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映画『オジー降臨』感想

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オジー・オズボーンのドキュメンタリー映画「オジー降臨」を観てきました(この文章を書いているのは18日ですが、観に行ったのは公開初日である昨日17日です)。

場所は昨年の今頃「極悪レミー」やOUTRAGEのドキュメンタリー映画を観に行ったシアターN渋谷。

聞く所によるとやはりロック好きな人が関係者にいるみたいですね(その際聞いた話ではメタルというよりはパンク/ハードコアを好む方のようですが)。

オジーの息子であるジャック・オズボーンの企画・製作による映画ということで、単なる親の七光り映画になっているのではないかと思っていたが、やはりオジー・オズボーンという個性が圧倒的なインパクトを備えているため、なかなかに面白い。

BLACK SABBATHでの若くしての成功から、酒とドラッグに溺れる日々、そしてクリーンになった現在まで、家族やスタッフ、過去のバンドメンバー、オジーに影響を受けたミュージシャンたちのインタビューを交えつつ振り返る。

BLACK SABBATHのサウンドがああいうものになった理由が、いつも映画館の前のスタジオ(?)で練習していて、人々がわざわざ怖い映画を観に映画館へ足を運ぶのを目にしていたトニー・アイオミ(G)が「怖がらせるような音楽をやろう」と言い出したことがきっかけであるとか、当初トニー・アイオミは同じ学校の「ウザいヤツ」だったオジーをバンドに入れたくなかったが、当時高価だったPAをオジーが持っていたことが加入の決め手になったこと、BLACK SABBATHで最初にもらったゴールド・ディスクではオジーの名前 のスペルが間違っていた(OSSIEになっていた)ことなど、ひょっとしたらオールド・ファンなら知っているのかもしれないが、私にとっては初めて知るネタもいっぱい。

圧巻なのはそのドラッグやアルコールへの溺れっぷりで、私のようにあまり酒が強くない人間にはホントなんで生きてるのか不思議なレベル。TV番組「オズボーンズ」が大ヒットしたのなんてほんの10年くらい前だと思いますが、その時点でもあれほどラリってたなんて驚きです(私は観ていなかったので)。

トミー・リー(MOTLEY CRUE)が語る、オジーとニッキー・シックス(MOTLEY CRUE)が高級ホテルのプールサイドに放尿し、お互いの小便をなめ合い、部屋に戻ると今度は部屋に脱糞、その排泄物をホテルの壁に塗りたくる…なんて話を聞くとそのクレイジーっぷりに私のような「日本の真面目な(?)サラリーマン」としてはあきれるを通り越してドン引き(笑)。

両親や兄弟など家族は割と普通そうな人なのにどうしてこんな風に育ってしまったのか。

失読症の劣等生でいじめられっ子だった人間が短期間に若くして大成功してしまったことで精神的なバランスを失ってしまったということなのでしょうか。

BLACK SABBATH時代からソロの時代まで、貴重なライヴ映像も多く、そういう意味でも楽しめる。
中でも「DIARY OF A MADMAN」ツアーの様子がカッコよくて、この時期に観たかったなあ、と思いました。

ジェイク・E・リーが一切出てこないのが、あの時代のオジーがかなり好きな人間としては残念ですが。

今では酒もドラッグもタバコもやめて5年になり、エアロバイクをこいだり縄跳びをしたりとエクササイズに努め、ステージ前には発声練習も欠かさない様子が映し出され、それはいささか滑稽にも映るのだが、そういった地道なケアに目覚めたことが還暦を過ぎた今でもツアーを続けられる理由なのだろう。

こういうクレイジーな人間はもう少なくとも先進国から出てくるとは思えないあたり、やはりオジー・オズボーンはHR/HMのみならず、ロック史上のレジェンドと呼ぶべき存在なのだと思います。

