走なんじゃないでしょうか…。皆さんよく倒れませんね…。


CARCASS
HELLOWEENはもう何度も観ているし、本日一度もサブステージに足を運んでいないので、DRAGONFORCE終わりでサブステに移動。

当初はここで友人と合流する予定でしたが、友人がNAPALM DEATHのときに最前列まで行けてしまったので、このまま最前列で観るとLINEで連絡してきたので、私は後ろの方で見物。

途中から観たCARCASS、ギターが二人とも背格好が似ていて、どちらもブロンドの長髪のため、遠目からだと見分けがつかない(苦笑)。ドラムもなかなかイケメンさんで、フロントマンであるジェフ・ウォーカー(Vo / B)が一番汚い(失礼)ルックスというのが笑える。

ライブ・パフォーマンスそのものに関しては、演奏・サウンドとも申し分なく、文句なしにカッコいい。

ただ、最前列にいるという友人が映らないか、ついついモニターを見てしまいがちだったこと、そして何より、私の斜め前で終始曲に合わせて(?)不思議な踊りを踊っている人がいて、そちらにもついつい目を奪われてしまったため、残念ながら充分にショウに集中できていたかというとそうは言えないというのが正直な所です(苦笑)。


HELLOWEEN
CARCASS終わりでメインアリーナに駆けつけると、サシャ・ゲルストナー(G)のギター・ソロ・タイムでした。

その後「Future World」に「I Want Out」という、大好きではあるものの正直聴き飽きた曲がプレイされて終了。アンディは結構声が出ていたのではないかと思います。

後でメドレーの一部ではあるものの、私の大好きな「Sole Survivor」をプレイしたと聞いて、もっと早く戻ってくればよかった…と後悔の念に苛まれました。


MEGADETH
記念すべき第10回目の開催ということで、初回と同じSLAYERとMEGADETHというヘッドライナーになりました! と強調しているものの、最新号の『BURRN!』のインタビューを読む限り、当初予定してたヘッドライナーがNGになったため彼らに落ち着いた…というのが真相っぽいMEGADETH。

脱退したクリス・ブロデリック(G)とショーン・ドローヴァー(Dr)の後任にキコ・ルーレイロ(G : ANGRA)とクリス・アドラー(Dr : LAMB OF GOD)を迎えるという衝撃の人事で話題性はあり、来年1月に発売されるニュー・アルバムを前に観てみたい気持ちはありました。

残念ながらクリス・アドラーは本日帯同しておらず、誰だかわからない人がドラムをプレイしていましたが、キコ・ルーレイロはちゃんといる。意外と違和感がないのは、もはやMEGADETHのギタリストって何代目だよ、という感じになってしまっているからでしょう(苦笑)。

ショウは「Hunger 18」でスタート。名曲ゆえ当然の盛り上がりと言いたいところではありますが、1曲目が始まる前からサークル・ピットが形成されたSLAYERと違い、サークル・ピットやモッシュは起こっていない。音楽性の違いと言ってしまえばそれまでだし、別にサークル・ピットやモッシュの有無が必ずしも盛り上がりを意味するわけでもないが、トリだというのになんとなく寂しい。

とはいえ6曲目の「She-Wolf」でようやくピットが発生。近年、容色も歌声も衰えが顕著なデイヴ・ムステインではあるが、まあ何とか歌えている(ここ数年の例にもれずキーは下がっているが)。

キコ・ルーレイロはやはり正確無比のプレイを披露しているが、特に彼自身の色が出ているという印象はなく、やはり「お仕事」をしている観は否めない。どこかでちょろっとANGRAのリフとかフレーズとか絡めてくれればきっと盛り上がったと思うのですが、きっとそういうスタンドプレイはデイヴに怒られるんでしょうね(苦笑)。

直前にリリースされた、新ラインナップによる新作「DYSTOPIA」からのニュー・シングル「Fatal Illusion」はプレイされず、キャリア全体のグレイテスト・ヒッツ・ショウに徹した感じですが、そんな中でわざわざ最新作「SUPER COLLIDER」からTHIN LIZZYのカヴァーである「Cold Sweat」をプレイしたのは意外でした。

終盤の「Peace Sells」および「Holy Wars... The Punishment Due」では、ラストスパートとでも言うべきサークル・ピットが発生し、2日間に渡るフェスティバルの終幕に相応しい盛り上がりを演出していました。

さすがにトリと言うべき隙のないライブでしたが、演奏の背景に流れているドラマ仕立ての映像、何だか既視感あるなー、と思っていたら、昨年のSUMMER SONICで観たものがそのまま使われていました。いや、演出が共通なのはいいのですが、最後にメンバー紹介カットがあり、それが前メンバーのままなのはいささか興ざめでした(苦笑)。


昨日に比べるといささか人が少なく感じたのは、サブステとメインで上手く人がバラけたからなのか、あるいは実際本日は人が少なかったのか(個人的には2日目の方がラインナップが充実していると思うので理解不能ですが)、どちらなのかわかりませんが、いずれにせよ例年と比べても盛況の部類と思われ、いい形で10周年を飾れたのではないかと思います。

