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WOWOW LOUD PARK特番の感想

録画はしていたものの忙しくて観られていなかったWOWOWのLOUD PARK特番をやっと観ることができました。

2月17日の22時から「戦慄のメタル・オールナイト~メタルづくしの7時間」と題し、LOUD PARKのダイジェスト特番と、映画『メタル~ヘッドバンガーズ・ジャーニー』、『グローバル・メタル』、そしてその間をつなぐ「ラウド・メタル・ナイト」という、バラエティ風の番組が都合4パート。

とりあえず肝心のLOUD PARK特番のオンエア・リストは以下の通り。

ANIMETAL USA 「愛を取り戻せ」
ANIMETAL USA 「マジンガーZ」(with ももいろクローバーZ)
AUGUST BURNS RED 「EMPIRE」
STRYPER 「Sing Along Song」

ANTHRAX 「Indians」(2006)
SLAYER 「Angel Of Death」(2006)

AMARANTHE 「Hunger」
KROKUS 「Long Stick Goes Boom」
UNITED 「Fate」

MACHINE HEAD 「Old」(2007)
MARILYN MANSON 「Beautiful People」(2007)

UNISONIC 「Unisonic」
TRIVIUM 「In Waves」

SLIPKNOT 「(Sic)」(2008)
MOTLEY CRUE 「Dr. Feelgood」(2008)

THE DARKNESS 「Black Shuck」
THE DARKNESS 「I Believe In A Thing Called Love」
ARCH ENEMY 「Revenuous」
ARCH ENEMY 「Bloodstained Cross」

MEGADETH 「Holy Wars...The Punishment Due」(2009)
ROB ZOMBIE 「More Human Than Human」(2009)

LIMP BIZKIT 「Why Try」
LIMP BIZKIT 「Hot Dog」
LIMP BIZKIT 「My Generation」

WHITESNAKE 「Forever More」
WHITESNAKE 「Fool For Your Loving」
WHITESNAKE 「Here I Go Again」

先日のLOUD PARK 11の映像を中心に、過去のLOUD PARKの映像を挟み込む形ですね(2010の映像はなし)。
過去のLPのアーティストのチョイスが必ずしもトリではないのは権利問題とかそういうことなんでしょうか。

各バンド1~3曲というだけでも物足りないのに、AUGUST BURNS RED、STRYPER、AMARANTHE、KROKUS、UNITEDまでは1曲さえ完奏できておらず、それらのバンド目当てだった人にはガッカリな内容。
ANIMETAL USAが2曲なのは大人の事情ですかね。

まあ元々あんまり期待はしてませんでしたが、やっぱり物足りない内容でした。
こうやってライヴ映像だけ細切れで集められても、LOUD PARKというイベントの楽しさは全然伝わってきませんね。

もちろん現地ではよく見えないステージがよく見える、というメリットはあるのですが、「よく見えない」ことも含めて「体験」なので、実際に行った身としては必ずしも追体験にならなかったり。

とはいえ、UNITEDのライヴ映像の際に映し出されるWODや巨大なサークル・ピットなどは、まだLOUD PARKを体験したことがない人にとっては、なかなか興味深いものに映るのではないでしょうか。

この放送を観て「LOUD PARKって楽しそう」と思った方は、ぜひ次回のLOUD PARK(あればですが)に足を運ぶことをオススメします。生で観る方が絶対楽しいですよ!

