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DORO "All For Metal"のMV

前エントリーでドロ・ペッシュの名前を出したので、このMVを取り上げてみます。

日本での知名度は微妙な感じですが、母国ドイツを中心とした欧州では「メタル・クイーン」の称号をほしいままにするドロ・ペッシュ。

80年代にSCORPIONSやACCEPTらに続くドイツのHR/HMバンドと目されたWARLOCKにて活動を開始し、当時は珍しかった女性ヴォーカルをフィーチュアしたメタル・バンドとして、かなりの人気を博していた。

WARLOCK名義でのラスト・アルバムとなった"TRIUMPH AND AGONY"(1987)は全米チャートでも80位と健闘、前年にリリースされたACCEPTの"RUSSIAN ROULETTE"が114位、同年にリリースされたHELLOWEENの"KEEPER OF THE SEVEN KEYS PT.1"が104位だったことを考えると、彼(女)らがいかに注目されていたかが窺われよう。

残念ながらその成功の直後の1988年、バンド名の法的権利を巡って元マネージャーとトラブルが起き、WARLOCKとしての活動が困難になったため彼女はソロ・シンガーに転身。DORO名義のファースト・アルバム"FORCE MAJEURE"(1989)はドイツのチャートで5位を記録する大ヒットとなり、彼女の「メタル・クイーン」としての地位を確固たるものにした。

ただ、その後90年代はポップ路線を強めていたが、2000年代に入りメジャーからメタル・インディーの『SPV/Steamhammer 』に移籍したのを機にメタル路線に復帰、2009年には、ドイツが誇る世界最大のメタル・フェスティヴァル『WACKEN OPEN AIR』の20周年記念ソング“Wacken Anthem(We Are The Metalheads)"を手掛けるなど、女性メタル・ミュージシャンの代表として、ある種メタル・シーンの象徴ともいえる存在となっている。

この、8月にリリースされる二枚組(というか2枚同時リリースのセット販売?)のニュー・アルバム、"FOREVER WARRIOR / FOREVER UNITED"からのリード・トラックとなる"All For Metal"は、その名の通りメタル愛を力強く表明するアンセム・チューン。

実はこういう曲って必ずしも日本人好みではなかったりする気がしますが、ライブで盛り上がることは間違いないでしょうし、曲名に「Metal」というワードが入っている曲はそれだけで特別な思い入れを持ってしまうのがメタラーというもの(笑)。

ミレ・ペトロッツァ(KREATOR)やチャック・ビリー(TESTAMENT)、ヨハン・ペッグ(AMON AMARTH)、ロックン・ロルフ(RUNNING WILD)、ジェフ・ウォータース(ANNIHILATOR)やSABATONのメンバーなど、錚々たるゲストが参加(映像にも)しているあたりにも、この曲がメタル・アンセムとして作られたということが強く裏付けられている。



CRYSTAL VIPER "At The Edge Of Time"のMV

ポーランドの正統派メタル・バンド、CRYSTAL VIPERの新作EP"AT THE EDGE OF TIME"より、タイトル曲のMV。

昨年リリースの最新フル・アルバムである6作目"QUEEN OF THE WITCHES"の日本盤リリースはなく、本作も恐らく国内盤が出ることはないでしょうが、看板紅一点シンガーであるマルタ・ガブリエルがとても魅力的に映っている映像だったのでつい取り上げてしまいました(笑)。

こういう武骨で衒いのないヘヴィ・メタルをこういうきれいなおねいさんが歌っているというのがたまらないですね。

以前は顔立ちこそ整っているものの、垢抜けない感じでもったいないと思っていましたが、こうして年齢を重ねて身に着いた色気が非常に美しいと感じるのは、私が歳をとったからでしょうか。

このバンド、きっとドイツのバンドだったらもっと人気が出たと思うし、マルタ・ガブリエルはドロ・ペッシュの後継者になれたと思うんですけどねえ…。



こちらは同じ曲のポーランド語バージョン。

JUPITER "Theory of Evolution"のMV

コメント欄で読者の方からJUPITERが新ヴォーカリストに元CONCERT MOONの久世敦史を迎えて新曲MVを発表したことを教えていただいたのでチェックしてみました。

JUPITERは音楽的には好みの方向性ながら、前任シンガーZINの歌声が個人的にはちょっと軽くて今一つハマれなかったのですが、その点、典型的なパワー・シャウター・タイプの久世敦史なら軽さは全くない。