ちなみに17時の回に行ったのですが、初日だというのに結構ガラガラ。102席というキャパの半分どころか3割くらいしか埋まっていなかったかも。

映画のパンフレットは初日に来場した人だけにプレゼントされるはずだったのですが、かなり余っているのがチケットカウンターごしに見てとれ、案の定というかその後も先着順でプレゼントされることになったようです。

◆映画『オジー降臨』公式サイト
http://www.ozzy-movie.com/

◆シアターN渋谷 公式サイト
http://www.theater-n.com/movie_ozzy.html





映画『シャイン・オン-トラベローグ・オブ・アウトレイジ』の感想

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日本を代表するスラッシュ・メタル・バンド(と、単純にカテゴライズするのは微妙なのだが)、OUTRAGEのドキュメンタリー映画「シャイン・オン -トラベローグ・オブ・アウトレイジ-」を観てきました。

場所は、先日「極悪レミー」を観に行ったばかりのシアターN渋谷。
ただ、「極悪レミー」が75席のシアター1だったのに対し、こちらは102席のシアター2だ。

とはいえ21:10からのレイトショーのみなので、公開規模はこちらの方が小さい(当たり前かもしれないが…)。

公開開始から既に一週間以上たっているので、熱心なファンの方はもう一通り観てしまって、今日などはもうガラガラなんじゃないかと思っていたが、まあまあ入っている。6割ちょっとくらい? 当然ながら男性客ばかり、平均年齢高め。

毎週水曜日はこの映画館のサービスデーで料金が1000円に割引されるので、それを狙って来た人も結構いるのかな?(私はたまたまこの日にしかスケジュールの都合がつかなかっただけで、別に割引を狙ったわけではないですが)

予告編が15分と結構長い…しかも2月公開のbloodthirsty buchersのドキュメンタリー映画以外は特にロックと関係ない普通の映画の予告編ばかり。

ミニシアターだけに、B級っぽい作品が多い。R15、R18指定の映画が多かったように思うのはOUTRAGEファンの属性を踏まえて、でしょうか(多分考え過ぎ)。『孫文の義士団』がちょっと面白そうだった。

映画は、「アンヴィル!」のヒット以降、色々なバンドがドキュメンタリーを制作しているようで、これもそのひとつ、ということになるのだろう。

初期の彼らについてはほとんど映像素材が存在しないらしく、最初は写真のスライドショー状態。このまま最後までこんなんだったらどうしようと思いましたが、さすがにそれはなかった。ただ、相当安く作っているのは素人目にも明らか。

メインで語られるのはメンバーたちの「現在の心境」で、ファンにとっては色々と感慨深いだろうと思うが、正直彼らに関心のない人がこれをどう受け止めるかは微妙な所。

かなり赤裸々な実生活が描かれているので、ある種の共感を覚えるかもしれないし、なんとなく「地元に根差しつつ、地道に頑張って、自分たち的にはそれなりに満足してます」的な「ほどほど感」を「あまりロックっぽくない」と考える人もいるかもしれない。

もう少しライヴ・シーンを充実させて、ライヴ・ビデオ的な仕立てにすればファン向けのDVD映像作品としてはなかなか面白いものになったかもしれないが、いずれにせよ「映画」としてはちょっと平坦な感が否めない。

恐らくそれは、彼らにのキャリアにメタルについて知識のない人でも単純に凄いと思えるような「明確なハイライト」が無いからなんですよね。
もちろん80年代後半から90年代初頭の彼らにはそれなりの栄光と可能性があったことをファンは知っているけど、客観的に世界はおろか日本でも「ブレイクした」とは言い難い。

橋本直樹が脱退してから10年、解散せずに3人で耐え抜いたのは本当に凄いと思います。
かつて世界進出を本気で狙える所まで行ったバンドが、1桁~十数人の客を相手に地方のライヴハウスをドサ回りして、時に泊るホテルさえもない、なんて境遇、20歳かそこらならともかく30代、40代でそれですからね。よほどの信念がなくては耐えられません(一方で、大した成功を経験しなかったからこそ、その状況に耐えられたという面もあるのかもしれませんが)。