◆番組ページ
http://www.wowow.co.jp/music/loudpark/

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NHK「洋楽倶楽部80'S -2012 ウインター・ロンドンスペシャル」

一昨年の10月にヘヴィ・メタル特集をやってくれたNHKの「洋楽倶楽部80'S」に再び伊藤政則氏が出演し、ヘヴィ・メタルをオンエアするという噂を聴き、観てみることにしました。

今年行なわれるロンドン五輪にちなんで、「第2次ブリティッシュ・インヴェイジョン」(80年代前半、DURAN DURANやCALTURE CLUBなどイギリス出身のアーティストがアメリカのチャートを席巻した現象)に代表される80年代のイギリスの音楽シーンを中心とした内容だという。

0時15分からの深夜番組だが、今日も仕事で遅くなったため、帰宅したのは夜の1時近く。

予約録画はしていたものの、一応テレビをつけてみると、測ったように伊藤政則氏が登場してくる所でした(笑)。
いや、やはり私にはメタルとの縁があるんですかねえ(?)。

しかし、観ていると伊藤政則氏が語ろうとしたNWOBHMについての説明に許された時間はわずかに1分(実際はちょっとオーバーしてたと思うけど)、オンエアしていいビデオ・クリップはわずかに1曲と、随分な虐待ぶり(苦笑)。

NWOBHMについて語っていてチョイスしたPVがIRON MAIDENではなくJUDAS PRIESTの「Freewheel Burning」というのは、「ツェッペリンの渋谷(陽一)」に対し「ジューダスの伊藤」と呼ばれた(自称?)男のプライドか。

いちメタルファンとしては、JUDAS PRIESTのビデオ・クリップは微妙…というかハッキリ言ってダサいものばかりなので、むしろIRON MAIDENをオンエアしてほしかったのですが…。

しかも伊藤政則氏が着ていたワッペンだらけのGジャン…。
番組の趣旨であるイギリスの音楽がファッションと結びついていたという部分を示すために着ていたのだろうけど、正直私のような90年代に青春を過ごした人間のセンスではこれがカッコよかった時代があったというのが信じがたい…(苦笑)。

まあ、還暦近い年齢で、体格やルックスについても恵まれているとは言い難い伊藤氏が着ているからカッコ悪いだけで、イカツいイケメンが着ていればカッコいいのかもしれませんけどね(?)。

というわけで一番観たい部分はリアルタイムで観てしまったわけですが、録画していた他の部分もちゃんと観ましたよ。80年代の洋楽ポップは大好きなので(この辺の詳細は追記で)。

80年代は当時目覚ましい進歩を遂げていた新しい機材を駆使した「新しい音」がもてはやされ、耳触りがよく覚えやすいメロディーが大衆に受ける、ポップ・ミュージックが一番キラキラ輝いていた時代だと思っています。

そういう意味で大衆の嗜好が素直だった最後の時代という印象があり、それは西側諸国の世情が今ほど悪くなかったためなのかもしれませんが、そんな明るい時代に青春を過ごしたかったなあ、という思いは今でもちょっとありますね。

ま、実際には80年代には80年代なりに色々大変だったんだろうと思いますので、逆にその時代を何の悩みもない小学生として過ごしたからこそ80年代を「憧れの時代」として見ることができるのかもしれませんが。

◆オンエアされたJUDAS PRIEST「Freewheel Burning」のPV [YouTube]

今となってはレーシングゲームの映像がキツい…。

◆番組HP
http://www.nhk.or.jp/yougaku80/music/20120104.html

◆番組内のインタビューの文字起こし
http://www.nhk.or.jp/yougaku80/interview/20120104.html

オンエアされた曲&コメントについては、ほとんどメタルではないので、追記で書きます。

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NHK-FM「今日は一日“ハードロック・ヘビーメタル”三昧 IV」を聴けませんでした…。

今年も年末オンエアとなったNHK-FM名物「今日は一日 ○○三昧」のハードロック・ヘビーメタル版の第4回目を最初から聴けませんでした…。

23日から3連休ということもあり、関西方面に旅行に行っていたため、帰宅してラジオをつけると既に79曲目、HOLY MARTYRの「Zatoichi」が流れていました。

随分コアな曲かけてるな、と思って公式サイトのページを開くと、たしかになんか今回は「Power Rock Today」かと思うほどマニアックな曲が結構かかっている。

