米Loudwireが「パワー・メタル・アルバム歴代TOP25」を発表

アメリカのメタル系オンライン・マガジン「Loudwire」が「Top 25 Power Metal Albums of All Time」という記事を公開しました。

このサイトはアメリカのメタル系サイトとしてはかなり大手の部類に入るサイトなわけですが、どうも安易なランキング記事ばかり多くて個人的にはあんまり評価していなかったのですが、テーマがパワー・メタルとあっては興味を惹かれずにいられません。

そして実際に公開されたランキング結果は以下の通り。

01. Helloween, 'Keeper of the Seven Keys: Part II' (1988)
02. Blind Guardian, 'Imaginations From the Other Side' (1995)
03. Helloween, 'Keeper of the Seven Keys: Part I' (1987)
04. Gamma Ray, 'Land of the Free' (1995)
05. Symphony X, 'The Odyssey' (2002)
06. Stratovarius, 'Visions' (1997)
07. Lost Horizon, 'A Flame to the Ground beneath' (2003)
08. Symphony X, 'The Divine Wings of Tragedy' (1997)
09. Rhapsody, 'Power of the Dragonflame' (2002)
10. Nightwish, 'Oceanborn' (1998)
11. Sonata Arctica, 'Winterheart's Guild' (2003)
12. Blind Guardian, 'Follow the Blind' (1989)
13. Manowar, 'Kings of Metal' (1988)
14. Falconer, 'Falconer' (2001)
15. Crimson Glory, 'Transcendence' (1988)
16. Sonata Arctica, 'Ecliptica' (1999)
17. Manowar, 'Hail to England' (1984)
18. Kamelot, 'Epica' (2003)
19. Primal Fear, 'Black Sun' (2002)
20. Edguy, 'Mandrake' (2001)
21. Angra, 'Temple of Shadows' (2004)
22. Savatage, 'Hall of the Mountain King' (1987)
23. Running Wild, 'Port Royal' (1988)
24. DragonForce, 'Inhuman Rampage' (2006)
25. Heavenly, 'Dust to Dust' (2004)

これが欧州のメタル・サイトのセレクトであれば特に驚きませんし、ただでさえ更新を控えているこのブログでいちいち触れなかったと思います。

しかしLoudwireはアメリカのサイトです。そしてここで挙げられているアルバム群はリアルタイムではほとんどアメリカのメタル・ファンには知られていなかったはずなのです。

私と同じかそれ以上の世代の方であれば、この手のバンドは「アメリカ人にはわからない」音楽なのだ、と一種の「諦め」みたいな感情を抱いていたと思います(ですよね?)。

それがこのランキング結果。もちろんあのバンドがない、あのアルバムがない、というこの手のランキング企画に必ず付きまとう問題はありますし、細かいことを言えばおいおいPRIMAL FEARやHEAVENLY、SAVATAGEあたりもそのアルバムじゃないだろ、とか、SYMPHONY Xってパワー・メタルなのか?(それもTOP10に2枚もランクインしている!) みたいなツッコミを入れたくなる部分もありますが、そもそもアメリカでHEAVENLYの存在を知っている人がいたというだけでも驚きです。

そして、GAMMA RAYで「LAND OF THE FREE」を選んだり、LOST HORIZONみたいな欧州でさえカルト・バンドだったバンドを7位に選出しているあたり、「わかっている」と認めざるをえません。RUNNING WILDでこのアルバムを選ぶというのは「こだわり」を感じますね。

いや~、陳腐な感想ですが、インターネットって本当に世界を一つにしたんだなって思いますね。
やはりパワー・メタルの魅力というのは世界のどこに行っても「わかる人にはわかる」ということなんでしょう。
もちろん「わかる人」の比率は国によって異なるんでしょうけど…。

◆元記事
http://loudwire.com/top-power-metal-albums-all-time/

◆日本での紹介記事
http://amass.jp/91148/

※Loudwireが2016年3月に公開した、「10 Greatest Power Metal Bands」紹介映像

NOCTURNAL RITES、復活

スウェーデンのパワー・メタル・バンドNOCTURNAL RITESといえば、コンスタントに活動していた2007年までは当サイトの年間ベスト・アルバムの常連で、少なくともここ日本では安定した人気を持っていたバンドでした。

ただ、当サイトで2007年ベスト・アルバムに選出した充実作『THE 8TH SIN』を発表し、LOUD PARK 07に出演後の2008年、バンドの創設者で中心人物だったギタリストのニルス・ノーベリが脱退、実質的に活動停止状態に陥っていました。

その後、2010年にクリス・ローランドが後任ギタリストとして発表され、何回かライブは行なったようですが、そのクリスが同じスウェーデンの人気バンド、SABATONに加入して忙しくなったこともあり、再び開店休業状態に。

その後5年以上何の音沙汰もなく、これは消滅したかな…と思っていましたが、今週になってバンドのFacebookが更新され、クリス・ローランドが(1枚のアルバムに参加することもなく)脱退し、後任としてSCAR SYMMETRYのペア・ニルソンが加入、新たに『AFM Records』と契約し、9月にニューアルバム『PHOENIX』をリリースすることが発表されました。