この辺についてはANVILにも負けない「どん底の苦労話」になり得るはずなのですが、彼らの場合そのどん底と対比するような「栄光」がないせいで、今ひとつそのエピソードが引き立たない。単純に「橋本直樹が戻ってよかったね」で終わってしまう。

そもそも事情を知らない人には何故橋本直樹が脱退するに至ったのかがこの映画を観ているだけではよくわからない、というのが問題。

私のようにリアルタイムで彼らの動向を見てきた人にとっては当時の彼らが抱えていたであろう「行き詰まり感」がなんとなくわかるのだが、映画としてオープンに公開する以上、そういう昔からのBURRN!読者でなくてはわからない事情を「これを観に来るような人は皆知ってるでしょ?」みたいな感じで流してしまってはいけないと思う。その辺の葛藤を描くのは「物語」を作り上げる上では結構重要だったんじゃないでしょうか。

そういう意味でやはり映画としては「アンヴィル!」とは比較にならないなあ、という感じ。
現在進行形のバンドとしてはANVILより勢いがあると思いますけどね。

まあ、それでもOUTRAGEが好きなら結構楽しめることは確かなんですけどね。
丹下さんのお母さんが微笑ましいなあ、とか、橋本さんの奥さんはかわいらしいなあ(でも意外と気が強そう:笑)、とか。

ただ、これを面白いと言ってしまうなら、それなりのキャリアがあるバンドで、栄光と苦悩があり、現状が悪くなければどのバンドでもそれなりに面白いドキュメンタリー映画は作れるということでもあるんですが。

個人的にはLOUDNESSのドキュメンタリーを観てみたいのですが、バンドの現状が良いとは言い難いだけにどうオチをつけるかが問題になりそう(苦笑)。

◆OUTRAGE公式サイト
http://www.outrage-jp.com/




映画『極悪レミー』感想

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先日のLOUD PARK 10でも圧倒的なカリスマ性と存在感を見せつけたMOTORHEADのフロントマン、レミー・キルミスター(Vo, B)。

かねてよりネット上などで話題になっていたレミーの半生を追ったドキュメンタリー映画「極悪レミー」をシアターN渋谷にて観てきました。
シアターN渋谷…前回来たときもメタル映画だな(笑)。

邦題の「極悪レミー」は、彼らの代表作である名作ライヴ「NO SLEEP TIL' HAMMERSMITH」のリリース当初の邦題だった「極悪ライヴ」から来ていると思われます。てか、この素敵な邦題はなんで今使われていないんですかね?

原題は「49% MOTHERFUCKER 51% SON OF A BITCH : THE LEMMY MOVIE」という、とんでもない上にクソ長いものだが、欧米の人はこれをフルで呼んでいるんですかね? やっぱシンプルに「THE LEMMY MOVIE」と呼んでいるんでしょうか…てなことはどうでもいいか。

本当は公開してすぐの週末である先週観に行きたいと思っていたのですが、小忙しかったのと、公開直後の週末はダイ・ハードな「MotorheadZ」たち大集合で、MOTORHEADのTシャツを着ていない人間は抹殺されてしまうのではないかと思い、遠慮しました(笑)。

公開2週目ですが、土曜日19時の回ということもあってか、かなり人は入っていました。
とはいえ、元々75席しかない小さな映画館なのに、それでも満員になっていないわけだから、商業的成功の規模は推して知るべし、ですが。

客層は20歳そこそこと思われるような若者から、いわゆる「オッサン」な感じの方までいましたが、いずれも「いかにもロック好き」な雰囲気の方々が多かったです。女性はほぼ「ツレ」な感じで、女性だけと思われる観客は私の見た限り一組だけでしたね(笑)。

メタル・ドキュメンタリー映画ということで比較の対象になるのは前年公開された「アンヴィル!~夢を諦めきれない男たち~」だと思いますが、「アンヴィル!」にはおよそロックとは無縁な雰囲気の、単なる映画好きっぽい客層も結構来ていたことを思うと、本作はよりコアなロック・ファン向けの映画として認知されているということなのでしょう。