そんなわけで私好みのメロディックかつドラマティックなスピード・メタル・サウンドが展開されており、大層気に入りました。

ただ、どうなんですかね。V系のヴォーカルって、ナルっぽいあの独特の歌い方がひとつのジャンルアイコンなので、そこにグロウルとかを混ぜるのはアリでも、こうして「モロにメタル」な歌声って、受け容れられるのでしょうか。

彼らのファンの大半がメタル・ファンということであれば問題ないと思いますが、多分、1回ライブを観た時の客層を見る限りそうではないと思うので。

元Masterpieceのメンバーがいた摩天楼オペラなんかも実力の割に苦戦している気がしますし、こういう欧州型のメロディックなメタルとヴィジュアル系って、私も若い頃は「根底の美学に通じるものがある」と思っていましたが、どうもバンギャな人たちはあまりそういう欧州様式美的な部分には興味がなさそうな印象です。

しかしこのMVにおけるHIZAKI氏のカメラ目線は強烈ですね(笑)。私とそんなに歳が違わないはずですが、いつまでこの女形メイクで行くつもりなのでしょうか(笑)。



SERENITY "Eternal Victory"のMV

オーストリアのシンフォニック・パワー・メタル・バンド、SERENITYが最新作"LIONHEART"から新しいMV "Eternal Victory"を公開していました。

同作で1、2を争う好きな曲なのでアピールの材料が出来たことは嬉しいのですが、オフショット集みたいな作りはちょっと楽曲に対してチープな感じ。せっかくスケール感があるドラマティックな曲なのに、楽曲の世界観を生かせてないのが残念です。

まあ、ツアーの告知的なニュアンスで制作・発表されたもののようなので、こういう映像にならざるを得ないのかもしれませんが。

正直11月に行なわれるKAMELOT来日公演のサポート・アクトは、音楽的な親和性からいくとこのバンドが務めると一番相乗効果が高いと思うのですが、もはやこのバンドが日本に来るとしたらEVPの力を借りるしかないのでしょうか。

でもEVPもイタリアと北欧には強いけど、中欧はそうでもないような気がするので難しいのでしょうかね。



GYZE "龍吟"のMV

日本を代表する、いや、ここではあえて「北海道を代表する」と言おう、メロディック・デス・メタル・バンド、GYZEによる「北海道150周年記念ソング」、"龍吟"のMV。

「北海道150周年記念ソング」とは何ぞやと思って調べてみると、2006年に設立された「札幌なにかができる経済人ネットワーク事務局」という組織が中心となって今年「北海道150年物語」プロジェクトなるものを行なっているようだ。

てっきり北海道のお役所イベントなのかと思いきや、これとは別に「北海道150年事業」という北海道庁による別の動きもあるようなので、こちらはあくまで民間主導、とはいえお役所の公認も得てますよ、みたいなノリの事業のようだ。

正直東京に住んでいると全く目にしないない動きだし(そういう意味でこの曲のリリースは意味があったのだと思うが)、北海道に住む人にもどれだけ認知されているのか謎ではあるが、支援者を募集しているこういう動きに乗っかっていくGYZEの姿勢は個人的には積極的でいいと思う。

ガッツリお役所仕事であれば、きっと「デス・メタルはちょっと…松山千春とかGLAY、今ならサカナクションにお願いしたい」みたいなことになり、そういう大物にオファーしたらギャラで折り合わず交渉しているうちに150周年が過ぎる、みたいなことになったと思われるので、なかなか上手いことやったのではないかと。

楽曲自体は彼らの楽曲の中で飛び抜けた出来だとは思わないが(事業理念を踏まえて彼らなりに一般受けを狙ってクサさを抑えている?)、マンガ仕立てのMVと共に観るとそれなりにグッと来るものはあるのではないでしょうか。

てか、このストーリーって北海道150周年と関係あるんですかね?(苦笑)。

当時の開拓民が味わった苦難とか、アイヌ民族の悲哀についてとか、もっとそれっぽいテーマで曲を作ることもできたんんじゃないかと思うのですが(後者だと北海道開拓を否定することになりかねませんが/笑)。

日本における北海道を、欧州における北欧(もちろんメタル・ファンにとって北欧が特別な地であることは承知の上で)と位置付けている彼らには、それくらいの「地元愛」を表現してほしかったですけどね。

ただ、この曲よりシングルCD1曲目の"Japanese Elegy"の方が、「らしい」泣きメロ満載で良い感じなので、次のアルバムへの期待を膨らませたいと思います。



ついでに、2015年に彼らがLOUD PARKに出演した時の映像も先月公式にアップされていたので貼っておきます。