これが保守的なラインナップで出演バンドをまとめた効果なのか、あるいは一部で囁かれるBABYMETALによってメタルへの注目度が上がった結果なのかわかりませんが、この分ならとりあえず来年も開催されることは確実でしょう(?)。

LOUD PARK 06がもう10年前と言われると、時の流れの速さに慄然としますが、10年間皆勤できたという事実にはある種の達成感もあります。皆勤ということ自体にこだわるつもりはありませんが(というか不可抗力もあると思うので)、できればこれからも参加し続けたいですね。何だかんだ言って、個人的には年で一番楽しめるイベントなので。


ちなみに、毎年LOUD PARKの帰り道では、日本のアマチュア・バンドがサンプルCDなどを配っているのですが、この10年間、なぜか私は一度も渡されることがありませんでした。

私の周りを歩く人にはちゃんと渡しているだけに、このサイト/ブログでろくでもない文章を書き散らしているから避けられているのか、という被害妄想さえ抱くほどでしたが、今年ついにもらうことができました(笑)。

受け取ったのは、最新号の『BURRN!』にもレビューが掲載されている、DIVINE WINDというバンドのCD。

メイン・ヴォーカルは男性だが、音楽性としてはDRAGON GUARDIANを思わせるファンタジックかつモダンなメロディック・パワー・メタル。

男声Voの歌に余裕がないのと、サウンド・プロダクションが今一つなのは気になるが、基本的な音楽性は好みだし、何よりネオ・クラシカルなギター・プレイが充実していて結構楽しめました。

◆DIVINE WIND 公式サイト
http://divinewind-metal.com/



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コメント

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やはりラウパは楽しかった♪

一日目は思うように行動できなかったのでやや消化不良だったのですが、二日目は前日ほど人が多くなかった(ような気がした)のと、積極的に観たいバンドの方へ動いたり、休憩タイムのメリハリ付けたりして、すごく楽しめました~(*^^*)♪

エクストリームステージで観たのは、ちとつまらなかったSOLDIER OF FORTUNE を途中で切り上げてのAT THE GATES前半のみで、後はずっとメインステージにいました。
OAのGYZEから最後のMEGADETHまで堪能出来ました~(^-^)/
サークルもGYZE、AT THE GATES、DRAGON FORCE、MEGADETHと、可能なところは全部参加出来ましたし、もー気分爽快(笑)

幾つか残念だった音響面のトラブルでは、特に期待していた浜田麻里さんのステージ……の特にベースの音。前方の中程に途中から行ったのですがあまりの酷さにやむ無く反対側の後方に退避せざるを得ませんでした(^^;
DRAGON FORCEやPRETTY MAIDSもちょっと残念でした。まぁでもこのようなトラブルも大掛かりなフェスに付き物なのでしょう。仕方ないか~(^_^;)

個人的にはKAMELOTにアリッサが出てきてクリーンボイスを披露してくれてもう感無量(ToT)もうただただ感動して観ていました。

そしてなんと言ってもSABATON !曲も全く知らないし、YouTubeとかでも見たことない。だけど何なんだろ?あの高揚感。ボーカルの人にガッシリと心をわしづかみにされた方は自分だけでなく超沢山いらっしゃったに違いありませんね(*^^*)♪これだからラウパはやめれません。毎年新しい感動をありがとう(笑)←いやホントホント。

また来年が楽しみです。

Sabaton!!

浜田麻里、Kamelot、Helloweenと、自分の期待していたバンドが期待通り(もしくは期待以上)の素晴らしいパフォーマンスをしてくれました。まずこれだけで大満足でした。
サマソニ以来の浜田麻里は、相変わらずの圧倒的なヴォーカル。初めて観るKamelot、非の打ち所がないアンサンブルと素晴らしい楽曲群、そして何よりトミー・カレヴィックの歌唱に痺れました。Helloweenはアンディ期の曲が比較的多めのセットリストの影響もありますが、今まで観た中でアンディ・デリスの調子が最高によかった。バンド全体の雰囲気もなんだか今までより締まった感じでよかったです。

しかし、それでもベストアクトは文句なしでSabatonです!最前列まで進んで戦って(笑)来ましたが、管理人さんの「エンターテインメタル・ショウ」という言葉が本当にぴったりの、とてつもなく楽しいアクトでした。力強く勇壮でありながらキャッチーでノリやすい楽曲、ヨアキム・ブローデンの華のあるパフォーマンスと親しみやすいキャラクター(英語のMCがものすごく丁寧でしたね)、そしてバンド全体の「楽しんでいる」空気感。いや~、参りました。ダントツに楽しかったです!始発で行ってTシャツを買った甲斐もありました(笑)。もちろん"Swedish Pagans"のコーラスも全力で声を出しました!
あの空気感がまだ忘れられないです。単独での再来日を早期希望!