HR/HMファン的にはMOTORHEADはANVILとは比較にならないくらいメジャーなバンドなのですが(笑)。

まあ、それもそのはず、「アンヴィル!」がドキュメンタリーとはいえ、それなりに誰が見ても感動できるハートウォーミングなストーリーに仕上がっていたのに対し、本作はシンプルにレミーの半生を追っているだけなので、レミーに興味の無い人、「ロックな生き方」を子供じみてると考えるような人にとってはあまり面白くないのかもしれない。

それに「アンヴィル!」の監督はハリウッドでの実績もあるそれなりにメジャーな人でしたが、本作の監督はほぼ無名に近い人ですし、そういったことも作品のメジャー感と無縁ではないでしょう。

で、内容ですが、レミーのファンには最高。ロックン・ロール・ライフをカッコいい、面白いと思える人にも最高。そこまでいかずともロック・ファンなら楽しめる。以上。

いや、実際それ以上の感想はないですよ。映画としてのストーリーテリングとか演出の妙とかはほとんど皆無で、レミー自身の生き様と、彼を崇拝するミュージシャンたちのレミーに対する言葉がいちいち面白い、というだけの映画なので。

このサイト/ブログを定期的にご覧いただいている方であればお察しの通り、私はMOTORHEADの大ファンというわけではありません。
しかし、単にいちメタルファン、あるいはロックファンとしてこの映画を鑑賞し、充分に楽しめたので、恐らくレミーのファンであればほぼ間違いなく楽しめるのではないでしょうか。

私の隣に座っていた男女(女性が男性に対して敬語を使っていたのでカップルではないような気がする)は、登場するHR/HM系のミュージシャンには一切反応せず、デイヴ・グロール(元NIRVANA~FOO FIGHTERS)や、アイス・T(ラッパー)、ヘンリー・ロリンズ(BLACK FLAG, ROLLINS BAND)、ラーズ・フレデリクセン(RANCID)にジャーヴィス・コッカー(PULP)といったミュージシャンに反応する、私とほぼ対極の音楽趣味を持つ方々でしたが、とっても楽しんでいたようだったので、この映画はメタル・ファンに限らず幅広いロック・ファンを惹きつけるものなのだと思います。

ま、MOTORHEADというバンド自体が「そういうバンド」なんですけどね。

かつてMOTORHEADファンクラブの運営に携わっていたというラーズ・ウルリッヒが在籍しているMETALLICAもかなりフィーチュアされていたので、METALLCAファンも必見なんじゃないですかね。

映画の内容自体にあまり触れてないのは「面白かった箇所の説明=ネタバレ」だからなのですが、正直レミーのロックな生き様については、個人的にはそれほど感銘を受けませんでした。

学生の頃であればそこに影響を受けたかもしれませんが、社会人になってみると、我が道を行くロックン・ローラーであることより、むしろ政治家だったり高級官僚だったり、企業の経営者である方がはるかにヘヴィでスリリングな人生を送っているということがわかってしまうため、あまり「凄い」とは思えないんですよね。

個人的にはむしろレミーの素朴である意味誠実な人柄、ジミ・ヘンドリックスやジョン・レノンといったロック・レジェンドたちとの意外な接点、家賃900ドルのアパートに住んでいるというリアルな現実に感銘を受けましたね。

レミーのような人間にはなれないし、なりたいとも思いませんが、日本にはほぼ存在しない個性だけにとても興味深く観ることができました。
大航海時代のイギリスの海賊にはこういう人がいっぱいいたのかな、なんて思ったり(笑)

あ、色々な所で言われているように、「アンヴィル!」と違って(苦笑)パンフレットが超充実している(特にディスコグラフィー関連の資料)ので、買わないと損です。

◆映画『極悪レミー』公式サイト
http://www.lemmymovie.jp/




映画 『アンヴィル!~夢を諦めきれない男たち~』 感想

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(一部で)話題の映画、「アンヴィル!~夢を諦めきれない男たち~」を六本木ヒルズのTOHOシネマズで観てきました。