『PHOENIX』、「不死鳥」というタイトルは彼らの状況を考えるといかにも、なタイトルですね。個人的にはLOST HORIZONと並ぶ「復活してほしいバンド」の双璧の存在だったので、嬉しい限りです。

SCAR SYMMETRYのギタリストということであれば技術的には何の心配もないと思いますが、SCAR SYMMETRYはどちらかというとモダンなスタイルのサウンドだったので、果たしてNOCTURNAL RITESにマッチするのかという一抹の不安もあります。

ただ、2010年の時点で新作用の楽曲はほぼ完成している、と言っていたので(だったら出してくれと言いたい所ですが)、ひょっとすると新作のソングライティングにはペア・二ルソンはあまり関与していないのかもしれません。

Facebook上の写真を見ると、ジョニー・リンドクヴィスト(Vo)が結構老け込んでいるように見えますが、あの熱い歌声が健在であることを願うばかりです。

日本盤のリリースも既に決定しているようですが、9月20日のリリースって、LOUD PARKの出演にピッタリなタイミングだと思いませんか?(誰に訊いているんだ)

※ニュースソース
https://www.facebook.com/nocturnalritesofficial/

BLABBERMOUTH.NETですら取り上げられないマイナーっぷりが悲しい。

◆バンドの状況にこの曲名がピッタリですね、の名曲「Still Alive」


◆新曲「Before We Waste Away」のofficial lyric video


UNLEASH THE ARCHERS / APEX

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『MAD MAX』の世界観を思わせる(パロディ?)「Tonight We Ride」のMVがYouTubeで400万回以上の再生を記録するなど話題になったカナダはバンクーバー出身バンドの通算4作目、『Napalm Records』からのワールドワイド・リリースとしては2作目となるフル・アルバム。

アルバム・デビューは2009年ながら、結成は2007年にさかのぼるということで、もはや10年選手。先述の通り、前作が欧州を中心としたメタル・ファンの間で話題になったことで予算が増えたのか、VOLBEATやAMARANTHE、EPICA、DELAINといったバンドを手掛ける売れっ子、ヤコブ・ハンセンをミキシング&マスタリングに迎え、前作の弱点だったサウンド・プロダクションの弱さが解消されているのがまず明確な進歩。

日本デビュー作となった前作『TIME STAND STILL』は、なかなか魅力のあるアルバムではあったが、少々楽曲のクオリティにバラつきが感じられる作品だった。しかし、前作発表後、ベーシストの交替を経て発表された本作においては楽曲クオリティ、特にメロディ面の充実において顕著な成長が感じられる一枚に仕上がっている。

大枠のジャンルとしては「パワー・メタル」に一番近いと思われるが、まるでNWOBHMのバンドのアルバムかと思われるようなジャケットのアートワークが象徴するように、よりプリミティブでオーセンティックなヘヴィ・メタルを感じさせるサウンドである。

一方で、前身バンドはデス・メタルだったというだけあって、所々デス系のスクリームが入るし、リフ・ワークは時にスラッシーと言ってもいいほどのエッジを感じさせることもあり、北欧やドイツのメロディック・パワー・メタルのような小奇麗かつ大仰なサウンドにならず、「メタル魂」とでも呼ぶべきものを感じさせるのがこのバンドの魅力。

個人的にはこういうメタル然としたバンドのヴォーカルは男であってほしいと思うクチで、それはつまりこういう「男の世界」に女性ならではの愛嬌や甘さ、可愛らしさは不要と思っているということなのだが(私が日本の「嬢メタル」と呼ばれるバンドにあまり惹かれないのもその嗜好ゆえである)、このバンドの看板である女性ヴォーカリスト、ブリトニー・スレイズの歌声は、もしかすると前情報なしで聴けば男性だと間違う人がいるかもしれない「熱さ」があり、このメタル魂溢れるサウンドにマッチしている。

エクストリーム・メタル的なエッセンスをちりばめつつも、基本的にはIRON MAIDENなどに通じるドラマティックなメタル・サウンドは、やや長尺の楽曲が多いにもかかわらず、最後まで緊張感を失うことなく聴かせてくれる。

どの曲にも「オッ」と思わせる煽情的なパートがあるものの、一撃必殺のキメ曲に欠けるのがちょっともったいない。まあそれは次作以降の課題ということで。

日本盤ボーナス・トラックはQUEENSRYCHEの「Queen Of The Reich」のカヴァーで、5オクターブの音域を誇るブリトニー嬢の実力を示すにはピッタリの選曲。

まだ粗削りな部分もあるけど、そういう面も含めて魅力だと思えるバンド。日本で人気が出るにはバンド名が日本人になじみの薄い単語で構成されている上に略しにくいという問題がある気がするが、LOUD PARKで観たいぞ!【84点】

◆MVにするにはちょっとツカミの悪い「Cleanse The Bloodlines」


◆シングルとして切るならこの曲の方がわかりやすいかも、の「The Matriarch」のリリック・ビデオ


◆メイデニックな展開がたまらないタイトル曲「Apex」のOfficial Audio