いや~、2日間本当に楽しかった!今年のラインナップは本当に厚かったですね。来年以降も同レベルのラインナップが維持できるとは正直思っていませんが、個人的には「ラインナップがどうだ」とかよりも、「2日間のメタルフェスに参加する楽しさ」の方が大きいですね。気が早すぎかもしれないですが、今から来年が楽しみです。

正反対

どーも、ご無沙汰おります
相変わらず毎日拝見させて頂いております

私も今回は2日とも参加しました

10周年ってことで皆が納得の素晴らしいラインナップてしたね

Adoreさんのレポートを拝見して大変楽しかったです

というのは
前述の通り誰が見ても素晴らしいラインナップなんですが、私が観たのとAdoreさんが観たのがオープニングアクトとトリ以外はほとんど正反対だったんです

殆ど違う会場にいたんですね
私がが観なかったバンドの様子が窺い知れて嬉しいです

私は
1日目の目当てはAnthraxとSlayer、
2日目の目当てはObituary,Carcass,Kamelotでした

Kamelot、凄く良かったですね
もっと観たかったです
Farewell,wings of despair,Across The Highlandsを期待してたんですけどね…

来年も楽しみですね

少数派なんでしょうがDarkane,Hatesphere,WET,Eclipseあたりを切望します

AnthraxとAt The Gates,凄く良かったですよ

>Zeppさん

二日目はたしかにメインアリーナの人は前日より少なかったですね。
私より年上なのにサークル・ピットへの積極的な参加、頭が下がります。私は一回で懲りました(笑)。

音響面の不満は、まあフェスには付き物ですね。音楽専用の施設で開催されることがないので…。
ちょっと音が悪いくらいなら許容範囲ですが、さすがにVoが聞こえないとかそういうのはキツいし、バンドにも申し訳ないですね。

KAMELOTでのアリッサ、良かったですよね。でも、単独の時は衣装替えとかもあってもっと素敵だったのですが(笑)。

来年も同じ空間と感動(笑)を共有しましょう。

>kimさん

KAMELOTはホント、選曲については色々な意見があると思いますが、パフォーマンスとしては非の打ちどころがなかったですね。

SABATONも、きっと良いんだろうと期待はしていましたが、その期待を軽々と超えてくるパフォーマンスでした。彼らをベストアクトに選ぶ人はきっと多いでしょうね。
『BURRN!』の年間投票における「シャイニング・スター」部門へのヨアキム・ブロデンの選出は確実でしょう(?)。

来年以降も同レベルのラインナップが維持できると思われていないあたりはクリエイティブマンの信用のなさですが(笑)、おっしゃる通り、「2日間のメタルフェスに参加する楽しさ」は何物にも代えがたいですよね。

>Hateworkさん

これはこれは、現在確認されている最古の当サイト読者であるHateworkさんじゃないですか!(シーラカンスみたいな扱いですみません/笑)
ハンドルネームがハンドルネームだけに、やはりCARCASSは外せませんね。

ANTHRAXとAT THE GATESが良かったという話はよく聞きますね。
AT THE GATESはSABATONの真裏だったので致し方ないですが、ANTHRAXは頑張って観ておけばよかったな~とちょっと後悔しています。

今年はたしかにメロディ派か、エクストリーム派かでトリ以外真逆の行動パターンになりうるステージ割でしたね。
そんな真逆のHateworkさんがW.E.TやECLIPSEを観たがっているというのも面白いですね。
そういう一面があるからこそ当サイトをご覧いただいているのだと思いますが(笑)。

お初です

私は初めての参加で2コ上のお姉ちゃんと一緒に動きにくいスカートで行っちゃったけど楽しかったです。
大学のサークルでバンド組んでるけど、やっぱりプロのアーティストはカッコ良かったです。

今年はよく10周年って思われてるけど、10th annanniversary = 10回記念なんですよね。日本人的な(?)10周年は来年だと思うので、是非とも今年に負けないラインナップを期待したいところです。

>けいおんメタル嬢さん

初めまして。女性二人で、それもスカートで来ているとなるとあの会場ではかなり目立ちますね。
私も一人ヒールで来ている女性を見かけてちょっと目で追っちゃいました(笑)。

まあ、LOUD PARKはロック・フェスとしては異例の椅子があるフェスなので、サークル・ピットとかするのでなければスカートでも実は大丈夫な、優しいフェスです(?)。

私も大学のサークルでバンドやっていましたが、やはりプロがやるのと自分がやるのではあまりにも違い過ぎてちょっと自己嫌悪でした(笑)。

>ベストアクトはAt the gates さん

AT THE GATEを観た人はベストアクトはAT THE GATEと言い、SABATONを観た人はベストアクトはSABATONと言う、あの時間帯はアツい時間帯だったということでしょう。

言われてみればたしかにそうですね。
それでは来年もまた今年並の豪華ラインナップでお願いしたい所ですね!