公開2日目ということもあり、満席でした。
てっきり先日LOUD PARKに来ていたような人達が集合しているかと思いきや、ごく普通の映画好き、みたいなカップルや夫婦っぽい人たちが大半で、SLAYERのパーカーを着ていたような人はむしろ浮いていた感じ。

やはり六本木ヒルズというロケーションがメタラーには近寄りがたいのでしょうか?(笑)

さて内容ですが、80年代初頭には「注目のバンド」であったANVILだが、結局ブレイクすることなく時は流れ、今ではヴォーカル&ギターのリップスは給食センターで、ドラムのロブ・ライナーは建設現場で働いて生計を立てている。

それでも彼らはバンドを生き甲斐とし、50代になった今でもANVILで成功するという夢を捨てずに頑張っているというその様子を、かつて彼らのローディーであり、現在はスピルバーグのもとで脚本家として活躍するサーシャ・ガバシが生々しく描いたドキュメンタリー。

かつて共演したミュージシャン(具体的にはマイケル・シェンカー)に忘れ去られていたり、欧州ツアーをしてみれば観客が4人しかいなかったり、マネージャーの段取りが悪く電車に乗り遅れて野宿するハメになったりと、話だけ聞くとユーモラスだが、当事者としてはやるせない思いになるであろう経験を乗り越え、前向きにバンドに取り組む様は健気としか言いようがない。

そして何より15歳のときから一緒にバンドをやっているリップスとロブ・ライナーの友情、そして彼らを支える兄弟や奥さんなど、家族の絆が胸を打つ。

これを観て「バカな奴ら。さっさと見切りつけてマトモな仕事に就けばよかったのに」というような人は、だいぶ荒んだ心の持ち主ですね。

たしかにメタル・ファンならずともグッと来るであろう、ハートウォーミングな映画でした。

ただ、一方でこれはむしろメタルについて何も知らない人の方が素直に楽しめる映画かもなあ、という気もしました。

本作は「スーパー・ロック '84」の映像で始まり、「LOUD PARK 06」の映像で終わる、という構成になっていて、まるでANVILが日本では根強く支持されているかのように見えますが、実際は日本盤さえロクに出ていなかったというのが事実なのはファンであればご存知の通り。

実はLOUD PARK 06では私はANVILがプレイしている最中は物販コーナーに並んでいたので、実際どの程度盛り上がっていたのかは知らないのですが、エンディングでのあの盛況ぶりはカメラワーク・マジックなのでは…という気さえしてしまいます(笑)。

また劇中でラーズ・ウルリッヒ(METALLICA)やレミー(MOTORHEAD)、スコット・イアン(ANTHRAX)にトム・アラヤ(SLAYER)、スラッシュ(GUNS N' ROSES~VELVET REVOLVER)といった錚々たる面々がANVILを絶賛していますが、ANVILの才能が彼らに遠く及ばなかったことはこれまでANVILが残してきた作品を聴けば明らか。

そしてスラッシュの「30年もバンドを続けてるなんて、ストーンズに、フー、そしてアンヴィルくらいだ」、というセリフも真っ赤な嘘で、30年以上解散せずに続けているバンドなんて、HR/HMに限っても、パッと思いつくだけでSCORPIONSにAC/DC、JUDAS PRIESTにIRON MAIDENと、ゴロゴロ存在しています(まあ、これほど売れないのにしつこく続けているのはたしかにANVILくらいかもしれないけど…)。

この作品を観てメタルに興味を持った人が手始めにとANVILのアルバムを聴いてしまって、「やっぱメタルってつまんないね」などと思われたら個人的にはとても残念です。

なので、私がここで言いたい事は、「この映画は良い映画ですが、ANVILの音楽はメタルの中でも初心者向けとは言いがたい部類に属するので、ANVILを聴いてメタルという音楽を評価しないでほしい」ということですね(苦笑)。