AEROSMITHやらMR.BIGがかかっている序盤は割と刺激が足りなそうな感じだけど、RIOTの「Riot」とかリアルタイムで聴いてたら盛り上がりそうだし、まだ結構早い時間からMORBID ANGELやらWATAINみたいな邪悪な音楽がかかっている(笑)。

クリスマスらしく、それを意識した曲が結構かかっているが、KING DIAMONDの「No Presents For Christmas」とか、スラッシュ・メタル系のミュージシャンがプレイする「Silent Night」とか明らかにネタ曲でしょ(笑)。

THIN LIZZY & SEX PISTOLSの「A Merry Jingle」なんかは「こんなコラボあったんだ」って感じだし(ポップでフツーに聴ける曲ですね)、220VOLTの「Heavy Christmas」なんて相当にマニアックな選曲ですね(笑)。

ゲイリー・ムーアとかジェイニー・レイン(元WARRENT)とかフィル・ケネモア(Y&T)とかスコット・コロンバス(MANOWAR)とか今年亡くなった人を意識したと思われる選曲があるのは前回通り。

ゲイリーについては彼に大きな影響を受けたと思われるジョン・ノーラムやジョン・サイクス(BLUE MURDER)といったギタリストの曲までオンエアする力の入れっぷり。まあ大御所ですからね。

前回に続きBIG4がひと通りかかっている(SLAYERの「Angel Of Death」とかラジオから流れてきたら興奮するだろうなあ)上に、私が聴いた時間帯でもTESTAMENTにLAAZ ROCKIT、OVERKILLなんかが流れているからスラッシャー諸兄もご満悦でしょう。

今回もメロスピ成分少なめなのは通例通りながら、せめてNOCTURNAL RITESとHIBRIAがかかっていたってのが伊藤政則氏的な許容範囲の限界ということなんでしょうか。

まあ、今回ジャパメタ成分はそれ以上に少なめ、というか皆無ですが(苦笑)。

個人的にはDOKKENの「In My Dreams」、EUROPEの「Carrie」、WINGERの「Rainbow In The Rose」という80年代ポップ・メタル・タイムは生で聴きたかったなー。どれも大好きな曲です。

なお、今回今まで司会を務めていた「赤羽のロニー」こと松本和也アナウンサーは体調不良による休養中のため出演せず、代わりに高市佳明氏というアナウンサーが伊藤政則氏と共に司会を務めていた。

この人は声が爽やか過ぎてメタルっぽくない、というのは言いがかりとしても、松本アナほどにHR/HMに対する思い入れが伝わって来なかったのがちょっと残念かな。世代的にはメタル・ブームを通過している年齢(1972年生まれ)だから一応聴いていた時期はあるんだろうと思いますが。

ゲストとして途中から(ちょうど私が聴き始めたあたりからのようですね)登場したのは、もはやNHK関連のロック系の番組といえばこの人、という感じの“スターレス”高嶋政宏氏。

他に誰かいないのか、と思ってしまうが、伊藤氏が納得できる嗜好の持ち主はこの人くらいしかいないんだろうなあ。
最近のメタルコアとかメロスピ、あるいはLAメタルなんかが好きな著名人(そんな人がいるのかどうかわかりませんが)がゲストで来た所で話が噛み合うとも思えませんし。

ただ、高嶋氏はORPHANED LANDみたいな新しいバンドをオンエアしたり、番組でかかったOVERKILLを聴いて「これはカッコいいですね。CD買おうかな」などと言ってみたり、「自分の世代の音」に固執しない柔軟な姿勢は好印象です。

ちなみに今回「らじる★らじる」なるネットラジオのサービスでNHK-FMが聴けるようになっていたのを初めて知りました。たしかに私も最近クルマではなく自宅でラジオを聴くときは全てRadikoだし、時代の流れですね。