どうでもいいことですが、ロブ・ライナーの息子はかなりのイケメンで、さらにリップスの子供はメチャクチャかわいかったです。

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◆映画『アンヴィル!~夢を諦めきれない男たち~』公式サイト
http://www.uplink.co.jp/anvil/

◆映画『アンヴィル!~夢を諦めきれない男たち~』予告編映像



IRON MAIDEN 『FLIGHT 666』@新宿バルト9

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IRON MAIDENが昨年ブルース・ディッキンソン(Vo)自ら操縦桿を握るプライベート・ジェット機「ED FORCE ONE」で世界中を回った“Somewhere Bach In Time World Tour”の模様を追ったドキュメンタリー映画『FLIGHT 666』世界35カ国同日上映会を観に行きました。

直前まで仕事でクライアントと打ち合わせでしたが、相手が新宿のクライアントだったこともあり、会場である新宿バルト9には結構早めに到着。

地方在住の方はご存知ないかもしれないので説明しておくと、新宿バルト9というのはファッションビルであるマルイの階上にある、おそらく現在日本で最高級の映像・音響設備を備えた映画館です。

現地に着くと、およそファッションビルとは縁のなさそうなメイデンTシャツ姿の人たちが多数うろついていて、ちょっと吹きました(笑)。

マサ伊藤のラジオ番組ではかなり集客に苦労している、というような話があったようですが、実際始まってみるとほぼ満席。客層は20歳前後と思しき若者からオジサンとしかいえないような外見の人まで幅広かったが、全体的な年齢層はかなり高めか。男女比は4:1くらい?

地方ではかなり厳しい集客だったようだが、これは告知不足でしょうね。
結構急遽決まった話なので、下手するとこのブログを読んで初めてこの上映の話を知った人さえいるのではないでしょうか。
チケットの発売も4月11日と、かなり直前だったし。

まあ、所詮映画館1回こっきりなので、そんなに告知してもキャパ的にどうしようもない、というのはあると思いますが…。

で、肝心の内容だが、これが本当に感動的でした。
冗談とか大袈裟ではなく、何度も胸が熱くなり、涙が溢れることも一再ではありませんでした。

何がって、ファンの熱さですよ。
特に南米の熱狂は凄まじく、少しでも良い場所で観るために7日以上前から野宿している人々や、このライヴを観るために仕事を辞めてきた、なんて話を聞くとたまりませんよ。

ライヴ中にゲットしたと思しきドラムスティックを握りしめて泣いている若者が神への感謝を捧げているシーンなんて、ある意味本作のハイライトでしたね。

正直、日本の会場(幕張メッセ)の小ささ(南米の会場はどこも観衆がどこまで続いているのか見当もつかないほどで、後ろの方の人は本当にステージが見えているのか疑問)や、ファンの軽さが申し訳なくなってしまいました。

まあ、文化や状況が違うので一概に日本がダメとは言えないのですが…。

迫力あるライヴ映像シーンも、ドキュメンタリーとしてのオフショットも充実で、バンドのファンならもちろん、メタルが好きであれば必見でしょう。

ちなみにラーズ・ウルリッヒ(METALLICA)やトム・モレロ(元RAGE AGAINST THE MACHINE~AUDIOSLAVE)などもほぼ「いちファン」として登場しています。

しかし、ロック史上に偉大なバンドは数あれど、30年におよぶバンド活動の後期にここまで熱狂的に盛り上がるツアーをやれたバンドというのはほとんど皆無なのではないか。アイアン・メイデンは本当に凄いバンドだ。まさにメタルの誇りだね。

そして20代の頃よりも見事な歌唱を聴かせ、アクティヴなステージ・パフォーマンスを見せるブルース・ディッキンソンを見ると、人間50歳になってもピークでいられるんだ、と勇気づけられます。

というわけで、5月27日発売予定のDVDはメタル・ファンであればマスト・バイです。
少なくとも現時点でアフィリエイトをやっていない当ブログが薦めるのだから間違いありません(?)。