とりあえず、来年は公私ともに忙しくなりがちな年末ではなく、もう少し余裕のある時期にオンエアしてもらいたいですね(笑)。

◆番組ページ
http://www.nhk.or.jp/zanmai/past/20111225hrhm/index.html

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TBSラジオ「ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル」でメタル特集

TBSラジオの人気番組「ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル」の特集コーナー「サタデーナイト・ラボ」で「潜在的ヘヴィメタル番組タマフルが満を持して送る、初心者のためのヘヴィメタル入門!」なる特集がオンエアされると聞いて、Radikoで聴いてみました。

注.「タマフル」というのはこの番組の略称です。念のため。

番組の性格上、相当上っ面なものになりそうだなあと思っていましたが、案の定というか…。

ゲストとして登場したEMIミュージックの寺嶋氏という人がヘヴィ・メタルに疎い宇多丸にメタルのなんたるかを説く、という形で番組は進行。

この番組とヘヴィ・メタルの共通点を指摘するこじつけにもなっていないしょうも無いトークで時間を割き過ぎて肝心の曲紹介が1時間もあったのにわずか4曲…それもほとんどギター・ソロどころかサビに行くかどうかの短さ。

トーク番組とはいえこれはあまりにも…。

ちなみにオンエアされたのは以下の4曲。

IRON MAIDEN / Aces High

MANOWAR / Kings Of Metal

RAMMSTEIN / Pussy

ARCH ENEMY / Nemesis (Live)

IRON MAIDENはデビューから31年経った今でも大人気であるということ、そしてブルース・ディッキンソンが小説の執筆や映画の脚本、ラジオDJ、フェンシングから航空機のパイロットまで務める才人であり、かつ戦車や電車のマニアであることに絡めての紹介。

MANOWARは世界一ラウドなバンドとしてギネスに載ったこと、そして「アンプのヴォリュームを下げるくらいなら死を選ぶ!」に代表されるそのバカバカしいまでにメタルな言動に絡めての紹介。

順番は前後するが、ARCH ENEMYはもちろんヴォーカルが女性なのにデス声、ということに絡めての紹介。

RAMMSTEINは、この番組が映画の話題を毎回取り上げていることに絡めてデヴィッド・リンチの「ロスト・ハイウェイ」に楽曲が使用されたことでアメリカ・デビューを果たしたことを取っ掛かりに、メンバー全員が旧東ドイツ出身で、ドイツ語のまま世界的に人気を博しているという事実、そして歌詞テーマが近親相姦であったり性的虐待だったり同性愛だったりというタブーに踏み込んでいることなどをネタに紹介。

Voのティル・リンデマンが元水泳選手で、オリンピックの選手にも選ばれていたものの、イタリア合宿中にエロ本を買っていたことが発覚してオリンピックの出場権を剥奪されたというエピソードや、ボックスセットにメンバーの性器を模したディルドが入っていることなどのエロネタ中心のトークで、ROCKBITCHのような特殊なバンドに話が及ぶに至っては、この番組を毎週聴いているようなリスナーがどう感じたかはわからないが、メタルにとってはむしろネガキャンというか逆パブにしかなっていないような気がした。

ROCKBITCHのステージパフォーマンス(あまりに破廉恥でここでは書けません)については、宇多丸の方が「それってメタルというよりハードコアなんじゃないの?」と的確なツッコミを入れてくれて助かった。
ROCKBITCHみたいな特殊なパフォーマンスを典型的なメタルのパフォーマンスだと思われるのは心外極まる。

トークのバックで流れているBGMではRIOTの「Warrior」とか、RHAPSODYの「Emerald Sword」とか結構アツい曲が流れていたのですけどね。

しかし、やはり一般人を対象にするとこういうネタっぽい部分にフォーカスせざるを得ないんでしょうかね。

私にはメタルを知らない人にメタルの素晴らしさを伝えたい、という思い・欲求があるので、当サイトを作る際にも何とかそういうコンテンツが作れないものか、と考えたのですが、元々Webというのがプッシュ型ではなくプル型のメディアであることもあり、諦めました。

メタルに興味を持って検索等で来てくれた方にオススメのメタルを紹介するという程度が個人サイトにできる限界だろうと思い、現在のような地道なサイトになっているわけですが、仮にこれがTVやラジオのようなプッシュ型のメディアで、基本的にメタルに関心のない人を相手にした場合果たしてどうやれば興味を喚起できるのか。

ましてや映像があればルックスやパフォーマンスのカッコよさで勝負できる可能性もありますが、ラジオのように音(話)だけで興味を持たせるというのはかなり至難の技ですね。

メタルの歴史とかを大真面目に語った所で興味の無い人にとっては退屈極まりないでしょうし、そうなるとどうしても色物ネタ的な部分で「面白さ」を出していくしかないんでしょうか。

個人的には、そういう色物的な部分とは無縁の、音楽的な真面目さにこそメタルの魅力があると思っているので、こういうメタルの色物感を助長するような広め方はむしろ迷惑なのですが、色物としてでもとりあえず認知されるのと、興味を持ってもらえずに無視されるのであればまだ前者の方がマシ…なのかもしれません。

反響が良ければ第二弾もありうるようなことも言っていましたが、この内容ならアンコールはかかるまい。
正直寺嶋氏のトークはメタラーとしてではなく、いちリスナーとしての耳で聞いてもだだスベりでしたし(苦笑)。

いずれにせよ、トーク番組であることを差し引いてももっと曲を聴かせないと。
せっかくメタルには病的なほどにサブジャンルがあって、ポップなものからヘヴィなものまで、色々な人の嗜好に合うであろう楽曲が揃っているのに、それを聴かせないというのはもったいない。

結局そもそも「聴かれていない」ことこそがメタルに対する偏見を助長していることは間違いないと思うので…。

◆TBSラジオ「ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル」公式サイト
http://www.tbsradio.jp/utamaru/2011/11/1126.html

2011年は「女子メタル」が来る?

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2011年の記念すべき「ライヴ初め」は仕事の関係でabingdon boys school & T.M.Revolution、そして石川智晶だった管理人です。

いや、abingdon boys school & T.M.Revolutionは良かったですよ。音楽的な意味でもエンターテインメント的な意味でも非常にプロフェッショナルなパフォーマンスで感心しました。

しかも彼は「野郎限定ライヴ」でJUDAS PRIESTの「Electric Eye」「Freewheel Burning」をカヴァーしたこともあるようなメタラーのようなのでOKですよね(何が?)。実際HR/HMのライヴに負けないエネルギッシュなステージでした。

とまあ、そんな正月休み(休めてないわけですが)を経て、4日から仕事初め。

ただ、私は担当クライアントがまだ休んでいるので、のこのこ昼頃に出社して年末忙しくてできなかった大掃除などをしてみたり。

そして見本誌で届いていた12月29日発売の「日経エンタテインメント」2011年2月号などをパラパラとめくってみる。

この雑誌ではマーティ・フリードマンが「J-POP メタル斬り」という連載コラムを持っているが、最近は単なる自分の気に入った、あるいは流行っているJ-POPを普通に音楽的に分析することに終始していて、全く「メタル斬り」していない。

まあ別に私はマーティのコラムが読みたくてこの雑誌の見本誌を取り寄せているわけではないのでかまわないのだが、今月号の特集「2011年ヒット完全予測」の「音楽編」に「女子メタル」が取り上げられている。

当然例のALDIOUSが取り上げられているわけですが、同誌によると「『けいおん!』人気で、楽器を弾く女子がかっこいい、という気運が高まったのが人気の後押しになっている」そうで。ホンマかいな。

ついでに、この雑誌では芥川賞作家の平野啓一郎も連載コラムを持っているのだが、今号では「極悪レミー」に絡めてちょっとメタル話が展開されている。

平野氏はMOTORHEADが日本で海外ほどに受けなかった理由を「そのどことなくルーズな感じが、スーパーテクニシャンのギタリストや様式美を愛する日本のHMファンにはピンと来なかったのかもしれない」と分析しているあたり、HR/HMをちゃんと通った人だな、という印象。まあ私の2歳上だから、まだHR/HMの人気がそれなりにあった世代ですしね。

話が逸れた。女子メタルだ。
なんでもALDIOUSのデビュー・アルバムは16,000枚売れたそうで、メタルとしては大ヒット、らしい。

イングヴェイが30万枚、HELLOWEENが20万枚売れていたのを目の当たりにしてきた私のような世代にはこの程度のセールスでヒットと言われると愕然としてしまうが、それが現状なのだろう。

ALDIOUSはHMVの大プッシュを受けていたことはご存知の方も多いと思うが、実際Amazonの年間ランキングHMVの年間ランキング(※追記も参照)を比較すると彼女たちの売れ方がいかに特定のリテールに偏った歪な(いびつな)ものかよくわかる(メーカーよりも流通が力を持つ今の時代を象徴していると言えなくもないですが)。

HMVは最近ALDIOUSの2匹目のドジョウを狙うかのようにDESTROSEやGALMETといった女子メタル・バンドをプッシュしており、この1月の22日(土)、23日(日)にはHMV主催で「IRON ANGEL LIVE」なる女子メタル・イベントを開催するらしい。

参加バンドを見ると、流石にオール女性のギャルバン(死語?)だけでは駒が揃わなかったのか、「嬢メタル」などと呼ばれる「Voだけ女性」のバンドも数多く出演するようだ。

ちなみに現状女子メタルの代表であるALDIOUSの客層は30代男性が9割とのことですが(平野啓一郎や私と同世代…:苦笑)、徐々に女性のファンも増えているという。

「日経エンタテインメント」では「約20年ぶりのブーム到来?」などと書いているが、こういうのは古参のメタル・ファンの方にとっては複雑かもしれません。

正直ALDIOUSをはじめとする「女子メタル」バンドはちょっと聴く限りあまり演奏がお上手ではないので、演奏力にこだわる人が多いベテラン・メタラーにとってはまずそれらがブームによって「メタルの代表」とされることが許しがたいでしょうね。

だいたい古参のHR/HMファンの方にはかつての「ヘビメタブーム」を今でも苦々しく思っていらっしゃる方が多いようなので、こういうマスコミ/業界人が飛びつく/仕掛けるような「ブーム」自体に対して恐らく否定的でしょう。

私自身はブームが終了してからHR/HMを聴き始めたので、「ヘビメタブーム」も結果的にはより本格的なバンドへの「入口」になったり、ファン層の裾野を広げることに貢献したんじゃないかと思っていたりするのですが。

そういう意味で、今回の「女子メタルブーム」も、結果的にむさくるしかったメタルのイメージを少しでも変えてくれるなら個人的にはウェルカムだと思っています。

「見た目主導のブーム」を苦々しく思う「硬派な」メタラーさんたちも、女の子がメタルを聴いてくれる/演ってくれること自体はまんざらじゃないだろうと思うので(?)広い心で受け止めてあげて頂きたいですね。

そもそも本当にブームが来るかどうかも極めて怪しいですし(いち広告業界人として予測させてもらうと、残念ながら一般レベルのブームにはならないと思います…)。

いずれにせよ、たとえどんな形であれ「メタル」に対する認知・関心が高まることはメタルにとってプラスになる、というのがエックスをきっかけにメタル好きになり、こんなサイトまで作るに至った私の持論。

HR/HMには既に40年以上の歴史があり、ちょっとやそっとのブームでそのアイデンティティが揺らぐはずもなく、たとえミーハーな動機で入門してきた人でも、ある程度好奇心と探究心のある人であれば、きっといつかその奥深さと魅力に気付くはず、私はそう信じています。

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